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1章

第19話 これは私からのお礼だ

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 屋敷に入ると執事の格好をした男性が現れて案内をしてくれるということなのでついて行くことにする。
 
 俺とキリアンは執事の後ろを歩いていき、大きな扉の前に到着すると執事が扉を叩く。
 
 どうやらここが伯爵の部屋らしい、俺は少し緊張しながらも部屋の中に入るのだった。
 
 「入ってよいぞ」
 
 そして執事がゆっくりと扉を開くと、そこには豪華な服を着た男性がいた。
 
 この人が伯爵か……結構な年をしている。
 
 「依頼を完了した冒険者というのはお主らか?」
 
 俺たちは伯爵の言葉に頷き、依頼書に書いてある魔物を討伐したことを報告をする。
 
 そして証拠として魔石を机の上に置くと伯爵が口を開く。
 
 「うむ、確かに本物だ。よくオークを討伐してくれた、冒険者よ」
 
 その後、大きな袋をテーブルの上に置くと開けるようにと言われる。
 
 俺達は言われた通りに袋を開けてみると中には銀貨が大量に入っていた。
 
 そしてその袋を俺たちに渡してくる。

 それを見た俺は驚きながら受け取るとすぐに口を開く。
 
 「え!? こんなに報酬をくれるんですか? たしか報酬金は銀貨5枚だとギルドから聞いていたのですが」
 
 「これは私からのお礼だ、受け取ってくれ」
 
 そう言って伯爵は報酬を出そうとしてくれる。

 なぜこんなに報酬を貰えるのか話を聞いて見るとどうやらオークには相当困っていたらしい。

 様々な冒険者がオーク討伐に挑戦してくれたが誰も討伐することが出来ず悩んでいたようだ。

 そこで冒険者である俺たちが解決したため報酬を多めに出す事になったそうだ。
 
 でもせっかくくれるって事だし貰っておくか!

 そう思っていると伯爵が俺らに話しかけてくる。
 
 「冒険者よ、今日はもう暗くなりますしここで泊っていきなさい。体も傷だらけだ」
 
 伯爵にそう言われた俺はふと自分の体を見てみるとゴブリンやオークと戦った時に受けた傷が見えていた。

 キリアンは遠方から援護をしていたため目立つ傷は無い。
 
 「良いのですか! ありがとうございますなのです!」
 
 俺たちは伯爵にお礼を言うと執事に部屋うぃ案内される。

 そして俺とキリアンはそれぞれ別の部屋に案内された。

 どうやら一人一人部屋を貸してくれるらしい。
 
 俺はベッドに横になるとすぐに睡魔に襲われて寝てしまうのだった。
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