上 下
16 / 35
1章

第16話 ここが魔物が出現した場所なのです

しおりを挟む
 それから俺らは魔物がいる伯爵の領土まで移動している。
 
 今回の依頼主である伯爵は王国の南部に領地を有しており、俺らもそこに向かっている最中だ。
 
 「なあ、到着するまでどれくらい時間が掛かるんだキリアン?」
 
 「馬車でも数日は掛かるのです。」
 
 俺達は馬車で移動をしているんだがそれでも数日は掛かるらしい。

 人生で初めて馬車に乗ったがこんなに退屈だとは思わなかったぜ。
 
 それから俺らは数日間馬車で移動をしてやっと目的地の場所に到着する。
 
 「ここが魔物が出現した場所なのです」
 
 周りを見渡すと自然豊かな平原であり、魔物がいる気配が感じられない。
 
 本当にここに魔物なんているのだろうか? 

 俺はそう思いながらも警戒は怠らずに辺りを探索していく。
 
 キリアンはというと地面に手をついて何かを探しているようだった。
 
 するとキリアンが口を開く。

 「多分近くに魔物がたくさんいるのです!」
 
 キリアンがそう発言した瞬間、俺は後ろから何か気配を感じて振り返る。
 
 そこには巨大な木の棒を持ったゴブリン何匹もいた。
 
 しかし普通のゴブリンと違い、かなり汚い見た目をしている。
 
 俺に奇襲をかけるつもりだったんだろうがバレバレだぜ?

  可哀想な気がするが容赦なく倒させてもらう!
 
 俺は剣の柄を握り締めながらゴブリンに向かっていくのだった。
 
 「タツキ! 少し距離を取りながら戦うので接近戦お願いなのです!」
 
 キリアンがそう俺に指示を出してくる。

 俺はそれに頷きゴブリンに斬りかかっていく。
 
 ゴブリンは木の棒で俺の攻撃をガードするが、俺はそのまま剣で押していくとゴブリンはバランスを崩したようで地面に倒れてしまう。

 その隙をついて俺は剣をゴブリンに振り下ろしトドメを刺す。
 
 「やっぱりこの剣は俺に合ってるな」
 
 俺は剣を紹介してくれた店主に少し感謝をしながらも次のゴブリンへと斬りかかっていく。
 
 すると後ろから魔法が飛んできて、ゴブリンの体に風穴を開ける。
 
 キリアンの魔法だ、相変わらず威力が高いぜ!
 
 俺はそのままゴブリンにトドメを刺していくと、他のゴブリンも全滅したようで地面に倒れていった。
 
 そして俺とキリアンは一息ついてから依頼書に書いてある魔物を見る。
 
 「依頼に乗ってる魔物ってゴブリンだけか?」
 
 「いやまだ魔物がいたはずなのです......」
 
 なんの魔物だと思い俺らは依頼書を見ていると近くから草が揺れる音がする。
 
 俺はその音を聞いてすぐに剣を構えて警戒をする。
 
 するとそこからはゴブリンよりも一回り大きい魔物が姿を現したのだ。
 
 「こ、こいつはオーク! 危険度はB級なのです!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜

墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

【R18】異世界なら彼女の母親とラブラブでもいいよね!

SoftCareer
ファンタジー
幼なじみの彼女の母親と二人っきりで、期せずして異世界に飛ばされてしまった主人公が、 帰還の方法を模索しながら、その母親や異世界の人達との絆を深めていくというストーリーです。 性的描写のガイドラインに抵触してカクヨムから、R-18のミッドナイトノベルズに引っ越して、 お陰様で好評をいただきましたので、こちらにもお世話になれればとやって参りました。 (こちらとミッドナイトノベルズでの同時掲載です)

迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~

飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。 彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。 独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。 この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。 ※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

処理中です...