性愛 ---母であり、恋人であったあの人---

来夢モロラン

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第20章 静香は性奴隷になり、僕を無限の彼方に運ぶ

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 庭では大輪のダリアが秋の陽をあびて、派手な、どこか妖艶な雰囲気を漂わせ咲き誇っていた。秋の気配が深まる頃には、僕と静香の夜の営みは、一層濃密で豊潤なものとなっていた。
 今日は待ちに待った土曜日だった(相変わらず土曜の夜までセックスお預けだった。懇願しても平日は許してくれなかった。)。夕飯が終わると待ちきれなくなって、静香の腕を取り「お願い、したいよ」と甘えた声で催促した。
 静香は「まだ、今日のお勉強が終わってないでしょう。もう少し頑張って、終わらせるのよ」と言って、僕を抱いて頬にキスしてくれたが、セックスは拒否した。僕には女の生理が不可思議だった。――――僕とセックスしている時、あんなにも没入し、耽溺し、歓喜するのに、なぜ土曜日までセックスしようとしないのか?なぜ土曜日まで我慢できるのか?なぜ今のこの誘いを断ることができるのか?――――今でもこの疑問の答えは解らないが、堰き止められた水量が多いほど、決壊した時の水流が激しいものになるのは確かだった。
 「今日の分は、全部終えたよ」と伝えると、静香は僕に裸になるように命じた。僕は赤々と燃えるストーブの横で、ブリーフも脱ぎ、すっ裸で立っていた。「スンヒ(純姫)も脱いで」と言ったが、彼女は首を横に振った。外は月もなく闇に包まれていたが、室内は蛍光灯がともり、僕の裸身を煌々と照らし出していた。静香は僕を正面からじっくり眺めた。明りの中に晒されていた僕は、思わず局部を両手で覆い静香の視線から隠した。
 そんな僕をいたずら子のような目で見てから、後ろに回り、鼻にかかった声で「葵ちゃんのお尻が可愛い」と言い、しゃがみ込んで、両手でぼくのお尻を抱えて、顔を押し当てた。顔をお尻に摺り寄せしばらく感触を楽しんでから、また正面に戻り、僕の胸に両手を当てた。そして、「まだ、男の子ね、すべすべして柔らかいわ」とささやきながら、少年らしさを残す僕の白く、肌めの細かい、薄い胸板を撫でまわした。
 それから、目線を下に向けて「手をどけなさい」と指示した。局所を抑え付けていた両手を離すと、ペニスが勢いよく飛び出して直立した。静香は膝をついて、顔をペニスに寄せた。それからペニスを指でつんつんと突いたり、ぶらぶらゆすったりして、僕がぴくんぴくんと反応するのを楽しんだ後、竿の部分を右手で持ち、いきなり亀頭を口に含んだ。竿と亀頭の境目にくちびる引っ掛けて、頭を上下左右にゆすり、回転する。ぐいぐい射精感が高まり、限界に近づいたので、「出ちゃうよ。出していいの?!」と口走ると、くちびるを外して「まだ早いわよ。これからなんだから、静まれ、静まれ」と言って、親指で裏筋を圧迫し、ペニスを絞るように握った。射精感は引いたが、フラストレーションが残る。僕の射精をコントロールするために、静香はよくこのテクニックを駆使した。欲求が中断され不快なので本当はしてほしくなかったが、僕は言い出せなかった。
 静香は「さあ、今度は私の番よ」と言って、上半身をむき出しにし、「坊や、吸って」と鼻声で催促した。僕は静香の首筋から乳房に接吻し、乳首を吸った。静香は僕の頭を胸に抱き、あやすように僕の髪を撫でながら、「可愛い坊や、もっと、もっと吸って」と柔らかい声でささやいた。しばらく吸いついていたので、もう良いだろうと思い口を離すと、だだっ子を優しくいさめるように「今度は右ね」と言って、右の乳首を僕のくちびるに押し付けてきた。静香は目を閉じ、陶然とした表情をしていた。
 静香が僕の最初の女だ。そして唯一の女だ。女性器も静香以外知らない。静香は性行為について何も知らない僕に、様々なテクニックを教え込み、そのテクニックを自分の肉体の上で実践させた。僕を思うがままに繰り、自分を愛撫させ、自ら陶酔の深淵に沈み込んだ。僕はセックスの喜びを静香に教えてもらったが、幼く無知で可愛い少年である僕に愛撫される静香の快楽も計り知れないものであったろう。
 僕は次の段階に進むために静香の下半身の下着をはがしにかかった。パンティを抜き取り、繁みがあらわれる。逆三角形型の陰毛が黒々と股間に伸びている。僕は猛烈な欲情に襲われた。陽根がいきり立ち、ヴァギナを求める。静香に教え込まれた何時もの手順は省き、静香の股を開き、いきなり陽根を差し込もうとした。静香は「まだ、だめ。濡れてからよ」と言って、股を閉ざす。僕は強引に開こうとするが、しっかりと閉めていて、こじ開けようと力を入れても開かない。静香は決して自分の身体を僕の自由にさせなかった。いつも主導権は静香が持ち、僕は静香の指図にただ従順に従うしもべだった。
 しかし、今夜の僕は押さえつけられていたものが爆発した。狂暴な野獣となって暴走し始めた。僕は静香から身を離すと、静香に「四つん這いになりな」と命じた。静香は動かない。バックからもしてみたいのに、静香が嫌がるので、後背位はこれまでしたことがない。「発情した野良犬みたいで嫌」と拒否する。その体位が愛情や信頼とは無縁な獣のセックスを想起するから嫌だという理由だが、僕に服従したような屈辱的なスタイルに不快感を覚えるのかもしれない。
 僕は仰向けに寝ていた静香を転がして無理やりうつ伏せにする。静香は「嫌よ」と叫んで元に戻る。僕は力ずくでもう一度ひっくり返す。汗だくになり何度か繰り返した後で、「葵ちゃん、分かったから、もう乱暴はよして!」と弱々しい声を出し、静香は抵抗を止めた。僕は腹這いになった静香に馬乗りになって、静香の両脇に手を廻して引き上げ、四つ這いの姿勢にさせた。 
 僕は後ろに立ち、一糸もまとわず四つ這いになっている静香を見下ろす。格闘したので汗粒が背やお尻から噴き出ている。肩から腰にかけて美しい曲線を描いてぐいぐい細くなり、ウエストが深くくびれている。くびれの先にウエストの2倍の豊満なヒップが続き、その対照が僕を扇情する。背中の中心線が肩のあたりから腰のあたりまで伸びている。中心線の溝は深く切り込まれていて情欲を煽る。一旦消えた中心線はお尻の割れ目に接続し、暗部に吸い込まれ、僕を欲望の淵にいざなう。
 「スンヒ(純姫)、もっとおしりをあげな」と声をかけると、静香は顔をふとんに突っ伏して、おしりを高く持ち上げ、膝立ちして待ち受けていた僕の目の前に突き出した。「振りな」と言いつけると、飼犬のようにぷりん、ぷりんと丸いおしりをゆらす。「狭くて入れづらいから、もっと、足をがばっと開けな」と指図すると、静香は大胆に足を広げた。卑猥で淫靡な局部が眼前に曝され、僕を興奮させる。
 局部を見つめながら、ふんわり、もっちりしたお尻を、つかんだり、撫でたり、ぴしりと軽く叩いたりして楽しんでいると、プッシーから愛液が溢れ出した。その部分を拡げ挿入すると静香の体液が僕にまとわりつき、するりと奥深くまで入った。静香が肩幅より左右に膝1つ分大きく両膝を開いてくれたので、僕は抜き差しがスムーズにできた。出来るだけゆっくりと腰を動かしていると、静香が「あうーん。あうーん。・・・・・・」と腹の底から絞り出すよう低い呻き声を出し始めた。歓喜の声と言うよりは、哀切な響きがあり、泣き声のようでもある。
 犯され、男に刺し貫かれているのに、奥底からこみ上げてくる抗いがたい肉の喜びにもだえ、泣いているのだろうか。奥深い森に迷い込み、出口が見つからず彷徨ているのか、その声は低く長く続き、深閑とした夜にしみ透る。汗のしたたる静香のうなじと背中のラインが艶めかしい。――――女って、なんて美しい獣何だろう-----と思う。
 むせび泣くような静香の声を聞きながら、抽送していると、僕にも快感の波がひたひたと押し寄せる。波に抗しきれず、火柱となったペニスが肉襞の中で焼き尽きると、静香は両手を突っ張り、顔をあげ、全身を震わせ、声高く、けだものように咆哮した。ひと声吠えると、身をよじって、這って、僕から逃れた。
 僕は追いかけ、静香のおしりを捕まえた。なおも逃げようとあがく静香を上から押さえつけて、力ずくで自由を奪う。あきらめて動かなくなった静香のおしりにかじりつき、汗と共に下腹部の毛穴から放出されたフェロモンを嗅ぐ。吸い込んだ女の匂いが本能を刺激し、僕をかく乱させる。静香を乱暴に仰向けにして、両手を万歳させて、わきの下の白濁した汗をなめ、匂いを吸い込む。甘酸っぱい発酵臭に陶酔する。僕は静香の汗の匂いが好きだ。全身に---胸も腹も脚も、体の隅々に---口を這わせ、体内から分泌した、少ししょっぱい汗の粒を貪る。静香は全身を弛緩させ、僕のなすがままに身を負かせている。
 なめ尽くして満足した僕が、添い寝するために静香を横に抱き寄せると、静香は僕の胸に顔を埋めてきた。僕は静香の背中をさすりながら、静香のつややかな髪にキスした。疲れ切った僕たちは、裸身のまま脚をしっかり絡め、腰を密着させて、深い眠りに就いた。
 この夜から僕と静香の夜の営みは変化した。これまでは静香が一方的にリードし、手順も何をどう愛撫するかも静香が指示し、僕はお姫様に仕える召使だった。いつも僕の舌や指や性器を好きなように利用しオーガスムに自ら登りつめていった。静香が真っ白なキャンパスに絵を描いていたが、その夜からは僕もキャンパスに好きな色を塗り始めた。時に静香が僕の奴隷となった。僕が静香の体をほしいままにむさぼり、飼いならし、征服者となった。
 
 
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