53 / 69
出生の土地
・狩り方・
しおりを挟む
ここは年中、吹雪く極寒の土地
全ての生き物は寒さに対応した進化を経て順応していく
自ら白い体毛になる事で迷彩となり外敵から身を守ったりとする動物が多く存在する中
巨大な耳は遠くの音も逃さないように発達し、赤い眼は白銀世界でも見失いようするため
そして異常に発達した腕は獲物を素早く仕留める為とされていた
名を兎狒々といい性格は非常に凶暴で大型の肉食獣ですら、目を合えば避けるほど恐ろしい存在だ
そして、狩りに出た一行は保存食と今夜の食事を得るため白銀世界を進んでいた
狩人たちは猛獣の毛皮で出来た防寒具を着て足にはかんじきを付けて氷雪の上を歩いていく
人数はルットク含めても5人程度で進んでいく
「ここから、先は猛獣の住処だ。気を付けて進んでくれ」
先頭を歩く村の狩人は後方にいるルットクとリベルトに注意喚起をする
「・・・猛獣?それは大変ですね。ルットク様ご注意下さい。」
「ん?分かった。慎重に行かねばな」
「あそこに小さな林が見えるだろう?あの中に猛獣たちの数少ない水飲み場の1つがあるから、私たちも狙ってるのさ」
少し遠く見える小さな雑木林を指差しルットクたちに話す
「なるほど、分かりました。」
「姿勢を低くして慎重に向かうぞ」
狩人の話に息を飲み、警戒心を高めるルットク
水飲み場に狩人たち一行はゆっくりと周囲を警戒しながら、進んでいく
雑木林が近づき、ちらほら見える小さな獣や所々に大型の獣の足跡が付いている
中は独特の匂いに包まれていて、屈みつつ進んでいくと少し離れたところには狩人が話した通り太陽の光に反射した綺麗な水飲み場が見えた
「しっ、あそこだ。」
先頭を進んでいた狩人が右手で指をさし、左手を出して上下に上げ下げし、周囲に隠れるように指示する
それを見た他の者は慎重に散らばり木陰に隠れて狩人が指した指の方を見る
水飲み場の近くには灰色の体毛をし一風変わったトサカを持つ熊に似た大型の肉食獣が口の周りを血で汚し
水を求め来たようだ
「よし、いいタイミングだ。冠熊が狩りを終えひと息つこうと油断している」
先頭にいた狩人はリーダーで他の狩人へ指示を出し、狩りの準備をさせる
1人は弓を持ち、1人は斧を持ち、リーダーは一風変わったハルバードを構える
1人が青い玉のついた矢と弓を構えて冠熊に狙い定め・・・射る
パシュッと矢が発射され冠熊に鏃が触れると青い玉が砕け、青い液体状になった物は網状に変化し冠熊の動きを鈍らせる
(なっ!?)
冠熊が鈍ったことを確認すると他の狩人はそれぞれ挟み撃ちをするように挑む
斧を持つ者は背中を狙い、ハルバードを持ったリーダーは首に狙い定め攻撃する
ザシュッ「ウ”ォォ・・・・!?」
唐突の襲撃に冠熊は戸惑い必死に抵抗するが・・・無駄な抵抗となる
最初は強かった抵抗も急所を容赦なく狙う攻撃と矢の雨にやられだんだんと抗うことができず力果たした
雑木林の水飲み場に巨体の肉食獣の断末魔と巨体が倒れた音がドォーンッ響く
「よし、無事狩れた」
弓を射った狩人が狩った事を知らせるとルットクとリベルトは「「お、おぉ・・・」」と口を漏らす
見知らぬ狩りの技術と連携の凄まじさに感動を覚えるほど、素晴らしかったのだ
小型ナイフを器用に扱い2人の狩人は毛皮と身を見る見るうちに剥ぎ取って後処理をする
それを2人は唖然と眺める
しばらくして、見事に食用と保存用と分けた狩人たちは背中に背負い、また新たなターゲットを探すための行動に移す
周囲を警戒しつつ、武器の手入れをして水飲み場で返り血や汚れを取ったり不要物を雪の中に埋めたりと準備をしていく
「ふぅー、これ1体で十分だけど、今回はもう1体は欲しいところなんだ」
リーダーの狩人が準備を終えリベルトに話しかける
「えっ?まだ狩るんですか?」
リベルトは驚きつつも、リーダーに質問をする
「うん、しばらく狩りに出れなくなる時期が続くから今回はもう1体狩る予定なんだ」
ハルバードの刃を見つめながらルットクに答える
「出れない時期ですか?」
リーダーの出れない時期に疑問を抱き尋ねるリベルト
「そう。大寒波期って言って数年に一度だけくる奴でさ、預言者が言ってたんだよ。実際兆しも来てるし、今軽く吹雪いて見えないけど・・・少し前に屍の山で巨大な雲が掛かってたのが見えたからね」
説明をするリーダー
「えっ?そんなにすごい時期が・・・」
1人納得し呟くリベルト
「そう。だからもう1体巨大な奴をね。」
ハルバードの刃を見つめ微笑んだリーダーが「よし!行くか!」と仲間に声をかけ進もうとした次の瞬間
遠くから木の折れる音がバキッと聞こえた
「ん?みんな静かに・・・これは、冠熊の血でまずいものが誘き寄せられたかもしれない。」
リーダーは真剣な眼差しで音がした方へ警戒しながら臨戦態勢をとると冷や汗が一滴頬伝う
周囲の仲間に手で同様の態勢を指示する
ザッザッバキッと遠くから聞こえていた枝を折る音がだんだんこちらに足跡と共に近づいてくる
「や、やはりあの歩幅と図体のでかさは兎狒々だ・・・」
微かに周囲が聞き取れる程の声でリーダーは呟いた
全ての生き物は寒さに対応した進化を経て順応していく
自ら白い体毛になる事で迷彩となり外敵から身を守ったりとする動物が多く存在する中
巨大な耳は遠くの音も逃さないように発達し、赤い眼は白銀世界でも見失いようするため
そして異常に発達した腕は獲物を素早く仕留める為とされていた
名を兎狒々といい性格は非常に凶暴で大型の肉食獣ですら、目を合えば避けるほど恐ろしい存在だ
そして、狩りに出た一行は保存食と今夜の食事を得るため白銀世界を進んでいた
狩人たちは猛獣の毛皮で出来た防寒具を着て足にはかんじきを付けて氷雪の上を歩いていく
人数はルットク含めても5人程度で進んでいく
「ここから、先は猛獣の住処だ。気を付けて進んでくれ」
先頭を歩く村の狩人は後方にいるルットクとリベルトに注意喚起をする
「・・・猛獣?それは大変ですね。ルットク様ご注意下さい。」
「ん?分かった。慎重に行かねばな」
「あそこに小さな林が見えるだろう?あの中に猛獣たちの数少ない水飲み場の1つがあるから、私たちも狙ってるのさ」
少し遠く見える小さな雑木林を指差しルットクたちに話す
「なるほど、分かりました。」
「姿勢を低くして慎重に向かうぞ」
狩人の話に息を飲み、警戒心を高めるルットク
水飲み場に狩人たち一行はゆっくりと周囲を警戒しながら、進んでいく
雑木林が近づき、ちらほら見える小さな獣や所々に大型の獣の足跡が付いている
中は独特の匂いに包まれていて、屈みつつ進んでいくと少し離れたところには狩人が話した通り太陽の光に反射した綺麗な水飲み場が見えた
「しっ、あそこだ。」
先頭を進んでいた狩人が右手で指をさし、左手を出して上下に上げ下げし、周囲に隠れるように指示する
それを見た他の者は慎重に散らばり木陰に隠れて狩人が指した指の方を見る
水飲み場の近くには灰色の体毛をし一風変わったトサカを持つ熊に似た大型の肉食獣が口の周りを血で汚し
水を求め来たようだ
「よし、いいタイミングだ。冠熊が狩りを終えひと息つこうと油断している」
先頭にいた狩人はリーダーで他の狩人へ指示を出し、狩りの準備をさせる
1人は弓を持ち、1人は斧を持ち、リーダーは一風変わったハルバードを構える
1人が青い玉のついた矢と弓を構えて冠熊に狙い定め・・・射る
パシュッと矢が発射され冠熊に鏃が触れると青い玉が砕け、青い液体状になった物は網状に変化し冠熊の動きを鈍らせる
(なっ!?)
冠熊が鈍ったことを確認すると他の狩人はそれぞれ挟み撃ちをするように挑む
斧を持つ者は背中を狙い、ハルバードを持ったリーダーは首に狙い定め攻撃する
ザシュッ「ウ”ォォ・・・・!?」
唐突の襲撃に冠熊は戸惑い必死に抵抗するが・・・無駄な抵抗となる
最初は強かった抵抗も急所を容赦なく狙う攻撃と矢の雨にやられだんだんと抗うことができず力果たした
雑木林の水飲み場に巨体の肉食獣の断末魔と巨体が倒れた音がドォーンッ響く
「よし、無事狩れた」
弓を射った狩人が狩った事を知らせるとルットクとリベルトは「「お、おぉ・・・」」と口を漏らす
見知らぬ狩りの技術と連携の凄まじさに感動を覚えるほど、素晴らしかったのだ
小型ナイフを器用に扱い2人の狩人は毛皮と身を見る見るうちに剥ぎ取って後処理をする
それを2人は唖然と眺める
しばらくして、見事に食用と保存用と分けた狩人たちは背中に背負い、また新たなターゲットを探すための行動に移す
周囲を警戒しつつ、武器の手入れをして水飲み場で返り血や汚れを取ったり不要物を雪の中に埋めたりと準備をしていく
「ふぅー、これ1体で十分だけど、今回はもう1体は欲しいところなんだ」
リーダーの狩人が準備を終えリベルトに話しかける
「えっ?まだ狩るんですか?」
リベルトは驚きつつも、リーダーに質問をする
「うん、しばらく狩りに出れなくなる時期が続くから今回はもう1体狩る予定なんだ」
ハルバードの刃を見つめながらルットクに答える
「出れない時期ですか?」
リーダーの出れない時期に疑問を抱き尋ねるリベルト
「そう。大寒波期って言って数年に一度だけくる奴でさ、預言者が言ってたんだよ。実際兆しも来てるし、今軽く吹雪いて見えないけど・・・少し前に屍の山で巨大な雲が掛かってたのが見えたからね」
説明をするリーダー
「えっ?そんなにすごい時期が・・・」
1人納得し呟くリベルト
「そう。だからもう1体巨大な奴をね。」
ハルバードの刃を見つめ微笑んだリーダーが「よし!行くか!」と仲間に声をかけ進もうとした次の瞬間
遠くから木の折れる音がバキッと聞こえた
「ん?みんな静かに・・・これは、冠熊の血でまずいものが誘き寄せられたかもしれない。」
リーダーは真剣な眼差しで音がした方へ警戒しながら臨戦態勢をとると冷や汗が一滴頬伝う
周囲の仲間に手で同様の態勢を指示する
ザッザッバキッと遠くから聞こえていた枝を折る音がだんだんこちらに足跡と共に近づいてくる
「や、やはりあの歩幅と図体のでかさは兎狒々だ・・・」
微かに周囲が聞き取れる程の声でリーダーは呟いた
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
私の召喚獣が、どう考えてもファンタジーじゃないんですけど? 〜もふもふ? いいえ……カッチカチです!〜
空クジラ
SF
愛犬の死をキッカケに、最新VRMMOをはじめた女子高生 犬飼 鈴 (いぬかい すず)は、ゲーム内でも最弱お荷物と名高い不遇職『召喚士』を選んでしまった。
右も左も分からぬまま、始まるチュートリアル……だが戦いの最中、召喚スキルを使った鈴に奇跡が起こる。
ご主人様のピンチに、死んだはずの愛犬コタロウが召喚されたのだ!
「この声? まさかコタロウ! ……なの?」
「ワン」
召喚された愛犬は、明らかにファンタジーをぶっちぎる姿に変わり果てていた。
これはどこからどう見ても犬ではないが、ご主人様を守るために転生した犬(?)と、お荷物職業とバカにされながらも、いつの間にか世界を救っていた主人公との、愛と笑いとツッコミの……ほのぼの物語である。
注意:この物語にモフモフ要素はありません。カッチカチ要素満載です! 口に物を入れながらお読みにならないよう、ご注意ください。
この小説は『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています。
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
好色一代勇者 〜ナンパ師勇者は、ハッタリと機転で窮地を切り抜ける!〜(アルファポリス版)
朽縄咲良
ファンタジー
【HJ小説大賞2020後期1次選考通過作品(ノベルアッププラスにて)】
バルサ王国首都チュプリの夜の街を闊歩する、自称「天下無敵の色事師」ジャスミンが、自分の下半身の不始末から招いたピンチ。その危地を救ってくれたラバッテリア教の大教主に誘われ、神殿の下働きとして身を隠す。
それと同じ頃、バルサ王国東端のダリア山では、最近メキメキと発展し、王国の平和を脅かすダリア傭兵団と、王国最強のワイマーレ騎士団が激突する。
ワイマーレ騎士団の圧勝かと思われたその時、ダリア傭兵団団長シュダと、謎の老女が戦場に現れ――。
ジャスミンは、口先とハッタリと機転で、一筋縄ではいかない状況を飄々と渡り歩いていく――!
天下無敵の色事師ジャスミン。
新米神官パーム。
傭兵ヒース。
ダリア傭兵団団長シュダ。
銀の死神ゼラ。
復讐者アザレア。
…………
様々な人物が、徐々に絡まり、収束する……
壮大(?)なハイファンタジー!
*表紙イラストは、澄石アラン様から頂きました! ありがとうございます!
・小説家になろう、ノベルアッププラスにも掲載しております(一部加筆・補筆あり)。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
寒がりな氷結眼鏡魔導士は、七匹のウサギとほっこり令嬢の温もりに癒され、愛を知る
ウサギテイマーTK
恋愛
伯爵家のミーヤは、動物の飼育と編み物が好きな、ちょっとおっとりした女の子である。婚約者のブルーノは、地味なミーヤが気に入らず、ミーヤの義姉ロアナと恋に落ちたため、ミーヤに婚約破棄を言い渡す。その件も含め、実の父親から邸を追い出されたミーヤは、吹雪のため遭難したフィーザを助けることになる。眼鏡をかけた魔導士フィーザは氷結魔法の使い手で、魔導士団の副団長を務まる男だった。ミーヤはフィーザと徐々に心を通わすようになるが、ミーヤを追い出した実家では、不穏な出来事が起こるようになる。ミーヤの隠れた能力は、次第に花開いていく。
☆9月1日にHotランキングに載せていただき感謝です!!
☆「なろう」様にも投稿していますが、こちらは加筆してあります。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる