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出生の土地
天空の街
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オールの笑みを見て少しリオルが視線をそらしたように見えるが、ラクシス以外は誰も気づくことはなかった
「そこにいらっしゃる獣人族の出生について気にはなるのも事実ですが、私たちはまだラクシス様の事で理解が追い付いていないので本日は一度、街に降りて観光でもしていらっしゃっては?」
側近、オウミが獣人族のエメレッタに気を遣いラクシスに提案し
王2人はこの国の創造主をそのままにしていいのか?とも考慮したが、エメレッタの事もあり何かしらアクションをするのではなく、客人として招く方が良いと判断をした
「うん。わかった」
「そうですね。日を改めてお願いします。」
ラクシスとエメレッタが返答し、一礼した後、衛兵2人と一緒に塔の外へと降りていく
塔からテレポートをし下に着いた後、護衛と別れ街を観光することになったラクシスたち
改めて天空の国を見渡すと分かることが多く
澄み切った空気に見知らぬガラス細工のような鳥があちこち飛び回っていたり、活気あふれる街中で竜人族の視線が気になるものの中央通りを境にシンメトリーに建てられた景観は鏡の世界に迷い込んだような美しさだ
「そういえば、街の人は共通語が苦手だったね」
ラクシスはエメレッタに尋ねる
「え?あっはい、そうですね。私も竜人族の言葉は分かりません」と答えるエメレッタ
「それなら」とラクシスは何やらブツブツと独り言を話し始めるとエメレッタの周囲に小さく光何かが現れスゥーッと消えたかと思えば、周囲で話していた竜人族の言葉がすんなり聞こえはじめた
「????」
突然の出来事に戸惑うエメレッタにラクシスが問う
「どう?聞こえる?」
「え?不思議と聞こえます」
エメレッタは不思議に思いつつ応える
「うん。それならよかった。ちょっと不便そうだったから微精霊にお願いして翻訳してもらうことにしたんだ」と微笑むラクシス
「えっ!!それは凄いですね!」
エメレッタに衝撃が走る
「だから、エメレッタが話している言葉も全部、竜人族の言葉で聞こえてるよ」
「なっ!?す、すごい・・・さすがです」
エメレッタはラクシスの規格外な力に驚きっぱなしで収集が付かない
「これで気にせず観光ができるね」
ラクシスは微笑みかける
「あっはい、ありがとうございます。」
エメレッタはラクシスにお礼を言い2人は街の散策をすることにした
周囲からの視線も気にすることなく歩む2人はまず宿泊先を探すことにする
石畳の上を歩み周囲をキョロキョロと見渡すエメレッタは好奇心旺盛で少し目を離すと何処か言ってしまいそうな程、観光気分で楽しんでいるようだ
「ラクシスさんあれは何でしょう!」
エメレッタが気になり目を輝かせて向かった先は青白い壁の建物で周囲と比べ違う雰囲気を放っている
ラクシスは興味津々に建物へ向かうエメレッタの後を追う
「あれ?ラクシスさんどうやらここは装飾屋みたいですよ!入りましょう!」
エメレッタはガチャッギィとドアを開け中に入っていく
建物の中は何かの骨で出来た装飾がメインに置かれていて独特な雰囲気を放つ
薄暗いカウンターの奥から「いらっしゃい」と声がし、ゆったりと店主が現れ
「おやっ?こりゃ珍しい獣人族ではないか!よくここまで来れたな!・・・まぁお客さんに代わりないから自由に見ていきな」と店主がエメレッタに話す
「ありがとうです。」
「おやっ?人族も居たのか、珍客の連れかい?」
店主の質問に答えるエメレッタ
「はい、そうです。私が彼の付き添いです。」
「ほぉ・・・そうか、まぁ良い好きに見ていけば良いよ」
店主はそう言い放つとまた奥へ入っていった
エメレッタは目を輝かせ至る所に飾ってある骨で出来た装飾に魅入ったり、テーブルに置かれた装飾品を手に取ったり眺めたりと楽しむ
しばらく、楽しんだエメレッタは小さな首飾りを気に入り、店主を呼んで購入することにした
「毎度!」
「ところで、店主さんちょっと聞きたいんですけど・・・この辺で宿はありますか?」
「ん?宿か?実はうちは裏で宿もやってんだ。泊ってくかい?」
「えっ!?」
エメレッタは驚きつつも聞いてみるものですね・・・と思い「では1泊お願いします」と宿泊することにする
ラクシスとエメレッタの2人は店主に案内され店内の中を通り裏側に向かっていく
ガチャッ
途中、扉を開けると表の装飾店と違う雰囲気の部屋になっており酒場も兼ねているようだ
2人をさほど気にすることなく店主はラクシスに鍵を渡して2階の奥が宿泊部屋だと指さす
2人は指さされた場所へ進んでいき2階へ上がったラクシスは鍵で部屋を開けると開放的な室内になっていた
奥にある壁が一面、窓になっていて天空の国を一望できるようになっている
「おぉ・・・!凄い絶景ですね!」
口と目を見開き感動するエメレッタ
部屋には簡易的なベッドが2つ置かれた程度で店主に聞いたところ酒場で酔いつぶれた客がそのまま利用するために始めたらしいので、殺風景で最低限しか置かれていなかった
それでもエメレッタは部屋を気に入ったようでこのまま2人は泊まることにした
「そこにいらっしゃる獣人族の出生について気にはなるのも事実ですが、私たちはまだラクシス様の事で理解が追い付いていないので本日は一度、街に降りて観光でもしていらっしゃっては?」
側近、オウミが獣人族のエメレッタに気を遣いラクシスに提案し
王2人はこの国の創造主をそのままにしていいのか?とも考慮したが、エメレッタの事もあり何かしらアクションをするのではなく、客人として招く方が良いと判断をした
「うん。わかった」
「そうですね。日を改めてお願いします。」
ラクシスとエメレッタが返答し、一礼した後、衛兵2人と一緒に塔の外へと降りていく
塔からテレポートをし下に着いた後、護衛と別れ街を観光することになったラクシスたち
改めて天空の国を見渡すと分かることが多く
澄み切った空気に見知らぬガラス細工のような鳥があちこち飛び回っていたり、活気あふれる街中で竜人族の視線が気になるものの中央通りを境にシンメトリーに建てられた景観は鏡の世界に迷い込んだような美しさだ
「そういえば、街の人は共通語が苦手だったね」
ラクシスはエメレッタに尋ねる
「え?あっはい、そうですね。私も竜人族の言葉は分かりません」と答えるエメレッタ
「それなら」とラクシスは何やらブツブツと独り言を話し始めるとエメレッタの周囲に小さく光何かが現れスゥーッと消えたかと思えば、周囲で話していた竜人族の言葉がすんなり聞こえはじめた
「????」
突然の出来事に戸惑うエメレッタにラクシスが問う
「どう?聞こえる?」
「え?不思議と聞こえます」
エメレッタは不思議に思いつつ応える
「うん。それならよかった。ちょっと不便そうだったから微精霊にお願いして翻訳してもらうことにしたんだ」と微笑むラクシス
「えっ!!それは凄いですね!」
エメレッタに衝撃が走る
「だから、エメレッタが話している言葉も全部、竜人族の言葉で聞こえてるよ」
「なっ!?す、すごい・・・さすがです」
エメレッタはラクシスの規格外な力に驚きっぱなしで収集が付かない
「これで気にせず観光ができるね」
ラクシスは微笑みかける
「あっはい、ありがとうございます。」
エメレッタはラクシスにお礼を言い2人は街の散策をすることにした
周囲からの視線も気にすることなく歩む2人はまず宿泊先を探すことにする
石畳の上を歩み周囲をキョロキョロと見渡すエメレッタは好奇心旺盛で少し目を離すと何処か言ってしまいそうな程、観光気分で楽しんでいるようだ
「ラクシスさんあれは何でしょう!」
エメレッタが気になり目を輝かせて向かった先は青白い壁の建物で周囲と比べ違う雰囲気を放っている
ラクシスは興味津々に建物へ向かうエメレッタの後を追う
「あれ?ラクシスさんどうやらここは装飾屋みたいですよ!入りましょう!」
エメレッタはガチャッギィとドアを開け中に入っていく
建物の中は何かの骨で出来た装飾がメインに置かれていて独特な雰囲気を放つ
薄暗いカウンターの奥から「いらっしゃい」と声がし、ゆったりと店主が現れ
「おやっ?こりゃ珍しい獣人族ではないか!よくここまで来れたな!・・・まぁお客さんに代わりないから自由に見ていきな」と店主がエメレッタに話す
「ありがとうです。」
「おやっ?人族も居たのか、珍客の連れかい?」
店主の質問に答えるエメレッタ
「はい、そうです。私が彼の付き添いです。」
「ほぉ・・・そうか、まぁ良い好きに見ていけば良いよ」
店主はそう言い放つとまた奥へ入っていった
エメレッタは目を輝かせ至る所に飾ってある骨で出来た装飾に魅入ったり、テーブルに置かれた装飾品を手に取ったり眺めたりと楽しむ
しばらく、楽しんだエメレッタは小さな首飾りを気に入り、店主を呼んで購入することにした
「毎度!」
「ところで、店主さんちょっと聞きたいんですけど・・・この辺で宿はありますか?」
「ん?宿か?実はうちは裏で宿もやってんだ。泊ってくかい?」
「えっ!?」
エメレッタは驚きつつも聞いてみるものですね・・・と思い「では1泊お願いします」と宿泊することにする
ラクシスとエメレッタの2人は店主に案内され店内の中を通り裏側に向かっていく
ガチャッ
途中、扉を開けると表の装飾店と違う雰囲気の部屋になっており酒場も兼ねているようだ
2人をさほど気にすることなく店主はラクシスに鍵を渡して2階の奥が宿泊部屋だと指さす
2人は指さされた場所へ進んでいき2階へ上がったラクシスは鍵で部屋を開けると開放的な室内になっていた
奥にある壁が一面、窓になっていて天空の国を一望できるようになっている
「おぉ・・・!凄い絶景ですね!」
口と目を見開き感動するエメレッタ
部屋には簡易的なベッドが2つ置かれた程度で店主に聞いたところ酒場で酔いつぶれた客がそのまま利用するために始めたらしいので、殺風景で最低限しか置かれていなかった
それでもエメレッタは部屋を気に入ったようでこのまま2人は泊まることにした
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