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出生の土地
伝承
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衛兵の2人はラクシスたちを連れ街中をゆっくりと歩んで自分たちの育った街を見せていく
目立つ視線はあるものの綺麗な街中がエメレッタの不安を払拭させる
この国の建物全てがシンメトリーを意識されており、薄い青を基調とし屋根は緑色に統一されている
「わぁ・・・綺麗ですね。」
感動するエメレッタをしり目に見て嬉しそうにする衛兵
自身の街を感動してもらえるのは嬉しいのだろう
ラクシスたちを連れた衛兵たちは途中繁華街に寄り道をしてちょっとした軽食を買いエメレッタに勧める
「コレ、オレタチ、ヨクタベル、クウカ?」
衛兵のひとりに手渡されたのは見たこともない肉と野菜を串で突き刺し焼かれた食べ物でそれを思わず受取るエメレッタ
「ありがとうです。」
お礼を言い、手に持った焼きたての串焼きを恐る恐る口に運び「えいっ」と勢いよく頬張ると口内に溢れる肉汁が舌を溺れさせ野菜の触感が楽しめる
ゴックン「お、おいしいです」
目を輝かせ満足そうに肉汁と共に飲み込む姿は愛らしく衛兵たちも思わず笑顔が零れてしまう
「デハ、オウ、ノモトヘ、イク」
衛兵は先導をするため再び、手を前に出し「アッチ」と案内をする
ラクシスたちは先導する衛兵の後をついてしばらく歩くと2対の塔のひとつへとたどり着いた
衛兵は「ココ、ノボル」と塔の入り口を指さし案内をする
扉を開け入り口に入ると中は外見よりずいぶん広く、中央には巨大な白い螺旋階段が聳え立つ
「ひ、ひぇ・・・え?あそこを上るんですか??」
螺旋階段に近付き天井を見上げると遥か遠く先が見えないほど高い
「フフフ、オカシイヤツ」
衛兵はエメレッタの言葉に笑い出す
「え??」
「アレ、カザリ」
「へ?飾り!?」
「ソウ、カザリ」
衛兵は微笑んで「ミレバ、ワカル」と話し螺旋階段に近付き手を触れた
「ココ、コレタナラ、ミンナイケル」
理解が追い付けていないままエメレッタを気にすることなくラクシスは手を取り衛兵の後に続き手を触れる
すると遺跡の時と同様でラクシスたちを連れた衛兵と一緒にテレポートした
エメレッタが目を開けると広大な白を基調にした床と天井が現れた
「ようこそ。お待ちしておりました。」
エメレッタが遠くから聞こえた声の主に気づき目で追うと部屋の最奥に長い背もたれのある椅子に数人座っている
この部屋には壁はなく外の風景が吹きさらしている
「コッチダ」
一緒にテレポートした護衛が最奥にいるところまで案内をする
護衛に連れられたラクシスたちは声の主の所まで歩んで行くと護衛は何やら椅子に座る者と話し込む
「ΘΣ、$%&Φ・・・おっとすまん。言葉はあってるかな?」
中央に座る八の字に髭を生やした竜人族が話しかける
「え?あっはい。流暢に聞こえてます」
戸惑いつつもエメレッタが答える
「よかった。」と微笑み続けて
「では今回そちらにいらっしゃる人族をお呼びしたのは他でもありません。私たち竜人族に伝わる伝承を確認したかったからだ」
「・・・伝承ですか?」
疑問符を浮かべるエメレッタ
「それは、”この地にいづれ現れる人族を迎えいれろ、さすれば、正しき道に導くだろう”という事」
中央の竜人が八の字に生えた髭を右手で触りながら話す
「あの・・・」
エメレッタが何かを伝えようとすると覆いかぶせるように竜人が話す
「あぁ、言いたいことは分かっているつもりだ。すまない。自己紹介が遅れてしまった。私はこの国を治める王のひとりレオルという。」
レオルはさらに両手を左右に広げ紹介をする
「私の左右に座っているのはもうひとりの王と側近で右に居るのが、オールで左に座っているのが、オウミである」
レオルの紹介に各々会釈をする
「して・・・伝承通りこの国に参った人族よ。何しに来た?そして、なぜ伝承を知っておる?」
リオルに比べ厳つい顔をしたオールバックの竜人、もう一人の王オールが疑問を投げかける
「ん?そうだね。まずは伝承についてだけど、それは私が作ったからでなぜ私が来たかというと連れの獣人が出生した土地を知りたいと言われたのでここに連れてきただけよ。」
「「なっ!?バ、バカな、ど、どういうことだ!?」」
目を見開き驚く竜人たち
「そのままの意味だよ。」としれッと話すラクシス
「冗談はよせ!いくら何でもこのタイミングでそのような行為・・・無礼であるぞ!人族!!」
リオルの言葉には驚きを越え怒りすら感じる
「そ、そうだ!この伝承は私たちが生まれる何代も前より言い伝えられているんだぞ?人族の寿命なんぞ、竜人にくらべ3分の1程度のはず・・・話にならん!」
オールは声を荒らげ怒鳴る
「王たちよ、少し冷静になってください。そもそも普通の人族がここに来れているだけでも何か理由がありそうです。人族よ話してくれますね?」
「うん。そうだね。私も含めこの国の事も話そうかな?」
エレメッタは状況が理解できないまま聞き入ることしかできない
竜人たちもそのままラクシスの言葉に耳を傾ける
目立つ視線はあるものの綺麗な街中がエメレッタの不安を払拭させる
この国の建物全てがシンメトリーを意識されており、薄い青を基調とし屋根は緑色に統一されている
「わぁ・・・綺麗ですね。」
感動するエメレッタをしり目に見て嬉しそうにする衛兵
自身の街を感動してもらえるのは嬉しいのだろう
ラクシスたちを連れた衛兵たちは途中繁華街に寄り道をしてちょっとした軽食を買いエメレッタに勧める
「コレ、オレタチ、ヨクタベル、クウカ?」
衛兵のひとりに手渡されたのは見たこともない肉と野菜を串で突き刺し焼かれた食べ物でそれを思わず受取るエメレッタ
「ありがとうです。」
お礼を言い、手に持った焼きたての串焼きを恐る恐る口に運び「えいっ」と勢いよく頬張ると口内に溢れる肉汁が舌を溺れさせ野菜の触感が楽しめる
ゴックン「お、おいしいです」
目を輝かせ満足そうに肉汁と共に飲み込む姿は愛らしく衛兵たちも思わず笑顔が零れてしまう
「デハ、オウ、ノモトヘ、イク」
衛兵は先導をするため再び、手を前に出し「アッチ」と案内をする
ラクシスたちは先導する衛兵の後をついてしばらく歩くと2対の塔のひとつへとたどり着いた
衛兵は「ココ、ノボル」と塔の入り口を指さし案内をする
扉を開け入り口に入ると中は外見よりずいぶん広く、中央には巨大な白い螺旋階段が聳え立つ
「ひ、ひぇ・・・え?あそこを上るんですか??」
螺旋階段に近付き天井を見上げると遥か遠く先が見えないほど高い
「フフフ、オカシイヤツ」
衛兵はエメレッタの言葉に笑い出す
「え??」
「アレ、カザリ」
「へ?飾り!?」
「ソウ、カザリ」
衛兵は微笑んで「ミレバ、ワカル」と話し螺旋階段に近付き手を触れた
「ココ、コレタナラ、ミンナイケル」
理解が追い付けていないままエメレッタを気にすることなくラクシスは手を取り衛兵の後に続き手を触れる
すると遺跡の時と同様でラクシスたちを連れた衛兵と一緒にテレポートした
エメレッタが目を開けると広大な白を基調にした床と天井が現れた
「ようこそ。お待ちしておりました。」
エメレッタが遠くから聞こえた声の主に気づき目で追うと部屋の最奥に長い背もたれのある椅子に数人座っている
この部屋には壁はなく外の風景が吹きさらしている
「コッチダ」
一緒にテレポートした護衛が最奥にいるところまで案内をする
護衛に連れられたラクシスたちは声の主の所まで歩んで行くと護衛は何やら椅子に座る者と話し込む
「ΘΣ、$%&Φ・・・おっとすまん。言葉はあってるかな?」
中央に座る八の字に髭を生やした竜人族が話しかける
「え?あっはい。流暢に聞こえてます」
戸惑いつつもエメレッタが答える
「よかった。」と微笑み続けて
「では今回そちらにいらっしゃる人族をお呼びしたのは他でもありません。私たち竜人族に伝わる伝承を確認したかったからだ」
「・・・伝承ですか?」
疑問符を浮かべるエメレッタ
「それは、”この地にいづれ現れる人族を迎えいれろ、さすれば、正しき道に導くだろう”という事」
中央の竜人が八の字に生えた髭を右手で触りながら話す
「あの・・・」
エメレッタが何かを伝えようとすると覆いかぶせるように竜人が話す
「あぁ、言いたいことは分かっているつもりだ。すまない。自己紹介が遅れてしまった。私はこの国を治める王のひとりレオルという。」
レオルはさらに両手を左右に広げ紹介をする
「私の左右に座っているのはもうひとりの王と側近で右に居るのが、オールで左に座っているのが、オウミである」
レオルの紹介に各々会釈をする
「して・・・伝承通りこの国に参った人族よ。何しに来た?そして、なぜ伝承を知っておる?」
リオルに比べ厳つい顔をしたオールバックの竜人、もう一人の王オールが疑問を投げかける
「ん?そうだね。まずは伝承についてだけど、それは私が作ったからでなぜ私が来たかというと連れの獣人が出生した土地を知りたいと言われたのでここに連れてきただけよ。」
「「なっ!?バ、バカな、ど、どういうことだ!?」」
目を見開き驚く竜人たち
「そのままの意味だよ。」としれッと話すラクシス
「冗談はよせ!いくら何でもこのタイミングでそのような行為・・・無礼であるぞ!人族!!」
リオルの言葉には驚きを越え怒りすら感じる
「そ、そうだ!この伝承は私たちが生まれる何代も前より言い伝えられているんだぞ?人族の寿命なんぞ、竜人にくらべ3分の1程度のはず・・・話にならん!」
オールは声を荒らげ怒鳴る
「王たちよ、少し冷静になってください。そもそも普通の人族がここに来れているだけでも何か理由がありそうです。人族よ話してくれますね?」
「うん。そうだね。私も含めこの国の事も話そうかな?」
エレメッタは状況が理解できないまま聞き入ることしかできない
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