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出生の土地

オアシス

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エメレッタがゴーレムのコアを破壊し終えた後、ラクダウマに乗馬しオアシスを目指す2人

蜃気楼に騙されることもなくしばらく進むと眩い光に照らされた水辺がキラッと輝く

「あそこに見えるのが・・・今度こそオアシスなんですね!」

エメレッタの予想を遥かに超える美しさと輝きが気持ちを昂らせる

近づけば近づくほど美しさが際立ち分かるオアシスの景観

砂漠地帯にポツンと突如、現れた楽園は中心部にある水辺が印象的でそれを囲うように建てられた白い壁の居住区

その隙間を埋めるようにして植えられた植物の緑が相まって美しさをさらに引き立てる

これが、オアシスなのかと唾をゴクリと飲み込むエメレッタ

ラクシスは入り口を見つけ進んでいくと入口それを護るターバンのような物を被った兵が2人、腰に左右ククリ刀を1本ずつ差して道を挟み立っている

「おっ珍しいな!最近、物騒なゴーレムが出たって聞いてから観光客なんて来なかったのに!」

「そうだな!あれからうまく逃げて来たんだな!かわいそうに!俺らで保護してやるかな?」

2人の兵は互いにラクシスたちを見て会話をする

「なんだ?お前ら!よく無事にこれたな!」

「変なのに邪魔されなかったか?大丈夫だったか?」

ラクシスたちは兵の前で下馬をして挨拶をする

「どうも。砂漠の入り口にあったレンタル場所でこのラクダウマを借りてから来たんだよ」

「こんにちはです。特に変な者(?)には邪魔されませんでしたよ?」

変な奴を理解していないエメレッタと気にせずどこから来たのかを説明するラクシス

「おぉ!そうかそうか!あんちゃんたちは運が良かったのかも知れねぇな!」

「おーそうだ、そうだ!たまに変な者が居るって聞くもんな!まぁ悪い奴でもなさそうだし、大変だったろうから入れ入れ!」

見た目が幼い2人は警戒をされることなく無事にオアシス内に入ることができた

中に入るとさらにその美しい景観が際立っていて胸が昂るエメレッタ

「ラクシスさんとても綺麗な場所ですね。」

「うん、そうだね。水と火の精霊が仲のいい場所って珍しいね」

「え??そ、そうなんですか!?」

自身が思っていた事とラクシスとでズレていた認識に驚くエメレッタ

「今日、泊まる宿を探して少し散歩しようか?」

エメレッタの反応を気にせずマイペースに語るラクシス

「え?あっそうですね。」

大小さまざまな白い建物が並ぶ中、道外れにひと際小さく長方形をした奥行のある建物がラクシスの目に留まる

入り口には宿屋の看板が掲げられており、まるでラクシスたちを歓迎してるかのように少し木製のドアが開いていた

「エメレッタ、ここにしようか?」

「あっいいですね!私も気になっていました!」

カランカランッ

「っらしゃい!お客さん2人?ここは先払いだよ?何泊?名前書いて鍵を受け取ったら奥に入んな!」

宿屋に入った途端、カウンターに居たバーコード頭の店主はこちらに気づくと早口で要件だけ話し再び新聞を読み始めた

・・・パラッ

「なんだい?まだ突っ立ってたのかい?」

「いくらですか?」

「あーそこに書いてあるだろ?金を置いて鍵はそこから持って来な!」

めんどくさそうに壁に張られた紙を指さし、その下に掛けられた鍵に目を向け再び新聞の続きを読み始める店主

店主の態度に呆気を取られるエメレッタだったが、仕方がなく店主の指示通り紙に名前と1部屋と記入し、ラクシスのお金を置いて鍵を受け取り、奥の宿泊部屋へと進む

ガチャッ

「おぉ・・・!思っていたより綺麗で素敵な部屋ですね!窓から見える風景も素敵です!店主の態度さえなければ・・・もっと良かったですが・・・」

部屋に入った途端、感動したり愚痴を言ったりと表情が忙しそうなエメレッタの様子をみてクスクスと笑うラクシス

「あ~何ですか~?ラクシスさん今、笑いましたね?」

むぅと膨れるエメレッタにラクシスは「ごめん、ついね。」と軽く詫びる

旅をした時間の分だけ最初のエメレッタに比べぎこちなさも減り、ラクシスの優しさもあってだんだんと仲良くなっていく

荷物を部屋に置いてドアにカギを掛けた後、エメレッタはラクシスを連れオアシスを見て回る

この土地ならではの食べ物だったり、植物が目を楽しませる

2人は小さな市場へと来ており、天幕の張られた屋台が多く中に入るまではどんな商品が売っているのかが分からない、それがエメレッタを楽しませた

途中入った屋台で特に驚かせたのは、いくつものカラフルで原色に実った果実の存在だった

形もいびつな物もあったり、四角、細長い実だったりと不可思議なこの土地ならではの食べ物が目立った

しばらく2人は歩き回り一通りこのオアシスを堪能した後、自分たちの宿泊場所へ戻り満足そうにくつろぐエメレッタの姿があった

「ふぅ、さすがに疲れましたね~」

2つあるうちの1つのベッドに座り、両手を広げそのままドスンと寝転がりエメレッタはラクシスに話しかけた

「うん。明日に備え休むといいよ」

ラクシスは特に疲れた様子はなかったが、エメレッタに合わせて早めに休むことにした

















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感想 3

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