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手合わせ
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「ぎんたはぎんたにゃ!」
誇らしげに語るぎんたの発言に思わず場がしらける
「ケットシー、叡智を司る精霊」
代わりにラクシスが答える
「「!?」」
ポメタッタ、ロウフに続き周囲が驚く
「精霊ですと・・・?」
「そう、精霊。私が呼び出した子だよ」
驚くポメタッタに答えるラクシス
「純獣人ではないと・・・?」
いまだに信じがたいポメタッタ
「・・・まぁ、見た目なんぞどうでも良い。ところで新しい家族を迎えたのじゃ」
嬉しそうに語るポメタッタ
「ちょうど、豊穣祭も近いし、皆に報告を兼ねて宴といこうじゃないか!」
それを聞いたぎんたは眼を輝かせ
「にゃ!食えるのかにゃ?食べて良いのかにゃ!?」
さらに尻尾をクネクネさせ両手を胸の前で合わせる
「カカカカカッ!現金なやつじゃのぉ」
高らかに笑うポメタッタ、それに釣られ皆して笑う
「ぷっ」「ふふふっ」「ハハハハッ」
「さて、ラクシス殿とぎんた殿は客人として招き入れるから、わしの家に他の者は・・・そうじゃのう、今日は隣の客室に取り敢えず、泊まってもらうかのぉ」
付いておいでとポメタッタの可愛い手がクイクイッと手招きをする
それを見たラクシス一行は後をついていく
道中、珍客たちに眼を奪われる村人ではあったが、各々の畑仕事や子供たちが遊んで回って田舎の豊かな景色が見え色鮮やかだ
少し歩くとポメタッタ村長の家について客人として招かれた
村長の家は木造建てでどこかエルフの里を思い出す造りとなっていて中にはいると見知らぬ獣人がそこに居た
ラクシスたちに気付くと近づいて挨拶をする
「すいません。先ほどは畑仕事をしていて気づけず、申し訳なかったです。改めてご挨拶します。初めまして。村長の養子になります。エメレッタです。よろしくお願いします。」
ポメタッタと比べ身体は大きく黒い毛をした柴犬の獣人で控えめな幼女の姿をしている
「初めまして。エメレッタさん私はラクシスです。こっちはぎんたです」
ラクシスは客間で寛いでいるぎんたを見て手で案内する
「これはどうも。ご挨拶ありがとうございます。それでは、私は宴の準備をしますので、これにて失礼しますね。」
そういうとエメレッタは奥へと捌けていった
「ラクシス殿、気にしなさんな。あの子は少々不憫な子でのぉ。ちと昔、わしが棄てられていたところを拾ったのじゃ。だから初対面には少し素っ気ないかもしれん。」
ポメタッタはエレメッタの去った後をチラッと見てラクシスに申し訳なさそうに話す
「いや、別に気にしてないよ。それにしても彼女、精霊に恵まれてるね。」
片目を大きく開き少し驚くポメタッタ
「ほぉ、やはりそうか。いやはや、そんな気はしてたのじゃが・・・ラクシス殿に言うてもらうと嬉しいものじゃのぉ」
その様子をみたラクシスは何か思いついたようで手をポンッと叩き
「そうだ。まだ宴まで時間があるようだし、少し場所を借りていいかな?」とラクシスは嬉しそうに語る
「ほぉ、別に良いが・・・?」
意図をまだ読み取れないポメタッタは疑問を抱く
「じゃ、場所を借りるねありがとう。」
そういうとラクシスは寛いでいるぎんたを連れ裏庭へと向かっていった
ポメタッタも様子が気になり付いて行く
ガラッパタンッ
「よし、思った以上にいいスペースだ」
ラクシスは突然、体をほぐし始めた
その様子を見たぎんたの表情はぎこちない・・・
「いやな予感がするにゃ・・・」
「そうかな?きっと楽しいよ」
クスリと笑みを浮かべぎんたに話す
「ずっと馬車だったから久しぶりに手合わせしようよぎんた!」
ラクシスの表情は無垢な少年で嫌な予感を的中させたぎんたは落ち込んでいる
それを気に留めることなくラクシスは指を鳴らし簡易的なステージを作る
「さて、やろうか?」
ぎんたは渋々ステージに上がってラクシスに向かってパンッと手を叩き身構えると手を覆う黄色い少し大きめの籠手がはめらた
「ラクシス様!行くにゃ」
「どうぞ」
「にゃ~!」
タタタタタッと走ってラクシスに飛び掛かるぎんた
それを軽くいなされ、コケるぎんた
「にゃっ!?」
バタンッ
「ぎんた、もうちょっと」
「にゃっ!?」
起き上がり再度向かうぎんた
「にゃ・・・当たる気がしないにゃ!」
それを見たラクシスは少し悩みはじめ・・・
「う~ん。そうだ。他の人呼んでこよう!」
「それにゃ!」
聞いたぎんたは意気揚々と客間に居る他の者を呼びに行った
少し経ち数人のやる気ある者を呼んできたぎんたは勝ち誇った表情をしている
「ふふふ、これでラクシス様も当たるはずにゃ!」
「ラクシスさん卑怯だなんて言わないでくださいね?」
ぎんたの後ろに居る大男はすでに勝った気でいるようだ
「よろしくお願いします。」
ぎんたの後ろに隠れたエメレッタの姿も見える
「そうだね。みんなでおいでよ?」
複数人対ラクシスの手合わせが始まる
「行くにゃ!」
「おう!」
大男がひとり真っ正面からラクシスに立ち向かいぎんた陽動として大男の後ろへひっそり隠れ遊撃を狙う
反対にラクシスの後方から攻撃の機を狙う獣人が2人
ダダッ
大男がラクシスに向かい拳を振り上げる
ぎんたは大男の反対からラクシスに向かって攻撃を仕掛ける
同時に後ろからラクシスを狙って獣人が殴ろうとする
ラクシスはそれらを次々と軽く回避する
「やっぱり避けると思っていました!」
上空からいつの間にかジャンプをしていたエメレッタは奇襲をかける!
それを知ってか簡単にいなすラクシス
バタバタッ
「やっぱり当たらないにゃ・・・」
誇らしげに語るぎんたの発言に思わず場がしらける
「ケットシー、叡智を司る精霊」
代わりにラクシスが答える
「「!?」」
ポメタッタ、ロウフに続き周囲が驚く
「精霊ですと・・・?」
「そう、精霊。私が呼び出した子だよ」
驚くポメタッタに答えるラクシス
「純獣人ではないと・・・?」
いまだに信じがたいポメタッタ
「・・・まぁ、見た目なんぞどうでも良い。ところで新しい家族を迎えたのじゃ」
嬉しそうに語るポメタッタ
「ちょうど、豊穣祭も近いし、皆に報告を兼ねて宴といこうじゃないか!」
それを聞いたぎんたは眼を輝かせ
「にゃ!食えるのかにゃ?食べて良いのかにゃ!?」
さらに尻尾をクネクネさせ両手を胸の前で合わせる
「カカカカカッ!現金なやつじゃのぉ」
高らかに笑うポメタッタ、それに釣られ皆して笑う
「ぷっ」「ふふふっ」「ハハハハッ」
「さて、ラクシス殿とぎんた殿は客人として招き入れるから、わしの家に他の者は・・・そうじゃのう、今日は隣の客室に取り敢えず、泊まってもらうかのぉ」
付いておいでとポメタッタの可愛い手がクイクイッと手招きをする
それを見たラクシス一行は後をついていく
道中、珍客たちに眼を奪われる村人ではあったが、各々の畑仕事や子供たちが遊んで回って田舎の豊かな景色が見え色鮮やかだ
少し歩くとポメタッタ村長の家について客人として招かれた
村長の家は木造建てでどこかエルフの里を思い出す造りとなっていて中にはいると見知らぬ獣人がそこに居た
ラクシスたちに気付くと近づいて挨拶をする
「すいません。先ほどは畑仕事をしていて気づけず、申し訳なかったです。改めてご挨拶します。初めまして。村長の養子になります。エメレッタです。よろしくお願いします。」
ポメタッタと比べ身体は大きく黒い毛をした柴犬の獣人で控えめな幼女の姿をしている
「初めまして。エメレッタさん私はラクシスです。こっちはぎんたです」
ラクシスは客間で寛いでいるぎんたを見て手で案内する
「これはどうも。ご挨拶ありがとうございます。それでは、私は宴の準備をしますので、これにて失礼しますね。」
そういうとエメレッタは奥へと捌けていった
「ラクシス殿、気にしなさんな。あの子は少々不憫な子でのぉ。ちと昔、わしが棄てられていたところを拾ったのじゃ。だから初対面には少し素っ気ないかもしれん。」
ポメタッタはエレメッタの去った後をチラッと見てラクシスに申し訳なさそうに話す
「いや、別に気にしてないよ。それにしても彼女、精霊に恵まれてるね。」
片目を大きく開き少し驚くポメタッタ
「ほぉ、やはりそうか。いやはや、そんな気はしてたのじゃが・・・ラクシス殿に言うてもらうと嬉しいものじゃのぉ」
その様子をみたラクシスは何か思いついたようで手をポンッと叩き
「そうだ。まだ宴まで時間があるようだし、少し場所を借りていいかな?」とラクシスは嬉しそうに語る
「ほぉ、別に良いが・・・?」
意図をまだ読み取れないポメタッタは疑問を抱く
「じゃ、場所を借りるねありがとう。」
そういうとラクシスは寛いでいるぎんたを連れ裏庭へと向かっていった
ポメタッタも様子が気になり付いて行く
ガラッパタンッ
「よし、思った以上にいいスペースだ」
ラクシスは突然、体をほぐし始めた
その様子を見たぎんたの表情はぎこちない・・・
「いやな予感がするにゃ・・・」
「そうかな?きっと楽しいよ」
クスリと笑みを浮かべぎんたに話す
「ずっと馬車だったから久しぶりに手合わせしようよぎんた!」
ラクシスの表情は無垢な少年で嫌な予感を的中させたぎんたは落ち込んでいる
それを気に留めることなくラクシスは指を鳴らし簡易的なステージを作る
「さて、やろうか?」
ぎんたは渋々ステージに上がってラクシスに向かってパンッと手を叩き身構えると手を覆う黄色い少し大きめの籠手がはめらた
「ラクシス様!行くにゃ」
「どうぞ」
「にゃ~!」
タタタタタッと走ってラクシスに飛び掛かるぎんた
それを軽くいなされ、コケるぎんた
「にゃっ!?」
バタンッ
「ぎんた、もうちょっと」
「にゃっ!?」
起き上がり再度向かうぎんた
「にゃ・・・当たる気がしないにゃ!」
それを見たラクシスは少し悩みはじめ・・・
「う~ん。そうだ。他の人呼んでこよう!」
「それにゃ!」
聞いたぎんたは意気揚々と客間に居る他の者を呼びに行った
少し経ち数人のやる気ある者を呼んできたぎんたは勝ち誇った表情をしている
「ふふふ、これでラクシス様も当たるはずにゃ!」
「ラクシスさん卑怯だなんて言わないでくださいね?」
ぎんたの後ろに居る大男はすでに勝った気でいるようだ
「よろしくお願いします。」
ぎんたの後ろに隠れたエメレッタの姿も見える
「そうだね。みんなでおいでよ?」
複数人対ラクシスの手合わせが始まる
「行くにゃ!」
「おう!」
大男がひとり真っ正面からラクシスに立ち向かいぎんた陽動として大男の後ろへひっそり隠れ遊撃を狙う
反対にラクシスの後方から攻撃の機を狙う獣人が2人
ダダッ
大男がラクシスに向かい拳を振り上げる
ぎんたは大男の反対からラクシスに向かって攻撃を仕掛ける
同時に後ろからラクシスを狙って獣人が殴ろうとする
ラクシスはそれらを次々と軽く回避する
「やっぱり避けると思っていました!」
上空からいつの間にかジャンプをしていたエメレッタは奇襲をかける!
それを知ってか簡単にいなすラクシス
バタバタッ
「やっぱり当たらないにゃ・・・」
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