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フリード帝国
大陸の巣
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「ラクシス殿・・・すぐ発つのか?」
「そうだね。このまま帝国を野放しにできないから出来るなら今すぐにでもここを立ちたいかな」
「そうか・・・それは残念じゃ。せっかく里を救った英雄をしばらく繋ぎ止めたかったのじゃがな・・・」
「ふふふ、それは申し訳ないことをしたかな?でも仕方がないかな・・・このまま放置しておくわけにもいかない」
悲しそうに頷くルリラビエル族長
「うん・・・達者でな!」
「もちろん。ありがとう」
「「ラクシス様・・・本当に、本当に感謝致します!!」」
「今度落ち着いたら・・・ぜひ立ち寄ってください。族長の孫としても歓迎致します。」
ルビエラビエルは涙を浮かべ別れを告げる
「うん。分かった。必ず来るよ。」
そう言い放ち懐から小さな紙を取り出すラクシス
ボソッ「ちょっと今回はのんびりしていられないから・・・」
取り出した紙は鳥の形をしていて何か呪文が描かれている
「ケツァコアトルの眷属よ!この依り代に宿り私を運びたまえ!」
紙を手でパンっと挟むように叩き唱えると紙だった物はラクシスより少し大きな鷲のような厳つい緑の体表をした鳥が現れた
「おぉ!風の神なのか!?」
「ふふふ、いやただの眷属だよ?本人を呼んでも意味ないし、それにこれはただの依り代だから大したものではないよ」
「ははは・・・さすが、ラクシス殿、たいしたものじゃよ・・・」
驚きを隠せない表情をするルリラビエル族長
「よっ!さぁ、頼むよ」
紙だった大鳥に跨り背中に軽くポンッと叩き合図を送る・・・と翼を大きく広げ動かし宙へと舞う
「それじゃ・・・みんな、またね!」
不思議なことに風が舞う事もなく物静かに飛んでいく・・・
ーーー
大陸の東南に位置するアーサット王国と違い歴史も古く中央にある巨大で歪な思考を持つフリード帝国
人族・獣人・亜人など様々な種族がそこに住んでおり、階級・奴隷制度が色濃く残る国でもある
帝国の中では人族が絶対的に優位な中央街が存在しており、貴族が住んでいる
それらを護る使命を帯びる者こそ帝国軍である。
バサッバサッ・・・トッシュタッ
「ふぅ・・・この辺で大丈夫かな?あまり近すぎてもいけないから・・・」
帝国に近い森に降り立つラクシス
何か呪文を唱えると大鳥だった物はボンッと消え小さなあの紙へと戻った
紙を胸にしまい帝国へ向けて歩んで行く
帝国の周囲には4か所入口があり、その一つ南門へとラクシスは向かった
だんだんラクシスが近づくと門兵の二人の一人が気づいて声を掛ける
「おい!そこのフードを着た少年!身分証は持ってるのか?」ニヤニヤ
笑みを浮かべ小馬鹿にしたような態度で話しかける
「え?あー失礼。」
ラクシスは小さなカバンの中に手を入れゴソゴソと身分証を探し出し門兵に提示する
「うむ、なんだ持ってるのか・・・どれどれ、なっ!魔導ギルドの身分証だと?」
帝国は魔導はでない魔法が発展している国で魔導ギルドなんてもちろんない・・・だからこそ魔導石が存在していたのが腑に落ちない
「えぇ・・・何か?」
「まぁちょっと待て・・・少し借りるぞ」
門兵のちょび髭をつけた一人がラクシスの身分証を持ち裏へと入っていった・・・
「すまんな!少年!帝国は魔導士になんて用がない場所!珍しいから念のため裏で確認してるんだよ」
疑いの目を向けつつ話すもう一人に比べ少し若いの門兵
「・・・そうか、それなら仕方がない。少し待つよ」
「あー悪ぃな少年!今は幸い人はさほど並んで居ない!ちょっと時間をもらうわ!」
悪びれる事もなく懐から白く小さな棒状の物を取り出し指をパチンッ鳴らし火をつけそれを加え吸い始めた
「ん?なんだ?これが珍しいか?それとも欲しいのか?」
「あっいえ」
「まっ!欲しいつってもやらねぇーけどな!こいつは大人が愛用するものだ。ガキにはまだまだ早い!ははははっ」
ふぅと吸った後に息を吐くと口からは煙がでている・・・どうやら棒状の奴を吸って楽しむ玩具のようだ
ガチャッ
「あー待たせたな!少年・・・って!何、吸ってるんだよ!さぼりやがって!まぁいい!俺にも後で吸わせろよ?」
先ほど調べに行ったちょび髭の門兵が奥から出てくるともう一人の門兵に突っかかる
ラクシスとしてはさっさと先に通してほしいものだ
「それで良かったの?」
チッ「あーそうだそうだ!身分証はこれでいい!あってた!よし通っていいぞ!」
何が不満なのかよくわからないが、おざなりにされつつも無事に帝国の中へと入ることができた
帝国の中は綺麗に整備された石道にレンガで出来た建物が多くヨーロッパの市街地のようになっている
見た目こそ綺麗だが、細い路地や目に見えにくい場所には獣人や亜人たちが身を潜めその場暮らしをしてるのが現実だ
ラクシスの目的は将軍がいると思わしき中央街へと足を向けて歩んで行く
向かう途中、すれ違う人々は人族でその中に首輪をつけた獣人と亜人が生活のサポートをしている
これが階級・奴隷制度が色濃く残る帝国の日常となっている
「そうだね。このまま帝国を野放しにできないから出来るなら今すぐにでもここを立ちたいかな」
「そうか・・・それは残念じゃ。せっかく里を救った英雄をしばらく繋ぎ止めたかったのじゃがな・・・」
「ふふふ、それは申し訳ないことをしたかな?でも仕方がないかな・・・このまま放置しておくわけにもいかない」
悲しそうに頷くルリラビエル族長
「うん・・・達者でな!」
「もちろん。ありがとう」
「「ラクシス様・・・本当に、本当に感謝致します!!」」
「今度落ち着いたら・・・ぜひ立ち寄ってください。族長の孫としても歓迎致します。」
ルビエラビエルは涙を浮かべ別れを告げる
「うん。分かった。必ず来るよ。」
そう言い放ち懐から小さな紙を取り出すラクシス
ボソッ「ちょっと今回はのんびりしていられないから・・・」
取り出した紙は鳥の形をしていて何か呪文が描かれている
「ケツァコアトルの眷属よ!この依り代に宿り私を運びたまえ!」
紙を手でパンっと挟むように叩き唱えると紙だった物はラクシスより少し大きな鷲のような厳つい緑の体表をした鳥が現れた
「おぉ!風の神なのか!?」
「ふふふ、いやただの眷属だよ?本人を呼んでも意味ないし、それにこれはただの依り代だから大したものではないよ」
「ははは・・・さすが、ラクシス殿、たいしたものじゃよ・・・」
驚きを隠せない表情をするルリラビエル族長
「よっ!さぁ、頼むよ」
紙だった大鳥に跨り背中に軽くポンッと叩き合図を送る・・・と翼を大きく広げ動かし宙へと舞う
「それじゃ・・・みんな、またね!」
不思議なことに風が舞う事もなく物静かに飛んでいく・・・
ーーー
大陸の東南に位置するアーサット王国と違い歴史も古く中央にある巨大で歪な思考を持つフリード帝国
人族・獣人・亜人など様々な種族がそこに住んでおり、階級・奴隷制度が色濃く残る国でもある
帝国の中では人族が絶対的に優位な中央街が存在しており、貴族が住んでいる
それらを護る使命を帯びる者こそ帝国軍である。
バサッバサッ・・・トッシュタッ
「ふぅ・・・この辺で大丈夫かな?あまり近すぎてもいけないから・・・」
帝国に近い森に降り立つラクシス
何か呪文を唱えると大鳥だった物はボンッと消え小さなあの紙へと戻った
紙を胸にしまい帝国へ向けて歩んで行く
帝国の周囲には4か所入口があり、その一つ南門へとラクシスは向かった
だんだんラクシスが近づくと門兵の二人の一人が気づいて声を掛ける
「おい!そこのフードを着た少年!身分証は持ってるのか?」ニヤニヤ
笑みを浮かべ小馬鹿にしたような態度で話しかける
「え?あー失礼。」
ラクシスは小さなカバンの中に手を入れゴソゴソと身分証を探し出し門兵に提示する
「うむ、なんだ持ってるのか・・・どれどれ、なっ!魔導ギルドの身分証だと?」
帝国は魔導はでない魔法が発展している国で魔導ギルドなんてもちろんない・・・だからこそ魔導石が存在していたのが腑に落ちない
「えぇ・・・何か?」
「まぁちょっと待て・・・少し借りるぞ」
門兵のちょび髭をつけた一人がラクシスの身分証を持ち裏へと入っていった・・・
「すまんな!少年!帝国は魔導士になんて用がない場所!珍しいから念のため裏で確認してるんだよ」
疑いの目を向けつつ話すもう一人に比べ少し若いの門兵
「・・・そうか、それなら仕方がない。少し待つよ」
「あー悪ぃな少年!今は幸い人はさほど並んで居ない!ちょっと時間をもらうわ!」
悪びれる事もなく懐から白く小さな棒状の物を取り出し指をパチンッ鳴らし火をつけそれを加え吸い始めた
「ん?なんだ?これが珍しいか?それとも欲しいのか?」
「あっいえ」
「まっ!欲しいつってもやらねぇーけどな!こいつは大人が愛用するものだ。ガキにはまだまだ早い!ははははっ」
ふぅと吸った後に息を吐くと口からは煙がでている・・・どうやら棒状の奴を吸って楽しむ玩具のようだ
ガチャッ
「あー待たせたな!少年・・・って!何、吸ってるんだよ!さぼりやがって!まぁいい!俺にも後で吸わせろよ?」
先ほど調べに行ったちょび髭の門兵が奥から出てくるともう一人の門兵に突っかかる
ラクシスとしてはさっさと先に通してほしいものだ
「それで良かったの?」
チッ「あーそうだそうだ!身分証はこれでいい!あってた!よし通っていいぞ!」
何が不満なのかよくわからないが、おざなりにされつつも無事に帝国の中へと入ることができた
帝国の中は綺麗に整備された石道にレンガで出来た建物が多くヨーロッパの市街地のようになっている
見た目こそ綺麗だが、細い路地や目に見えにくい場所には獣人や亜人たちが身を潜めその場暮らしをしてるのが現実だ
ラクシスの目的は将軍がいると思わしき中央街へと足を向けて歩んで行く
向かう途中、すれ違う人々は人族でその中に首輪をつけた獣人と亜人が生活のサポートをしている
これが階級・奴隷制度が色濃く残る帝国の日常となっている
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