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原因とその先
赤い扉
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甲冑の後ろにある赤い扉を難なく開ける事ができた3人
「あの甲冑は何だったんでしょうね?」とエメレッタは笑いながら、開けた先の長い赤い絨毯が敷かれた通路を歩いていた
幅が狭い為、その後ろを2人が付いて歩いている形になる
「先が薄暗いから、さほど見えないね。」
ポセイラスの心配する言葉が漏れる
「気にしても仕方がないにゃ」
相変わらず、マイペースなぎんた
歩いて突き当たりの壁まで近くと周囲は何もなく行き止まりという事に気づいた
「どうなってるんだ???」
「外れを引いたんですかね?」
「戻るかにゃ?」
3人が話しをして引き返そうとした瞬間
ガコンッゴゴゴゴゴッ
通ってきた通路の上から壁が降りて行き止まりになる
「えぇ!?」
「にゃ!?」
「・・・全く、悪趣味な」
エメレッタとぎんたは驚きとポセイラスは嫌気が差しため息をつく
「今までの経験でもよくあるんだよ。こんなありきたりの初歩的な罠をしかける場所がね。」
「な、なるほどぉ」
「そうにゃのかぁ・・・でどうするかにゃ?」
エメレッタは納得してぎんたは尋ねた
「まぁ・・・これが厄介で素直に壁を壊すか隠し通路を探せば良いんだけどね。」
ため息混じりでポセイラスは自身の武器である神海竜の王剣を抜剣して構える
「少し離れていてくれ・・・」
エメレッタとぎんたの前に手をかざして抑止する
2人はコクリと頷いて一歩さがる
それをポセイラスは見届けると前方に立ち塞がる壁に向かって神海竜の王剣で斬りかかろうと腕を上げた
バシュッガラガラッ
「なっなんだこれは・・・?」
無事に壁を斬り崩せたのは良かったものの、崩れた場所から赤い血のような液体が湧き出てくる
「全く悪趣味な・・・」
明らかに嫌な表情を見せるポセイラス
そして、その様を見ていた2人も複雑な表情になる
「うわぁ・・・気持ち悪いですね。」
足元まで赤い液体が流れ込んでくる
「ゔぅ・・・なんか鉄臭いにゃ。」
鼻を抑えて嫌そうにするぎんた
「まさか・・・本物なのか?」
滑りとする独特な流れと赤い色にこの鉄分の匂い
「まさに至高・・・じゃろぉ?」
崩れた壁の向こうから青ざめた不健康そうな肌と血のような赤い瞳を持ち、真っ黒なドレスを着た妖艶な美しい女性が不気味な笑みで立っていた
「「「!!!」」」
気配すら感じる事が出来なかった3人は驚きを隠せない
「い、いつのまに・・・」
「なっ!?ど、どなたですか!?」
「な、なに者にゃ!?」
3人それぞれの反応を見て嬉しそうに微笑む女性は口を開く
「クククッ・・・お主ら、ここが敵陣で見知らぬ者が対峙したのじゃ。敵に決まっておろう?」
ダダダダッ、シュタッ
キンッ
「!?」
「クククッ・・・いきなり斬りつけるとは、なかなか盛んじゃのぉ?」
エメレッタとぎんたとの問いに答える最中、不意を突こうとポセイラスは女性に斬りつけたが、床から伸び出た血がそれを防いだ
「どうなっている??」
「別に不思議じゃなかろうて、水を操る民がいるんじゃ。血を操る種族が居ても何にも不思議ではない。」
困惑するポセイラスに余裕ある表情で教える女性
「血ですか!?」
「にゃ・・・聞いた事あるにゃ!」
驚くエメレッタと何かを思い出し続けるぎんた
「で、でもそいつらは今から100年前くらいに滅んだって聞いたにゃ!?」
「ほぉ・・・妾を知っているとな?」
女性はぎんたに睨みつける
バッ、シュタッ
嫌な予感がしたポセイラスはバックステップで距離を取る
「クククッ・・・その精霊が述べた通り、妾は既に滅んだとされる吸血鬼族の始祖じゃ。」
豊満な胸を強調されるように腕を組み余裕のある表情で語る
その所作はどこか高貴さが滲み出ている
「・・・なんて事だ。」
「にゃ・・・」
「き、気合いを入れます。」
存在を知った上で立ち向かうべく、3人は武器を構える
「ククク・・・矮小な存在が妾に刃向かおうとは愉快、愉快」
「ぎんた、エメレッタ、強くなった私の力を試してみるよ。」
ポセイラスは構えていた神海竜の王剣を無防備な姿勢の始祖に向け突き出して
「余裕ぶっているのも今のうちだ。」
挑発する
「ククク、フハハハハハッ!この妾にそんな挑発をするとな?面白い。お主の力を見せてみよ?」
始祖は余程可笑しかったのか、堪えきれずに吹き出して笑い出してから右手の甲をポセイラスに向けてクイクイとして受け入れた
「頭に流れてくる・・・海神の創造物と混ざり、本来の力を得た神海竜の王剣の声が!」
始祖に向けた剣身が水に覆われていく
「溺れ・・・喰らい尽くせ!」
バシュッ
「ゴフッ・・・」
ポセイラスが言い放った直後、始祖の胸部に巨大な穴が開く
「やっ、やったかにゃ!?」
「す、凄い・・・これが、ポセイラスさんの新しい力。」
期待するぎんたと感動し驚くエメレッタ
ゴモゴモッシュルシュルッと音を立てて始祖の身体が再生される
「まぁ、この程度で妾は死なぬよ。」
「ど、どうりで手ごたえがないわけだ。」
不気味な笑みを浮かべ平然とする始祖に対してどこかで察していたポセイラス
「「!?」」
ぎんたとエメレッタは2人の攻防に驚くことしかできなかった
「あの甲冑は何だったんでしょうね?」とエメレッタは笑いながら、開けた先の長い赤い絨毯が敷かれた通路を歩いていた
幅が狭い為、その後ろを2人が付いて歩いている形になる
「先が薄暗いから、さほど見えないね。」
ポセイラスの心配する言葉が漏れる
「気にしても仕方がないにゃ」
相変わらず、マイペースなぎんた
歩いて突き当たりの壁まで近くと周囲は何もなく行き止まりという事に気づいた
「どうなってるんだ???」
「外れを引いたんですかね?」
「戻るかにゃ?」
3人が話しをして引き返そうとした瞬間
ガコンッゴゴゴゴゴッ
通ってきた通路の上から壁が降りて行き止まりになる
「えぇ!?」
「にゃ!?」
「・・・全く、悪趣味な」
エメレッタとぎんたは驚きとポセイラスは嫌気が差しため息をつく
「今までの経験でもよくあるんだよ。こんなありきたりの初歩的な罠をしかける場所がね。」
「な、なるほどぉ」
「そうにゃのかぁ・・・でどうするかにゃ?」
エメレッタは納得してぎんたは尋ねた
「まぁ・・・これが厄介で素直に壁を壊すか隠し通路を探せば良いんだけどね。」
ため息混じりでポセイラスは自身の武器である神海竜の王剣を抜剣して構える
「少し離れていてくれ・・・」
エメレッタとぎんたの前に手をかざして抑止する
2人はコクリと頷いて一歩さがる
それをポセイラスは見届けると前方に立ち塞がる壁に向かって神海竜の王剣で斬りかかろうと腕を上げた
バシュッガラガラッ
「なっなんだこれは・・・?」
無事に壁を斬り崩せたのは良かったものの、崩れた場所から赤い血のような液体が湧き出てくる
「全く悪趣味な・・・」
明らかに嫌な表情を見せるポセイラス
そして、その様を見ていた2人も複雑な表情になる
「うわぁ・・・気持ち悪いですね。」
足元まで赤い液体が流れ込んでくる
「ゔぅ・・・なんか鉄臭いにゃ。」
鼻を抑えて嫌そうにするぎんた
「まさか・・・本物なのか?」
滑りとする独特な流れと赤い色にこの鉄分の匂い
「まさに至高・・・じゃろぉ?」
崩れた壁の向こうから青ざめた不健康そうな肌と血のような赤い瞳を持ち、真っ黒なドレスを着た妖艶な美しい女性が不気味な笑みで立っていた
「「「!!!」」」
気配すら感じる事が出来なかった3人は驚きを隠せない
「い、いつのまに・・・」
「なっ!?ど、どなたですか!?」
「な、なに者にゃ!?」
3人それぞれの反応を見て嬉しそうに微笑む女性は口を開く
「クククッ・・・お主ら、ここが敵陣で見知らぬ者が対峙したのじゃ。敵に決まっておろう?」
ダダダダッ、シュタッ
キンッ
「!?」
「クククッ・・・いきなり斬りつけるとは、なかなか盛んじゃのぉ?」
エメレッタとぎんたとの問いに答える最中、不意を突こうとポセイラスは女性に斬りつけたが、床から伸び出た血がそれを防いだ
「どうなっている??」
「別に不思議じゃなかろうて、水を操る民がいるんじゃ。血を操る種族が居ても何にも不思議ではない。」
困惑するポセイラスに余裕ある表情で教える女性
「血ですか!?」
「にゃ・・・聞いた事あるにゃ!」
驚くエメレッタと何かを思い出し続けるぎんた
「で、でもそいつらは今から100年前くらいに滅んだって聞いたにゃ!?」
「ほぉ・・・妾を知っているとな?」
女性はぎんたに睨みつける
バッ、シュタッ
嫌な予感がしたポセイラスはバックステップで距離を取る
「クククッ・・・その精霊が述べた通り、妾は既に滅んだとされる吸血鬼族の始祖じゃ。」
豊満な胸を強調されるように腕を組み余裕のある表情で語る
その所作はどこか高貴さが滲み出ている
「・・・なんて事だ。」
「にゃ・・・」
「き、気合いを入れます。」
存在を知った上で立ち向かうべく、3人は武器を構える
「ククク・・・矮小な存在が妾に刃向かおうとは愉快、愉快」
「ぎんた、エメレッタ、強くなった私の力を試してみるよ。」
ポセイラスは構えていた神海竜の王剣を無防備な姿勢の始祖に向け突き出して
「余裕ぶっているのも今のうちだ。」
挑発する
「ククク、フハハハハハッ!この妾にそんな挑発をするとな?面白い。お主の力を見せてみよ?」
始祖は余程可笑しかったのか、堪えきれずに吹き出して笑い出してから右手の甲をポセイラスに向けてクイクイとして受け入れた
「頭に流れてくる・・・海神の創造物と混ざり、本来の力を得た神海竜の王剣の声が!」
始祖に向けた剣身が水に覆われていく
「溺れ・・・喰らい尽くせ!」
バシュッ
「ゴフッ・・・」
ポセイラスが言い放った直後、始祖の胸部に巨大な穴が開く
「やっ、やったかにゃ!?」
「す、凄い・・・これが、ポセイラスさんの新しい力。」
期待するぎんたと感動し驚くエメレッタ
ゴモゴモッシュルシュルッと音を立てて始祖の身体が再生される
「まぁ、この程度で妾は死なぬよ。」
「ど、どうりで手ごたえがないわけだ。」
不気味な笑みを浮かべ平然とする始祖に対してどこかで察していたポセイラス
「「!?」」
ぎんたとエメレッタは2人の攻防に驚くことしかできなかった
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