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原因とその先
護る者
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「何も見えないにゃ。」
「そうだな。しかし、足元が少し冷たいな。」
「あっちょっと待って下さいね。」
ポォッ・・・
エメレッタが小さな光を出現させると周囲がぼんやり明るくなる
「「「!?」」」
3人が驚いても無理もない
先程までなかった海水が足元まで満たされていたのだから
そして、視線を先にやると一つの人影が見える
「・・・待っていたよ。」
「「!?」」
この透き通った聞き覚えのある中性の声に驚くエメレッタとぎんた
フードを深く被っているが、見覚えのある背格好に服装・・・忘れもしない
「どうしたんだ?」
2人の反応にポセイラスは困惑し心配する
「ら・・・」
「ラ?」
エメレッタの言葉に疑問符を浮かべながら復唱するポセイラス
「ラクシスにゃ!?」
「ラクシスさん!?」
戸惑う2人の中で色んな感情が湧き上がる
「あなたが・・・2人の言うラクシスという方なのか?」
なぜここにいるのか?不思議と違和感ん覚え尋ねるポセイラス
「ふふふ・・・それはどうかな?」
ラクシスは答えにならない答えを出す
「にゃ!?」
「じゃ・・・あなたは誰ですか?」
「そうだねぇ・・・戦えば分かるかもね。」
再び、エメレッタの問いを曖昧にする
「なるほど、あなたが本当にラクシスさんという方かどうか剣を交わせたら分かるという事か。」
腰に帯剣している柄に手を添えながら話すポセイラス
「ポセイラス!や、やめた方がいいにゃ。」
「そ、そうですよ!」
2人してポセイラスを止めようとする
「いや・・・何、本人が望んでいるんだ。それにどこまで私の力が通じるのか試してみたいし・・・場合によっては君たちにも手伝って貰うとするよ。」
「そ、そこまで言うなら知らないにゃ。」
「ラクシスさんならまず勝てないですけどね・・・分かりました。」
ポセイラスに仕方がなく賛同する2人
「話し合いは終わったかい?」
「うむ、まずは私と手合わせ願いたい。」
ラクシス(?)の言葉にポセイラスが応じる
「分かった。いつでもどうぞ。」
そう言いながらその場から動こうとしないラクシス(?)
「なるほど・・・私の力量を見たいんだな。そういう事なら最初から全力で行かせてもらう。」
ポセイラスは目を閉じて集中する・・・「溺れるほど、嫉妬せよ!神海竜の王剣!」
ポセイラスの片手剣に波紋が浮き上がり力を解放させ、一気に踏み込んでラクシス(?)の所まで距離を詰める
「飲み込め、神海竜の王剣!」
ポセイラスの言葉通り、周囲の海水がラクシス(?)に向かって襲い球状となった
「これでトドメだ!!」
パ、パキィィイーン
甲高い音が周囲に響いた直後、ラクシス(?)を襲っていた海水が凍く
「ハァハァ・・・さ、さすがに・・・これで倒せたかな。」
息を切らせながら話すポセイラス
「す、凄いにゃ。」
「凄いですね!これなら流石に大丈夫じゃないでしょうか?」
ポセイラスの力に驚く2人
「全力を出した・・・しかし、なんだこの感じ・・・」
自身の力を出し切ったのにも関わらず、背筋を伝う嫌な予感と脳内に警鐘が鳴り続けるポセイラス
「どうしましたか?」
「そうにゃ!あんな怪しい奴はラクシスじゃないにゃ!ほら、あそこに出口があるにゃ」
ポセイラスを心配するエメレッタと気に留めずに氷塊となった後ろを指差して2人を先に行くように促すぎんた
「そうですね。でもなんだったのでしょうか。」
「気のせいなら良いのだが・・・」
氷塊をチラッと見ながら話すエメレッタとポセイラス
「そうにゃ。気にしてたら負けにゃ。」
3人は氷塊を迂回する形で出口に向かう
「なーんてね?」
パキッバンッ
ドンッ
一気に砕け散った氷塊
「「「なっ!?」」」
「この程度か・・・つまらない」
驚愕する3人をニヒルに笑った後、残念そうにするラクシス(?)
「・・・」
言葉が出てこないポセイラス
「それが全力なら、はぁ・・・そこの2人も本気になって参戦してもいいよ?」
ラクシス(?)はガッカリそうに話す
「あれはラクシスにゃんかじゃないにゃ。」
「そ、そうです。ラクシスさんはあんな事を言いませんし、やりません。」
尊敬する人を蔑ろにされたようなやり方に苛立ちを覚える2人
「ポセイラスさん!もう一度、やりましょう!私も全力で行きます!」
「そうにゃ!なんかムカつくにゃ!」
「あ、あぁ・・・よし、やるか。」
エメレッタは短杖、ぎんたは籠手をポセイラスは再び構える
「私に続いてください!不死鳥様の名の下、私に力を授けたまえ!豪炎球!」
エメレッタは詠唱し終えると短杖の先端からサッカーボールほどの蒼い火球が出現して前方に飛ばす
「神海竜の王剣・・・もう一度、力を貸してくれ・・・水を圧縮させたらなんだって貫けるんだぜ?神海竜の一閃!」
ギュルルゥゥ・・・バシュッ
燃え盛る中、ラクシス(?)の胸あたりに目掛けレーザービームのような圧縮された水が貫く
「ラクシスに貰ったこの籠手で切り裂くにゃ!」
ぎんたは両手、両足を地面につけて掛けていく
ザシュッ
「さすがにこれで終わりにゃ!」
「ですね!」
「頼む、これ以上は・・・」
「そうだな。しかし、足元が少し冷たいな。」
「あっちょっと待って下さいね。」
ポォッ・・・
エメレッタが小さな光を出現させると周囲がぼんやり明るくなる
「「「!?」」」
3人が驚いても無理もない
先程までなかった海水が足元まで満たされていたのだから
そして、視線を先にやると一つの人影が見える
「・・・待っていたよ。」
「「!?」」
この透き通った聞き覚えのある中性の声に驚くエメレッタとぎんた
フードを深く被っているが、見覚えのある背格好に服装・・・忘れもしない
「どうしたんだ?」
2人の反応にポセイラスは困惑し心配する
「ら・・・」
「ラ?」
エメレッタの言葉に疑問符を浮かべながら復唱するポセイラス
「ラクシスにゃ!?」
「ラクシスさん!?」
戸惑う2人の中で色んな感情が湧き上がる
「あなたが・・・2人の言うラクシスという方なのか?」
なぜここにいるのか?不思議と違和感ん覚え尋ねるポセイラス
「ふふふ・・・それはどうかな?」
ラクシスは答えにならない答えを出す
「にゃ!?」
「じゃ・・・あなたは誰ですか?」
「そうだねぇ・・・戦えば分かるかもね。」
再び、エメレッタの問いを曖昧にする
「なるほど、あなたが本当にラクシスさんという方かどうか剣を交わせたら分かるという事か。」
腰に帯剣している柄に手を添えながら話すポセイラス
「ポセイラス!や、やめた方がいいにゃ。」
「そ、そうですよ!」
2人してポセイラスを止めようとする
「いや・・・何、本人が望んでいるんだ。それにどこまで私の力が通じるのか試してみたいし・・・場合によっては君たちにも手伝って貰うとするよ。」
「そ、そこまで言うなら知らないにゃ。」
「ラクシスさんならまず勝てないですけどね・・・分かりました。」
ポセイラスに仕方がなく賛同する2人
「話し合いは終わったかい?」
「うむ、まずは私と手合わせ願いたい。」
ラクシス(?)の言葉にポセイラスが応じる
「分かった。いつでもどうぞ。」
そう言いながらその場から動こうとしないラクシス(?)
「なるほど・・・私の力量を見たいんだな。そういう事なら最初から全力で行かせてもらう。」
ポセイラスは目を閉じて集中する・・・「溺れるほど、嫉妬せよ!神海竜の王剣!」
ポセイラスの片手剣に波紋が浮き上がり力を解放させ、一気に踏み込んでラクシス(?)の所まで距離を詰める
「飲み込め、神海竜の王剣!」
ポセイラスの言葉通り、周囲の海水がラクシス(?)に向かって襲い球状となった
「これでトドメだ!!」
パ、パキィィイーン
甲高い音が周囲に響いた直後、ラクシス(?)を襲っていた海水が凍く
「ハァハァ・・・さ、さすがに・・・これで倒せたかな。」
息を切らせながら話すポセイラス
「す、凄いにゃ。」
「凄いですね!これなら流石に大丈夫じゃないでしょうか?」
ポセイラスの力に驚く2人
「全力を出した・・・しかし、なんだこの感じ・・・」
自身の力を出し切ったのにも関わらず、背筋を伝う嫌な予感と脳内に警鐘が鳴り続けるポセイラス
「どうしましたか?」
「そうにゃ!あんな怪しい奴はラクシスじゃないにゃ!ほら、あそこに出口があるにゃ」
ポセイラスを心配するエメレッタと気に留めずに氷塊となった後ろを指差して2人を先に行くように促すぎんた
「そうですね。でもなんだったのでしょうか。」
「気のせいなら良いのだが・・・」
氷塊をチラッと見ながら話すエメレッタとポセイラス
「そうにゃ。気にしてたら負けにゃ。」
3人は氷塊を迂回する形で出口に向かう
「なーんてね?」
パキッバンッ
ドンッ
一気に砕け散った氷塊
「「「なっ!?」」」
「この程度か・・・つまらない」
驚愕する3人をニヒルに笑った後、残念そうにするラクシス(?)
「・・・」
言葉が出てこないポセイラス
「それが全力なら、はぁ・・・そこの2人も本気になって参戦してもいいよ?」
ラクシス(?)はガッカリそうに話す
「あれはラクシスにゃんかじゃないにゃ。」
「そ、そうです。ラクシスさんはあんな事を言いませんし、やりません。」
尊敬する人を蔑ろにされたようなやり方に苛立ちを覚える2人
「ポセイラスさん!もう一度、やりましょう!私も全力で行きます!」
「そうにゃ!なんかムカつくにゃ!」
「あ、あぁ・・・よし、やるか。」
エメレッタは短杖、ぎんたは籠手をポセイラスは再び構える
「私に続いてください!不死鳥様の名の下、私に力を授けたまえ!豪炎球!」
エメレッタは詠唱し終えると短杖の先端からサッカーボールほどの蒼い火球が出現して前方に飛ばす
「神海竜の王剣・・・もう一度、力を貸してくれ・・・水を圧縮させたらなんだって貫けるんだぜ?神海竜の一閃!」
ギュルルゥゥ・・・バシュッ
燃え盛る中、ラクシス(?)の胸あたりに目掛けレーザービームのような圧縮された水が貫く
「ラクシスに貰ったこの籠手で切り裂くにゃ!」
ぎんたは両手、両足を地面につけて掛けていく
ザシュッ
「さすがにこれで終わりにゃ!」
「ですね!」
「頼む、これ以上は・・・」
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