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追憶
想い
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満身創痍とはこの事をいうのだろうか・・・?
瘴気が溢れた結果、祠に生み出された蛇は森へ侵入する者に対して排除すべく力を欲した
それを叶うべく瘴気は蛇に力を授け排除を可能となった
元々、願った力は感情に左右される物
蛇には行き過ぎた力だったかもしれない
その証拠に感情に誘発された力は制御することができずに暴走して周囲一帯を巻き込みエメレッタを傷つけてしまう
蛇を止めるべく攻撃を仕掛けるぎんた
ほんの一瞬、実体化される精霊の身体は瘴気の力により傷つき吹き飛んでしまう
「に”ゃあぁああ!!」
ぎんたの攻撃は蛇に届くことなくエメレッタに重なる形でぶつかってしまい
耐えられなくなって砕け散った防御膜と共に倒れる2人
正気をなくした蛇の力は倒れた2人に何度も何度も・・・
ザシュッ・・・
ザシュッ・・・
ダメージを与えていく
・・・衝撃波で傷つき、切り裂かれ血しぶきが周囲に飛び散る
小さなぎんたの身体と少女のエメレッタを容赦なく傷つけていく
最初は悲痛を上げていた声も徐々に小さく・・・発することもなくなっていった
ポォゥ・・・
発生し続ける衝撃波の嵐の中で突如、動かなくなったエメレッタの身体を淡い小さな光がだんだん包み込むように広がっていく
その優しい光は重なったぎんたも覆い隠しうつ伏せとなっていたエメレッタは仰向けになって
胸辺りから小さな石が光り輝き現れた
石が放つ光は衝撃波を打ち消し周囲に広がっていく
徐々に蛇までも包み込んでいく輝きは蛇を正気に戻し浄化していく
「う”ぅ・・・痛っ」
「にゃ・・・にゃにがあったにゃ・・・」
気づけばエメレッタとぎんたの身体を癒し意識を取り戻した2人
「・・・あれは?」
エメレッタは起き上がり、光り続けていた石に気づき思い出す
「にゃ!?あれは・・・」
ぎんたも見覚えのある石
「あの時の・・・う”ぅ」
色んな感情が湧き上がるエメレッタ
「エメレッタが自慢気に話していた石にゃ・・・」
満身創痍だったぎんたと涙を零しながら思うエメレッタ
この2人を助けた石はまだラクシスと旅をしていた時の事
砂漠でゴーレムと対峙する少し前にラクシスがエメレッタに授けた石だったのだ
そして2人を助け満足したかのように石は宙で自転しながら砕け散った
周囲に広がっていた光もスゥっと消えて安堵するぎんた
「にゃ・・・ラクシス様に助けてもらったにゃ・・・」
ふにゃ~~と効果音が付きそうな勢い崩れ落ちる安心する
「う”ぅ・・・本当によがっだぁ~・・・」
女の子座りになりながらも涙を拭くエメレッタはハッと気づき周囲を見渡す
「ぎんたさん!あの蛇が居ませんよ!?」
「にゃ!?」
心身ともにくたびれたぎんたもエメレッタの声に周囲を確認する
「ほ、ほんとうにゃ!!」
「ほ、ほこらが・・・」
祠を護るように居た蛇の姿と瘴気は消え去り、本来の姿であろう祠は白く綺麗になってどこか優しい空気が漂っている
「ふぅ・・・これで元に戻ったんですかね・・・」
座っていたエメレッタは立ち上がり、ぎんたに話しかける
「そうにゃね・・・大変にゃ目にあったけど、結果オーライにゃ!」
尻もちを付いたまま言葉を返するぎんた
「ほら、ぎんたさんゆっくりでもいいので行きますよ?」
ぎんたに手を貸すエメレッタ
「にゃ・・・疲れたにゃ」
手を掴み起き上がるぎんた
ぎんたを立ち上がらせたエメレッタ自身は改めて認識する
今回の事で助かったのは結局ラクシスさんの力で私たちだけでは絶対敵わなかったと・・・けして言葉にはしないものの自身の未熟さを改めて痛感してしまう
「さて、森全体の確認をして報告に行きますよぉ~」
「にゃ・・・それよりもぎんたたち服・・・ボロボロにゃ」
ぎんたの言葉に気づき自分の現状を確認するエメレッタ
「うわぁ・・・」
「まぁ今回はぎんたのカバンから新しいローブ出すにゃ」
血と傷だらけのローブを2人は着替えて森の調査確認と王都への報告へと向かった
瘴気が溢れた結果、祠に生み出された蛇は森へ侵入する者に対して排除すべく力を欲した
それを叶うべく瘴気は蛇に力を授け排除を可能となった
元々、願った力は感情に左右される物
蛇には行き過ぎた力だったかもしれない
その証拠に感情に誘発された力は制御することができずに暴走して周囲一帯を巻き込みエメレッタを傷つけてしまう
蛇を止めるべく攻撃を仕掛けるぎんた
ほんの一瞬、実体化される精霊の身体は瘴気の力により傷つき吹き飛んでしまう
「に”ゃあぁああ!!」
ぎんたの攻撃は蛇に届くことなくエメレッタに重なる形でぶつかってしまい
耐えられなくなって砕け散った防御膜と共に倒れる2人
正気をなくした蛇の力は倒れた2人に何度も何度も・・・
ザシュッ・・・
ザシュッ・・・
ダメージを与えていく
・・・衝撃波で傷つき、切り裂かれ血しぶきが周囲に飛び散る
小さなぎんたの身体と少女のエメレッタを容赦なく傷つけていく
最初は悲痛を上げていた声も徐々に小さく・・・発することもなくなっていった
ポォゥ・・・
発生し続ける衝撃波の嵐の中で突如、動かなくなったエメレッタの身体を淡い小さな光がだんだん包み込むように広がっていく
その優しい光は重なったぎんたも覆い隠しうつ伏せとなっていたエメレッタは仰向けになって
胸辺りから小さな石が光り輝き現れた
石が放つ光は衝撃波を打ち消し周囲に広がっていく
徐々に蛇までも包み込んでいく輝きは蛇を正気に戻し浄化していく
「う”ぅ・・・痛っ」
「にゃ・・・にゃにがあったにゃ・・・」
気づけばエメレッタとぎんたの身体を癒し意識を取り戻した2人
「・・・あれは?」
エメレッタは起き上がり、光り続けていた石に気づき思い出す
「にゃ!?あれは・・・」
ぎんたも見覚えのある石
「あの時の・・・う”ぅ」
色んな感情が湧き上がるエメレッタ
「エメレッタが自慢気に話していた石にゃ・・・」
満身創痍だったぎんたと涙を零しながら思うエメレッタ
この2人を助けた石はまだラクシスと旅をしていた時の事
砂漠でゴーレムと対峙する少し前にラクシスがエメレッタに授けた石だったのだ
そして2人を助け満足したかのように石は宙で自転しながら砕け散った
周囲に広がっていた光もスゥっと消えて安堵するぎんた
「にゃ・・・ラクシス様に助けてもらったにゃ・・・」
ふにゃ~~と効果音が付きそうな勢い崩れ落ちる安心する
「う”ぅ・・・本当によがっだぁ~・・・」
女の子座りになりながらも涙を拭くエメレッタはハッと気づき周囲を見渡す
「ぎんたさん!あの蛇が居ませんよ!?」
「にゃ!?」
心身ともにくたびれたぎんたもエメレッタの声に周囲を確認する
「ほ、ほんとうにゃ!!」
「ほ、ほこらが・・・」
祠を護るように居た蛇の姿と瘴気は消え去り、本来の姿であろう祠は白く綺麗になってどこか優しい空気が漂っている
「ふぅ・・・これで元に戻ったんですかね・・・」
座っていたエメレッタは立ち上がり、ぎんたに話しかける
「そうにゃね・・・大変にゃ目にあったけど、結果オーライにゃ!」
尻もちを付いたまま言葉を返するぎんた
「ほら、ぎんたさんゆっくりでもいいので行きますよ?」
ぎんたに手を貸すエメレッタ
「にゃ・・・疲れたにゃ」
手を掴み起き上がるぎんた
ぎんたを立ち上がらせたエメレッタ自身は改めて認識する
今回の事で助かったのは結局ラクシスさんの力で私たちだけでは絶対敵わなかったと・・・けして言葉にはしないものの自身の未熟さを改めて痛感してしまう
「さて、森全体の確認をして報告に行きますよぉ~」
「にゃ・・・それよりもぎんたたち服・・・ボロボロにゃ」
ぎんたの言葉に気づき自分の現状を確認するエメレッタ
「うわぁ・・・」
「まぁ今回はぎんたのカバンから新しいローブ出すにゃ」
血と傷だらけのローブを2人は着替えて森の調査確認と王都への報告へと向かった
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