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Capitulo 2 ~en Mexico~
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ロサンゼルスでの乗り継ぎでは、まだ充分な思考が残っていた。だが二度目の乗り継ぎで思考の全てが奪われたようだ。
ダラスからモンテレイへのフライトは定刻通り。だが到着した四時半が早朝なのか夕方なのかは咄嗟に弾き出せない。
ターンテーブルでスーツケースを待つ間。テルへと向ける事が出来るのは引き攣った笑顔だけ。それはテルも同じようで、疲労を言葉にせずただ力ない顔だけを向けてくる。
——BIENVENIDOS
——SALIDA
——PUERTA
——CAMBIOS
目に入る表記が全てスペイン語である事に、改めてメキシコに着いた事を実感させられる。
「やっと着いたな」
振り絞った声を投げると、「やっとだね」テルが小さく頷いた。
羽田を経ったのは昨日の昼だ。いや、今日の昼だ。時差を計算できないほど思考は追い付かないが、まだモンテレイに着いただけだ。目指すシエネガ・デ・フローレスまではバスに乗り継ぐ必要がある。
「……梗佑君、顔が死んでいる」
プライオリティの客だろうか。早々とスーツケースを取り上げたビジネス客らしき男に目を向けていると、テルの声が耳を掠めた。アナウンスも空港特有の喧騒も、当たり前ではあるがスペイン語が飛び交う中。掠めた日本語に思考を取り戻す。
「……ああ、死んでいるな」
「ごめん。俺に付き合わせたから」
「何が、ごめん? だって日本から十九時間だぜ。誰だって生気を奪われるよ。テルだって俺と同じ。顔が死んでいる」
笑いながらも黒いベルトが運ぶ幾つもの荷物を目で追う。数分待ってようやく流れてきたカーキ色のスーツケース。目印など付けていないが、タグに見えたHNDの三文字に迷わず手を伸ばす。
重い鞄に背筋が伸びたからか、そこでようやく思考もクリアになった。
「さあ、行くぞ。まだ夕方だし、バスもあるはずだろうし」
「バス?」
テルが虚ろな目を向けてくる。海外旅行も、飛行機に乗る事すら初めてだと言ったテル。誰よりも疲れていて当然の話だ。
「シエネガ・デ・フローレスまでのバスだよ。まだ夕方だからあると思うけど、もし疲れているなら、今日はこのモンテレイに一泊しようか?」
「ううん、大丈夫。梗佑君が大丈夫なら、俺も大丈夫」
首を振るテルに俺は大丈夫だからと顔を崩す。
大きなスーツケースを手に自動ドアを抜けると、まだ屋内だと言うのに冷たい空気が一瞬にして体に纏わりついてきた。
モンテレイ。ー王の山ー。
その名が示す通り山脈の麓に位置する街だと、纏わり付く空気に教えられる。首都のメキシコシティ、そしてグアダラハラに次ぐ、第三の都市だとは知っているが、それ以上の情報を持たないモンテレイの街。
一晩の宿を取り知らない街に少し触れるのもありかと、そんな考えが持ち上がったが、テルの望むところではないだろう。
スーツケースを椅子代わりにテルを待たせ、案内所へ一人で向かう。日本でなら事務的にあしらわれるかもしれないが、小柄で陽気な女性職員は友達に道を教えるような口調で目的地への行き方を示す。
長身の体を小さく丸めるテルに右手を挙げ、教えられた十四番のバス停を目指す。
PUERTAの表示を頭上に外に出ると、さっき以上の冷たい空気が纏わり付く。歩きながら十四番のバス停を探す理由は空気が冷たいからではなく、足を止めればタクシーの客引きに即座に囲まれてしまうからだ。
テルを守れるのは俺しかいない。そんな自負が何故か客引き達を敵に見立ててしまう。
十一番、十二番。近付くバス停の脇のスタンドにCaféの文字を見つけ、持ち始めた気持ちの余裕を知る。
「まだバス来ていないみたいだし、コーヒーでも飲もうか」
テルの返事も待たずにスタンドの窓に覗く顔に声を掛ける。
「Dos café,por favor」
紙コップを二つ受け取り、一つをテルへと差し出す。
「やっぱ梗佑君ってすごいよね」
「何が?」
買ったばかりだと言うのにすでに温いコーヒーを一口流し込む。
「俺なんて英語も満足に話せないから」
「全然すごくないよ。大学で専攻していたし、スペイン語のガイドなんかしていたから、スペイン語は話せるけど。それだけ。それしか俺にはない。ガイドの仕事が無くなって、他に出来る事もないからフーデリなんてしていた訳だし」
自分を卑下するつもりはないが、それが事実だった。花屋で働き、花への情熱がメキシコへと背中を押した。そんなテルの方がよっぽどすごいよ。漏らしそうになった言葉を含んだコーヒーが押し戻す。
ついさっきまでは点いていなかった電灯の明かりに夜が近い事を教えられる。
十四番のバス停にはすでに二十人程の列が出来ている。若い二人連れに、大所帯の家族連れ。もちろん一人の者もいるが、皆一様に安心感を顔に表している。このモンテレイに降り立ち、自宅のある街や村へ帰るのだと安易に想像が付く。
「……梗佑君。バス来たけど、あれかな?」
テルの声に振り返るといかにも年代物の黄色のバスが向かってきていた。フロントのサインには、Sabinas Hidalgoの文字。案内所で教えられたバスに間違いなかった。
黄色のバスが目の前に停まる。すると先頭に並んでいた家族連れが勝手にトランクを開け自分達の荷物を投げ入れ始めた。スーツケースだけではなく、移住でもして来たのかと思える程の大量の荷物。中には大きな段ボール箱もあるが、不思議がる事はない。この国ではこれが当たり前の光景なんだろう。
他の乗客に倣いカーキ色のスーツケースをトランクへと放り投げる。
「シエネガ・デ・フローレス」
運転手に行き先を告げてはみたが、車内に流れる安っぽいラテン歌謡に声が掻き消される。気には留めず車内を見回すと、先に並んでいた乗客たちは、皆後ろから席を詰めていっている。
乗客を真似て後ろの席を陣取れば、降り仕損じるかもしれない。咄嗟の考えが運転手のすぐ後ろの席に目を付け、窓側をテルに促し、その隣に腰を下ろさせた。次から次に乗り込む客にバスはすぐさま定員になった。
そんな中、一人の男が運転手と揉め始めた。補助席までびっしりと埋まった車内ではあったが、すぐ隣の補助席は空いている。残りの席は一席だと告げる運転手に歯向かう男。運転手の声が荒くなっていく。
「何かあったの?」
あまりにも大きな運転手と男の声に、テルが不安そうに身を縮めた。
「残り一席だけど、あの男は家族連れみたい」
一番前の席を陣取った事で男と目が合ってしまったが、席を譲るつもりなどない。それは他の乗客も同じだ。誰もが無関心を決め込み運転手や男に関わる者はいない。足元に置いたリュックの中、Wi-Fiの電源を確認し、スマホの地図アプリを立ち上げる。
乗客や運転手を頼って、シエネガ・デ・フローレスに着く前に教えてもらうと言う術もあるが、地図アプリを追う方が手っ取り早い。そんな地図アプリにテルの視線も落ちた時、ようやく男も諦めたようで、バスは勢いよく発車した。
空港の敷地を出たバスは十分も走らずに高速道路へと上がった。料金所を通過した事で分かった事だが、ふと不安が過った。八十五号線。旧道はシエネガ・デ・フローレスを通るが、同じ八十五号線でも高速だと話が変わってくる。地図アプリを目で追う。時速百キロは出しているだろうバスに合わせ、地図上の青い印がとんでもないスピードで北上していく。
「すっかり暗くなったね」
地図アプリではなく窓の外に目を向けていたテルが少し声を上擦らせる。確かにテルの視線の先、窓の外は真っ暗だ。たまに街灯の明かりが過ぎもするが、それも瞬時の事で八割がた真っ暗な世界が拡がっている。人は程度の差はあるが、夜になると不安を抱くものだ。日中の明るい世界で最も頼りになる視力を奪われるからだ。
「何か意外と近いみたいだね」
テルの視線はすでに窓の外から地図アプリへと落ちていた。青い印がシエネガ・デ・フローレスのロの字に重なる。まだ街に辿り着いたわけではないが、旧道へ入っていた事。そしてシエネガ・デ・フローレスが近い事を知らされる。
「まだ空港から三十分だな」
それまで百キロは出ていたはずのバスのスピードが落ちる。暗闇だったフロントガラスに浮かんだ小さな灯りが、ガソリンスタンドだと分かった時。運転手がブレーキを踏んだ。補助席に座る数人を促し車内中程に座っていた男と後方に座っていた二人連れが降りようとしている。まだ地図アプリの青い印はシエネガ・デ・フローレスの市街地の手前ではあったが、ここで降りなければ次の街まで連れて行かれるように思えた。
「シエネガ・デ・フローレス?」
語尾を少し上げたその街の名前に、運転手がSiと一言だけ返す。
慌ててテルの腕を掴み立ち上がる。二人連れに続いてバスを降り、開けられたトランクに頭を突っ込む。上に載せられた荷物を掻き分け、カーキ色のスーツケースを引っ張り出す。ふーっと小さく息を吐き立ち去ろうとした時、運転手に短いクラクションで煽られた。その意味に気付きトランクを両手で閉めると、急いでアクセルを踏んだようで、タイヤが散らした細かい砂の粒にシャツを汚された。
ダラスからモンテレイへのフライトは定刻通り。だが到着した四時半が早朝なのか夕方なのかは咄嗟に弾き出せない。
ターンテーブルでスーツケースを待つ間。テルへと向ける事が出来るのは引き攣った笑顔だけ。それはテルも同じようで、疲労を言葉にせずただ力ない顔だけを向けてくる。
——BIENVENIDOS
——SALIDA
——PUERTA
——CAMBIOS
目に入る表記が全てスペイン語である事に、改めてメキシコに着いた事を実感させられる。
「やっと着いたな」
振り絞った声を投げると、「やっとだね」テルが小さく頷いた。
羽田を経ったのは昨日の昼だ。いや、今日の昼だ。時差を計算できないほど思考は追い付かないが、まだモンテレイに着いただけだ。目指すシエネガ・デ・フローレスまではバスに乗り継ぐ必要がある。
「……梗佑君、顔が死んでいる」
プライオリティの客だろうか。早々とスーツケースを取り上げたビジネス客らしき男に目を向けていると、テルの声が耳を掠めた。アナウンスも空港特有の喧騒も、当たり前ではあるがスペイン語が飛び交う中。掠めた日本語に思考を取り戻す。
「……ああ、死んでいるな」
「ごめん。俺に付き合わせたから」
「何が、ごめん? だって日本から十九時間だぜ。誰だって生気を奪われるよ。テルだって俺と同じ。顔が死んでいる」
笑いながらも黒いベルトが運ぶ幾つもの荷物を目で追う。数分待ってようやく流れてきたカーキ色のスーツケース。目印など付けていないが、タグに見えたHNDの三文字に迷わず手を伸ばす。
重い鞄に背筋が伸びたからか、そこでようやく思考もクリアになった。
「さあ、行くぞ。まだ夕方だし、バスもあるはずだろうし」
「バス?」
テルが虚ろな目を向けてくる。海外旅行も、飛行機に乗る事すら初めてだと言ったテル。誰よりも疲れていて当然の話だ。
「シエネガ・デ・フローレスまでのバスだよ。まだ夕方だからあると思うけど、もし疲れているなら、今日はこのモンテレイに一泊しようか?」
「ううん、大丈夫。梗佑君が大丈夫なら、俺も大丈夫」
首を振るテルに俺は大丈夫だからと顔を崩す。
大きなスーツケースを手に自動ドアを抜けると、まだ屋内だと言うのに冷たい空気が一瞬にして体に纏わりついてきた。
モンテレイ。ー王の山ー。
その名が示す通り山脈の麓に位置する街だと、纏わり付く空気に教えられる。首都のメキシコシティ、そしてグアダラハラに次ぐ、第三の都市だとは知っているが、それ以上の情報を持たないモンテレイの街。
一晩の宿を取り知らない街に少し触れるのもありかと、そんな考えが持ち上がったが、テルの望むところではないだろう。
スーツケースを椅子代わりにテルを待たせ、案内所へ一人で向かう。日本でなら事務的にあしらわれるかもしれないが、小柄で陽気な女性職員は友達に道を教えるような口調で目的地への行き方を示す。
長身の体を小さく丸めるテルに右手を挙げ、教えられた十四番のバス停を目指す。
PUERTAの表示を頭上に外に出ると、さっき以上の冷たい空気が纏わり付く。歩きながら十四番のバス停を探す理由は空気が冷たいからではなく、足を止めればタクシーの客引きに即座に囲まれてしまうからだ。
テルを守れるのは俺しかいない。そんな自負が何故か客引き達を敵に見立ててしまう。
十一番、十二番。近付くバス停の脇のスタンドにCaféの文字を見つけ、持ち始めた気持ちの余裕を知る。
「まだバス来ていないみたいだし、コーヒーでも飲もうか」
テルの返事も待たずにスタンドの窓に覗く顔に声を掛ける。
「Dos café,por favor」
紙コップを二つ受け取り、一つをテルへと差し出す。
「やっぱ梗佑君ってすごいよね」
「何が?」
買ったばかりだと言うのにすでに温いコーヒーを一口流し込む。
「俺なんて英語も満足に話せないから」
「全然すごくないよ。大学で専攻していたし、スペイン語のガイドなんかしていたから、スペイン語は話せるけど。それだけ。それしか俺にはない。ガイドの仕事が無くなって、他に出来る事もないからフーデリなんてしていた訳だし」
自分を卑下するつもりはないが、それが事実だった。花屋で働き、花への情熱がメキシコへと背中を押した。そんなテルの方がよっぽどすごいよ。漏らしそうになった言葉を含んだコーヒーが押し戻す。
ついさっきまでは点いていなかった電灯の明かりに夜が近い事を教えられる。
十四番のバス停にはすでに二十人程の列が出来ている。若い二人連れに、大所帯の家族連れ。もちろん一人の者もいるが、皆一様に安心感を顔に表している。このモンテレイに降り立ち、自宅のある街や村へ帰るのだと安易に想像が付く。
「……梗佑君。バス来たけど、あれかな?」
テルの声に振り返るといかにも年代物の黄色のバスが向かってきていた。フロントのサインには、Sabinas Hidalgoの文字。案内所で教えられたバスに間違いなかった。
黄色のバスが目の前に停まる。すると先頭に並んでいた家族連れが勝手にトランクを開け自分達の荷物を投げ入れ始めた。スーツケースだけではなく、移住でもして来たのかと思える程の大量の荷物。中には大きな段ボール箱もあるが、不思議がる事はない。この国ではこれが当たり前の光景なんだろう。
他の乗客に倣いカーキ色のスーツケースをトランクへと放り投げる。
「シエネガ・デ・フローレス」
運転手に行き先を告げてはみたが、車内に流れる安っぽいラテン歌謡に声が掻き消される。気には留めず車内を見回すと、先に並んでいた乗客たちは、皆後ろから席を詰めていっている。
乗客を真似て後ろの席を陣取れば、降り仕損じるかもしれない。咄嗟の考えが運転手のすぐ後ろの席に目を付け、窓側をテルに促し、その隣に腰を下ろさせた。次から次に乗り込む客にバスはすぐさま定員になった。
そんな中、一人の男が運転手と揉め始めた。補助席までびっしりと埋まった車内ではあったが、すぐ隣の補助席は空いている。残りの席は一席だと告げる運転手に歯向かう男。運転手の声が荒くなっていく。
「何かあったの?」
あまりにも大きな運転手と男の声に、テルが不安そうに身を縮めた。
「残り一席だけど、あの男は家族連れみたい」
一番前の席を陣取った事で男と目が合ってしまったが、席を譲るつもりなどない。それは他の乗客も同じだ。誰もが無関心を決め込み運転手や男に関わる者はいない。足元に置いたリュックの中、Wi-Fiの電源を確認し、スマホの地図アプリを立ち上げる。
乗客や運転手を頼って、シエネガ・デ・フローレスに着く前に教えてもらうと言う術もあるが、地図アプリを追う方が手っ取り早い。そんな地図アプリにテルの視線も落ちた時、ようやく男も諦めたようで、バスは勢いよく発車した。
空港の敷地を出たバスは十分も走らずに高速道路へと上がった。料金所を通過した事で分かった事だが、ふと不安が過った。八十五号線。旧道はシエネガ・デ・フローレスを通るが、同じ八十五号線でも高速だと話が変わってくる。地図アプリを目で追う。時速百キロは出しているだろうバスに合わせ、地図上の青い印がとんでもないスピードで北上していく。
「すっかり暗くなったね」
地図アプリではなく窓の外に目を向けていたテルが少し声を上擦らせる。確かにテルの視線の先、窓の外は真っ暗だ。たまに街灯の明かりが過ぎもするが、それも瞬時の事で八割がた真っ暗な世界が拡がっている。人は程度の差はあるが、夜になると不安を抱くものだ。日中の明るい世界で最も頼りになる視力を奪われるからだ。
「何か意外と近いみたいだね」
テルの視線はすでに窓の外から地図アプリへと落ちていた。青い印がシエネガ・デ・フローレスのロの字に重なる。まだ街に辿り着いたわけではないが、旧道へ入っていた事。そしてシエネガ・デ・フローレスが近い事を知らされる。
「まだ空港から三十分だな」
それまで百キロは出ていたはずのバスのスピードが落ちる。暗闇だったフロントガラスに浮かんだ小さな灯りが、ガソリンスタンドだと分かった時。運転手がブレーキを踏んだ。補助席に座る数人を促し車内中程に座っていた男と後方に座っていた二人連れが降りようとしている。まだ地図アプリの青い印はシエネガ・デ・フローレスの市街地の手前ではあったが、ここで降りなければ次の街まで連れて行かれるように思えた。
「シエネガ・デ・フローレス?」
語尾を少し上げたその街の名前に、運転手がSiと一言だけ返す。
慌ててテルの腕を掴み立ち上がる。二人連れに続いてバスを降り、開けられたトランクに頭を突っ込む。上に載せられた荷物を掻き分け、カーキ色のスーツケースを引っ張り出す。ふーっと小さく息を吐き立ち去ろうとした時、運転手に短いクラクションで煽られた。その意味に気付きトランクを両手で閉めると、急いでアクセルを踏んだようで、タイヤが散らした細かい砂の粒にシャツを汚された。
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