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告白
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「ねぇ、俺のお嫁さんになってよ」
「…は、?」
と、とち狂ったことをいう。
「本当にかわいいなぁ、どうしよう、やっぱり卒業まで待ちたくないな。今すぐ連れ帰っていいかな」
「若、それは」
たしなめるような声、俺が一番気が合うと放課後もよく一緒に街を出歩いていた蓮の声に呆然とする。
…いま、なんつった?
「若って、なんだよ、おい、」
考え得る中で一番最悪な想像をして、顔から血の気が引いていく。
そんな俺を一形もすることなく、蓮は「おまえが知る必要はない。」と冷たく吐き捨てるようにいった。
「んだよ、それ…」
昨日まで隣で笑いあっていた、友人と思っていた男の豹変にただただ狼狽する俺に構わず、鮫島は言葉を繋げる。
「説明するも何もって感じだけど、俺が鮫島組の現組長の息子ってだけだよ。」
と声高く笑う飯島は髪をかきあげた。
初めてあらわになる、野暮ったさのかけらもない蜂蜜色のアーモンド形の瞳に、そこらの芸能人より整っているであろう顔立ち。
けれど、そこに似合わない額にある切り付けられたようなでかい傷に息をのむ。
「あ゛ぁ~、…やっぱあっついな」
苛立ったような声色で、乱暴にネクタイを解きワイシャツをめくった先には、そこら辺の輩がいきがっていれるものとは明らかに違う龍の入れ墨。
「…は、?」
と、とち狂ったことをいう。
「本当にかわいいなぁ、どうしよう、やっぱり卒業まで待ちたくないな。今すぐ連れ帰っていいかな」
「若、それは」
たしなめるような声、俺が一番気が合うと放課後もよく一緒に街を出歩いていた蓮の声に呆然とする。
…いま、なんつった?
「若って、なんだよ、おい、」
考え得る中で一番最悪な想像をして、顔から血の気が引いていく。
そんな俺を一形もすることなく、蓮は「おまえが知る必要はない。」と冷たく吐き捨てるようにいった。
「んだよ、それ…」
昨日まで隣で笑いあっていた、友人と思っていた男の豹変にただただ狼狽する俺に構わず、鮫島は言葉を繋げる。
「説明するも何もって感じだけど、俺が鮫島組の現組長の息子ってだけだよ。」
と声高く笑う飯島は髪をかきあげた。
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けれど、そこに似合わない額にある切り付けられたようなでかい傷に息をのむ。
「あ゛ぁ~、…やっぱあっついな」
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