地獄までいっしょ

みさき

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出逢い

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ただひとつ。

不快で思い通りにならないものがあるとすれば、目の前のこいつ、鮫島 花香の存在だ。

いっそ名前まで女のようで虫唾が走る。

一昔前の時代にタイムリープでもしたかのような野暮ったい分厚い眼鏡に、目元が隠れるほどの長い前髪。

タッパはあるが猫背で、初夏を迎えているのにも構わず入学当初と変わりない長袖を着ている気味の悪い野郎だ。


そもそも入学して間もないころは、友人を作って普通に遊んで馬鹿して過ごす予定だったのだ。

それが、教室内でたまたまこいつにぶつかったことをキッカケに、その後の予定が大幅に狂った。

「あ、ご、ごめんね…だだ、だい、じょうぶ?」

その時の俺の体を気遣うような視線は、いまだに記憶の中こびりついていて時折鮫島に対する苛立ちを助長させてくる。

ただぶつかって謝罪してくるだけならまだ許せたが、あろうことかこいつは俺の心配をしてきたのだ。

ー…暗く地味で目立たない、雑魚のくせに。

そこから奴はめでたく、俺の暇つぶしかつ遊び道具に昇格したわけだが。

最近疑問に思うことがある。
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