39 / 42
番外編 懲りない輩 1
しおりを挟む
他サイトで投稿していた番外編です。
もう一波乱お読みくださいませ(*´▽`*)
=====================
「フェリクス様、まさし様の歌の普及どういたしましょう」
ミレーヌが罪を犯してしまい、M.アッサンの歌を披露してくれる歌い手がいなくなってしまったのだ。
それは世間にも大きな衝撃を与えた。あの歌をもう聞くことが出来ないのかと後援者のロッシュ家にも何度も問い合わせが来たほどだ。
「でもアンヌが舞台に出るわけにはいかないしね」
フェリクスもため息をついた。
最初、フェリクスは王女に敬語を使っていたが、アンヌから前のように同志として接してほしいと言われ、仲間内では普通に話している。
「フェリクス様はミレーヌの他にも支援していたのでしょう? どなたか歌ってもらえないでしょうか」
「う~ん、声をかけて見たんだけど怖気づいてしまって。ミレーヌの評判が良すぎて、自分では皆に失望されると誰もアッサンの歌を歌いたがらないんだ」
「まあ、良くも悪くもミレーヌは皆に影響を与えましたからね。でも私は別にまさし様の歌で儲けたいとか華々しい舞台を開催したいとか考えていないのです。この世界の人々に素晴らしさを布教出来るたら嬉しいと……あ! いい事思いついたわ!」
ヴァランティーヌは王女の政策の一環として教会や孤児院で音楽隊を作る事にした。
先日、成立した法律の下虐げられていた者の保護院が教会に併設されている。ロッシュ家協力の元、保護院や孤児院に音楽隊を作る。
発表の会場や機会も作り、彼らに自信や楽しみを持ってもらうこともできるし、収入源にもなる。おまけにM.アッサンの歌が勝手に引き継がれていくシステムだ。
別に上手くなくてもいい。楽しく歌をつないでいけばいいのだ。
そういう事であればとフェリクスが支援していた幾人かの歌い手たちの協力してくれ、各音楽隊に指導者がつき無事音楽隊が発足したのだった。
そして各地でコンサートが開かれるようになり、資金も集まり保護院や孤児院の運営の手助けにもなった。
アンヌはまさし様の歌の普及という自分の欲の為に動いていたのだが、ヴァランティーヌ王女の慈愛の精神を称えられ、結果的に為政者としても優秀であると広まってしまったのであった。
そんなヴァランティーヌ王女の評判を憎々しく思っている者が約二名。
ナリスの祖父母である前ロッシュ公爵夫妻だった。
王女のせいで自分たちは僻地にある王領の片隅で平民のような生活を強いられているといつまでも恨んでいた。
すぐにでも孫のナリス達が、自分たちが間違っていたと迎えに来ると思っていたが迎えに来るどころか、何の支援もない。
息子だけでなくそれまで自分たちに従順だったナリスやフェリクスまでもが逆らうようになったのは、あの王女のたわ言のせいに違いないと逆恨みをしている。
必要なものを買うだけの最低限の生活資金はもらっているというのに、それを感謝することもなく憎しみを募らせている二人には周囲の平民たちも遠巻きにしてみている。
王女に手紙を送れば使用人を派遣すると言われているが、屈辱的な事をしてまであんな女から援助を貰おうなど想像するだけではらわたが煮えくり返る。
だから腹いせに出入りの業者に不遜な態度をとり、街の嫌われ者でもある二人に親切にしてくれるものも、親しく話すものもいないのだ。
そんな二人のもとへ、家門を隠した馬車がある日やって来た。
訪問者の訪問理由を聞き、二人は嬉々として迎え入れたのだった。
「まあ、ロンの娘さんが音楽隊に入ったのですって!」
ヴァランティーヌ王女はロンからの手紙を読んで嬉しそうにアベルに報告する。
「姉上を最初に雇ってくれた食堂の?」
「ええ。私が店で歌っていたのを聞いていて、興味があったそうよ。嬉しいわ」
音楽隊は門戸を広く開け、興味のある者はだれでも入れるようにしていた。
「今度、舞台に立つんだって。うわあ、応援に行きたいな」
「難しいんじゃない? 王女様になっちゃったし」
「お忍びで行くわよ」
「……それ絶対僕が巻き込まれて陛下とナリス様に死ぬほど怒られる奴だよね」
「大丈夫大丈夫。こっそりと行ってこっそり帰ってくるだけだから」
そう言ってアンヌは笑うが、陛下とナリス様がヴァランティーヌ王女にどれだけの護衛と影をつけているのか知らないから笑っていられるのだ。
そして僕も姉上に手を貸そうものなら生涯において安眠できる日はこない。このことは即刻報告せねば侯爵家が跡形もなく消え失せる。
ヴァランティーヌは両陛下には友人宅へ行くとつげ、子分アベルの家を訪問した。
そして質素な服に着替え、大きな帽子をかぶり、顔と髪を隠してアベルとともに馬車に乗り込もうとした。
馬車の中から先に乗っていたアベルの手が伸びて来て引っ張り上げてくれる。
「ありがとう、侯爵も気がついていないようだし上手くいったわ」
ヴァランティーヌ王女が笑ってアベルを見ると、そこに座っていたのはナリスだった。
「……。まあ、奇遇ですわ。どうされました?」
「こちらのセリフだよ」
「子分に裏切られたわ」
と悔しそうにしているとふわっとナリスに抱きしめられた。
「な、ナリス様?」
「お願いだ、危ないことはしないで」
思ったよりも真剣な声にヴァランティーヌも罪悪感に駆られた。
「ごめんなさい。私が行きたいというと、会場の警備も強化されるし護衛をたくさん引き連れる事になる。相手に迷惑がかかると思ったの、だからこっそりのぞくだけのつもりで……」
「アンヌのその優しい気持ちはよくわかる。でも今度からそういう気持ちも含めてすべて私には相談してほしい。何かあってからでは悔やんでも悔やみきれないから」
勝手なことをしようとしたアンヌを怒ることもなく、ただ心配をしてくれるナリスには罪悪感しかなかった。
生まれ変わったように溌溂と元気になったヴァランティーヌがまた元に戻りはしないかと心配している国王、以前一人で外出したアンヌが事件に遭わせてしまい後悔に苛まれていたナリス。それ以外にもたくさんの人間が自分の安全の為に動いてくれている。
アンヌは王女としての立場をまだまだ自覚できておらず、多くの人に迷惑をかけていることにようやく気がついた。
「ごめんなさい、ナリス様。私、とても調子に乗っていたわ」
優しく背中をなぜてくれるナリスの優しさに涙が出そうになる。
「いや、アンヌはようやく真の姿を取り戻し、自由に動けるようになったのだからその気持ちはよくわかる。むしろ嬉しいくらいだ。だけど私にくらい相談してほしかった」
「はい。これからは立場を自覚し、勝手な真似は慎みます」
本気で反省し落ち込んでいるアンヌにナリスは口づける。
「ナリス様!」
真っ赤なアンヌにナリスは涼しい顔で
「さ、出発しようか」
御者に声をかけ、馬車を走らせた。
そして、しばらく走った馬車はアンヌが行こうとしていた孤児院に到着した。
「ナリス様?」
「大丈夫だ、陛下の許可も得ている。変装した護衛が警備をしているし、皆にも知らせているよ。音楽隊だって王女に晴れ姿を見てもらいと思っているのだから。姿を見せて激励してあげて」
「ナリス様!」
アンヌは嬉しくてナリスをぎゅっと抱きしめた。
「自分の立場を慮るのもいいけど、自分の価値を生かすこともできるんだよ」
王女の姿を見て音楽隊のメンバーの中には感激して涙を落とすものまでいた。
ナリスの言う通り、こういう道を与えてくれた王女に感謝しているもののなんと多いものか。
それを目の当たりにして、アンヌはお忍びでなくてよかったとナリスに感謝したのだった。
それ以来、各地の音楽隊を慰問することがヴァランティーヌ王女の大切な務めとなった。
もう一波乱お読みくださいませ(*´▽`*)
=====================
「フェリクス様、まさし様の歌の普及どういたしましょう」
ミレーヌが罪を犯してしまい、M.アッサンの歌を披露してくれる歌い手がいなくなってしまったのだ。
それは世間にも大きな衝撃を与えた。あの歌をもう聞くことが出来ないのかと後援者のロッシュ家にも何度も問い合わせが来たほどだ。
「でもアンヌが舞台に出るわけにはいかないしね」
フェリクスもため息をついた。
最初、フェリクスは王女に敬語を使っていたが、アンヌから前のように同志として接してほしいと言われ、仲間内では普通に話している。
「フェリクス様はミレーヌの他にも支援していたのでしょう? どなたか歌ってもらえないでしょうか」
「う~ん、声をかけて見たんだけど怖気づいてしまって。ミレーヌの評判が良すぎて、自分では皆に失望されると誰もアッサンの歌を歌いたがらないんだ」
「まあ、良くも悪くもミレーヌは皆に影響を与えましたからね。でも私は別にまさし様の歌で儲けたいとか華々しい舞台を開催したいとか考えていないのです。この世界の人々に素晴らしさを布教出来るたら嬉しいと……あ! いい事思いついたわ!」
ヴァランティーヌは王女の政策の一環として教会や孤児院で音楽隊を作る事にした。
先日、成立した法律の下虐げられていた者の保護院が教会に併設されている。ロッシュ家協力の元、保護院や孤児院に音楽隊を作る。
発表の会場や機会も作り、彼らに自信や楽しみを持ってもらうこともできるし、収入源にもなる。おまけにM.アッサンの歌が勝手に引き継がれていくシステムだ。
別に上手くなくてもいい。楽しく歌をつないでいけばいいのだ。
そういう事であればとフェリクスが支援していた幾人かの歌い手たちの協力してくれ、各音楽隊に指導者がつき無事音楽隊が発足したのだった。
そして各地でコンサートが開かれるようになり、資金も集まり保護院や孤児院の運営の手助けにもなった。
アンヌはまさし様の歌の普及という自分の欲の為に動いていたのだが、ヴァランティーヌ王女の慈愛の精神を称えられ、結果的に為政者としても優秀であると広まってしまったのであった。
そんなヴァランティーヌ王女の評判を憎々しく思っている者が約二名。
ナリスの祖父母である前ロッシュ公爵夫妻だった。
王女のせいで自分たちは僻地にある王領の片隅で平民のような生活を強いられているといつまでも恨んでいた。
すぐにでも孫のナリス達が、自分たちが間違っていたと迎えに来ると思っていたが迎えに来るどころか、何の支援もない。
息子だけでなくそれまで自分たちに従順だったナリスやフェリクスまでもが逆らうようになったのは、あの王女のたわ言のせいに違いないと逆恨みをしている。
必要なものを買うだけの最低限の生活資金はもらっているというのに、それを感謝することもなく憎しみを募らせている二人には周囲の平民たちも遠巻きにしてみている。
王女に手紙を送れば使用人を派遣すると言われているが、屈辱的な事をしてまであんな女から援助を貰おうなど想像するだけではらわたが煮えくり返る。
だから腹いせに出入りの業者に不遜な態度をとり、街の嫌われ者でもある二人に親切にしてくれるものも、親しく話すものもいないのだ。
そんな二人のもとへ、家門を隠した馬車がある日やって来た。
訪問者の訪問理由を聞き、二人は嬉々として迎え入れたのだった。
「まあ、ロンの娘さんが音楽隊に入ったのですって!」
ヴァランティーヌ王女はロンからの手紙を読んで嬉しそうにアベルに報告する。
「姉上を最初に雇ってくれた食堂の?」
「ええ。私が店で歌っていたのを聞いていて、興味があったそうよ。嬉しいわ」
音楽隊は門戸を広く開け、興味のある者はだれでも入れるようにしていた。
「今度、舞台に立つんだって。うわあ、応援に行きたいな」
「難しいんじゃない? 王女様になっちゃったし」
「お忍びで行くわよ」
「……それ絶対僕が巻き込まれて陛下とナリス様に死ぬほど怒られる奴だよね」
「大丈夫大丈夫。こっそりと行ってこっそり帰ってくるだけだから」
そう言ってアンヌは笑うが、陛下とナリス様がヴァランティーヌ王女にどれだけの護衛と影をつけているのか知らないから笑っていられるのだ。
そして僕も姉上に手を貸そうものなら生涯において安眠できる日はこない。このことは即刻報告せねば侯爵家が跡形もなく消え失せる。
ヴァランティーヌは両陛下には友人宅へ行くとつげ、子分アベルの家を訪問した。
そして質素な服に着替え、大きな帽子をかぶり、顔と髪を隠してアベルとともに馬車に乗り込もうとした。
馬車の中から先に乗っていたアベルの手が伸びて来て引っ張り上げてくれる。
「ありがとう、侯爵も気がついていないようだし上手くいったわ」
ヴァランティーヌ王女が笑ってアベルを見ると、そこに座っていたのはナリスだった。
「……。まあ、奇遇ですわ。どうされました?」
「こちらのセリフだよ」
「子分に裏切られたわ」
と悔しそうにしているとふわっとナリスに抱きしめられた。
「な、ナリス様?」
「お願いだ、危ないことはしないで」
思ったよりも真剣な声にヴァランティーヌも罪悪感に駆られた。
「ごめんなさい。私が行きたいというと、会場の警備も強化されるし護衛をたくさん引き連れる事になる。相手に迷惑がかかると思ったの、だからこっそりのぞくだけのつもりで……」
「アンヌのその優しい気持ちはよくわかる。でも今度からそういう気持ちも含めてすべて私には相談してほしい。何かあってからでは悔やんでも悔やみきれないから」
勝手なことをしようとしたアンヌを怒ることもなく、ただ心配をしてくれるナリスには罪悪感しかなかった。
生まれ変わったように溌溂と元気になったヴァランティーヌがまた元に戻りはしないかと心配している国王、以前一人で外出したアンヌが事件に遭わせてしまい後悔に苛まれていたナリス。それ以外にもたくさんの人間が自分の安全の為に動いてくれている。
アンヌは王女としての立場をまだまだ自覚できておらず、多くの人に迷惑をかけていることにようやく気がついた。
「ごめんなさい、ナリス様。私、とても調子に乗っていたわ」
優しく背中をなぜてくれるナリスの優しさに涙が出そうになる。
「いや、アンヌはようやく真の姿を取り戻し、自由に動けるようになったのだからその気持ちはよくわかる。むしろ嬉しいくらいだ。だけど私にくらい相談してほしかった」
「はい。これからは立場を自覚し、勝手な真似は慎みます」
本気で反省し落ち込んでいるアンヌにナリスは口づける。
「ナリス様!」
真っ赤なアンヌにナリスは涼しい顔で
「さ、出発しようか」
御者に声をかけ、馬車を走らせた。
そして、しばらく走った馬車はアンヌが行こうとしていた孤児院に到着した。
「ナリス様?」
「大丈夫だ、陛下の許可も得ている。変装した護衛が警備をしているし、皆にも知らせているよ。音楽隊だって王女に晴れ姿を見てもらいと思っているのだから。姿を見せて激励してあげて」
「ナリス様!」
アンヌは嬉しくてナリスをぎゅっと抱きしめた。
「自分の立場を慮るのもいいけど、自分の価値を生かすこともできるんだよ」
王女の姿を見て音楽隊のメンバーの中には感激して涙を落とすものまでいた。
ナリスの言う通り、こういう道を与えてくれた王女に感謝しているもののなんと多いものか。
それを目の当たりにして、アンヌはお忍びでなくてよかったとナリスに感謝したのだった。
それ以来、各地の音楽隊を慰問することがヴァランティーヌ王女の大切な務めとなった。
134
お気に入りに追加
1,001
あなたにおすすめの小説

婚約者が実は私を嫌っていたので、全て忘れる事にしました
Kouei
恋愛
私セイシェル・メルハーフェンは、
あこがれていたルパート・プレトリア伯爵令息と婚約できて幸せだった。
ルパート様も私に歩み寄ろうとして下さっている。
けれど私は聞いてしまった。ルパート様の本音を。
『我慢するしかない』
『彼女といると疲れる』
私はルパート様に嫌われていたの?
本当は厭わしく思っていたの?
だから私は決めました。
あなたを忘れようと…
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

見えるものしか見ないから
mios
恋愛
公爵家で行われた茶会で、一人のご令嬢が倒れた。彼女は、主催者の公爵家の一人娘から婚約者を奪った令嬢として有名だった。一つわかっていることは、彼女の死因。
第二王子ミカエルは、彼女の無念を晴そうとするが……


【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです

【完結】転生したぐうたら令嬢は王太子妃になんかになりたくない
金峯蓮華
恋愛
子供の頃から休みなく忙しくしていた貴子は公認会計士として独立するために会社を辞めた日に事故に遭い、死の間際に生まれ変わったらぐうたらしたい!と願った。気がついたら中世ヨーロッパのような世界の子供、ヴィヴィアンヌになっていた。何もしないお姫様のようなぐうたらライフを満喫していたが、突然、王太子に求婚された。王太子妃になんかなったらぐうたらできないじゃない!!ヴィヴィアンヌピンチ!
小説家になろうにも書いてます。

一番悪いのは誰
jun
恋愛
結婚式翌日から屋敷に帰れなかったファビオ。
ようやく帰れたのは三か月後。
愛する妻のローラにやっと会えると早る気持ちを抑えて家路を急いだ。
出迎えないローラを探そうとすると、執事が言った、
「ローラ様は先日亡くなられました」と。
何故ローラは死んだのは、帰れなかったファビオのせいなのか、それとも・・・
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる