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断罪の後で
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セドリックは退学や除籍という処罰を受けることがなかったが、アギヨン国から支援を受けていたということで家には罰金刑が下された。
セドリックはサンドラの言動に疑問を感じていながらまんまと嵌められた自分を悔んだ。
こう詳らかにされるまで何もできずただ流されてきた自分と違い、短い期間でシャルルはサンドラを断罪し、国をも救った。
誰もが偉大なシャルルに敬意を払い、心酔している。
しかもアリエルにとって命の恩人。
アリエルがシャルルに恋心を抱くのは当然だと頭ではわかっていたが・・・
先日街中で二人を見かけてしまった。
大切そうにアリエルをエスコートしているシャルル、嬉しそうなアリエルの笑顔。胸が切り裂かれたように痛かった。
だが・・・と思いだす。
アリエルがサンドラに「自分の婚約者がほかの令嬢と腕を組んでいるのを見て悲しまない者はいない」と言った時、自分は何と言った?
「彼女はそう言うつもりはない、彼女は大変な事情を抱えているんだから理解しろ」と言わなかったか?
挙句、婚約者の家に押し掛けてきていた女に感謝しろ、不機嫌な顔をするなと・・・そのようなことを言った。
アリエルがシャルルの腕に手を添えているのを見てこれほど辛いのに・・・アリエルになんという愚かな言葉を吐いてしまったのか。どれほど傷つけ、療養に出るまで追い詰めてしまったのか。
その挙句に記憶喪失。
僕にはもう本当にアリエルの側にいる資格はないのかもしれない。幸せに笑うアリエルを見るとそう思った。
それでも自分はまだアリエルの婚約者なのだ。
セドリックは、手紙に二人の出会いから、これまでの思い出など色々なことを書いて送った。しかし返事は一度も来なかった。先ぶれを出しても訪問の許可も出なかった。
自分が出来ることはやったつもりだったが、アリエルを守ろうとするドラゴナ神国の壁は厚くアリエルにたどり着くことはなかなか出来なかった。
あとは、名ばかりの婚約者という立場にしがみつきアリエル側から連絡が来るのを待つしかなかった。
願いが通じたのか、しばらくしてようやく待ち望んだ機会が得られた。
アリエルが屋敷に招待してくれたのだ。しかも珍しく側にシャルルがいない。
あの夜会でアリエルに近づこうとしたとき、シャルルの冷ややかなまなざしに射られ、クロウの時と同じく体が動かなくなった。これもかの国の力なのかと畏怖の念を抱きつつも、アリエルへの独占欲が垣間見えて苛立った。
「アリエル、今日は一人?」
「はい。シャルル様は今日、所用があるそうなので。それに婚約の事ですので二人で一度話をした方がいいかと思いまして。これまできちんと話ができなくて申し訳ありませんでした。忙しかったものですから。」
「本当に・・色々と話したいことがあり過ぎて・・・なにから言ったらいいのかわからないけど。今更ながら生きていてくれて良かった。心から神に感謝する。・・・僕が君を守らなければならなかったのに・・・傷つけてしまい本当に申し訳なかった。」
「いいのです、覚えておりませんし、謝られてもわかりませんから。ですからこれからの話をしましょう。」
「婚約解消は考えていない。僕は・・・どうして君よりあの女をかばったのか今ではわからないんだ。悔やんでも悔やみきれない、誰より大事な君を傷つけたのが僕だなんて。ごめん。本当にごめん。ずっと謝らせてほしかった。」
セドリックの声は震え、泣いているようだった。
「相手は人心掌握のプロでしょうから。仕方がなかったのでしょう。」
「・・・でも僕が馬鹿であったことには変わりない。僕さえちゃんとしていればアリエルが辛い目に遭うことはなかった。」
「そのことは本当にもう・・・。」
「今、アリエルが大変なのはわかっている。だから君を支えさせてもらえないか。なんでもするから、僕を頼って欲しい。」
「でも・・・ルブラン様の事覚えていないのです。」
「だからこそ!・・・一からまた僕を知ってもらえないだろうか。」
「・・・。シャルル様はあの一件に関わったものは、被害者だが加害者でもあるとおっしゃっています。私がその時どう考えていたのかはわかりませんが、そう思ったからあなたの前から消えたのでしょう。となれば・・・」
「わかってる・・・アリエルが僕に失望したって。それでも僕は君をあきらめられないんだ。」
「そう言っていただけてうれしいです。ですが私には記憶がありませんし、婚約の継続は難しいと思います。ルブラン様も、もう私に申し訳なく思う必要はありません。罪悪感からの気持ちを勘違いされているのですわ。」
「そうじゃない!君が何も覚えていないならまた愛してもらえるように全力を尽くすから。やり直す機会を与えて欲しい。」
セドリックは、二人の未来を否定するアリエルに悲痛な顔で願う。
「もう・・・私たちの人生が交わることはありません。どうか、お幸せに。心から祈っております。」
アリエルは席を立った。
「嫌だ!行かないで!」
思わずセドリックはアリエルを抱きしめた。
今手を離すと永遠に失ってしまうかもしれない。その恐怖で手が震える。
「・・・ルブラン様。お放しくださいませ。」
セドリックは無言で首を横に振るだけだった。
その後、怒りに目を吊り上げて飛び込んできたクロウに引き離され、セドリックは屋敷から追い出される。
「お嬢!あいつに恩情などいらない、なぜふっとばさなかったんですか?」
クロウは怒りを隠さない。
「なんだかとても・・・かわいそうだったの。」
「・・・そもそもこうなったのはあいつの自業自得です。気をしっかり持っていればあの女の力に惑わされることもなかったのですから」
「あの女の力って?」
「ああ、あの女は・・・もしかしたらはるか昔にでもドラゴナ神国民の種族の血をひく先祖がいたかもしれません。魅了というには弱弱しい力で、心がしっかりしていればはねつけられる程度の。それを話術や手管で強化していたのでしょう。命を狙われているという刺激的な話で動揺させ、隙を作って虜にしていたのだと思います。でもお嬢には効くはずがないし、お嬢といたあの男もお嬢の恩恵を受けていたから耐性があったはずなのに・・・側にいない隙を狙われたのでしょうね。だからと言ってすぐにひっかかるとはあまりにも情けない。おかげでお嬢をこちらに迎えることが出来たので俺は喜んでいますが。」
「そうね。彼と問題がなければ私は何も知らないままだったものね。自分の事も、お母さまの事も・・・彼には感謝 しているわ。」
「感謝はする必要はありませんよ。ですがまあ、あの男のせいで目覚めたとも言えるし・・」
クロウは複雑そうにアリエルを見た。
完全にセドリックの存在を心の中から消してしまったアリエル。
これからのアリエルの人生にセドリックは全く必要はない。
しかし、クロウほどアリエルがセドリックの事をどれだけ想っていたのか知るものはいない。このまま忘れるのに越したことはない記憶だが、アリエルにとって本当にそれは幸せなのだろうか。
意図的に忘れさせられたまま得た幸せは本当の幸せなのだろうか。
ずっと側で見守っていたクロウの心は揺れる。
「・・・俺が言う事ではないですが、後悔しないようにしてください。」
「どういうこと?」
「いえ、いらぬことを申しました。申し訳ありません。」
アリエルは少し首をかしげるが、クロウが何も言わないと判ると話を変えた。
「それでもう戻ってこられたの?」
「ええ、さっさと外交問題を解決されてきたようですよ。」
クロウはニヤリと笑った。
セドリックはサンドラの言動に疑問を感じていながらまんまと嵌められた自分を悔んだ。
こう詳らかにされるまで何もできずただ流されてきた自分と違い、短い期間でシャルルはサンドラを断罪し、国をも救った。
誰もが偉大なシャルルに敬意を払い、心酔している。
しかもアリエルにとって命の恩人。
アリエルがシャルルに恋心を抱くのは当然だと頭ではわかっていたが・・・
先日街中で二人を見かけてしまった。
大切そうにアリエルをエスコートしているシャルル、嬉しそうなアリエルの笑顔。胸が切り裂かれたように痛かった。
だが・・・と思いだす。
アリエルがサンドラに「自分の婚約者がほかの令嬢と腕を組んでいるのを見て悲しまない者はいない」と言った時、自分は何と言った?
「彼女はそう言うつもりはない、彼女は大変な事情を抱えているんだから理解しろ」と言わなかったか?
挙句、婚約者の家に押し掛けてきていた女に感謝しろ、不機嫌な顔をするなと・・・そのようなことを言った。
アリエルがシャルルの腕に手を添えているのを見てこれほど辛いのに・・・アリエルになんという愚かな言葉を吐いてしまったのか。どれほど傷つけ、療養に出るまで追い詰めてしまったのか。
その挙句に記憶喪失。
僕にはもう本当にアリエルの側にいる資格はないのかもしれない。幸せに笑うアリエルを見るとそう思った。
それでも自分はまだアリエルの婚約者なのだ。
セドリックは、手紙に二人の出会いから、これまでの思い出など色々なことを書いて送った。しかし返事は一度も来なかった。先ぶれを出しても訪問の許可も出なかった。
自分が出来ることはやったつもりだったが、アリエルを守ろうとするドラゴナ神国の壁は厚くアリエルにたどり着くことはなかなか出来なかった。
あとは、名ばかりの婚約者という立場にしがみつきアリエル側から連絡が来るのを待つしかなかった。
願いが通じたのか、しばらくしてようやく待ち望んだ機会が得られた。
アリエルが屋敷に招待してくれたのだ。しかも珍しく側にシャルルがいない。
あの夜会でアリエルに近づこうとしたとき、シャルルの冷ややかなまなざしに射られ、クロウの時と同じく体が動かなくなった。これもかの国の力なのかと畏怖の念を抱きつつも、アリエルへの独占欲が垣間見えて苛立った。
「アリエル、今日は一人?」
「はい。シャルル様は今日、所用があるそうなので。それに婚約の事ですので二人で一度話をした方がいいかと思いまして。これまできちんと話ができなくて申し訳ありませんでした。忙しかったものですから。」
「本当に・・色々と話したいことがあり過ぎて・・・なにから言ったらいいのかわからないけど。今更ながら生きていてくれて良かった。心から神に感謝する。・・・僕が君を守らなければならなかったのに・・・傷つけてしまい本当に申し訳なかった。」
「いいのです、覚えておりませんし、謝られてもわかりませんから。ですからこれからの話をしましょう。」
「婚約解消は考えていない。僕は・・・どうして君よりあの女をかばったのか今ではわからないんだ。悔やんでも悔やみきれない、誰より大事な君を傷つけたのが僕だなんて。ごめん。本当にごめん。ずっと謝らせてほしかった。」
セドリックの声は震え、泣いているようだった。
「相手は人心掌握のプロでしょうから。仕方がなかったのでしょう。」
「・・・でも僕が馬鹿であったことには変わりない。僕さえちゃんとしていればアリエルが辛い目に遭うことはなかった。」
「そのことは本当にもう・・・。」
「今、アリエルが大変なのはわかっている。だから君を支えさせてもらえないか。なんでもするから、僕を頼って欲しい。」
「でも・・・ルブラン様の事覚えていないのです。」
「だからこそ!・・・一からまた僕を知ってもらえないだろうか。」
「・・・。シャルル様はあの一件に関わったものは、被害者だが加害者でもあるとおっしゃっています。私がその時どう考えていたのかはわかりませんが、そう思ったからあなたの前から消えたのでしょう。となれば・・・」
「わかってる・・・アリエルが僕に失望したって。それでも僕は君をあきらめられないんだ。」
「そう言っていただけてうれしいです。ですが私には記憶がありませんし、婚約の継続は難しいと思います。ルブラン様も、もう私に申し訳なく思う必要はありません。罪悪感からの気持ちを勘違いされているのですわ。」
「そうじゃない!君が何も覚えていないならまた愛してもらえるように全力を尽くすから。やり直す機会を与えて欲しい。」
セドリックは、二人の未来を否定するアリエルに悲痛な顔で願う。
「もう・・・私たちの人生が交わることはありません。どうか、お幸せに。心から祈っております。」
アリエルは席を立った。
「嫌だ!行かないで!」
思わずセドリックはアリエルを抱きしめた。
今手を離すと永遠に失ってしまうかもしれない。その恐怖で手が震える。
「・・・ルブラン様。お放しくださいませ。」
セドリックは無言で首を横に振るだけだった。
その後、怒りに目を吊り上げて飛び込んできたクロウに引き離され、セドリックは屋敷から追い出される。
「お嬢!あいつに恩情などいらない、なぜふっとばさなかったんですか?」
クロウは怒りを隠さない。
「なんだかとても・・・かわいそうだったの。」
「・・・そもそもこうなったのはあいつの自業自得です。気をしっかり持っていればあの女の力に惑わされることもなかったのですから」
「あの女の力って?」
「ああ、あの女は・・・もしかしたらはるか昔にでもドラゴナ神国民の種族の血をひく先祖がいたかもしれません。魅了というには弱弱しい力で、心がしっかりしていればはねつけられる程度の。それを話術や手管で強化していたのでしょう。命を狙われているという刺激的な話で動揺させ、隙を作って虜にしていたのだと思います。でもお嬢には効くはずがないし、お嬢といたあの男もお嬢の恩恵を受けていたから耐性があったはずなのに・・・側にいない隙を狙われたのでしょうね。だからと言ってすぐにひっかかるとはあまりにも情けない。おかげでお嬢をこちらに迎えることが出来たので俺は喜んでいますが。」
「そうね。彼と問題がなければ私は何も知らないままだったものね。自分の事も、お母さまの事も・・・彼には感謝 しているわ。」
「感謝はする必要はありませんよ。ですがまあ、あの男のせいで目覚めたとも言えるし・・」
クロウは複雑そうにアリエルを見た。
完全にセドリックの存在を心の中から消してしまったアリエル。
これからのアリエルの人生にセドリックは全く必要はない。
しかし、クロウほどアリエルがセドリックの事をどれだけ想っていたのか知るものはいない。このまま忘れるのに越したことはない記憶だが、アリエルにとって本当にそれは幸せなのだろうか。
意図的に忘れさせられたまま得た幸せは本当の幸せなのだろうか。
ずっと側で見守っていたクロウの心は揺れる。
「・・・俺が言う事ではないですが、後悔しないようにしてください。」
「どういうこと?」
「いえ、いらぬことを申しました。申し訳ありません。」
アリエルは少し首をかしげるが、クロウが何も言わないと判ると話を変えた。
「それでもう戻ってこられたの?」
「ええ、さっさと外交問題を解決されてきたようですよ。」
クロウはニヤリと笑った。
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