ドロップキング 〜 平均的な才能の冒険者ですが、ドロップアイテムが異常です。 〜

出汁の素

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第三章 アリア

幕間2 イフリート公とベイスターン王子

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「どういうことだ?」

 ベイスターン王子と、フローレンス・イフリート公女は、イフリート公に怒鳴られていた。

「セイレーンの反乱の事を何故知っている事を言ったのだ。」
「いえ、申し訳ございません。」

 ベイスターン王子は、所謂土下座状態だ。

「しかも、婚約破棄を告げただと、お主は、不義を行っていたと、公然と言ったようなものだぞ。」
「なんと、私はそんな・・・・。」
「そうですお父様、私達はまだ・・・。」

 と言いつつ、フローレンスは頬を赤らめた。

「フローレンス、焦るなと言っただろう。手続きをしっかり踏まぬと・・・。」
「ですから、私から婚約破棄を。」
「そうですわよ、ベイスターン様は、私の為に・・・」
「だから、その為にあれこれ・・・・」
「ですが・・・・」

 と、フローレンス公女とベイスターン王子が、イフリート公に楯突き、お説教をする、その繰り返しで、お互いに疲れ切った頃、

「で、セイレーンの小娘は、何を・・・。」
「アリアからは、持参金10億の返金と、賠償金10億と・・・・」
「そうなるよな・・・・。」

 イフリート公が頭を抱えると

「そんなの払う必要ないですわよ」
「そうです・・・・。」

 と、無意味に、フローレンス公女とベイスターン王子が、支払いを否定すると

「馬鹿ども、秘密裏に進めれば、どうにでもなったが、公然と婚約破棄を告げれば、セイレーンも引くに引けないだろう。支払わざるを得ない・・・。私が代払いするから、ベイスターン王子、貿易で得た金で返してもらうぞ・・・。」
「イフリート公・・・。」
「良いな・・・・。」
「それと、このままでは私の顔が潰れる。捕まっているであろう貴族を賠償金を払って引き取ろう。形は、賠償金でなく、婚約破棄の慰謝料の上乗せにしておけば、私が強引に押し通した形となり顔が立つであろう。」
「はい・・・。」
「その分も載せるが構わんな・・・。」
「はい、イフリート公・・・・。」

 そう言うと、イフリート公は部屋を出ていき、正座している二人は、泣きそうな顔で見つめ合っていた。
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