14 / 96
第一章 はじまりの物語
第14話 助かった?
しおりを挟む
「おい、大丈夫か?」
僕を起こしたのは、純情そうな美少女でもなく、キリリ二枚目の若い騎士様でもなく、むさいドワーフのおっさんだった。
「いえ、大丈夫じゃないです。」
「そうか、あのお兄ちゃん意識なさそうだものな。」
「ありゃ相当なダメージだな、腕を斬られてる。しかも、モンスター出なく人の手でだ。ポーションかけまくった感じだけど、2日いや3日位経ってるか。どうだい兄ちゃん。」
30歳位の神官風で無精髭な、咥えタバコのおじさんが、睨みながら僕に聞いてきた。
「ご説明する前に、すみませんが、僕は冒険者学校の生徒ですが、皆さんは」
「私達は、白き薔薇団、第21パーティーで、私はリーダーの魔導士のサリーよろしくね。(キラン)」
「あっしは、戦士兼鍛冶師のパイソン、見た通りのドワーフじゃい。」
「私は戦士、ロドックよ。ウフーン。」
「俺はボルゾーク。神官だ。」
綺麗なお姉さんと、うさ吉をモフモフしている逞しい「おねえさん」を加えた4人が、白き薔薇団の紋章のペンダントを見せて、自己紹介してくれた。
「白き薔薇団・・・助かったー。」
そう言って、僕は両手を上げて伸びをした。
「はぁ、どういうことだ。」
ボルゾークさんが更に凄みをつけて睨んできた。
「僕は、ナイトのアレックスです。そこで死にかけているのはファイターのロッシ。ロドックさんが持っているのは私の召喚獣うさ吉です。」
僕は、4人を見据えて、深く深呼吸をし説明をはじめた。
「僕達は、ダンジョンアタック研修の期間です。」
「そう言えば、その時期だな、確かうちのクランでも4人程声をかけてるって言ってたな・・。」
「あっ、アレックスとロッシのパーティーってうちのクランで声をかけている」
「そうです。ロッシが白き薔薇団から声をかけて頂いていると聞いています。僕達は、先週末で3位でした。ロッシは、他にも誘いを受けていて、その中でもブラックタイガーと僕も入る方向で話を進めていたらしいです。僕は、何処のクランにも入る気が無くて・・・・。少なくても僕が入るのを断るように言ってくるようにロッシに強く言いました。そうすると、ロッシは、4日前だと思うんですが、一緒に訓練しようと言って、この迷宮に連れてこられました。」
「そこで、揉めてお前は、ロッシを?」
「ボルゾーク君、話の腰を折らないの。アレックス君続けて。(キラッ)」
短気なボルゾークさんと、優しいサリーさんって感じで、僕の話を真剣に聞いてくれている。
「僕達が、迷宮1階の広い場所に行くと、3人の冒険者がいました。ブラックタイガーのサリークスさんという人と、長髪の中肉中背の男と、小太り髭面の男でした。多分20代後半かと思います。そこで、僕に対し契約しろと脅迫してきました。断ると殴りかかってきたので、僕は盾で防ぐと、今度は骨が折れたから慰謝料寄越せと。明らかにブラックタイガーのクランの人だとしたら弱すぎるし、プライド低すぎるから、ブラックタイガーの下部組織か、別の組織なんでしょう。じゃあ、ブラックタイガー本部で払いますよ言ったら、再度殴ってきたので、手刀で気絶させました。」
「ヒュー。度胸ある。」
「ある人に、勇気を持つように言われて、苦しかったですけど、勇気をもって言ってみました。サリークスさんを気絶させたとき、ロッシは他の2人に捕まって、2人はサリークスさんが死んだと思って混乱して、ロッシの腕を切り裂くき、光る石を僕達に投げつけて、僕達は多分24階に飛ばされました。」
「24階って・・・。俺たちもたどり着くのは辛いぞ。」
「このうさ吉を召喚して、守ってもらいながら、逃げに逃げて4日間でようやくここまで上がってきたんです。まともに戦えば瞬殺でしたよ・・・。」
「よく上がってきたな・・・。」
ボルゾークさんは、顔が引き攣っている。
「途中、ブラックタイガーの方は見かけたんですが、怖くて声を掛けられなかったです。白き薔薇団の方なら、大丈夫かと・・。上まで連れててくれませんか。」
「そうか、お前らうちには入らなんだよな・・・。」
「ロッシはこんな状況ですし、多分提携する新クランに入る予定ですので・・。」
「提携する新クラン・・・。アリア様ね、クランをおつくりされる気になられたのね・・・。良いわお金は・・。1万位かかるけど、分割で良いわよ。(キラッ)」
「魔石払いで良いなら、レベル1の魔石10000個相当で、上に上がったら払います。」
「あなた、払えるの?」
「行くぞ」
パイソンさんが、ロッシを担ぎ上げ、上に向かって進み締めた。
「しゃーねーな」
「いいんじゃない、急いでないし(キラッ)」
「このうさちゃんは私が持っていくからね。ウフッ」
三者三様の反応だったが、結構なペースでパイソンさんについていった。僕は、後ろをついていったが、上がっていく途中で、色々アドバイスや世間話をしていった。上に着き出口を出た時
「やったー。生き残ったー。」
と笑顔で大声で叫んだ、
「アレックスさん、ロッシさんお戻りですか。えーと、2階以下に降りたらしいので、400減らして664体となります。明日夜までにあと、336体倒さないと、不合格となります。」
と受付さんの冷たい声が聞こえ、サリーさん達がもの悲しい顔をしていた。
僕を起こしたのは、純情そうな美少女でもなく、キリリ二枚目の若い騎士様でもなく、むさいドワーフのおっさんだった。
「いえ、大丈夫じゃないです。」
「そうか、あのお兄ちゃん意識なさそうだものな。」
「ありゃ相当なダメージだな、腕を斬られてる。しかも、モンスター出なく人の手でだ。ポーションかけまくった感じだけど、2日いや3日位経ってるか。どうだい兄ちゃん。」
30歳位の神官風で無精髭な、咥えタバコのおじさんが、睨みながら僕に聞いてきた。
「ご説明する前に、すみませんが、僕は冒険者学校の生徒ですが、皆さんは」
「私達は、白き薔薇団、第21パーティーで、私はリーダーの魔導士のサリーよろしくね。(キラン)」
「あっしは、戦士兼鍛冶師のパイソン、見た通りのドワーフじゃい。」
「私は戦士、ロドックよ。ウフーン。」
「俺はボルゾーク。神官だ。」
綺麗なお姉さんと、うさ吉をモフモフしている逞しい「おねえさん」を加えた4人が、白き薔薇団の紋章のペンダントを見せて、自己紹介してくれた。
「白き薔薇団・・・助かったー。」
そう言って、僕は両手を上げて伸びをした。
「はぁ、どういうことだ。」
ボルゾークさんが更に凄みをつけて睨んできた。
「僕は、ナイトのアレックスです。そこで死にかけているのはファイターのロッシ。ロドックさんが持っているのは私の召喚獣うさ吉です。」
僕は、4人を見据えて、深く深呼吸をし説明をはじめた。
「僕達は、ダンジョンアタック研修の期間です。」
「そう言えば、その時期だな、確かうちのクランでも4人程声をかけてるって言ってたな・・。」
「あっ、アレックスとロッシのパーティーってうちのクランで声をかけている」
「そうです。ロッシが白き薔薇団から声をかけて頂いていると聞いています。僕達は、先週末で3位でした。ロッシは、他にも誘いを受けていて、その中でもブラックタイガーと僕も入る方向で話を進めていたらしいです。僕は、何処のクランにも入る気が無くて・・・・。少なくても僕が入るのを断るように言ってくるようにロッシに強く言いました。そうすると、ロッシは、4日前だと思うんですが、一緒に訓練しようと言って、この迷宮に連れてこられました。」
「そこで、揉めてお前は、ロッシを?」
「ボルゾーク君、話の腰を折らないの。アレックス君続けて。(キラッ)」
短気なボルゾークさんと、優しいサリーさんって感じで、僕の話を真剣に聞いてくれている。
「僕達が、迷宮1階の広い場所に行くと、3人の冒険者がいました。ブラックタイガーのサリークスさんという人と、長髪の中肉中背の男と、小太り髭面の男でした。多分20代後半かと思います。そこで、僕に対し契約しろと脅迫してきました。断ると殴りかかってきたので、僕は盾で防ぐと、今度は骨が折れたから慰謝料寄越せと。明らかにブラックタイガーのクランの人だとしたら弱すぎるし、プライド低すぎるから、ブラックタイガーの下部組織か、別の組織なんでしょう。じゃあ、ブラックタイガー本部で払いますよ言ったら、再度殴ってきたので、手刀で気絶させました。」
「ヒュー。度胸ある。」
「ある人に、勇気を持つように言われて、苦しかったですけど、勇気をもって言ってみました。サリークスさんを気絶させたとき、ロッシは他の2人に捕まって、2人はサリークスさんが死んだと思って混乱して、ロッシの腕を切り裂くき、光る石を僕達に投げつけて、僕達は多分24階に飛ばされました。」
「24階って・・・。俺たちもたどり着くのは辛いぞ。」
「このうさ吉を召喚して、守ってもらいながら、逃げに逃げて4日間でようやくここまで上がってきたんです。まともに戦えば瞬殺でしたよ・・・。」
「よく上がってきたな・・・。」
ボルゾークさんは、顔が引き攣っている。
「途中、ブラックタイガーの方は見かけたんですが、怖くて声を掛けられなかったです。白き薔薇団の方なら、大丈夫かと・・。上まで連れててくれませんか。」
「そうか、お前らうちには入らなんだよな・・・。」
「ロッシはこんな状況ですし、多分提携する新クランに入る予定ですので・・。」
「提携する新クラン・・・。アリア様ね、クランをおつくりされる気になられたのね・・・。良いわお金は・・。1万位かかるけど、分割で良いわよ。(キラッ)」
「魔石払いで良いなら、レベル1の魔石10000個相当で、上に上がったら払います。」
「あなた、払えるの?」
「行くぞ」
パイソンさんが、ロッシを担ぎ上げ、上に向かって進み締めた。
「しゃーねーな」
「いいんじゃない、急いでないし(キラッ)」
「このうさちゃんは私が持っていくからね。ウフッ」
三者三様の反応だったが、結構なペースでパイソンさんについていった。僕は、後ろをついていったが、上がっていく途中で、色々アドバイスや世間話をしていった。上に着き出口を出た時
「やったー。生き残ったー。」
と笑顔で大声で叫んだ、
「アレックスさん、ロッシさんお戻りですか。えーと、2階以下に降りたらしいので、400減らして664体となります。明日夜までにあと、336体倒さないと、不合格となります。」
と受付さんの冷たい声が聞こえ、サリーさん達がもの悲しい顔をしていた。
1
お気に入りに追加
382
あなたにおすすめの小説
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる