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~決戦前夜編 第11章~
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[帝国の意地]
「貴方達は・・・」
ロメリアは現れた複数の帝国軍の兵士を見て呟く。ヴァスティーソが彼らに話しかける。
「君達は帝国軍の者達だね。船の上で何人も見たよ。・・・君達もこの戦いに加わるつもりなのかい?」
ヴァスティーソの言葉に彼らを率いていると思われる厳つい鎧を着ている男が頷いた。
「ああ、そうだ。我々は外敵から帝都を守護する任務を受けている存在・・・しかし我々は敵に敗北し、異大陸へと逃亡する醜態をさらしてしまった・・・。今我々の兵力数は2000・・・微力だが、戦力にはなるはずだ・・・」
男は頭をゆっくりと下げる。彼の後ろにいる部下達も彼に倣うように頭を下げる。
「頼む・・・我々をこの作戦に参加させて頂けないだろうか・・・我々に・・・醜態を挽回する機会を・・・帝都軍の責務を果たす機会を与えて頂けないだろうか・・・」
男は頭を垂れながら拳を握りしめる。ヴァスティーソはルーストへ近づき、誰にも聞こえないように小さな声で囁く。
「お前はどう思う?連れて行くか?」
「彼らはコーラス・ブリッツ側に着いた帝都軍とは違うというのは分かっているが・・・我々古都軍の中には彼らを疑っている者達がいるのも事実・・・」
「だね。正直俺の心の底から信用してるわけじゃない。」
ヴァスティーソはちらりとクローサーとラグナロック、そして周囲にいる兵士達を見る。彼らは皆あまり歓迎していないような鋭い眼差しで彼ら帝国兵達を見つめている。帝国兵達もその視線に気が付いているのか、少し肩身が狭い思いをしているように見える。
『まぁ、それもそっか。今回攻めてきた奴らの大多数はコーラス・ブリッツに属するならず者たちばかりだったけど、少数の帝国兵が混じっていたし・・・次戦う相手は帝国兵が中心になるだろうしなぁ。・・・おまけに帝国軍の大半が以前から奴らに忠誠を誓っていたと聞くし、兵士達の士気に影響は出るだろうねぇ。』
「___んま、別にいいんじゃないかな?お前に任せるよ。」
ヴァスティーソはコートに手を突っ込む。ルーストはいい加減な態度をとるヴァスティーソに呆れたように溜息をついた。
ルーストは彼らの方へ近づき、声をかけた。
「___顔を上げ給え、帝都の兵達。誇り高き帝都兵が何時まで頭を下げているつもりだ?」
凛としたルーストの声に彼らは頭を上げ、ルーストの方を見る。ルーストは眼前にいる鎧の男に向かって言葉を続けた。
「名は何という。そなたが今の帝都軍を率いている者だろう?」
ルーストが静かに尋ねると、その男は元々真っ直ぐだった背中を更にびしっと伸ばした。
「___帝都軍 帝都防衛隊所属 騎士団長補佐、ガラバーン・ストライカー。団長が帝都にて戦死した今、私が帝都軍の指揮を執っている。」
「ガラバーン団長補佐・・・いや、ガラバーン団長とこれからは言うことにする。___ガラバーン団長、私としては帝都軍が我が軍と共にコーラス・ブリッツの討伐作戦へ同行することには大変嬉しく思っている。それに先程の襲撃でコーラス・ブリッツ側についた帝都軍が確認されたことで、我が軍の中には帝都軍を快く思わない者達が大勢いる。正直、私もまだ信用していない。」
ルーストの言葉にガラバーンは一切表情を変えずに彼の言葉を聞いていたが、瞳が小刻みに動いていた。ガラバーンも古都軍が帝都軍に対して持つ意識は予想していたようだが、それでも面と向かって言われれば辛いのには変わりない。
しかし直後、ルーストは表情を和らげて優しい声で語り掛ける。
「だが状況が状況だ。今は僅かでも戦力が欲しいと思っていた所でな、諸君らが我らと共に来るというのなら、拒みはしない。・・・君達が信用に値するのかも証明できるからな。」
「・・・感謝する。」
ガラバーンはルーストに向かって敬礼をし、周りの部下達が彼に倣って礼を一斉にする。
「クローサー、ラグナロック。直ぐに準備を整えろ。作戦は帝都へ向かう中で行う。」
ルーストが3人に指示を出し、周りが慌ただしく動き出した。フォルト達は人混みに流されないよう互いに身を寄せ合う。
「お疲れだったな、ルースト。だいぶ様になってたじゃねえか。」
「・・・もう何年王の責務を果たしていると思っているのですか?振る舞い方などとうの昔に心得ておりますよ。・・・本来は兄上が王となるはずだったので、こんな振る舞い覚える必要は無かったのですが・・・」
ルーストは短く咳き込むと、ナターシャとワーロックと共に城の方へ戻って行った。フォルト達がヴァスティーソの元へ近づくと、彼はフォルト達に向かって話しかける。
「んじゃ、俺もちょっとお仕事してくるから一旦別行動だ。少年達は詳しい指示があるまでこの広場で待機しててね~。」
ヴァスティーソはそう言うと、ルースト達の後を追って城へ向かって行った。
「それじゃあ私達も装備の支度に行くわ。シャーロット、行くわよ。」
「うん・・・また後でね・・・」
キャレットもシャーロットを連れて人混みの中へ消えていった。フォルト・ロメリア・ケストレルの3人が兵士達が激しく行き交う広場に残される。
そんな中ロメリアは誰かを探しているのか辺りを見渡していた。
「んん~・・・何処に行っちゃったんだろう・・・」
「誰を探してるの?」
「ガーヴェラだよ。ちょっと聞きたいことがあって・・・聞こうとしてら消えちゃったから・・・」
「・・・あいつならあそこにいるぞ。」
「え、どこ?」
ロメリアがケストレルに尋ねると、ケストレルは城門横に設置されている野戦テントを指差した。確かに、その先にはガーヴェラがテント前で兵士達と何か話し合っている光景があった。
「本当だ!ありがとう!」
ロメリアは感謝の言葉をケストレルに告げると、一目散にガーヴェラの方へ走って行った。
「おい、ロメリア!・・・ったく、あの女。何考えてんだ?」
「さぁ・・・何か聞きたいことがあるっぽいけど・・・」
フォルトとケストレルはロメリアの背中を見つめる。ロメリアはガーヴェラが話を終え、部下達が一斉に散ったタイミングを見計らい、話しかける。何を話しているのかはここから分からないが、ガーヴェラがどんどん眉間に皴を寄せていくのは分かった。
「大丈夫かな・・・ガーヴェラ、かなり複雑な顔してない?」
「あいつの仏頂面はいつも通りだが・・・何を話してやがる。」
フォルトとケストレルは奥で話し合っているロメリアとガーヴェラを見守る。ガーヴェラは口を動かしながら険しい表情のまま、手を左右に振っている。どうやら何かを拒否しているようだ。
それでもロメリアは必死に何かを訴えかけていた。ガーヴェラは頭を抱え始める。
少しの間の後、ガーヴェラは頭を抱えていた手を退けて小さく頷いた。そしてロメリアを連れて城の中へと向かって行った。
「あっ・・・城の中に行っちゃった・・・」
「そうみたいだな。何を話してたのかは知らねぇけど、ガーヴェラが最後折れてたな。」
「そうだね。最初は駄目って感じだったのに・・・」
「・・・マジであいつ何を考えてやがる?旅をしてる時もそうだったが、何を考えてんのか全く分かんねぇ女だよ、あいつは・・・」
ケストレルはそう言って近くにあった積み重ねられた木箱にもたれ掛かる。フォルトはその横にあった樽の上に座った。
「追わなくていいかな?」
「いいだろ。別に俺らが必要って訳じゃねぇんだし、何かあったら呼ばれるだろ。」
「それも・・・そっか。」
「ま、取り合えず俺らはここでのんびりと奴らの見物でもしておこうぜ。」
ケストレルの言葉にフォルトは小さく頷き、空を見上げた。真っ暗な夜空を彩る星々がいつもより輝いて見える気がした。
「貴方達は・・・」
ロメリアは現れた複数の帝国軍の兵士を見て呟く。ヴァスティーソが彼らに話しかける。
「君達は帝国軍の者達だね。船の上で何人も見たよ。・・・君達もこの戦いに加わるつもりなのかい?」
ヴァスティーソの言葉に彼らを率いていると思われる厳つい鎧を着ている男が頷いた。
「ああ、そうだ。我々は外敵から帝都を守護する任務を受けている存在・・・しかし我々は敵に敗北し、異大陸へと逃亡する醜態をさらしてしまった・・・。今我々の兵力数は2000・・・微力だが、戦力にはなるはずだ・・・」
男は頭をゆっくりと下げる。彼の後ろにいる部下達も彼に倣うように頭を下げる。
「頼む・・・我々をこの作戦に参加させて頂けないだろうか・・・我々に・・・醜態を挽回する機会を・・・帝都軍の責務を果たす機会を与えて頂けないだろうか・・・」
男は頭を垂れながら拳を握りしめる。ヴァスティーソはルーストへ近づき、誰にも聞こえないように小さな声で囁く。
「お前はどう思う?連れて行くか?」
「彼らはコーラス・ブリッツ側に着いた帝都軍とは違うというのは分かっているが・・・我々古都軍の中には彼らを疑っている者達がいるのも事実・・・」
「だね。正直俺の心の底から信用してるわけじゃない。」
ヴァスティーソはちらりとクローサーとラグナロック、そして周囲にいる兵士達を見る。彼らは皆あまり歓迎していないような鋭い眼差しで彼ら帝国兵達を見つめている。帝国兵達もその視線に気が付いているのか、少し肩身が狭い思いをしているように見える。
『まぁ、それもそっか。今回攻めてきた奴らの大多数はコーラス・ブリッツに属するならず者たちばかりだったけど、少数の帝国兵が混じっていたし・・・次戦う相手は帝国兵が中心になるだろうしなぁ。・・・おまけに帝国軍の大半が以前から奴らに忠誠を誓っていたと聞くし、兵士達の士気に影響は出るだろうねぇ。』
「___んま、別にいいんじゃないかな?お前に任せるよ。」
ヴァスティーソはコートに手を突っ込む。ルーストはいい加減な態度をとるヴァスティーソに呆れたように溜息をついた。
ルーストは彼らの方へ近づき、声をかけた。
「___顔を上げ給え、帝都の兵達。誇り高き帝都兵が何時まで頭を下げているつもりだ?」
凛としたルーストの声に彼らは頭を上げ、ルーストの方を見る。ルーストは眼前にいる鎧の男に向かって言葉を続けた。
「名は何という。そなたが今の帝都軍を率いている者だろう?」
ルーストが静かに尋ねると、その男は元々真っ直ぐだった背中を更にびしっと伸ばした。
「___帝都軍 帝都防衛隊所属 騎士団長補佐、ガラバーン・ストライカー。団長が帝都にて戦死した今、私が帝都軍の指揮を執っている。」
「ガラバーン団長補佐・・・いや、ガラバーン団長とこれからは言うことにする。___ガラバーン団長、私としては帝都軍が我が軍と共にコーラス・ブリッツの討伐作戦へ同行することには大変嬉しく思っている。それに先程の襲撃でコーラス・ブリッツ側についた帝都軍が確認されたことで、我が軍の中には帝都軍を快く思わない者達が大勢いる。正直、私もまだ信用していない。」
ルーストの言葉にガラバーンは一切表情を変えずに彼の言葉を聞いていたが、瞳が小刻みに動いていた。ガラバーンも古都軍が帝都軍に対して持つ意識は予想していたようだが、それでも面と向かって言われれば辛いのには変わりない。
しかし直後、ルーストは表情を和らげて優しい声で語り掛ける。
「だが状況が状況だ。今は僅かでも戦力が欲しいと思っていた所でな、諸君らが我らと共に来るというのなら、拒みはしない。・・・君達が信用に値するのかも証明できるからな。」
「・・・感謝する。」
ガラバーンはルーストに向かって敬礼をし、周りの部下達が彼に倣って礼を一斉にする。
「クローサー、ラグナロック。直ぐに準備を整えろ。作戦は帝都へ向かう中で行う。」
ルーストが3人に指示を出し、周りが慌ただしく動き出した。フォルト達は人混みに流されないよう互いに身を寄せ合う。
「お疲れだったな、ルースト。だいぶ様になってたじゃねえか。」
「・・・もう何年王の責務を果たしていると思っているのですか?振る舞い方などとうの昔に心得ておりますよ。・・・本来は兄上が王となるはずだったので、こんな振る舞い覚える必要は無かったのですが・・・」
ルーストは短く咳き込むと、ナターシャとワーロックと共に城の方へ戻って行った。フォルト達がヴァスティーソの元へ近づくと、彼はフォルト達に向かって話しかける。
「んじゃ、俺もちょっとお仕事してくるから一旦別行動だ。少年達は詳しい指示があるまでこの広場で待機しててね~。」
ヴァスティーソはそう言うと、ルースト達の後を追って城へ向かって行った。
「それじゃあ私達も装備の支度に行くわ。シャーロット、行くわよ。」
「うん・・・また後でね・・・」
キャレットもシャーロットを連れて人混みの中へ消えていった。フォルト・ロメリア・ケストレルの3人が兵士達が激しく行き交う広場に残される。
そんな中ロメリアは誰かを探しているのか辺りを見渡していた。
「んん~・・・何処に行っちゃったんだろう・・・」
「誰を探してるの?」
「ガーヴェラだよ。ちょっと聞きたいことがあって・・・聞こうとしてら消えちゃったから・・・」
「・・・あいつならあそこにいるぞ。」
「え、どこ?」
ロメリアがケストレルに尋ねると、ケストレルは城門横に設置されている野戦テントを指差した。確かに、その先にはガーヴェラがテント前で兵士達と何か話し合っている光景があった。
「本当だ!ありがとう!」
ロメリアは感謝の言葉をケストレルに告げると、一目散にガーヴェラの方へ走って行った。
「おい、ロメリア!・・・ったく、あの女。何考えてんだ?」
「さぁ・・・何か聞きたいことがあるっぽいけど・・・」
フォルトとケストレルはロメリアの背中を見つめる。ロメリアはガーヴェラが話を終え、部下達が一斉に散ったタイミングを見計らい、話しかける。何を話しているのかはここから分からないが、ガーヴェラがどんどん眉間に皴を寄せていくのは分かった。
「大丈夫かな・・・ガーヴェラ、かなり複雑な顔してない?」
「あいつの仏頂面はいつも通りだが・・・何を話してやがる。」
フォルトとケストレルは奥で話し合っているロメリアとガーヴェラを見守る。ガーヴェラは口を動かしながら険しい表情のまま、手を左右に振っている。どうやら何かを拒否しているようだ。
それでもロメリアは必死に何かを訴えかけていた。ガーヴェラは頭を抱え始める。
少しの間の後、ガーヴェラは頭を抱えていた手を退けて小さく頷いた。そしてロメリアを連れて城の中へと向かって行った。
「あっ・・・城の中に行っちゃった・・・」
「そうみたいだな。何を話してたのかは知らねぇけど、ガーヴェラが最後折れてたな。」
「そうだね。最初は駄目って感じだったのに・・・」
「・・・マジであいつ何を考えてやがる?旅をしてる時もそうだったが、何を考えてんのか全く分かんねぇ女だよ、あいつは・・・」
ケストレルはそう言って近くにあった積み重ねられた木箱にもたれ掛かる。フォルトはその横にあった樽の上に座った。
「追わなくていいかな?」
「いいだろ。別に俺らが必要って訳じゃねぇんだし、何かあったら呼ばれるだろ。」
「それも・・・そっか。」
「ま、取り合えず俺らはここでのんびりと奴らの見物でもしておこうぜ。」
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