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~大陸横断汽車編 第7章~
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[大陸横断汽車 ロングレンジ号]
あの会話の後、フォルト達は冷えて固まってしまったピザを何とか全て食した。食したピザの数は、ケストレルが6つ、フォルトとロメリアが4つ、シャーロットが2つで、ケストレルはシャーロットが食べれなかった分も食べた。ピザを食べ終えると、昼寝をしていなかったシャーロットは机に伏せて眠っていたのでケストレルが彼女を負ぶって店を出ると、宿へと戻る。
宿へ戻ったフォルト達は直ぐに就寝準備を整えると、深い眠りへとついた。だがケストレルはフォルト達が眠りについた中、ただ1人ベッドに腰掛けて考え込むように俯いていた。
翌日、フォルト達は丸1日使って街を観光した。改めてじっくりと見る蒸気機関をはじめとするフィルテラスト大陸の技術にフォルト、ロメリア、シャーロットは興奮を隠せなかった。だがそんな中でもケストレルの表情は何処か暗く、何かをずっと考えているようだった。
そしてその次の日、フォルト達が目を覚ますとケストレルが浴室から出てきて身だしなみを整えていた。その後、ロメリアとシャーロットの2人が一緒に浴室へと行き体を洗い流し始める。フォルトは浴室から2人の楽しそうな声が聞こえてくるのを耳に入れながら身の回りの整理をしていると、ふとケストレルに声をかけた。
「ケストレル?昨日はゆっくりと眠れた?」
「いいや・・・実はあんまり眠れなかった。」
ケストレルは身支度を終えたらしく、ベッドの上に腰掛けるとフォルトに話を続けた。
「お前達が寝た後もずっと考えててな・・・俺はどうやったらガーヴェラに罪を償うことが出来るのか・・・命を差し出すことで罪を償うのか、シャーロットが言ったように生きて償うのか・・・」
「・・・」
「結局・・・ずっと考えてた結果、あいつに聞くことに決めた。俺が生きるか死ぬかはガーヴェラ自身に決めてもらおうと思ったんだ。・・・まぁ、殺したいほど憎んでいるだろうから、間違いなく殺しにかかってくるだろうがな。」
ケストレルはそう話すと、項垂れるように顔を俯ける。フォルトはロメリア達が浴室から出てきた後に風呂に入るので替えの下着の準備だけをして、後の身支度は全部整え終わった。
静まり返った部屋の中に浴室からロメリアとシャーロットの声が響く。
「ちょ・・・ちょっとロメリア・・・何処触っているんですか・・・」
「え~?背中しか触ってないよ~?ほら、今度は前洗ってあげるよ~?」
「だ・・・大丈夫です・・・1人で洗えますから・・・やっ・・・急に抱きつかないで・・・」
シャーロットの困惑した声を聞くと、またロメリアが変な事をしているのかと呆れながらフォルトは浴室に耳を傾けていた。するとケストレルがフォルトの方に顔を向けて話しかけてくる。
「・・・フォルト、気になるのか?」
「何が?」
「ロメリアとシャーロットにだよ。さっきからずっと浴室の方を向いて・・・お前、もしかしてあいつ等と一緒に風呂に入りたいのか?」
「そんな訳ないでしょ?早く出てくれないかなってずっと待っているんだから・・・」
フォルトがそう言ってため息をつくと、ケストレルが悪巧みを企むように頬を吊り上げて浴室に声を上げた。
「ロメリア!フォルトもお前と一緒に入りたいってさ!」
「はぁ⁉ちょ、ちょっと!いきなり何をっ⁉」
浴室の中からシャワーの音と共にロメリアの声が聞こえてくる。
「そうなの、フォルト~?だったらフォルトもお風呂場においで~!」
「何でロメリアとシャーロットが入っている浴室に男である僕が行かなきゃいけないのさ!嫌だよ!絶対に行かないから!それに今のはケストレルが冗談で言っただけだから!」
フォルトが大声で浴室に叫ぶと、浴室からシャーロットとロメリアの話し声が聞こえてきた。
「ロメリア・・・フォルトの言う通りですよ?フォルトが私達と一緒に入る訳ないじゃないですか・・・男の子ですよ?それにケストレルのことですから・・・きっとフォルトが言ったように冗談だと思いますよ?」
「え?フォルトと私、偶に一緒に入ってるよ?ね、フォルト!」
「へぇっ⁉ちょっとデタラメ言わないでよ!シャーロット!ロメリアの言うこと信じちゃダメだよ!」
「デタラメじゃないよ!ヴァンパイアの里にいる時だって1回一緒に入ったでしょ!それに船に乗っている時やリールギャラレーにいる時にもそれぞれ1回ずつ入ってるじゃん!」
「それは僕が風呂に入っている時にロメリアが勝手に入ってきたんでしょ!しかもその時は慌てて風呂から出てたから一緒に風呂に入ったって言わないよ!」
「ええ~?でも帝都の時は私が頭や体洗ったりしたよねぇ~?しかもそのまま私の胸に顔を埋めてきたりして・・・」
「あ・・・あの時は・・・仕方が無いっていうか・・・その・・・」
「ロメリア・・・それ本当なんですか?」
「本当だよ~?しかもね、私の胸に顔を埋めた後、フォルトね~・・・」
「うわあああああああああ!ロメリア!それだけは言わないで!お願い!言わないで!」
フォルトは早朝から宿に泊まっている人が全員腰を抜かしそうな程絶叫すると、浴室の中で何かコソコソと話し声が聞こえてきた。その瞬間、フォルトはシャーロットからの印象が一気に悪くなったと確信した。
ヒソヒソ話が途絶えると、シャーロットの少し引き気味の低い声が聞こえてきた。
「フォルトって・・・スケベさんだったんです・・・ね・・・」
「あぅ・・・」
「どうしたフォルト?何か言い返さないとどんどん立場悪くなっちまうぞ?」
「もう後の祭りだよ・・・今更何言ったって苦しい言い訳にしかならないよ・・・一生恨むからね、ケストレル。」
「おいおい、お前の知られたくない秘密を暴露したのはロメリアだろ?」
「その原因作ったのはケストレルが風呂場に叫んだからじゃん!ケストレルが言わなければ・・・僕はシャーロットに変態と勘違いされることは無かったのに・・・」
「まぁあんまり心配すんなよ。シャーロットは頭いいから『ロメリアやケストレルが冗談で言っている』って思ってくれている筈だって。本気で信じちゃいねぇよ。」
「ふん・・・よく言うよ・・・」
フォルトは早朝から非常に気が滅入ると、ベッドの上に横たわって枕を抱えた。ケストレルはそんなフォルトを見ながら小さく笑っていた。
その後、ロメリアとシャーロットが浴室から出てきてフォルトが浴室へと入って行った。入れ替わりの際にシャーロットの視線が少し痛かったがフォルトは気づかないふりをする。フォルトは素早く体を洗って風呂から上がると、髪を整えて身支度を完璧に整えた。
浴室から出ると既にロメリア達も出発する準備を完璧に整えていた。それからすぐにフォルト達は忘れ物がないかチェックをして、宿を出る。
街を歩く多くの人々は街の中央にある駅の方へと吸い込まれるように歩いていた。フォルト達も彼らと同じく駅を目指して歩いていった。皆何処か遠出をするかのように大きな荷物を持っており、あんまり手荷物を持っていないのはフォルト達ぐらいだった。
駅に着くとケストレルは預かっていた切符をフォルト達に手渡して改札を通る。駅員に見せて改札を通過すると、ケストレルの後に続いて迷路のような駅の中を歩いていく。1人で来たら間違いなく迷子になってしまいそうな程入り組んでいるが、周りの人々は一切迷うことなくそれぞれのプラットホームへと向かっていたので使い慣れてるなぁとケストレルを除くフォルト達は感心してしまった。
暫く通路を歩いて階段を上ると、フォルト達は汽車が既に停まっているホームへと到着する。実際に間近で汽車を見るとその圧倒的な大きさにフォルト達は驚きを隠せなかった。
「うわぁ・・・すっごい大きいね・・・昨日も駅の近くに行って見たけどさ、こんなに大きいとは思わなかったよ。」
「ね~。それに外装も非常にお洒落だし、窓から見る限り中も相当綺麗だよ!」
「本当にこれに乗るんですね・・・楽しみです!」
フォルト達が目を輝かせて汽車を見つめていると、ケストレルが話しかける。
「・・・おい、お前達。汽車の中に入るぞ?そろそろ出発する時間だからな。」
ケストレルはそう言うと1人さっさと汽車の中へと入って行く。フォルト達も慌ててケストレルの後を追って汽車の中へと入って行った。
駅のホームの天井から鮮やかな日の光が優しく入り込み、蒸気で霞を帯びた風景を幻想的に輝かせる。
あの会話の後、フォルト達は冷えて固まってしまったピザを何とか全て食した。食したピザの数は、ケストレルが6つ、フォルトとロメリアが4つ、シャーロットが2つで、ケストレルはシャーロットが食べれなかった分も食べた。ピザを食べ終えると、昼寝をしていなかったシャーロットは机に伏せて眠っていたのでケストレルが彼女を負ぶって店を出ると、宿へと戻る。
宿へ戻ったフォルト達は直ぐに就寝準備を整えると、深い眠りへとついた。だがケストレルはフォルト達が眠りについた中、ただ1人ベッドに腰掛けて考え込むように俯いていた。
翌日、フォルト達は丸1日使って街を観光した。改めてじっくりと見る蒸気機関をはじめとするフィルテラスト大陸の技術にフォルト、ロメリア、シャーロットは興奮を隠せなかった。だがそんな中でもケストレルの表情は何処か暗く、何かをずっと考えているようだった。
そしてその次の日、フォルト達が目を覚ますとケストレルが浴室から出てきて身だしなみを整えていた。その後、ロメリアとシャーロットの2人が一緒に浴室へと行き体を洗い流し始める。フォルトは浴室から2人の楽しそうな声が聞こえてくるのを耳に入れながら身の回りの整理をしていると、ふとケストレルに声をかけた。
「ケストレル?昨日はゆっくりと眠れた?」
「いいや・・・実はあんまり眠れなかった。」
ケストレルは身支度を終えたらしく、ベッドの上に腰掛けるとフォルトに話を続けた。
「お前達が寝た後もずっと考えててな・・・俺はどうやったらガーヴェラに罪を償うことが出来るのか・・・命を差し出すことで罪を償うのか、シャーロットが言ったように生きて償うのか・・・」
「・・・」
「結局・・・ずっと考えてた結果、あいつに聞くことに決めた。俺が生きるか死ぬかはガーヴェラ自身に決めてもらおうと思ったんだ。・・・まぁ、殺したいほど憎んでいるだろうから、間違いなく殺しにかかってくるだろうがな。」
ケストレルはそう話すと、項垂れるように顔を俯ける。フォルトはロメリア達が浴室から出てきた後に風呂に入るので替えの下着の準備だけをして、後の身支度は全部整え終わった。
静まり返った部屋の中に浴室からロメリアとシャーロットの声が響く。
「ちょ・・・ちょっとロメリア・・・何処触っているんですか・・・」
「え~?背中しか触ってないよ~?ほら、今度は前洗ってあげるよ~?」
「だ・・・大丈夫です・・・1人で洗えますから・・・やっ・・・急に抱きつかないで・・・」
シャーロットの困惑した声を聞くと、またロメリアが変な事をしているのかと呆れながらフォルトは浴室に耳を傾けていた。するとケストレルがフォルトの方に顔を向けて話しかけてくる。
「・・・フォルト、気になるのか?」
「何が?」
「ロメリアとシャーロットにだよ。さっきからずっと浴室の方を向いて・・・お前、もしかしてあいつ等と一緒に風呂に入りたいのか?」
「そんな訳ないでしょ?早く出てくれないかなってずっと待っているんだから・・・」
フォルトがそう言ってため息をつくと、ケストレルが悪巧みを企むように頬を吊り上げて浴室に声を上げた。
「ロメリア!フォルトもお前と一緒に入りたいってさ!」
「はぁ⁉ちょ、ちょっと!いきなり何をっ⁉」
浴室の中からシャワーの音と共にロメリアの声が聞こえてくる。
「そうなの、フォルト~?だったらフォルトもお風呂場においで~!」
「何でロメリアとシャーロットが入っている浴室に男である僕が行かなきゃいけないのさ!嫌だよ!絶対に行かないから!それに今のはケストレルが冗談で言っただけだから!」
フォルトが大声で浴室に叫ぶと、浴室からシャーロットとロメリアの話し声が聞こえてきた。
「ロメリア・・・フォルトの言う通りですよ?フォルトが私達と一緒に入る訳ないじゃないですか・・・男の子ですよ?それにケストレルのことですから・・・きっとフォルトが言ったように冗談だと思いますよ?」
「え?フォルトと私、偶に一緒に入ってるよ?ね、フォルト!」
「へぇっ⁉ちょっとデタラメ言わないでよ!シャーロット!ロメリアの言うこと信じちゃダメだよ!」
「デタラメじゃないよ!ヴァンパイアの里にいる時だって1回一緒に入ったでしょ!それに船に乗っている時やリールギャラレーにいる時にもそれぞれ1回ずつ入ってるじゃん!」
「それは僕が風呂に入っている時にロメリアが勝手に入ってきたんでしょ!しかもその時は慌てて風呂から出てたから一緒に風呂に入ったって言わないよ!」
「ええ~?でも帝都の時は私が頭や体洗ったりしたよねぇ~?しかもそのまま私の胸に顔を埋めてきたりして・・・」
「あ・・・あの時は・・・仕方が無いっていうか・・・その・・・」
「ロメリア・・・それ本当なんですか?」
「本当だよ~?しかもね、私の胸に顔を埋めた後、フォルトね~・・・」
「うわあああああああああ!ロメリア!それだけは言わないで!お願い!言わないで!」
フォルトは早朝から宿に泊まっている人が全員腰を抜かしそうな程絶叫すると、浴室の中で何かコソコソと話し声が聞こえてきた。その瞬間、フォルトはシャーロットからの印象が一気に悪くなったと確信した。
ヒソヒソ話が途絶えると、シャーロットの少し引き気味の低い声が聞こえてきた。
「フォルトって・・・スケベさんだったんです・・・ね・・・」
「あぅ・・・」
「どうしたフォルト?何か言い返さないとどんどん立場悪くなっちまうぞ?」
「もう後の祭りだよ・・・今更何言ったって苦しい言い訳にしかならないよ・・・一生恨むからね、ケストレル。」
「おいおい、お前の知られたくない秘密を暴露したのはロメリアだろ?」
「その原因作ったのはケストレルが風呂場に叫んだからじゃん!ケストレルが言わなければ・・・僕はシャーロットに変態と勘違いされることは無かったのに・・・」
「まぁあんまり心配すんなよ。シャーロットは頭いいから『ロメリアやケストレルが冗談で言っている』って思ってくれている筈だって。本気で信じちゃいねぇよ。」
「ふん・・・よく言うよ・・・」
フォルトは早朝から非常に気が滅入ると、ベッドの上に横たわって枕を抱えた。ケストレルはそんなフォルトを見ながら小さく笑っていた。
その後、ロメリアとシャーロットが浴室から出てきてフォルトが浴室へと入って行った。入れ替わりの際にシャーロットの視線が少し痛かったがフォルトは気づかないふりをする。フォルトは素早く体を洗って風呂から上がると、髪を整えて身支度を完璧に整えた。
浴室から出ると既にロメリア達も出発する準備を完璧に整えていた。それからすぐにフォルト達は忘れ物がないかチェックをして、宿を出る。
街を歩く多くの人々は街の中央にある駅の方へと吸い込まれるように歩いていた。フォルト達も彼らと同じく駅を目指して歩いていった。皆何処か遠出をするかのように大きな荷物を持っており、あんまり手荷物を持っていないのはフォルト達ぐらいだった。
駅に着くとケストレルは預かっていた切符をフォルト達に手渡して改札を通る。駅員に見せて改札を通過すると、ケストレルの後に続いて迷路のような駅の中を歩いていく。1人で来たら間違いなく迷子になってしまいそうな程入り組んでいるが、周りの人々は一切迷うことなくそれぞれのプラットホームへと向かっていたので使い慣れてるなぁとケストレルを除くフォルト達は感心してしまった。
暫く通路を歩いて階段を上ると、フォルト達は汽車が既に停まっているホームへと到着する。実際に間近で汽車を見るとその圧倒的な大きさにフォルト達は驚きを隠せなかった。
「うわぁ・・・すっごい大きいね・・・昨日も駅の近くに行って見たけどさ、こんなに大きいとは思わなかったよ。」
「ね~。それに外装も非常にお洒落だし、窓から見る限り中も相当綺麗だよ!」
「本当にこれに乗るんですね・・・楽しみです!」
フォルト達が目を輝かせて汽車を見つめていると、ケストレルが話しかける。
「・・・おい、お前達。汽車の中に入るぞ?そろそろ出発する時間だからな。」
ケストレルはそう言うと1人さっさと汽車の中へと入って行く。フォルト達も慌ててケストレルの後を追って汽車の中へと入って行った。
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