最強暗殺者の末裔と王族の勘当娘 ~偶々出会った2人は新たな家族として世界を放浪します~

黄昏詩人

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~ヴァンパイア・ガール編 第9章~

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[本当の裏切者]

 「ちょっと・・・あのフォルトって子供、いくらトイレに行ったって言っても帰ってくるの遅くない?もうルーテスが部屋に戻って来てから20分近く経つんだけど・・・」

 ソファに深く腰掛けたキャレットが右足を小刻みに動かして床を何度もつま先で叩く。エリーシャが『その癖いい加減にやめなさい。』と一喝すると、キャレットはエリーシャに小さく舌を打ち、貧乏ゆすりを止めて足を組む。

 「どうせ腹壊したりしたんだろ。あいつのことだからこの部屋の場所が分からないって訳は無いだろうし。」

 ケストレルが机の上に置かれている紅茶が入ったティーカップを一気に飲み干す。ロメリアも紅茶を飲み干すと、そっとカップを皿に置く。

 「・・・私、フォルトを探してきます!1階のお手洗い場にいる筈なんですよね?」

 ロメリアがそう言って立ち上がると、キャレットが鋭い眼つきでロメリアを睨みつける。

 「ちょっと貴女、勝手に動かないでくれる?貴女までこの屋敷の中で勝手な行動されたら困るわ。」

 「でも・・・」

 「いいから・・・そこに座ってろって私は言ってるのよ?聞こえなかったの?」

 キャレットが苛立ちを抑えきれずに語気を荒げると、エリーシャが制止に入る。

 「キャレット!ロメリアさんにその言い方は無いでしょう!貴女が里を襲われて苛立っているのは分かるけれど、その怒りを関係のない彼女にぶつけてはいけません!」

 「・・・」

 キャレットは短く溜息をつくと、エリーシャとロメリアから顔を背けるように自身の顔を右に向けた。シャーロットが目を覚まして、今の状況が上手く読み込めず辺りをキョロキョロと見渡す。
 
 シャーロットはゆっくりとソファから離れると、エリーシャの傍へと行き、膝の上に乗った。まだ母親に甘えたいのか、エリーシャからゆっくりと頭を撫でられてシャーロットは彼女の胸元を枕にして再び眠り始めた。

 「ごめんなさいね、ロメリアさん。娘が失礼な事を言ってしまって・・・フォルト君を探しに行ってきて宜しいですよ?もしかしたら何らかの問題が発生しているかもしれませんから。」

 「・・・はい・・・」

 ロメリアがエリーシャに軽くお辞儀をして、部屋のドアへと向かった・・・その時、

 ギィィィィィ・・・

 ゆっくりと木製のドアが開き、フォルトが部屋の中へと入ってきた。その時のフォルトの顔は何処か清々しい様な何か困難を乗り越えた時の様な堂々とした顔をしているように見えた。

 「あ、ロメリア。どうしたの?」

 「どうしたのじゃないよ!帰ってくるのが遅いから心配してたんだよ?」

 「ごめんごめん・・・ちょっと用を足すのに長引いてしまって・・・」

 「腹でも壊したのか?」

 「うん・・・今朝からちょっとお腹の具合が良くなかったから・・・」

 「そうだったんだな・・・そんな気配感じなかったけど。」

 ケストレルが大きな欠伸をして目を瞑ると、ソファの背もたれに深く背中をつけて天井に顔を向けた。フォルトは『あはは・・・』と右手で自分の後頭部を摩りながら苦笑いを浮かべる。

 フォルトが部屋に戻ってきたことで、ルーテスが部屋にいる全員に声をかける。

 「ではフォルト君も帰ってきたことですし・・・そろそろ村の守りを固める本格的な準備に移るとしましょうか。何時奴らが襲ってくるか分かりませんし・・・」

 「ですね。それでは皆様、準備の方に行きま・・・」

 エリーシャがフォルト達に号令をかけ始めた・・・その瞬間、

 バリィィィィィィッ!

 雷のような鋭い音と何か紙のようなものが勢いよく破れるような音が隠れ里全体に轟いた。その直後に地震と錯覚するほどの振動が屋敷全体を包み込み、激しくフォルト達を揺らす。シャーロットは母親のエリーシャに強く抱きつき、顔を胸に埋めて体を震わせる。

 ケストレル、キャレットがソファから勢いよく立ち上がり、振動が伝わってきた方を窓から眺めると、その方向に広がる森林地帯の上空の空間が歪み、蜃気楼のように揺らめいていた。

 「結界が破られた⁉嘘でしょ⁉人除けの結界も何重に張ってたのに・・・どうしてっ!」

 「まずいな・・・まだ端の結界が破られただけだが直ぐに隠れ里に雪崩れ込んでくるぞ・・・」

 フォルトがシャーロットの頭を優しく撫でているエリーシャに声をかける。

 「エリーシャさん、皆を里の中央へと集めましょう!急いで陣を作り、奴らの襲撃に備えるんです!もう奴らから逃げ切ることは出来ないでしょうから・・・」

 「・・・そうですね。・・・もう・・・逃げられないですよね・・・どちらかが全滅するまで・・・戦うしかないのですよね?」

 エリーシャはシャーロットをそっと起き上がらせると、ソファから立ち上がった。シャーロットはエリーシャのドレスを掴んで離れようとしない。

 エリーシャがフォルト達全員に聞こえるように号令をかける。

 「皆さん、今からこの館を出て街の広場へと向かいます。キャレット、シャーロット。2人は街の皆に声をかけて集めてきて。」

 「分かった、お母さん。」

 キャレットが真剣な眼差しで返事をすると、シャーロットがおどおどしながらエリーシャに縋るように声をかける。

 「わ・・・私・・・お母さんから・・・離れたくない・・・」

 「何言ってるの、シャーロット。お母さんの迷惑をかけたらダメでしょ?ほら、行くわよ。」

 キャレットがシャーロットに叱りつける様に声をかけると、シャーロットは首を左右に激しく振って姉の言葉を拒否する。

 「やだ・・・やだっ!離れたく・・・ない・・・もう・・・二度と・・・」

 「シャーロット・・・あんたって子はっ・・・」

 キャレットが詰め寄ると、エリーシャが手で制止しキャレットに微笑む。キャレットが小さく溜息をついてその場で立ち止まると、エリーシャはしゃがんでシャーロットに優しく声をかける。

 「シャーロット・・・よく聞いてね?お母さんは今からちょっと1人でやらなくちゃいけないお仕事があるの。だからその仕事が終わるまで、お姉ちゃんと一緒に里の皆を街の広場に集めて欲しいのよ。皆を集め終わったら、お母さんも仕事を終えるから・・・そしたらずっと一緒に過ごしましょうね?」

 「本当?・・・ずっと一緒にいる?」

 「本当よ。お母さんは今までシャーロットに嘘ついたことないでしょ?」

 エリーシャが母性溢れる笑みを浮かべながらシャーロットの頬を両手で優しく包むと、シャーロットは小さく頷いた。エリーシャも小さく頷くと、キャレットの方に視線を移す。

 キャレットは面倒くさそうに小さく何度も頷くと、シャーロットの手を繋いで部屋を出ていった。エリーシャもゆっくりと立ち上がると、フォルト達に娘達と同様にヴァンパイア達を集めてきて欲しいと述べてからルーテスと一緒に部屋を出ていった。フォルトはロメリア、ケストレルを連れてヴァンパイア達を集めに行く。

 館から出たフォルト達はシャーロット達が行っていない方向とは逆から里を大きく回りながら声をかけていく。呼びかけていく中でフォルト達を見たヴァンパイア達は最初あまり信用されていないのか、怪訝な顔をされることも多かった。しかしヴァンパイア達も今の状況をしっかりと理解しており、口答えなどしてくるヴァンパイアはいなかった。

 フォルト達は里を一周して置いて行かれたヴァンパイアがいないことを確認する。

 「これで全員⁉誰も見逃してないよねっ⁉」
 
 「多分な。広場に戻るぞ・・・奴らの殺気が強くなってきた。」

 ケストレルの言葉にフォルトとロメリアが頷くと走って里の広場へと向かう。里の広場に到着すると、100人を超えるヴァンパイア達がそれぞれの武器を持って街の中央にバリケードを作っていた。バリケードはもうほとんど完成しているのか、作業に取り掛かっているヴァンパイアは誰一人としていない。

 その時、ロメリアがある異変に気が付いた。奥にいるヴァンパイア達が何かを取り囲んで声を荒げている。

 「フォルト、ケストレル・・・何かヴァンパイア達の様子がおかしくない?」

 「こんな時に問題発生?」

 「ちっ・・・面倒くせえ・・・」

 フォルト達がヴァンパイア達に近づいて何が起こっているのか状況を確認しようとすると、急にキャレットの怒号が飛んできた。

 「何なのよ、皆っ!私じゃないわよ!私は裏切者なんかじゃないわっ!」

 『キャレットさん⁉彼女が裏切者だって?』
 
 フォルト達がヴァンパイア達の中へと割って入り、囲いの中心に来るとキャレットが数人のヴァンパイア達と口論をしていた。シャーロットがキャレットに抱きついて体を震わせている。

 「だったら何で貴女が担当したエリアの結界だけが破られているんだ⁉他の所の結界は何処も破られていないぞ!」

 「私だって知らないわよ!偶々奴らが私の張った結界の方から攻めてきただけでしょ⁉」

 するとエリーシャとルーテス、そして数人のヴァンパイアと共に森の方から帰ってきた。エリーシャはキャレットが取り囲まれているのを見ると驚いて彼女に近づく。

 「キャレット⁉どうしたの、この騒ぎは!」

 「お母さん!皆が・・・皆が私を裏切者だって言うの!」

 「裏切者・・・?・・・皆さん、どういうことですか?」

 エリーシャが問い詰めているヴァンパイア達に静かに問いかける。その目は何処か怒りに満ちているようで、浅黄色の目がギラギラと輝いていた。

 「エリーシャ様・・・それは・・・今奴らに破られている結界が全てキャレットさんの張った結界でして・・・結界の術式は全員共通なはずなのにどうしてなのかと・・・」

 「破られるのなら周りの結界も無効化されるはずなのに今の所、他の結界は破られていないように見えますけど・・・エリーシャ様、ルーテスさん。どうでしたか?」

 ルーテスが顔を俯けて静かに言葉を発する。

 「先程エリーシャさん達と敵の進行状況を確認してきましたが・・・今のところ大丈夫そうでした。敵は均等に散らばっていて、私達の周囲を取り囲んでいます。」

 「結界の存在ついては・・・」

 「十中八九、分かっているでしょうね。現に他の結界も破ろうとしていましたから・・・」

 「でもまだ破られていないんですよね?」

 ルーテスは小さく頷いた。ヴァンパイア達の視線が一気にキャレットへと向けられ、キャレットは首を激しく左右に振る。

 「違う・・・違う違うっ!私じゃない!私は皆を裏切ってなんかないっ!」

 キャレットが激しく取り乱して、自分に降りかかっている疑惑を全否定する。フォルト達はキャレットの前に立つと、ヴァンパイア達に声を上げた。

 「皆さん、今はこんな事している場合じゃないでしょ⁉今、こんなバラバラな状態だったら誰も生き残れませんよ⁉それに、キャレットさんは裏切者なんかじゃないです!」

 「あんた・・・」

 キャレットの目に少し輝きが戻った。フォルトの訴えを聞いたヴァンパイア達が牙を剥き出しにして、フォルトに言葉を投げつける。

 「何の根拠があって言ってんだ、このガキが!部外者は黙ってろよ!これは俺達の問題なんだよ!」

 ヴァンパイアの言葉を聞いたロメリアとケストレルも言い合いに参加してきた。

 「俺達の問題?それは違うと思うよ!形はどうであれ、もう私達も関係ないとは言えないもんっ!」

 「こいつの言っている通りだぜ。この里にいる全員を始末しに来ているのなら、俺達もその対象だろうからな。」

 ヴァンパイア達はロメリアとケストレル、この2人と激しく口論し始めた。ロメリアとケストレルも一歩も引かず、ヴァンパイア達に怒鳴っている。

 このままでは暴力沙汰になりかねない・・・フォルトはキャレットの傍にいるシャーロットに近づくと、耳元で静かに呟いた。フォルトが急に近づいてきて、シャーロットは少し怖がっている。

 「シャーロット・・・急にごめんね、話しかけたりして・・・」

 「・・・何・・・ですか?」

 「実はね・・・1つ、お願いしたいことがあるんだ。」

 「お願い?」

 シャーロットが不思議そうに眉を顰める。

 「うん・・・実はね・・・」

 フォルトが耳元でシャーロットにしか聞こえないように呟いた。シャーロットは話を聞き終えると、目を大きく開けて驚きの表情をとる。フォルトはシャーロットの耳元から離れると彼女に言葉を続けた。

 「・・・やってくれるよね?もし僕が言った通りなら・・・お姉さんが無実ってことが証明できるし・・・本当の『裏切者』が確定するから・・・」

 「・・・分かり・・・ました・・・」

 シャーロットが息を整えて、その『相手』の方を見る。『その人』はまさか自分の心が読まれているとは思ってはいないようでフォルト達の方を見つめている。

 フォルトがこのような指示をシャーロットに出したのには、『裏切者』に関してある程度の自信があったからだ。もうフォルトの中では誰が裏切者なのか・・・予想はついていたが、あと一歩、もう一押しが欲しかったのだ。

 「というか、そもそもあんたらが一番怪しいんだよ!何でこんな時に俺達の里にいるんだよ⁉」

 「そうよ!タイミングが良すぎるわ!本当は繋がっているんじゃないの⁉」

 裏切者の疑惑がフォルト達に向き始めた。ロメリアが咄嗟に反論する。

 「違うよ!皆はヴァンパイアなんだよね⁉だったら私達の心が読める筈でしょ⁉」

 「心が読めるのなら、俺達は犯人じゃないってことはすぐに分かるはずだぜ?違うか?」

 2人の反論でヴァンパイア達が言葉を失った。皆が黙り込んでいる中、フォルトが懐から鎌を取り出して急に勢いよく回し始めた。ロメリアやケストレルは勿論、ルーテス、エリーシャ、キャレット、シャーロット、その他のヴァンパイア達も驚いて一気にフォルトから距離を取る。

 「何してるの、フォルト!」

 ロメリアの問いにフォルトが表情を変えないまま、淡々と答える。

 「何って・・・今から皆に教えるのさ・・・『裏切者』を。」

 ロメリア達が急に騒めき始める。フォルトは鎖鎌を勢いよく回しながら言葉を続ける。

 「勿論、ただこの人が犯人っぽいって感じではなく、しっかりとした証拠も持っているよ・・・捕まえたら・・・じっくりとその証拠を出してあげる。」

 フォルトはシャーロットに視線を向けると、シャーロットは小さくはっきりと頷いた。・・・これで証拠は全て揃った。

 フォルトは覚悟を決めると、勢いよく回した鎖鎌を『その人』の方へと投げつける。鎖鎌は『その人』に勢いよく巻き付いて拘束すると、フォルトは鎖鎌を強く握って縛り付けた。フォルトが縛り付けた相手を見た瞬間、その場にいる全員が絶句した。
 
 『その人』はフォルトに静かに声をかける。

 「何の真似ですか、フォルト君・・・今はこんな冗談をしている場合では無いでしょう?」

 ルーテスの何処か凍えるような冷たい眼差しがフォルトに突き刺さる。フォルトもその眼差しに答えるように目を細めて彼を見る。

 「そうですね・・・『冗談』ならば僕もこんなことはしません。・・・『冗談』なら・・・ね」

 フォルトは悲しげな表情をとると、彼を問い詰めるようにはっきりと宣言する。

 「ルーテスさん・・・貴方が『裏切り者』だ。ヴァンパイア達を滅ぼす為・・・内側から手を引いた・・・ね。」

 フォルトの言葉を受けて、ルーテスが不敵に笑みを浮かべる。広場の空気が一瞬にして静まり返った。
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