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~魔族襲撃編 第7話~
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[待ち合わせ]
グレゴルド王朝・第九紀・四十五年・五月___アルヴェント大陸南部・アフターグロウ・宿屋
三人は食事を終えて、鍛冶屋で用を済ませると一通り街を探索してから宿屋へ戻ってきた。部屋に戻って来てから、それぞれ自由行動をとる。ウィルベールはベッドの上で仮眠を取っており、ブレイズは町を探索している時にふと気になって購入した本を黙々と読んでいた。愛用のバックソードの手入れをしていたレフィナがブレイズに声をかける。
「ブレイズ、先程から何の本を読んでいるのですか?」
「これ?『八英雄と人魔戦争』って本。著者は八英雄の一人で、ホビット族の『ナレッジ・ハヴング』らしい。」
「有名な書籍ですね。私はお爺様から直接人魔戦争の事を聞きましたので、読んではいませんが・・・」
レフィナはバックソードを鞘に仕舞う。ブレイズは本のページを捲り、レフィナとの会話を続ける。
「ウィルベールって人魔戦争が起こる前は唯の田舎村の農民だったんだな。何処にでもいるような青年で、剣なんか握ったことが無かったって書いてある。てっきり元王都の騎士とか傭兵とか小さい頃から戦いの経験があるような感じがしたんだけど意外だな。」
「お爺様は元々農家の子で、代々営んできた農家を継ぐつもりでいたんです。鍬や鎌、斧は握っていたのですが、剣を握ってことは一度も無かったんです。正しい振り方も知りませんし、剣術も勿論全く知らない___戦いとは縁も無かったそうです。」
「でも戦闘の才能はあった。そしてその才能が開花されたきっかけが___ウィルベールが十八歳の誕生日に起こった事件だったようだな。」
「はい。当時、王都軍の騎士の剣術士として前線で戦っていたお婆様___アイリーン・フェレローナが瀕死の重傷を負って倒れているのを、偶々イノシシ狩りをしていたお爺様が見つけたんです。お爺様はお婆様を連れて村の医者の家へ連れて行き、懸命な治療のおかげで一命を取り留めることが出来ました。」
「剣術士ってことはレフィナと同じか・・・レフィナが剣術士を目指したのもやっぱり祖母の影響なのか?」
「そうですね。元々戦い方が合っていたというのもありますが、祖母と母が剣術士として活躍していたのもあります。一応言っておきますが、別に強要とかされていないですからね。」
「それは分かってるよ。ウィルベールは『自分の家は代々こうだからお前もやれ』なんて言うタイプじゃないだろうし。ていうかウィルベールは寧ろ反対してたじゃん。レフィナが剣術士になることというか騎士になること自体。」
ブレイズは改めて本に視線を戻す。
「・・・で、アイリーンの無事を確認して安堵したのもつかの間、大量の魔物がウィルベールの村を強襲した。村人が惨殺されていく中、ウィルベールとアイリーンがいる医者の家に魔物が入り込んできた。その時、ウィルベールは偶々手に持っていた斧一本で家の中に入ってきた魔物を全て倒し、その後次々と鬼神の如き強さで魔物を蹴散らしていった___って書かれてるな。」
「この時のことはお爺様曰く、『あまり覚えていない』とのことだそうです。魔物が目の前に来た時に、『何とかしなければ』と強く思い、気がつけば辺り一面魔物の死体だらけだったんだそうです。」
「斧一本で大量の魔物を蹴散らしたのか・・・化物だな。」
ブレイズは本を閉じて、窓を見る。外はもうすっかり陽が落ちており、昼間とは違った華やかな活気が街を覆っていた。
「・・・今気になったんですけど、ブレイズって文字読めたんですね。少し前に生まれた時の体質で学校に行けなかったって言ってた気がしたんですが・・・」
「確かに学校には通えなかった。でもその代わりに、捨てられていた本や街の看板を見て文字を覚えたんだ。簡単な文字ぐらいは書けるし、読む程度なら問題ないよ。学校に通っていた子と比べたら大きな差があると思うけど。」
「そんなこと無いと思いますよ。自主的に学ぶ姿勢は素晴らしいと思います。」
「そう・・・かな。」
「そうですよ。もっと自信を持ってください。もし分からない言葉や文字を書きたくなったら何時でも聞いて下さいね。私の知っている範囲で、力になりますので。」
「本当?助かるよ、レフィナ。」
ブレイズは本を懐へ仕舞い、レフィナに微笑む。レフィナもブレイズに優しく微笑み返した。レフィナは剣を腰に差して、ベッドから立ち上がる。
「ではそろそろ行きましょうか。陽も落ちましたし、そろそろ教会へ伺っても大丈夫でしょう。」
レフィナはウィルベールの元へ行き、体を揺らす。
「お爺様、起きて下さい。夜になりましたよ?」
「ん・・・あ、あぁ・・・もう夜か・・・ふあぁ・・・ありがとう、レフィナ。」
ウィルベールは欠伸をするとベッドから立ち上がる。ウィルベールが立ち上がると、ブレイズも椅子から立ち上がって彼の元へ近づく。
「お前達、しっかりと体を休めたか?休める時にしっかりと休んでおくんだぞ?」
「はい、お爺様。」
「分かってるよ。ちゃんと休んだから安心してよ。」
ウィルベールは二人の返事を聞くと、小さく頷いて部屋を出た。三人は宿屋を出ると、集合場所である教会へ向かった。教会へ向かう道中、ブレイズは彼にストレーガについて尋ねた。
「ウィルベール、あのストレーガっていうシスター・・・あの人本当にシスターなのか?何か俺のイメージするシスターと全然違うんだけど・・・」
「ま、そう思われても仕方ないだろうな。でもあいつは正真正銘、シスターだ。この街の教会を仕切ってるれっきとした聖職者だよ。」
「でも聖職者の割には扉を足で蹴り破ったし、金にがめつそうだし・・・大丈夫なのか?」
「まぁ・・・あいつの中では大丈夫なんじゃないか?そもそもあいつは神様とか信じてないからな。」
「えぇ・・・神の事信じてないのに聖職者やってんの?余計分からないんだけど。」
「宗教はどうも奴曰く、『金のなる木』だそうだ。信者共は神の姿なんて見たことないくせして、やたらお布施をばら撒いてくれるから金に困ることは無いんだと。信じる者と書いて儲ける・・・奴の大好きな言葉だ。金を効率的かつ安定的に稼げるからやっているにすぎん。」
「清々しい程の拝金主義者ですね・・・」
「もうそこまで行くと一周回って尊敬しちまうよ。」
レフィナとブレイズの中のストレーガに対する印象がどんどん悪化していく。そんな人を信頼してもいいのだろうかと二人が思っていると、ウィルベールは『大丈夫だ、あいつはあんな感じしてるくせにやる時はやる奴だ』とはっきりと言った。どうやらウィルベールとストレーガには二人には分からない信頼関係があるようだ。
ウィルベール達はストレーガが待ち合わせ場所として指定した教会へとやって来た。その教会は町の外れに位置し、町を見下ろせるように高台に建築されていた。教会自体は一般的な街にある教会よりも一回りぐらい大きい感じがする。教会の中に入ると、パイプオルガンから荘厳な讃美歌が鳴っており、礼拝堂には二十人か三十人ほどの人々がずらりと並べられている長椅子に、疎らに座っていた。
「こっちだ。」
ウィルベールは教会の中を迷うことなく突き進んでいき、礼拝堂の端にある木の扉を開けて奥へ入る。扉の向こうには地下へと続く階段があり、ウィルベール達はその階段を下りていく。
「ウィルベール、本当にこっちで合ってるのか?」
「大丈夫だ。随分昔だが、あいつが教会で待ち合わせといった時は、この先がその場所なんだ。」
「さっきの礼拝堂で話し合ったりしないんだな。」
「大勢の人がいますからね。聞き耳立てている人なんていないと思いますが・・・」
レフィナとブレイズは薄気味悪い地下階段を下りながらそんな会話を交わす。階段を下りると、物置のような場所に出た。そこら中に蜘蛛の巣が張られていたり、埃が舞っていたり、あまり長居したくない。ウィルベール達が少し物置を進むと、何処からともなくストレーガが現れた。
「ふん、来たわね。」
ストレーガはキセルを手に持っている。本当、聖職者なのになんて人だ・・・
「こっちよ、付いて来なさい。」
ストレーガが壁に手をかざすと、『ゴゴゴゴ・・・』と壁の一部が横にスライドして、隠し通路が現れた。ウィルベール達はストレーガの後に続いて隠し通路を進み、奥にある扉の前に立った。
ストレーガが扉を開ける直前、ウィルベールはレフィナとブレイズに囁く。
「お前達、これから見るものに心しておけよ。中々に過激なものだからな。」
「え?過激って・・・どういうことですか?」
レフィナが首を傾げてウィルベールに尋ねると、ストレーガが扉を開けた。
グレゴルド王朝・第九紀・四十五年・五月___アルヴェント大陸南部・アフターグロウ・宿屋
三人は食事を終えて、鍛冶屋で用を済ませると一通り街を探索してから宿屋へ戻ってきた。部屋に戻って来てから、それぞれ自由行動をとる。ウィルベールはベッドの上で仮眠を取っており、ブレイズは町を探索している時にふと気になって購入した本を黙々と読んでいた。愛用のバックソードの手入れをしていたレフィナがブレイズに声をかける。
「ブレイズ、先程から何の本を読んでいるのですか?」
「これ?『八英雄と人魔戦争』って本。著者は八英雄の一人で、ホビット族の『ナレッジ・ハヴング』らしい。」
「有名な書籍ですね。私はお爺様から直接人魔戦争の事を聞きましたので、読んではいませんが・・・」
レフィナはバックソードを鞘に仕舞う。ブレイズは本のページを捲り、レフィナとの会話を続ける。
「ウィルベールって人魔戦争が起こる前は唯の田舎村の農民だったんだな。何処にでもいるような青年で、剣なんか握ったことが無かったって書いてある。てっきり元王都の騎士とか傭兵とか小さい頃から戦いの経験があるような感じがしたんだけど意外だな。」
「お爺様は元々農家の子で、代々営んできた農家を継ぐつもりでいたんです。鍬や鎌、斧は握っていたのですが、剣を握ってことは一度も無かったんです。正しい振り方も知りませんし、剣術も勿論全く知らない___戦いとは縁も無かったそうです。」
「でも戦闘の才能はあった。そしてその才能が開花されたきっかけが___ウィルベールが十八歳の誕生日に起こった事件だったようだな。」
「はい。当時、王都軍の騎士の剣術士として前線で戦っていたお婆様___アイリーン・フェレローナが瀕死の重傷を負って倒れているのを、偶々イノシシ狩りをしていたお爺様が見つけたんです。お爺様はお婆様を連れて村の医者の家へ連れて行き、懸命な治療のおかげで一命を取り留めることが出来ました。」
「剣術士ってことはレフィナと同じか・・・レフィナが剣術士を目指したのもやっぱり祖母の影響なのか?」
「そうですね。元々戦い方が合っていたというのもありますが、祖母と母が剣術士として活躍していたのもあります。一応言っておきますが、別に強要とかされていないですからね。」
「それは分かってるよ。ウィルベールは『自分の家は代々こうだからお前もやれ』なんて言うタイプじゃないだろうし。ていうかウィルベールは寧ろ反対してたじゃん。レフィナが剣術士になることというか騎士になること自体。」
ブレイズは改めて本に視線を戻す。
「・・・で、アイリーンの無事を確認して安堵したのもつかの間、大量の魔物がウィルベールの村を強襲した。村人が惨殺されていく中、ウィルベールとアイリーンがいる医者の家に魔物が入り込んできた。その時、ウィルベールは偶々手に持っていた斧一本で家の中に入ってきた魔物を全て倒し、その後次々と鬼神の如き強さで魔物を蹴散らしていった___って書かれてるな。」
「この時のことはお爺様曰く、『あまり覚えていない』とのことだそうです。魔物が目の前に来た時に、『何とかしなければ』と強く思い、気がつけば辺り一面魔物の死体だらけだったんだそうです。」
「斧一本で大量の魔物を蹴散らしたのか・・・化物だな。」
ブレイズは本を閉じて、窓を見る。外はもうすっかり陽が落ちており、昼間とは違った華やかな活気が街を覆っていた。
「・・・今気になったんですけど、ブレイズって文字読めたんですね。少し前に生まれた時の体質で学校に行けなかったって言ってた気がしたんですが・・・」
「確かに学校には通えなかった。でもその代わりに、捨てられていた本や街の看板を見て文字を覚えたんだ。簡単な文字ぐらいは書けるし、読む程度なら問題ないよ。学校に通っていた子と比べたら大きな差があると思うけど。」
「そんなこと無いと思いますよ。自主的に学ぶ姿勢は素晴らしいと思います。」
「そう・・・かな。」
「そうですよ。もっと自信を持ってください。もし分からない言葉や文字を書きたくなったら何時でも聞いて下さいね。私の知っている範囲で、力になりますので。」
「本当?助かるよ、レフィナ。」
ブレイズは本を懐へ仕舞い、レフィナに微笑む。レフィナもブレイズに優しく微笑み返した。レフィナは剣を腰に差して、ベッドから立ち上がる。
「ではそろそろ行きましょうか。陽も落ちましたし、そろそろ教会へ伺っても大丈夫でしょう。」
レフィナはウィルベールの元へ行き、体を揺らす。
「お爺様、起きて下さい。夜になりましたよ?」
「ん・・・あ、あぁ・・・もう夜か・・・ふあぁ・・・ありがとう、レフィナ。」
ウィルベールは欠伸をするとベッドから立ち上がる。ウィルベールが立ち上がると、ブレイズも椅子から立ち上がって彼の元へ近づく。
「お前達、しっかりと体を休めたか?休める時にしっかりと休んでおくんだぞ?」
「はい、お爺様。」
「分かってるよ。ちゃんと休んだから安心してよ。」
ウィルベールは二人の返事を聞くと、小さく頷いて部屋を出た。三人は宿屋を出ると、集合場所である教会へ向かった。教会へ向かう道中、ブレイズは彼にストレーガについて尋ねた。
「ウィルベール、あのストレーガっていうシスター・・・あの人本当にシスターなのか?何か俺のイメージするシスターと全然違うんだけど・・・」
「ま、そう思われても仕方ないだろうな。でもあいつは正真正銘、シスターだ。この街の教会を仕切ってるれっきとした聖職者だよ。」
「でも聖職者の割には扉を足で蹴り破ったし、金にがめつそうだし・・・大丈夫なのか?」
「まぁ・・・あいつの中では大丈夫なんじゃないか?そもそもあいつは神様とか信じてないからな。」
「えぇ・・・神の事信じてないのに聖職者やってんの?余計分からないんだけど。」
「宗教はどうも奴曰く、『金のなる木』だそうだ。信者共は神の姿なんて見たことないくせして、やたらお布施をばら撒いてくれるから金に困ることは無いんだと。信じる者と書いて儲ける・・・奴の大好きな言葉だ。金を効率的かつ安定的に稼げるからやっているにすぎん。」
「清々しい程の拝金主義者ですね・・・」
「もうそこまで行くと一周回って尊敬しちまうよ。」
レフィナとブレイズの中のストレーガに対する印象がどんどん悪化していく。そんな人を信頼してもいいのだろうかと二人が思っていると、ウィルベールは『大丈夫だ、あいつはあんな感じしてるくせにやる時はやる奴だ』とはっきりと言った。どうやらウィルベールとストレーガには二人には分からない信頼関係があるようだ。
ウィルベール達はストレーガが待ち合わせ場所として指定した教会へとやって来た。その教会は町の外れに位置し、町を見下ろせるように高台に建築されていた。教会自体は一般的な街にある教会よりも一回りぐらい大きい感じがする。教会の中に入ると、パイプオルガンから荘厳な讃美歌が鳴っており、礼拝堂には二十人か三十人ほどの人々がずらりと並べられている長椅子に、疎らに座っていた。
「こっちだ。」
ウィルベールは教会の中を迷うことなく突き進んでいき、礼拝堂の端にある木の扉を開けて奥へ入る。扉の向こうには地下へと続く階段があり、ウィルベール達はその階段を下りていく。
「ウィルベール、本当にこっちで合ってるのか?」
「大丈夫だ。随分昔だが、あいつが教会で待ち合わせといった時は、この先がその場所なんだ。」
「さっきの礼拝堂で話し合ったりしないんだな。」
「大勢の人がいますからね。聞き耳立てている人なんていないと思いますが・・・」
レフィナとブレイズは薄気味悪い地下階段を下りながらそんな会話を交わす。階段を下りると、物置のような場所に出た。そこら中に蜘蛛の巣が張られていたり、埃が舞っていたり、あまり長居したくない。ウィルベール達が少し物置を進むと、何処からともなくストレーガが現れた。
「ふん、来たわね。」
ストレーガはキセルを手に持っている。本当、聖職者なのになんて人だ・・・
「こっちよ、付いて来なさい。」
ストレーガが壁に手をかざすと、『ゴゴゴゴ・・・』と壁の一部が横にスライドして、隠し通路が現れた。ウィルベール達はストレーガの後に続いて隠し通路を進み、奥にある扉の前に立った。
ストレーガが扉を開ける直前、ウィルベールはレフィナとブレイズに囁く。
「お前達、これから見るものに心しておけよ。中々に過激なものだからな。」
「え?過激って・・・どういうことですか?」
レフィナが首を傾げてウィルベールに尋ねると、ストレーガが扉を開けた。
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