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~魔族襲撃編 第6話~
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[八英雄 狂想のストレーガ]
グレゴルド王朝・第九紀・四十五年・五月___アルヴェント大陸南部・アフターグロウ
『出会ってすぐにウィルベールに向かってシケた面って・・・マジでヤべぇ人来ちゃったじゃん・・・ていうかシスターの服着てんのに言動ヤバない?神職の人がこんな汚い言葉使いでいいのか?ていうか服もスゲエな。胸元もろ見えてんし・・・つうかでけぇ。』
ブレイズは困惑しながら紺色の修道服に身を包む美女を見つめる。腰まであるストレートで漆黒の長髪をなびかせており、紫の瞳が特徴的だ。後修道服なのに何故か胸が見える破廉恥仕様となっている点も特徴である。
「『ストレーガ』・・・お前の方こそ、相変わらずの辛辣な物言い、昔と変わらず元気そうで何よりだ。」
ウィルベールがそう告げると、ストレーガはふんっと鼻で笑った。ブレイズは彼女の名前を聞き、驚愕する。
『今ストレーガって言ったか?まさかこのヤバそうな人が八英雄の一人___『狂想のストレーガ』だって⁉この人エルフでもなんでもない、ただの人間だよな⁉ウィルベールと共に旅をしていたってことは六十代か七十代位の筈なのに、どう見ても二十代前半か半ばぐらいにしか見えないんだけどどうなってんだよ・・・』
ブレイズは困惑する。それもそのはず、彼女があまりにも綺麗すぎてどう見ても本来の年齢に見えないからだ。顔には小皺の一つもなく、胸の張りも素晴らしい。よく女性には『お若いですね~』とお世辞を言うものだが、彼女の対してはそのお世辞すら言う必要は無い。というか、この見た目で『実は還暦超えているんです』とか言われても誰が信じるものか。
ストレーガが一枚の紙をゲルニカへ投げ渡す。ゲルニカがその紙に目を通している間に、彼女が面倒くさそうな感じで投げやりに話し始める。
「はい、依頼されてた魔力痕の結果よ。よくよく調べてみたらウィルベールの魔力の下に別の魔力痕が隠されてたわ。よくもまぁ、こんな器用な真似ができるものね。私じゃ無かったら見逃しちゃうわね。」
「良く見つけたな。」
「私を誰だと思ってんの?忘れたのかしら、ウィルベール。私は稀代の天才魔術師、ストレーガ様よ?神の寵愛を受けた私に見抜けないものはないわ。」
『この人、自分の事自分で天才って言ったぞ・・・ナルシスとかな?』
ブレイズがそう心の中で呟くと、ストレーガはブレイズを睨みつける。
「何よ、悪い?自分の事天才って言って。この凡人。」
「えっ・・・突然何を・・・」
「ブレイズ、気を付けろよ。この女は生まれつき人の心が読める能力を持っているから、この女の前では隠し事は通用しないぞ?」
『マジで⁉』
「マジよ。」
『マジだった!』
ブレイズは口を大きく開けて驚いた。ストレーガは『間抜けな顔』とブレイズの顔を見ながら呟いた。ゲルニカは彼女がまとめたレポートに目を通すと、懐から大量の金貨が詰まった袋を取り出して彼女に手渡した。
「ありがとうございます、ストレーガ様。こちらが今回の報酬で御座います。」
「どうも~。今後も何か用があったら呼びなさいよね。勿論、大金をしっかり用意してね。その分は働いてあげるからそこんところは心配しないで。んじゃ、バイバイ~。」
ストレーガは金貨の詰まった袋を受け取ると、鼻歌を歌いながら部屋から退室しようと歩き出した。その時、ウィルベールが彼女に声をかけた。
「ストレーガ。」
「あ?何よ。」
「この後時間空いてるか?」
ウィルベールの言葉にストレーガは目を細めて彼を見る。そしてあからさまに嫌な顔をしながら返事する。
「ま~た何かめんどくさい事を頼む気ね、あんた。ほんっと人使いが荒いわよね。昔から全ッ然変わってない。・・・そうだったわね、あんたって変に強引だったの、今思い出したわ。」
「・・・」
「この後は無理よ、寝るから。あんたの濡れ衣晴らすためにわざわざ徹夜したんだから。この私がよ?この私が。何であんたの為に私があんなことしなきゃいけなかったのか、思い出すだけでもイライラするのに、まだ何か私に頼むつもりとか、あんた死にたいの?正気を疑うわね、死んだほうがいいんじゃない?というか、死になさい。」
ストレーガが嫌悪感に塗れた言葉をウィルベールにぶつける。ブレイズはもしこれが自分に言われた言葉だったら泣いてる自信がある。ウィルベールは彼女の言葉を受けて、静かに頭を下げて懇願した。
「頼む、お前の力が必要だ。」
ウィルベールは顔を上げて、彼女の目を真っ直ぐ見る。ストレーガは彼を暫く見下ろすように見つめていたが、大きな溜息をついて吐き捨てるように告げた。
「・・・分かったわ。引き受けてあげる。末代まで感謝しなさいよね。・・・今夜教会に来なさい。そこで話を聞いてあげる。」
「助かる。」
ストレーガはウィルベールの返事を聞くと、さっさとその場から去って行った。彼は短く息を吐くと、ゲルニカの方を見る。
「さて・・・もうこれで儂の疑いが晴れた、ということでいいか?」
「勿論です。これでウィルベール様にかけられていた疑いは全て晴れました。・・・この度は貴重なお時間を奪ってしまい、申し訳ありませんでした。」
「いや、気にする必要は無い。お前達は職務を果たしただけなのだから。」
ウィルベールはそう言うと、机の上に置かれていたストレーガのレポートを手に取って、確認する。レポートには、自分の魔力痕の下に未知の魔力痕が発見されたことが記されていたが、その魔力痕が誰のものかについては不明とのことだった。また、魔力痕を隠した痕跡は確認できたものの、魔力痕を弄った形跡はないとのことだ。
『魔力痕が不明・・・ということは今の魔族達の仕業ではないということか・・・』
ウィルベールはレポートをテーブルの上に置く。人魔戦争の後に締結された人魔共生条約では、魔族による悪事を防止するために、生存が確認されている全ての上級魔族の魔力痕を収集している。それに該当しないということは、今の上級魔族が起こした犯行ではないということを証明していた。しかしこれほどの芸当は中級以下の魔族が出来るような芸当ではない。
「魔力痕を偽装できる技術を持つ者か・・・嫌な予感がするな。」
ウィルベールはそう呟き、ソファから立ち上がった。
「では失礼させてもらう。見送りの者は不要だ。」
ウィルベールはレフィナとブレイズを連れて、執務室から出た。二人は出る前に、ゲルニカ達にお辞儀をする。そのまま館を出て、駐屯基地の門に向かって歩いている中、レフィナが落ち込んでいるのに気が付いたブレイズが声をかける。
「大丈夫?顔色が悪いけど・・・」
「・・・はい。まだ・・・信じられないだけです。本当にガロックが壊滅したなんて・・・」
「俺もそう思うよ。ガロックは王都が管轄する街でも四番目に大きな街だから・・・誰一人として生存者がいないって・・・想像できないよな。」
「・・・」
「でもそしたら王都軍・・・結構ヤバいんじゃないのか?特に第一師団・・・」
「第一師団は全部で七つの大隊規模の分隊で構成されています。先程の話の通りだとすれば・・・第一師団はもう第一騎兵分隊しか残っておりません。」
「七つある分隊の内、六つの分隊が全滅・・・機能するのか?」
「分隊長だけが戦死したといった場合はトップが空白になるので統率が難しいですが、今回の場合ですと全体の総数が激減しているので、作戦自体は遂行できます。ですが、一部隊しか残っていないとなると、作戦遂行能力に甚大な影響が出るのは間違いないでしょう。」
「穴埋めをどうするかってのも問題になるだろうな。他の師団がカバーするのか一番理想か?・・・って、王都軍でもない只の一般人の俺が考えても意味無いか。」
ブレイズが小さく溜息をついて空を見上げる。今徐々に不穏な空気が漂い始めている中でも、清々しい青々とした空が遥か頭上に広がっていた。ウィルベール達が駐屯基地を出て、町の中に戻って来ると、レフィナがウィルベールへ尋ねる。
「お爺様、この後どうしますか?」
「そうだな・・・一先ず食事を取り、食事の後は鍛冶屋に行って、刃を研がせてもらおう。昨日の戦闘で魔物の血が付いてしまったからな。お前らも武器を研いでおけよ。」
ウィルベール達は食事をとるために近くの食事処へ入った。時刻は正午をまわり、町の活気が最高潮に達した。
グレゴルド王朝・第九紀・四十五年・五月___アルヴェント大陸南部・アフターグロウ
『出会ってすぐにウィルベールに向かってシケた面って・・・マジでヤべぇ人来ちゃったじゃん・・・ていうかシスターの服着てんのに言動ヤバない?神職の人がこんな汚い言葉使いでいいのか?ていうか服もスゲエな。胸元もろ見えてんし・・・つうかでけぇ。』
ブレイズは困惑しながら紺色の修道服に身を包む美女を見つめる。腰まであるストレートで漆黒の長髪をなびかせており、紫の瞳が特徴的だ。後修道服なのに何故か胸が見える破廉恥仕様となっている点も特徴である。
「『ストレーガ』・・・お前の方こそ、相変わらずの辛辣な物言い、昔と変わらず元気そうで何よりだ。」
ウィルベールがそう告げると、ストレーガはふんっと鼻で笑った。ブレイズは彼女の名前を聞き、驚愕する。
『今ストレーガって言ったか?まさかこのヤバそうな人が八英雄の一人___『狂想のストレーガ』だって⁉この人エルフでもなんでもない、ただの人間だよな⁉ウィルベールと共に旅をしていたってことは六十代か七十代位の筈なのに、どう見ても二十代前半か半ばぐらいにしか見えないんだけどどうなってんだよ・・・』
ブレイズは困惑する。それもそのはず、彼女があまりにも綺麗すぎてどう見ても本来の年齢に見えないからだ。顔には小皺の一つもなく、胸の張りも素晴らしい。よく女性には『お若いですね~』とお世辞を言うものだが、彼女の対してはそのお世辞すら言う必要は無い。というか、この見た目で『実は還暦超えているんです』とか言われても誰が信じるものか。
ストレーガが一枚の紙をゲルニカへ投げ渡す。ゲルニカがその紙に目を通している間に、彼女が面倒くさそうな感じで投げやりに話し始める。
「はい、依頼されてた魔力痕の結果よ。よくよく調べてみたらウィルベールの魔力の下に別の魔力痕が隠されてたわ。よくもまぁ、こんな器用な真似ができるものね。私じゃ無かったら見逃しちゃうわね。」
「良く見つけたな。」
「私を誰だと思ってんの?忘れたのかしら、ウィルベール。私は稀代の天才魔術師、ストレーガ様よ?神の寵愛を受けた私に見抜けないものはないわ。」
『この人、自分の事自分で天才って言ったぞ・・・ナルシスとかな?』
ブレイズがそう心の中で呟くと、ストレーガはブレイズを睨みつける。
「何よ、悪い?自分の事天才って言って。この凡人。」
「えっ・・・突然何を・・・」
「ブレイズ、気を付けろよ。この女は生まれつき人の心が読める能力を持っているから、この女の前では隠し事は通用しないぞ?」
『マジで⁉』
「マジよ。」
『マジだった!』
ブレイズは口を大きく開けて驚いた。ストレーガは『間抜けな顔』とブレイズの顔を見ながら呟いた。ゲルニカは彼女がまとめたレポートに目を通すと、懐から大量の金貨が詰まった袋を取り出して彼女に手渡した。
「ありがとうございます、ストレーガ様。こちらが今回の報酬で御座います。」
「どうも~。今後も何か用があったら呼びなさいよね。勿論、大金をしっかり用意してね。その分は働いてあげるからそこんところは心配しないで。んじゃ、バイバイ~。」
ストレーガは金貨の詰まった袋を受け取ると、鼻歌を歌いながら部屋から退室しようと歩き出した。その時、ウィルベールが彼女に声をかけた。
「ストレーガ。」
「あ?何よ。」
「この後時間空いてるか?」
ウィルベールの言葉にストレーガは目を細めて彼を見る。そしてあからさまに嫌な顔をしながら返事する。
「ま~た何かめんどくさい事を頼む気ね、あんた。ほんっと人使いが荒いわよね。昔から全ッ然変わってない。・・・そうだったわね、あんたって変に強引だったの、今思い出したわ。」
「・・・」
「この後は無理よ、寝るから。あんたの濡れ衣晴らすためにわざわざ徹夜したんだから。この私がよ?この私が。何であんたの為に私があんなことしなきゃいけなかったのか、思い出すだけでもイライラするのに、まだ何か私に頼むつもりとか、あんた死にたいの?正気を疑うわね、死んだほうがいいんじゃない?というか、死になさい。」
ストレーガが嫌悪感に塗れた言葉をウィルベールにぶつける。ブレイズはもしこれが自分に言われた言葉だったら泣いてる自信がある。ウィルベールは彼女の言葉を受けて、静かに頭を下げて懇願した。
「頼む、お前の力が必要だ。」
ウィルベールは顔を上げて、彼女の目を真っ直ぐ見る。ストレーガは彼を暫く見下ろすように見つめていたが、大きな溜息をついて吐き捨てるように告げた。
「・・・分かったわ。引き受けてあげる。末代まで感謝しなさいよね。・・・今夜教会に来なさい。そこで話を聞いてあげる。」
「助かる。」
ストレーガはウィルベールの返事を聞くと、さっさとその場から去って行った。彼は短く息を吐くと、ゲルニカの方を見る。
「さて・・・もうこれで儂の疑いが晴れた、ということでいいか?」
「勿論です。これでウィルベール様にかけられていた疑いは全て晴れました。・・・この度は貴重なお時間を奪ってしまい、申し訳ありませんでした。」
「いや、気にする必要は無い。お前達は職務を果たしただけなのだから。」
ウィルベールはそう言うと、机の上に置かれていたストレーガのレポートを手に取って、確認する。レポートには、自分の魔力痕の下に未知の魔力痕が発見されたことが記されていたが、その魔力痕が誰のものかについては不明とのことだった。また、魔力痕を隠した痕跡は確認できたものの、魔力痕を弄った形跡はないとのことだ。
『魔力痕が不明・・・ということは今の魔族達の仕業ではないということか・・・』
ウィルベールはレポートをテーブルの上に置く。人魔戦争の後に締結された人魔共生条約では、魔族による悪事を防止するために、生存が確認されている全ての上級魔族の魔力痕を収集している。それに該当しないということは、今の上級魔族が起こした犯行ではないということを証明していた。しかしこれほどの芸当は中級以下の魔族が出来るような芸当ではない。
「魔力痕を偽装できる技術を持つ者か・・・嫌な予感がするな。」
ウィルベールはそう呟き、ソファから立ち上がった。
「では失礼させてもらう。見送りの者は不要だ。」
ウィルベールはレフィナとブレイズを連れて、執務室から出た。二人は出る前に、ゲルニカ達にお辞儀をする。そのまま館を出て、駐屯基地の門に向かって歩いている中、レフィナが落ち込んでいるのに気が付いたブレイズが声をかける。
「大丈夫?顔色が悪いけど・・・」
「・・・はい。まだ・・・信じられないだけです。本当にガロックが壊滅したなんて・・・」
「俺もそう思うよ。ガロックは王都が管轄する街でも四番目に大きな街だから・・・誰一人として生存者がいないって・・・想像できないよな。」
「・・・」
「でもそしたら王都軍・・・結構ヤバいんじゃないのか?特に第一師団・・・」
「第一師団は全部で七つの大隊規模の分隊で構成されています。先程の話の通りだとすれば・・・第一師団はもう第一騎兵分隊しか残っておりません。」
「七つある分隊の内、六つの分隊が全滅・・・機能するのか?」
「分隊長だけが戦死したといった場合はトップが空白になるので統率が難しいですが、今回の場合ですと全体の総数が激減しているので、作戦自体は遂行できます。ですが、一部隊しか残っていないとなると、作戦遂行能力に甚大な影響が出るのは間違いないでしょう。」
「穴埋めをどうするかってのも問題になるだろうな。他の師団がカバーするのか一番理想か?・・・って、王都軍でもない只の一般人の俺が考えても意味無いか。」
ブレイズが小さく溜息をついて空を見上げる。今徐々に不穏な空気が漂い始めている中でも、清々しい青々とした空が遥か頭上に広がっていた。ウィルベール達が駐屯基地を出て、町の中に戻って来ると、レフィナがウィルベールへ尋ねる。
「お爺様、この後どうしますか?」
「そうだな・・・一先ず食事を取り、食事の後は鍛冶屋に行って、刃を研がせてもらおう。昨日の戦闘で魔物の血が付いてしまったからな。お前らも武器を研いでおけよ。」
ウィルベール達は食事をとるために近くの食事処へ入った。時刻は正午をまわり、町の活気が最高潮に達した。
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