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あれから3日経った
そう、丸3日だ
ラルフレッドが3日間は家から出るなと言った3日だ

ポチに強請られこの3日は醤油とうどん尽くしの日々だった
今日の夜、ポチのためにと作ったうどんで使った魔素水…あと残ってる魔素水はバケツ3つ分。早急に補充しに行きたい


3日経ったのだから外に出てもいいか…?と思う反面、昨夜の事を思い出すとどうしても勇気が出ない。
実は昨日の夕方、魔物避けの香が燃え尽きたのだ
それまでは本当に、モンスターの活性化など微塵も感じていなかったのだが
昨夜…ずっと家の外では得体の知れない獣の鳴き声が聞こえていた

家の周りをヒタヒタと歩く足音
その音へと吠え、唸るポチの低音
ガタガタと揺れる古びた木造の家、窓から覗く赤い瞳、唸り吠えるポチ
外から聞こえる獣の呻き声

寝れたもんではなかった。


今朝、朝日が昇ると同時に徐々に辺りは静かになり、無事に3日目の朝を迎えることができたのだが…………不安は尽きない

ラルフレッドは確かに、3日で何とかするとは言っていた。
何とかする、という事はこの活性期はラルフレッドが収める…という事だろう、俺はそう認識している
ラルフレッドとディーダが言うには、ダンジョンさえ消えてしまえば活性期は終わる。という話だった。



「…寝れない」



真っ暗で静かな部屋に自分の声が響く。
昨夜あった一件のせいか、とても寝れたものでは無い。…眠気はある。あるが、安心して寝れない
ラルフレッドが3日でどうにかする、と言った事を思うと、彼はきっとダンジョンに潜ったのだろう…しかも、3日でダンジョンボスを踏破し、ダンジョンを消滅させるつもりだ。
成功すれば確かに3日程で活性期は終わるのかもしれない。…だが、失敗すれば??

何をもってこの活性期が終わった。と安心して俺は外に出られるのだろうか。


真っ暗な部屋の中で小さく息を吐くと、隣で眠っていたポチが起き上がった
ゴソゴソと動いたのちベッドを降りたポチは部屋の角で蹲り、そのまま又寝る体勢へと入る
俺が眠る瞬間はいつも隣に寝てくれるポチだが、いつも朝起きると何故だか足元や、部屋の角で寝ている事が多い
寝ているうちに暑くなるのだろうか?
毛皮でできた布団を見てそう思い、部屋の角で寝るポチへと笑い掛けた。
深い息を吐いたポチはもう、こちらは見ていない
この3日、ポチが外へ出ることもずっと阻止してきたし、野生として生きてきたポチにとっては随分ストレスが溜まっているだろう…少し申し訳ない


「…やっぱり寝れない」


ベッドの上、毛皮でできた布団の中で寝返りを打つ。眠気はあるが、やっぱり寝れない
仕方なく暇潰しにインベントリを開く
ディーダから買い取った物はもう粗方使用途を探り出した。これ以上は見つけれる気はしていない

やはり、独創力を鍛えるしかないのだろうか…

俺の想像力…いや、独創力がもっとすごければ、もっと沢山のものを生み出せれていたかも知れない。…しれないが、今の俺にこれ以上の物は今の所必要ない。十分満足している。
……しているが。



「…試して無いなコレ」


コレ、そう。エネマグラ
前立腺マッサージ機器

インベントリから腹の上へとその物体を取り出すと同時、無意識にごくりと喉が鳴った

ちらり、と部屋の隅にいるポチを見る
息は深く、白い身体は一定のリズムで動いている様に見える


「すこし、試すだけ…」


小さく、掠れた声だった。
本当に前立腺を刺激してくれるのか確認しておく必要はあるよな??それによって《独創魔法》の正確性もわかるし?

コレを使う言い訳を並び立てながらインベントリから先日作ったアナルパールとローション、ゴムを取り出し、ゆっくり、静かにうつ伏せへとなる
ポチから聞こえる一定の呼吸は変わらない


暇潰しだ、と自分に言い聞かせながら期待を膨らませる自身へと指を這わせた
ピクリと揺れる身体、上がる息

「…っはあ」


大きく息を吐き、下穿きへと手をかける
邪魔な物は全てインベントリへぶちこみ、変わりにうどんを作る時にゴムで作った大きな袋をシーツの上へと広げた

…これで汚れる心配はない


うつ伏せで四つん這いのまま、腰を高く突き上げ自身を扱く
それと同時にローション塗れになった右手の人差し指で、後孔を撫で回した


「っん、」


人差し指を潜り込ませると同時、鼻から甘い息が漏れる
シーツへと顔を埋め、なんとか耐えながらさらに指を深くまで進めた


「っん、ッんん」


息が上がると共に声が増える
チラチラとポチが寝ていることを確認しながら、アナルパールへとローションを垂らした

これが気持ちいい事は知っている。存分にだ

期待からか、後孔がきゅっと自分の指を締め付けるのが分かった。
意を決して指を引き抜き、アナルパールを後孔へと宛てがう


「っは、ぁ…んん」


つぷり、と何の抵抗もなく入っていくその球体に背筋が震えた
息を吐きながらゆっくりと奥へと進めていく
切なく疼く様な感覚に思わず腰が揺れた


「ん、ん」


四つ目の球体を体内へと押し込む頃、痛い程勃ちあがった自身からカウパーが溢れ出し指を濡らす
さらに滑りが良くなったその手で自身を扱きながら、体内のパールをクルリと回してみた
忽ち腰にのし掛かる甘く重い痺れ
額が汗でじんわりと湿ってきたのを感じる


「っ、は、あッ」


グリグリと中をかき回す様にパールを動かす。
快感に思わず夢中になりそうな所、本来の目的を思い出した
視界の端に転がるエネマグラ
息荒く自身を扱きながら、一つずつパールを体内から出し、その手でエネマグラを握った

アナルパールより少しばかり太いそれに、ごくりと喉がなる
T字形になった持ち手を掴み、たっぷりとローションかけ、後孔にあてがった。
期待と不安から僅かに手が震える
紛らわす様に、空いている方の手で自身を扱きながら先端をゆっくりと体内へと沈み込ませた



「ふ、んッ」


侵入してくる異物感に、鼻から息が漏れる
ローションのおかげでヌルリといとも容易く後孔へとエネマグラが沈んでいく
ゆっくりと最後まで埋め込み、深く息を吐いた
異物感と、少しの圧迫感。これといった強い快感は感じれない
《独創魔法》が失敗して、前立腺に当たっていないのだろうか?

とりあえずこの圧迫感が無くなって、馴染んでくるまでは様子を見てみよう、とそのまま自身を上下に扱き、鈴口を軽く押しつぶした


「ッあ、あっ…、く!」


自身の弱い所を押すと同時、気持ちよさから身体に力が入る。その途端、感じた事のない強い刺激に思わず声が漏れた
慌てて布団に顔を埋め声を殺し、ポチを見る
…大丈夫だ、ぐっすり寝ている

突然の強い刺激の余韻のせいか、ガクガクと膝が笑う
布団に顔を埋めもう一度、鈴口へと指を立てた


「~~ッんん!」


身体が強張ると同時に襲ってくる強い刺激
カウパーが滲み幹を伝う
今度は意図的に、後孔へと力を入れてみた


「ッひ、んっーー!」


強すぎる刺激に思わず布団に沈みそうになるのを何とか堪える

これは、もしかして、いや、もしかしなくても、前立腺に当たっている

バクバクと心臓が高鳴る、後孔から齎される強すぎる刺激は、背中から足先まで電流の様に駆け巡る
もう一度あの刺激を…と身体が求めるようで、無意識に自身の先端を強く押し潰していた
すぐに襲ってくる強い快感、必死になって声を押し殺す

激しく上下に扱きながら、時に先端を押し、強い刺激にあっという間に身体は快楽の高みへと駆け上がる
無我夢中で快楽を追い求め、少しでも逃すまいと後孔がキツく収縮し、限界はすぐそこだ


「っは、あっ、ンっん」


布擦れの音、淫猥な水音、荒い息遣い、全てが頭の中で反響し興奮を高めてくれた

いきそう。
手早く先端にゴムを被せ、何度か強く擦った


「ひ、っい、ぁあッ」


ビクビク、と自身が白濁を押し出し絶頂に身体が強張る
それと共に今までで1番の刺激が後孔からもたらされ、ガクガクと限界を迎えた膝が崩れ落ちた
今までしたどんな射精より気持ち良く、後孔からは余韻の様に甘く弱い刺激が続いている

燃え上がる様に熱かった身体が段々熱を鎮め、肌寒さが襲う
未だ弱い刺激に震える身体で、何とか汚れた物をインベントリへとぶち込んだ。

寒い、布団が欲しい
…ケツのやつ抜かなきゃ…だめだ、寒い、眠い…布団
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