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しおりを挟む水を求めてどれくらい歩いただろうか。
照りつける太陽は暑く、一層喉の渇きを感じさせる
《鑑定》を駆使して手に入れた素材は大量
インベントリの容量はどうなっているのだろうか?限界はあるのか?
せっかくなので収集と同時に《独創魔法》で幾つか創りあげてみた
まずは定番のポーション。稀に咲いてる小さな花から作ることができる
一応水分なので飲んでみよう、と取り出した瞬間、掌から全て零れ落ちた時は膝から崩れ落ちるかと思った。
次に木材で作った小さな器、大きな葉で作った器、石で作った器。
喉の渇きのせいだろうか?食器ばかりが増えてしまった。だがこれらを用いて無事にポーションを飲むことには成功した。
…したのだが、稀に見つかる小さな花から絞り出されたほんの少しの液体ごときで、この喉の渇きは満たされない。残念
けれど、腕の傷と頬の傷は跡形も無く綺麗に消えたのだ、これにはとても驚いた。
他にも石と木と蔓で弓矢を作れると提案してくれたので作ってはみたが、残念ながら俺に扱う事は出来なさそう。弓の経験なんて微塵もない
それと網、同じ材料で網もお勧めされたので作った。けれど使い道は無い
「とにかく、水っ」
すっかり乾き切った服の袖で額の汗を拭う
《鑑定》でみえた、
《コリュキノコ》
煮ても焼いても美味しい万能キノコ
を採取しながら重たくなった足を動かした。
とにかく暑い、喉が乾いた。涼みたい
その一心で足を動かして暫く、目の前に現れたのはポッカリと大きな口を開けた洞窟
いや、これはトンネルか??
暗闇の向こうに微かな光が見えている
人工的に作られた物なのだろうか?
足元に落ちていた石を拾い、投げ入れてみる。
コロンコロン、と高い音を鳴らして石が転がった後も変わらぬ静寂
恐らく人はいない?
奥に見える光まで一本道の様に思える
……涼しそう。
「大丈夫、大丈夫だ」
自分に何度も言い聞かせ、重たくなった足で穴蔵へと踏み入った。
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