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ラスト・チャプター 共に過ごした時間こそ、すべて
075 暗黒街の花形とセブン・スターズ、そして……
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クール・レイノルズは部下から聞いた情報に胸を踊らせていた。
「ジョンがオレたちをぶっ潰そうとしてるだァ!? 最高じゃねェか!! 骨のある野郎が出てくりゃ、それに越したことはねェ!!」
まさしく戦闘狂のセリフである。しかしクールの人格を端的に伝えているセリフでもある。
「しかしアニキ、そのジョン・プレイヤーの居場所がわからねェんだ。こっちがあんまり動けねェこともわかってるはずなのに、あえて情報を流すつもりもねェみてーで」
「へッ、アイツらしいな。大丈夫。アイツがやることくらい、予測つく未来だ」
*
キャメル・レイノルズとピアニッシモはバルコニーでカフェラテを飲んでいた。
キャメルはいまやMIH学園屈指のヒール役だ。アークのファンは存外多く、それらと会うたびに舌打ちされて石を投げ込まれる生活を過ごしていた。
「キャメル、落ち込むことはないだろ。あの試合はキミの勝ちだ。念願のランクSだぞ?」
キャメルは物憂げな表情で、空を眺めるだけだった。
「まあ心無い連中も多い。自分の問題をアークへ押し付けるな……ってな」
だからあえて煽ってみる。兎にも角にも、キャメルが納得しない限りには前にも進めない。
「……いまさら間違いでしたなんて認められるほど、ワタシも大人じゃないもので」
「その割には落ち込んでるじゃないか。やはり間違ってるとは思ってるのだろう?」
「……さあ」
面倒な後輩だ。意地っ張りのくせに臆病で、男ひとりに人生そのものをかき回されて同時にかき回している。それがゆえ、ピアニッシモはキャメルの良き先輩をしているのだろう。
「ところで……シエスタと連絡してな。彼はアークとここまで来るらしい」
キャメルの表情が豆てっぽうでも喰らったようなものになる。
「間違ったと思ってないのなら、会いたくないなんてこともないよな? キミたちは幼なじみじゃないか」
「ピアニッシモちゃんのそういうところ、大嫌いです」
「嫌われる者は大物なのでね」
アークが向かってくる? どんな顔をして会えば良い?
キャメルは落ち着いていなように見せたいのか、顔色自体は緩んでいなかった。
しかし気分が悪くなりそうなほどにカフェラテへ砂糖をいれているあたり、動揺しているのは火を見るより明らかだ。
「愉快な後輩だ、キミは」
そうやってピアニッシモはキャメルで遊ぶが、そのころには野獣のような魔力が近づいているのも感じ取っていた。
「……ジョンくん?」
キャメルは魔力を感じ取れないらしい。これだけ殺意を覚える魔力なんて、ピアニッシモも手を震わせながら砂糖をいれるほどなのに。
「おお!! 久しぶりだなキャメルちゃん!! 何年ぶりだ? ああ、まあ良いや。オレも人を待ってるんだ」
「人を……」
客がざわめき出す。
あのセブンスターだ。ロスト・エンジェルスでもっとも強い魔術師たちに与えられる称号セブンスターだ。しかもジョン・プレイヤー。セブンスターどころか、ロスト・エンジェルスでもっとも強い魔術師だと評価されるほどの男だ。
「そう、人だ」
「……お兄様なら来ないと思いますが」
「察しが良いねェ。あの愉快なクソ野郎の妹らしいよ」
ジョン・プレイヤー。高身長の端麗な顔立ちに長めの金髪。ひげが生えていて、服装はグレーのツヤがあるスーツ。
「……キャメル。お兄様って」
「そこの嬢ちゃん。人の考えを読むのは良くねェぜ? 頭ン中混乱するだろ? 他人なんてわかんねェくらいがちょうど良いんだ」
なにやら異質な雰囲気。サインをもらおうとしていた人たちも、その行動を止めた。
ジョンはあくびをして、椅子に座る。
「とりあえずキャメルちゃん。壮麗祭で優勝したって聞いたぞ? アニキでもできなかった二年連続優勝、おめでとう!」
「……ありがとうございます」
「怖ェ顔するな。どんな方法だろうと勝ったのならば、胸張って誇るべきだ。誰もキャメルちゃんを責められねェよ。誰もキャメルちゃんを知らねェんだから」
そんな会話をしていて、ピアニッシモはひそかに逃げ場所を探していた。キャメルとともに思い切り走って、タクシーかなにかを拾ってしばらく身を隠すほうが良い。そう感じる程度には、危険が目の前に現れているのだ。
「いやー……お利口さんだ。逃げるは恥だが役に立つ、ってな。でも、キミたちは残念ながらここにいなくちゃならねェんだ」
「……お兄様はワタシを見捨てると思います」
「見捨てねェよ? アイツが妹見捨てるわけねェだろ。そんなくだらねェ野郎に負けた覚えはないね」
キャメルはわざわざジョン・プレイヤーが現れた意味を知っていた。
この男がキャメルの兄、クール・レイノルズとどれだけの因縁を持っていて、その決着を狙うのであれば、その妹を事実上の人質にするのは妥当な判断だ。
「……来るな」
ジョンは指を鳴らす。
そのときには、ジョンは消え去っていた。
「キャメル、逃げよう。キミのお兄さんとジョンさんが闘う理由など知らんが、間違いなくノース・ロスト・エンジェルスは沈没する。この前の壮麗祭でもだいぶ亀裂が走ってるからな……」
地盤がゆるい北の街の沈没。一刻も早く逃げないとならない。それが最善の自己防衛だ。
「……お兄様へひと目会ってからでも──」
そうやってキャメルがとぼけたことをつぶやいたころには、
天候が荒れる。晴れていたはずの天気が曇り、やがて大雨へと変わる。
「…………終わった」
ピアニッシモは呆然とそうぼやく。
二枚の翼と六枚の翼が激突している。一撃一撃が地盤を揺るがす。
ロスト・エンジェルス史上もっとも優れた魔術師たちによる戦争が始まってしまった。
魔力が飛び散り、ビル群が発泡スチロールのようにちぎれていく。
それらが浮き、やがて自然落下してくる。
ピアニッシモは目を見開き、死を自覚した。
「危ないッ!!」
だが、まだ役者がそろっていなかった。真打ちの登場である。
女顔に長めの金髪。いまやMIH学園にて最強と名高いスーパースターの卵。
彼は自身の魔力放出で、プラモデルでも壊すように落ちてくるビル群を木端微塵に粉砕した。
「キャメル!! とぼけていれば責任がなくなるとか思わないでよね!!」
アーク・ロイヤルはそう叫び、キャメルを煽った。
「ジョンがオレたちをぶっ潰そうとしてるだァ!? 最高じゃねェか!! 骨のある野郎が出てくりゃ、それに越したことはねェ!!」
まさしく戦闘狂のセリフである。しかしクールの人格を端的に伝えているセリフでもある。
「しかしアニキ、そのジョン・プレイヤーの居場所がわからねェんだ。こっちがあんまり動けねェこともわかってるはずなのに、あえて情報を流すつもりもねェみてーで」
「へッ、アイツらしいな。大丈夫。アイツがやることくらい、予測つく未来だ」
*
キャメル・レイノルズとピアニッシモはバルコニーでカフェラテを飲んでいた。
キャメルはいまやMIH学園屈指のヒール役だ。アークのファンは存外多く、それらと会うたびに舌打ちされて石を投げ込まれる生活を過ごしていた。
「キャメル、落ち込むことはないだろ。あの試合はキミの勝ちだ。念願のランクSだぞ?」
キャメルは物憂げな表情で、空を眺めるだけだった。
「まあ心無い連中も多い。自分の問題をアークへ押し付けるな……ってな」
だからあえて煽ってみる。兎にも角にも、キャメルが納得しない限りには前にも進めない。
「……いまさら間違いでしたなんて認められるほど、ワタシも大人じゃないもので」
「その割には落ち込んでるじゃないか。やはり間違ってるとは思ってるのだろう?」
「……さあ」
面倒な後輩だ。意地っ張りのくせに臆病で、男ひとりに人生そのものをかき回されて同時にかき回している。それがゆえ、ピアニッシモはキャメルの良き先輩をしているのだろう。
「ところで……シエスタと連絡してな。彼はアークとここまで来るらしい」
キャメルの表情が豆てっぽうでも喰らったようなものになる。
「間違ったと思ってないのなら、会いたくないなんてこともないよな? キミたちは幼なじみじゃないか」
「ピアニッシモちゃんのそういうところ、大嫌いです」
「嫌われる者は大物なのでね」
アークが向かってくる? どんな顔をして会えば良い?
キャメルは落ち着いていなように見せたいのか、顔色自体は緩んでいなかった。
しかし気分が悪くなりそうなほどにカフェラテへ砂糖をいれているあたり、動揺しているのは火を見るより明らかだ。
「愉快な後輩だ、キミは」
そうやってピアニッシモはキャメルで遊ぶが、そのころには野獣のような魔力が近づいているのも感じ取っていた。
「……ジョンくん?」
キャメルは魔力を感じ取れないらしい。これだけ殺意を覚える魔力なんて、ピアニッシモも手を震わせながら砂糖をいれるほどなのに。
「おお!! 久しぶりだなキャメルちゃん!! 何年ぶりだ? ああ、まあ良いや。オレも人を待ってるんだ」
「人を……」
客がざわめき出す。
あのセブンスターだ。ロスト・エンジェルスでもっとも強い魔術師たちに与えられる称号セブンスターだ。しかもジョン・プレイヤー。セブンスターどころか、ロスト・エンジェルスでもっとも強い魔術師だと評価されるほどの男だ。
「そう、人だ」
「……お兄様なら来ないと思いますが」
「察しが良いねェ。あの愉快なクソ野郎の妹らしいよ」
ジョン・プレイヤー。高身長の端麗な顔立ちに長めの金髪。ひげが生えていて、服装はグレーのツヤがあるスーツ。
「……キャメル。お兄様って」
「そこの嬢ちゃん。人の考えを読むのは良くねェぜ? 頭ン中混乱するだろ? 他人なんてわかんねェくらいがちょうど良いんだ」
なにやら異質な雰囲気。サインをもらおうとしていた人たちも、その行動を止めた。
ジョンはあくびをして、椅子に座る。
「とりあえずキャメルちゃん。壮麗祭で優勝したって聞いたぞ? アニキでもできなかった二年連続優勝、おめでとう!」
「……ありがとうございます」
「怖ェ顔するな。どんな方法だろうと勝ったのならば、胸張って誇るべきだ。誰もキャメルちゃんを責められねェよ。誰もキャメルちゃんを知らねェんだから」
そんな会話をしていて、ピアニッシモはひそかに逃げ場所を探していた。キャメルとともに思い切り走って、タクシーかなにかを拾ってしばらく身を隠すほうが良い。そう感じる程度には、危険が目の前に現れているのだ。
「いやー……お利口さんだ。逃げるは恥だが役に立つ、ってな。でも、キミたちは残念ながらここにいなくちゃならねェんだ」
「……お兄様はワタシを見捨てると思います」
「見捨てねェよ? アイツが妹見捨てるわけねェだろ。そんなくだらねェ野郎に負けた覚えはないね」
キャメルはわざわざジョン・プレイヤーが現れた意味を知っていた。
この男がキャメルの兄、クール・レイノルズとどれだけの因縁を持っていて、その決着を狙うのであれば、その妹を事実上の人質にするのは妥当な判断だ。
「……来るな」
ジョンは指を鳴らす。
そのときには、ジョンは消え去っていた。
「キャメル、逃げよう。キミのお兄さんとジョンさんが闘う理由など知らんが、間違いなくノース・ロスト・エンジェルスは沈没する。この前の壮麗祭でもだいぶ亀裂が走ってるからな……」
地盤がゆるい北の街の沈没。一刻も早く逃げないとならない。それが最善の自己防衛だ。
「……お兄様へひと目会ってからでも──」
そうやってキャメルがとぼけたことをつぶやいたころには、
天候が荒れる。晴れていたはずの天気が曇り、やがて大雨へと変わる。
「…………終わった」
ピアニッシモは呆然とそうぼやく。
二枚の翼と六枚の翼が激突している。一撃一撃が地盤を揺るがす。
ロスト・エンジェルス史上もっとも優れた魔術師たちによる戦争が始まってしまった。
魔力が飛び散り、ビル群が発泡スチロールのようにちぎれていく。
それらが浮き、やがて自然落下してくる。
ピアニッシモは目を見開き、死を自覚した。
「危ないッ!!」
だが、まだ役者がそろっていなかった。真打ちの登場である。
女顔に長めの金髪。いまやMIH学園にて最強と名高いスーパースターの卵。
彼は自身の魔力放出で、プラモデルでも壊すように落ちてくるビル群を木端微塵に粉砕した。
「キャメル!! とぼけていれば責任がなくなるとか思わないでよね!!」
アーク・ロイヤルはそう叫び、キャメルを煽った。
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