16 / 80
チャプター1 銀髪碧眼幼女、LTAS(エルターズ)に立つ
016 兄を想って……
しおりを挟む
正直な話、ルーシはキャメルに勝てる。「黒鷲の翼」が数分程度しか展開できなくとも、その間にキャメルの魔術──スキルを操って確実に勝つことができるのだ。彼女より断然格上なクールですら、ルーシにはかなわなかったのだから。
「……さすがに10歳の姪っ子に負けるわけにはいかないわね。私にもプライドがあるから」
そんなことを話していたら、携帯ショップの前へたどり着いた。クールは意気消沈としながら、キャメルの後ろにいる護衛を見て、キャメルやルーシへ話しかける前に彼らへいう。
「おい……チクるんじゃねェぞ? 何度もいうが、おれァ親父とおふくろには会いたくねェんだ。ガチでな。オマエらはキャメルの護衛である以前に、一応おれの使用人でもあるはずだ。わかってるよな?」
「坊ちゃまのことは隠しておきますよ。当然娘様のことも。ですが、キャメルお嬢様にはしっかりと向き合ってあげてください。毎晩坊ちゃまの写真を見ては自慰行為を──」
「わーわーわーわー!! それ以上いわないで!!」
(……どういう家庭だよ。アニキは家族からバックレるし、妹はアニキとヤることを想像して×××××をいじくり回すし。おれだって元は富豪階級の生まれだが、こんなに歪んでなかったぞ? コイツら異常過ぎやしないか?)
「る、ルーシちゃんは、自慰行為なんて言葉知らないわよね?」
「ええ。まったく知りませんよ」嫌味な笑みを浮かべる。
キャメルは真っ赤になった顔と耳のまま、どこかへ去っていった。忙しい叔母である。
「よし、オマエらはキャメルの護衛にあたれ。おれは親子水入らずで携帯買ってくるからよ」
「承知しました」
そしてルーシとクールはようやくふたりになれた。
「……ああ、疲れたぜ。それにしても、オマエは罪なヤツだな。キャメルがあんなに歪んだ愛情を抱くほど放置していたんだろ? 私だったら親からバックレても、たまには妹へメッセージのひとつやふたつくらい送るがな?」
「しゃーねェだろ。正直、怖ェんだよ。ガキのころから、幼い妹がお兄ちゃん大好き、結婚する~っていうような態度じゃなかったしな。あんときからアイツ、おれに恋愛感情を抱いてたみたいだし、ガチでめちゃくちゃ怖ェんだ。でも、オマエと接してるときはちゃんとお姉ちゃんらしいところ見せてたろ?」
「そうかい? 服のセンスはガキみてェを通り越して意味不明だったし、すこしいじってやったら学校にも好きな男がいるとも言っていたしな。あれじゃ、どっちが姉か分からねェよ」
ある程度素に近い(ただし性別と年齢が違う)状態で話せるようになったルーシは、キャメルの兄であるクールへ愚痴を投げる。彼は苦笑いを浮かべるしかなかった。
しかし、
「好きな子がいるのか。そりゃ良いことだ。おれや姉弟みたいな無法者は、まともに人を愛せねェからな。健全に成長してるようで大変結構。なんだかんだ嬉しいよ」
兄らしいこともいう。
「ま、オマエが嬉しいと思うんだったらそれで良い。とりあえずキャメルがいねェうちに私用携帯を買っちまおう」
「おれ、金持ってねェぞ? さっき賭け事してポーちゃんからもらった上納金全部溶かしちまった」
「私は持っているだろ? 30万メニーをよ。まさか幼女の持っているカバンのなかに、札束と煙草しか入っていないとは誰も思わないし、ある意味一番安全かもな?」
「拳銃はどこに入れてんだ?」
ルーシはスカートをすこしめくる。そこには、クールとの最後の撃ち合いで使用した安っぽい拳銃があった。
「なるほど。男だったらシャツとベルトの間に挟めば良いが、女の子の場合はこうするしかねェもんな」
「ああ、慣れているからなんとも思わんがね」
「けどよォ、さすがにこんな安いハンドガンじゃ、おれたちのボスとして格好がつかねェな。ポーちゃんの武器庫から良いのをもらってみれば?」
「そうだな。だが、まずは携帯がほしい」
そんなわけでふたりの無法者は携帯ショップへと入っていく。
「おお……」
ルーシは驚きを隠せなかった。近未来異世界、と自身で称したが、実際にここまで発展しているとは思ってもなかった。
まず前世で見たような携帯──スマートフォンは奥のほうへ追いやられており、子どもか年寄りしか使わないようなポジションに見える。
もっとも目立つ場所には、メガネのような物体と、腕時計のようなもの、全身が透明になっている携帯、そして実態はあれど折り畳める携帯や、丸く丸めた紙のようなものなど、到底2020年代日本、いや、世界を見てもあり得なかったものが置かれていた。
「最近の携帯はわけ分かんねェ。おれは昔ながらのヤツを使ってるけど……姉弟、いや、ルーシはどうする?」
即座に演技へ入り込む。
「そうだね……」
どれも興味が湧くが、なかでも腕時計のようなものと紙のようなものに心を奪われた。ルーシは腕時計型の携帯を右腕につけ、ホロライトのように腕へ画面が映し出されるのを確認した。
「……時計自体にも機能があって、拡張として腕へ画面をつけているのか。おもしれェアイデアだ。コイツは買っちまうか」
予算は潤沢だ。この携帯の値段は1000メニー。日本円換算で10万円ほどである。
そしてルーシは紙のような携帯へも触れる。
「……薄型が流行ってはいたが、ここまで薄いとはな。しかもかなり頑丈そうだ。引っ張ると画面が出てくるのか。しまうときはただの筒。こりゃ良い。これも買おう」
こちらは1200メニー。12万円ほどだ。
併せて2200メニー。当然一括で支払えるし、クールの子分が急ごしらえで作った偽装身分証明書にも問題はないようなので、このまま買ってしまおう。
「お父様、これとこれ買って」ルーシはさりげなく金をクールへ渡す。
「わかった。さっさと契約を済ませよう」
*
ルーシは新しいものが大好きだ。古いものに価値がないとはいわないが、身につけるもの──携帯電話や腕時計、服や靴は常に新作を買う。新作は旧作の悪いところを改善し、進化させているからだ。
そんなわけで、まさしく10歳の幼女らしく、ルーシは新しく買った携帯ふたつをいじくり回す。
「すげェな。ロスト・エンジェルスが発展しているってのは知っていたが、ここまでとはな」
「おれは海外に行ったこと数回しかないから知らんけど、まあ発展してるんじゃねェか? 正直、ガリアやブリタニカには行きたくねェなって思うしよ」
大国をはるかに凌駕する、いや、2020年代の10~20年先を進むこの国では、ルーシは退屈しなさそうである。
「……さすがに10歳の姪っ子に負けるわけにはいかないわね。私にもプライドがあるから」
そんなことを話していたら、携帯ショップの前へたどり着いた。クールは意気消沈としながら、キャメルの後ろにいる護衛を見て、キャメルやルーシへ話しかける前に彼らへいう。
「おい……チクるんじゃねェぞ? 何度もいうが、おれァ親父とおふくろには会いたくねェんだ。ガチでな。オマエらはキャメルの護衛である以前に、一応おれの使用人でもあるはずだ。わかってるよな?」
「坊ちゃまのことは隠しておきますよ。当然娘様のことも。ですが、キャメルお嬢様にはしっかりと向き合ってあげてください。毎晩坊ちゃまの写真を見ては自慰行為を──」
「わーわーわーわー!! それ以上いわないで!!」
(……どういう家庭だよ。アニキは家族からバックレるし、妹はアニキとヤることを想像して×××××をいじくり回すし。おれだって元は富豪階級の生まれだが、こんなに歪んでなかったぞ? コイツら異常過ぎやしないか?)
「る、ルーシちゃんは、自慰行為なんて言葉知らないわよね?」
「ええ。まったく知りませんよ」嫌味な笑みを浮かべる。
キャメルは真っ赤になった顔と耳のまま、どこかへ去っていった。忙しい叔母である。
「よし、オマエらはキャメルの護衛にあたれ。おれは親子水入らずで携帯買ってくるからよ」
「承知しました」
そしてルーシとクールはようやくふたりになれた。
「……ああ、疲れたぜ。それにしても、オマエは罪なヤツだな。キャメルがあんなに歪んだ愛情を抱くほど放置していたんだろ? 私だったら親からバックレても、たまには妹へメッセージのひとつやふたつくらい送るがな?」
「しゃーねェだろ。正直、怖ェんだよ。ガキのころから、幼い妹がお兄ちゃん大好き、結婚する~っていうような態度じゃなかったしな。あんときからアイツ、おれに恋愛感情を抱いてたみたいだし、ガチでめちゃくちゃ怖ェんだ。でも、オマエと接してるときはちゃんとお姉ちゃんらしいところ見せてたろ?」
「そうかい? 服のセンスはガキみてェを通り越して意味不明だったし、すこしいじってやったら学校にも好きな男がいるとも言っていたしな。あれじゃ、どっちが姉か分からねェよ」
ある程度素に近い(ただし性別と年齢が違う)状態で話せるようになったルーシは、キャメルの兄であるクールへ愚痴を投げる。彼は苦笑いを浮かべるしかなかった。
しかし、
「好きな子がいるのか。そりゃ良いことだ。おれや姉弟みたいな無法者は、まともに人を愛せねェからな。健全に成長してるようで大変結構。なんだかんだ嬉しいよ」
兄らしいこともいう。
「ま、オマエが嬉しいと思うんだったらそれで良い。とりあえずキャメルがいねェうちに私用携帯を買っちまおう」
「おれ、金持ってねェぞ? さっき賭け事してポーちゃんからもらった上納金全部溶かしちまった」
「私は持っているだろ? 30万メニーをよ。まさか幼女の持っているカバンのなかに、札束と煙草しか入っていないとは誰も思わないし、ある意味一番安全かもな?」
「拳銃はどこに入れてんだ?」
ルーシはスカートをすこしめくる。そこには、クールとの最後の撃ち合いで使用した安っぽい拳銃があった。
「なるほど。男だったらシャツとベルトの間に挟めば良いが、女の子の場合はこうするしかねェもんな」
「ああ、慣れているからなんとも思わんがね」
「けどよォ、さすがにこんな安いハンドガンじゃ、おれたちのボスとして格好がつかねェな。ポーちゃんの武器庫から良いのをもらってみれば?」
「そうだな。だが、まずは携帯がほしい」
そんなわけでふたりの無法者は携帯ショップへと入っていく。
「おお……」
ルーシは驚きを隠せなかった。近未来異世界、と自身で称したが、実際にここまで発展しているとは思ってもなかった。
まず前世で見たような携帯──スマートフォンは奥のほうへ追いやられており、子どもか年寄りしか使わないようなポジションに見える。
もっとも目立つ場所には、メガネのような物体と、腕時計のようなもの、全身が透明になっている携帯、そして実態はあれど折り畳める携帯や、丸く丸めた紙のようなものなど、到底2020年代日本、いや、世界を見てもあり得なかったものが置かれていた。
「最近の携帯はわけ分かんねェ。おれは昔ながらのヤツを使ってるけど……姉弟、いや、ルーシはどうする?」
即座に演技へ入り込む。
「そうだね……」
どれも興味が湧くが、なかでも腕時計のようなものと紙のようなものに心を奪われた。ルーシは腕時計型の携帯を右腕につけ、ホロライトのように腕へ画面が映し出されるのを確認した。
「……時計自体にも機能があって、拡張として腕へ画面をつけているのか。おもしれェアイデアだ。コイツは買っちまうか」
予算は潤沢だ。この携帯の値段は1000メニー。日本円換算で10万円ほどである。
そしてルーシは紙のような携帯へも触れる。
「……薄型が流行ってはいたが、ここまで薄いとはな。しかもかなり頑丈そうだ。引っ張ると画面が出てくるのか。しまうときはただの筒。こりゃ良い。これも買おう」
こちらは1200メニー。12万円ほどだ。
併せて2200メニー。当然一括で支払えるし、クールの子分が急ごしらえで作った偽装身分証明書にも問題はないようなので、このまま買ってしまおう。
「お父様、これとこれ買って」ルーシはさりげなく金をクールへ渡す。
「わかった。さっさと契約を済ませよう」
*
ルーシは新しいものが大好きだ。古いものに価値がないとはいわないが、身につけるもの──携帯電話や腕時計、服や靴は常に新作を買う。新作は旧作の悪いところを改善し、進化させているからだ。
そんなわけで、まさしく10歳の幼女らしく、ルーシは新しく買った携帯ふたつをいじくり回す。
「すげェな。ロスト・エンジェルスが発展しているってのは知っていたが、ここまでとはな」
「おれは海外に行ったこと数回しかないから知らんけど、まあ発展してるんじゃねェか? 正直、ガリアやブリタニカには行きたくねェなって思うしよ」
大国をはるかに凌駕する、いや、2020年代の10~20年先を進むこの国では、ルーシは退屈しなさそうである。
0
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる