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血の聖女再び

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私の言葉に疑惑を向けながらも
マティーネは動揺を隠せないで居る


それもそのはず
血の聖女には誰も逆らえないと
分かっているからだ


王位継承を血の聖女は放棄出来ない。
ガーディール王と言われた時は
やはりなと思った。


契約主となった血の聖女に関する
王位の特例があるからして
その考えは有り得ることだった。
 

それに血の聖女に逆らいたい人は
誰も居ないからだ。


それも含めての恐慌政治なのだ。


本当に聖女と呼ぶべき存在なの
だろうか。当人の私でさえ
正直分からない。


…マティーネはなんと言うだろうか

震えている肩をみて楽しみで
仕方がない。


「何てことを言っているんだ!
今の虚言を取り消せ!
貴様は神を冒涜したんだぞ!」


少しの沈黙の間を破り
威勢だけはいい発言をしてきたのは
父であった人だった。


「お前はベリルローズ家の
権限を相続するだけは気が済まず
あろうことか血の聖女だと虚言を
吐き王位を継承しようとさえしてるのか!」


「本当に貴様とあの女は昔から
この俺を苛立たせる!」


あの女…母のことを
貴様にそんなこという資格はない。

私は男を睨みつけた。





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