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第8話『アンドロメダの涙』 Side宗也
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「あたしは、宗也くんを尊敬しているよ」
いきなり何を言い出すんだ。
それが、俺が最初に受けた印象だった。
美晴が部室に戻ってきたかと思うと、何の脈絡もなしにそう言ってきた。
意味がわからない。
いきなりこんな話を切り出され、俺は思わず自身の周りへと視線を泳がせていた。
「どうしたんだよ、いきなり」
苦笑を浮かべようとしたが、しかし美晴の刺すような視線に思わずためらってしまう。彼女の声に、普段のようなたどたどしさは感じられない。
「これは真面目な話だよ。あたしは、ずっと宗也くんに憧れてた。小学校の頃から、ずっと」
小学校の頃。
美晴との接点と言えばテニススクールしかない。
自然と、何かが胸の奥に沈んでいくような感じがした。
「あんな俺、尊敬する価値もないよ」
胸が痛い。
突然、なにかに握りつぶされているみたいだ。
「秋川も知ってるだろ。俺はテニスをやめたんだ。恐く感じて、びびって逃げたんだ。あれだけ自慢げに口にしてた夢をあっさりとあきらめちまった俺の、なにがすごいっていうんだよ」
なんとも情けなくて、不甲斐ない。
さんざん虚勢を張った挙句、いざそれを目の前にして尻込みをした。
痛いほどに理解した。
どれだけ俺が小さな存在なのかと。
だから俺はそこらへんに生える雑草のように、誰にも注目すらされず、ただ気ままに風に揺られて生きていくことを選んだ。
「すごかったよ。十分、すごかった」
諭すような優しい口ぶり。
だけど俺は、彼女の言葉を正面から受け止める事ができない。
「宗也くんは自分を低く見過ぎだよ。もっと自信を持っても良いと思う。テニスが上手かったことも、それをみんなに期待されるほどだった事も、れっきとした事実なんだから」
その期待も、俺を押し潰した要因の一つだ。
「宗也くんもきっとあたしとおんなじなんだ。ずっと、昔のことに縛られ続けてる」
「なあ、もうやめよう。こんな時にその話は」
誰も得なんてしない。気が滅入るだけだ。
だけど、美晴の口許が閉じる気配は無かった。
「いまだから、あたしは話してるんだよ」
「え?」
「宗也くん言ったよね。自分はただ、菜摘ちゃんの夢にすがりつこうとしてるだけだって」
言った。
俺はきっと、それを免罪符にしようとしているのだ。無価値に見られるのが恐くて、夢を持った風に装っている。
輝いている誰かの傍に寄れば、自分も僅かにでも光って見えるかもしれない。自然とそう考えてしまっていたのかもしれない。
綺麗事だ。反吐が出る。
だけど美晴は、真剣に、俺に言葉を投げかけ続けた。
「あたしはそれでもいいと思う。それが宗也くんにとっての夢になったってことでしょ。菜摘ちゃんの夢を叶えてあげる事が、夢。それでいいじゃない。そんなちっぽけな事でもいいじゃない」
俺の、夢。
菜摘ではなくて、俺自身の?
新星を見つけたいなんて思っていない。だから、俺が菜摘に協力したところで満たされるものなんて何もないはずだった。
だけどもし、俺が菜摘の夢の成就を願っていたとしたら。それのために行動を起こせていたのだとしたら。
それもそれで、夢と呼べるのだろうか。
夢――叶えたい、目標。
「宗也くんは、また夢を持ったんだよ。もう一度頑張れる権利を得たんだよ」
「俺が……もう一度?」
美晴の言葉に、俺の胸の奥にあった痛みが抜けていくような気がした。
「宗也くんはなにも気負うことない。今回のことだって、悪いのはすべてあたしだから。一生懸命お金も貯めてあたしが弁償する。もう迷惑にならないように、部室にも顔を出さない。だから宗也くんは――」
すうっ、と美晴は息を吸い込む。
そして肺の奥から押し出したかのような声で、彼女は言った。
「今度こそ、自分の夢を叶えて!」
その透き通るような言葉は俺の耳に素直へと入り込み、頭の中で何度も反芻した。
どうして彼女はそこまで俺に言ってくれるのだろう。俺を慰めるような言葉をくれるのだろう。
声を張りながらも、泣きそうなほどに顔を崩して――実際、そのつぶらな瞳には涙のような潤みが見られていた。
わからない。
だけど、嫌な気分ではなかった。
美晴の言葉は、優しく俺の心にまで染み込んでいった。
差し出された言葉の数々を、俺はゆっくりと噛み砕き、呑みこんでいく。
ああ、そうか。
夢なんてものは、そう特別なものではない。
誰だって当たり前に思い描いて、それに向かって進もうとするものなのだ。
掲げてはおろし、また掲げてはおろす。みんな、繰り返し夢を持っていく。夢を見ることに、良いも悪いも存在しないのだ。
誰だって同じような失敗をすることもある。
何度も失敗をして、それでも前に進もうとする。
だけど俺は、たった一度の失敗に足を引っ張られてしまった。みんなが立ち上がって前に進もうとするのを、転んだまま抗いもせずに見送ってしまっていた。
――俺は、もう一度頑張れるのかな。夢に向かって足を進められるのかな。
頭にぐちゃぐちゃと掻きまわされたみたいな衝撃が走り、しかし見開いた両目に映る景色は驚くほどスッキリとしていた。
制服のシャツの裾を握った。
手の中で圧されたそれはひどくくしゃくしゃになった。
当たり前だ。
それぐらい当たり前な事を、俺は忘れていた。
寝ている時に夢を見るのと同じくらいに自然な事なのだ。
「……俺は、羨ましかったのかもしれない」
「宗也、くん?」
「自分の夢をはっきりと掲げて、周りを巻き込んででもひたすらにそれを叶えようとしているあいつが、たぶん、きっと羨ましかったんだ」
最初は本当に、ただそれだけの気持ちだった。
初めて部室にやって来た日の菜摘を思い出す。
凛とすました顔で、半ば強引に夢を押しつけてきた。
わけがわからなく、だけどそれでも仕方なく付き合っていたのは、俺もまんざらではなかったからなのだろう。
「でも羨むだけじゃだめなんだよな。俺が、叶える側にいかないと」
俺は、ぐっと拳を握りしめた。
「俺、新星を見つけるよ。俺にできるかはわからないけど。とりあえずできる事をできるかぎりやってみる」
「それでこそ、やっぱり――宗也くんだよ」
美晴は目一杯に笑ってくれた。
僅かに目を赤くしながらも、一心に笑んでくれた。
俺も、思わず口許を緩めていた。
「うん、その意気だよ」
不意に声が聞こえ、俺と美晴は咄嗟にその方へ向く。開いたままだった扉の向こうに智幸さんが微笑を浮かべて立っていた。
「良い具合に気持ちの整理はついたかな?」
「ついたかどうかはわからないですけど、ちょっとは落ち付けたかもです」
嘘ではない。息を深く吸い込むと、清涼感が肺を満たした。ずっと掛かっていたもやのようなものが今は消えてなくなっているような気がした。
美晴のおかげで、俺はもう少し、自分の前を向いて歩きだせそうだ。
未来なんてものは俺たちにはわからない。
だけど進まなければ何も始まらないのだ。
嬉しい事も、嫌な事も、きっと自分からやってきたりはしない。
だから俺たちは進学し、就職する。人生を歩んでいく。
足踏みしている暇なんてない。
俺はもう一度、一歩目を踏み出してみようと思えた。
それは本当に些細な一歩だけれど、大きな一歩でもある気がした。
「ちょっと、話があるんだ」
智幸さんが改めて言った。
その表情はいやに険しく、思わず目を逸らしてしまいそうになる。
「菜摘ちゃんのことなんだけどね――」
智幸さんの声に、俺と美晴は同時に息を呑んだ。
秋空はどこまでも高く、広い。
西の方にはそれを隠すような厚い雲がかかっていた。
いきなり何を言い出すんだ。
それが、俺が最初に受けた印象だった。
美晴が部室に戻ってきたかと思うと、何の脈絡もなしにそう言ってきた。
意味がわからない。
いきなりこんな話を切り出され、俺は思わず自身の周りへと視線を泳がせていた。
「どうしたんだよ、いきなり」
苦笑を浮かべようとしたが、しかし美晴の刺すような視線に思わずためらってしまう。彼女の声に、普段のようなたどたどしさは感じられない。
「これは真面目な話だよ。あたしは、ずっと宗也くんに憧れてた。小学校の頃から、ずっと」
小学校の頃。
美晴との接点と言えばテニススクールしかない。
自然と、何かが胸の奥に沈んでいくような感じがした。
「あんな俺、尊敬する価値もないよ」
胸が痛い。
突然、なにかに握りつぶされているみたいだ。
「秋川も知ってるだろ。俺はテニスをやめたんだ。恐く感じて、びびって逃げたんだ。あれだけ自慢げに口にしてた夢をあっさりとあきらめちまった俺の、なにがすごいっていうんだよ」
なんとも情けなくて、不甲斐ない。
さんざん虚勢を張った挙句、いざそれを目の前にして尻込みをした。
痛いほどに理解した。
どれだけ俺が小さな存在なのかと。
だから俺はそこらへんに生える雑草のように、誰にも注目すらされず、ただ気ままに風に揺られて生きていくことを選んだ。
「すごかったよ。十分、すごかった」
諭すような優しい口ぶり。
だけど俺は、彼女の言葉を正面から受け止める事ができない。
「宗也くんは自分を低く見過ぎだよ。もっと自信を持っても良いと思う。テニスが上手かったことも、それをみんなに期待されるほどだった事も、れっきとした事実なんだから」
その期待も、俺を押し潰した要因の一つだ。
「宗也くんもきっとあたしとおんなじなんだ。ずっと、昔のことに縛られ続けてる」
「なあ、もうやめよう。こんな時にその話は」
誰も得なんてしない。気が滅入るだけだ。
だけど、美晴の口許が閉じる気配は無かった。
「いまだから、あたしは話してるんだよ」
「え?」
「宗也くん言ったよね。自分はただ、菜摘ちゃんの夢にすがりつこうとしてるだけだって」
言った。
俺はきっと、それを免罪符にしようとしているのだ。無価値に見られるのが恐くて、夢を持った風に装っている。
輝いている誰かの傍に寄れば、自分も僅かにでも光って見えるかもしれない。自然とそう考えてしまっていたのかもしれない。
綺麗事だ。反吐が出る。
だけど美晴は、真剣に、俺に言葉を投げかけ続けた。
「あたしはそれでもいいと思う。それが宗也くんにとっての夢になったってことでしょ。菜摘ちゃんの夢を叶えてあげる事が、夢。それでいいじゃない。そんなちっぽけな事でもいいじゃない」
俺の、夢。
菜摘ではなくて、俺自身の?
新星を見つけたいなんて思っていない。だから、俺が菜摘に協力したところで満たされるものなんて何もないはずだった。
だけどもし、俺が菜摘の夢の成就を願っていたとしたら。それのために行動を起こせていたのだとしたら。
それもそれで、夢と呼べるのだろうか。
夢――叶えたい、目標。
「宗也くんは、また夢を持ったんだよ。もう一度頑張れる権利を得たんだよ」
「俺が……もう一度?」
美晴の言葉に、俺の胸の奥にあった痛みが抜けていくような気がした。
「宗也くんはなにも気負うことない。今回のことだって、悪いのはすべてあたしだから。一生懸命お金も貯めてあたしが弁償する。もう迷惑にならないように、部室にも顔を出さない。だから宗也くんは――」
すうっ、と美晴は息を吸い込む。
そして肺の奥から押し出したかのような声で、彼女は言った。
「今度こそ、自分の夢を叶えて!」
その透き通るような言葉は俺の耳に素直へと入り込み、頭の中で何度も反芻した。
どうして彼女はそこまで俺に言ってくれるのだろう。俺を慰めるような言葉をくれるのだろう。
声を張りながらも、泣きそうなほどに顔を崩して――実際、そのつぶらな瞳には涙のような潤みが見られていた。
わからない。
だけど、嫌な気分ではなかった。
美晴の言葉は、優しく俺の心にまで染み込んでいった。
差し出された言葉の数々を、俺はゆっくりと噛み砕き、呑みこんでいく。
ああ、そうか。
夢なんてものは、そう特別なものではない。
誰だって当たり前に思い描いて、それに向かって進もうとするものなのだ。
掲げてはおろし、また掲げてはおろす。みんな、繰り返し夢を持っていく。夢を見ることに、良いも悪いも存在しないのだ。
誰だって同じような失敗をすることもある。
何度も失敗をして、それでも前に進もうとする。
だけど俺は、たった一度の失敗に足を引っ張られてしまった。みんなが立ち上がって前に進もうとするのを、転んだまま抗いもせずに見送ってしまっていた。
――俺は、もう一度頑張れるのかな。夢に向かって足を進められるのかな。
頭にぐちゃぐちゃと掻きまわされたみたいな衝撃が走り、しかし見開いた両目に映る景色は驚くほどスッキリとしていた。
制服のシャツの裾を握った。
手の中で圧されたそれはひどくくしゃくしゃになった。
当たり前だ。
それぐらい当たり前な事を、俺は忘れていた。
寝ている時に夢を見るのと同じくらいに自然な事なのだ。
「……俺は、羨ましかったのかもしれない」
「宗也、くん?」
「自分の夢をはっきりと掲げて、周りを巻き込んででもひたすらにそれを叶えようとしているあいつが、たぶん、きっと羨ましかったんだ」
最初は本当に、ただそれだけの気持ちだった。
初めて部室にやって来た日の菜摘を思い出す。
凛とすました顔で、半ば強引に夢を押しつけてきた。
わけがわからなく、だけどそれでも仕方なく付き合っていたのは、俺もまんざらではなかったからなのだろう。
「でも羨むだけじゃだめなんだよな。俺が、叶える側にいかないと」
俺は、ぐっと拳を握りしめた。
「俺、新星を見つけるよ。俺にできるかはわからないけど。とりあえずできる事をできるかぎりやってみる」
「それでこそ、やっぱり――宗也くんだよ」
美晴は目一杯に笑ってくれた。
僅かに目を赤くしながらも、一心に笑んでくれた。
俺も、思わず口許を緩めていた。
「うん、その意気だよ」
不意に声が聞こえ、俺と美晴は咄嗟にその方へ向く。開いたままだった扉の向こうに智幸さんが微笑を浮かべて立っていた。
「良い具合に気持ちの整理はついたかな?」
「ついたかどうかはわからないですけど、ちょっとは落ち付けたかもです」
嘘ではない。息を深く吸い込むと、清涼感が肺を満たした。ずっと掛かっていたもやのようなものが今は消えてなくなっているような気がした。
美晴のおかげで、俺はもう少し、自分の前を向いて歩きだせそうだ。
未来なんてものは俺たちにはわからない。
だけど進まなければ何も始まらないのだ。
嬉しい事も、嫌な事も、きっと自分からやってきたりはしない。
だから俺たちは進学し、就職する。人生を歩んでいく。
足踏みしている暇なんてない。
俺はもう一度、一歩目を踏み出してみようと思えた。
それは本当に些細な一歩だけれど、大きな一歩でもある気がした。
「ちょっと、話があるんだ」
智幸さんが改めて言った。
その表情はいやに険しく、思わず目を逸らしてしまいそうになる。
「菜摘ちゃんのことなんだけどね――」
智幸さんの声に、俺と美晴は同時に息を呑んだ。
秋空はどこまでも高く、広い。
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