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○2章 あやめ荘の愛おしき日常
-16『トランプ』
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アーシェの髪を乾かし終え、風呂の掃除に向かうために部屋を出ると、目の前の廊下にエルナトとシエラがいた。
「ハル、大丈夫?」
「お怪我はありませんでしたか?」
二人ともが俺に詰め寄ってくる。
心配して待ってくれていたのだろうか。
「大丈夫だ。それにしても、気を失うくらい強く殴られた割には、目が覚めるとけろっと元気になってたな」
すっかり回復するほど長い時間寝込んだわけでもないはずなのだが。
「もしかするとここの温泉のおかげかもしれませんね」
シエラが言うと、エルナトがなるほどと頷いた。
「それはあるかも。温泉に浸かるとどういうわけかすごく疲れが取れるんだ」
「へえ、そうなのか。確かに風呂は身体をほぐしたりして疲労回復にいいだろうけど」
「本当、すごいね、温泉って。なんでこんなに回復効果があるんだろう」
「向こうの世界には無いんだっけ」
「そうだよ。まあ、実際にはあるのかもしれないけれど、知られてはいないね」
向こうとこちらで存在するものが一緒とは限らないし、不思議ではないのかもしれない。
しかし温泉がこれほど好評なら、向こうの世界に湯を引っ張れれば大儲けできるかもしれない。だがそもそも『門』を通すパイプを引くことすら現時点では困難だろう。
恒常的に異世界間の穴は通じているが、急に閉じない保障があるわけでもないし、何かのトラブルだって考えられる。だからこそ、異世界の彼らがこの温泉旅館にまで足を運んでくれているわけだが。
「ハルにはわからないかもしれないけど、温泉に入るとマナが少しだけど回復するんだよね」
「へえ。そうなのか」
シエラが頷く。
「マナがあると身体の調子がよくなりますから、僅かですけど実感できますよ。それに、マナがあればこういうこともできます」
シエラが胸の前で両手を広げると、そっと目を閉じて瞑想し始めた。
空気がしんと静まり、部屋の隅で回る扇風機の羽音だけが微かに響いている。
それからゆっくりとシエラが瞳を開いたかと思うと、彼女の手のひらから水泡のような丸い粒が浮き上がり始めた。
ライムグリーンのような蛍光色で、淡く光を放っているように見える。それらの粒がやがて一つに集まり、バレーボールのような大きさの球体が出来上がった。
「これは無理やり可視化させたマナです。本来は透明なのですが、純度の濃いマナはこうして目に見えることがあるんですよ」
「へえ、すごい。綺麗だな」
夜光のような輝きに俺は息を呑んだ。
これが暗がりであったならば、まるで蛍の光のように浮かび上がってもっと綺麗に見えるだろう。
「……あれ?」
ふと、頭の中で既視感を覚えた。
「そういえばこんなの、どっかで見た覚えがあるな」
「そうなんですか?」
小首を傾げたシエラと一緒に、俺も頭をひねらせる。脳の引き出しを全部開けるつもりで思い出そうとする。
蛍の光――そうだ。
「小さい頃、一度だけ蛍を見たことがあったんだ。そこがどこかもわからないような洞窟の中で、どうしてそんな所にいたのかも覚えてないんだけど。でも急に洞窟が明るくなったんだ。なんだろうと気になって近づくと、洞窟の中がすごく明るく光ってたんだよ。それこそ、さっき見せてくれたマナの光みたいに」
そういえば他にもそこで何かを見たような記憶がある。
だが記憶が断片的過ぎてよく覚えていない。
もしかするとその出来事自体が夢だったのかもしれない。それほどに曖昧だ。
「素敵ですね」とシエラが微笑んだ。
気恥ずかしくなって、俺は話題を変えようとわざとらしく頭を掻いて尋ねた。
「そういえば二人はここに何しに来たんだ?」
「もちろん、ハルが心配で様子を見にきたんだよ」
にまりと笑みを浮かべてエルナトが答える。
だが、背中に回したエルナトの手に何かが握られていることに気づいた。
「それだけじゃないだろ」
「えへへ、バレた?」
エルナトが舌を出しておどけてみせ、背中に隠していた何かを差し出す。
「これ、とらんぷ、っていうんでしょ。こっちの世界じゃみんなが知ってる最強の娯楽だって聞いたんだ」
「卓球といいこれといい、誰がそんなこと教えてるんだ」
「全部の名前はわからないけど、他の人はふみかさんって呼んでたよ」
「あの人か……」
――間違ってはいないけど、いつも少しばかり色がついてはいませんか?
確かに娯楽としては一般的だし、楽しい遊び方だってたくさんある。
旅行先で布団の上にトランプなどのカードゲームを広げるのは、学校の修学旅行などで誰しもが一度は経験したことではないだろうか。
トランプを片手に目を輝かせているエルナトを見ると、俺を心配して来たというよりもむしろトランプが主目的なのではないかと疑ってしまう。
「エルナト。お前、本当はただこれがやりたいだけだろ」
「違うよ」
「本当か?」
「ちゃんと心配もしてたよ」
「過去形じゃないか」
「今もだよ」
「信じられん」
「婚約者の言葉を信じられないの?」
そもそもそれがデマカセなのだから信じられるはずもない。
俺は呆れ顔を浮かべて溜め息を漏らした。隣のシエラに向き直る。
「シエラももしかしてこれを?」
まさかシエラまでただ遊びに来たわけじゃないよね、俺を第一に心配して来てくれたんだよね、と内心で願う。
だがシエラは非常に申し訳無さそうに身を捩じらせながら、
「あの……私もやりたいです」と頬に手を当てて呟いた。
「そ、そうか」
俺の見舞いがついでか、トランプがついでか。
これ以上は俺の精神が傷つきそうなのでやめておこう。
「まあ好きにしろ」
と溜め息まじりに扉の前からどくと、エルナトとシエラは待ったましたと言わんばかりに扉に手をかけ、そのまま無遠慮に中へと押し入っていった。
「な、なによ一体。ちょっと、出て行きなさいよ!」
部屋からアーシェの驚きと怒りの混じった大声が漏れ聞こえてくる。
しかしそんなアーシェの怒声もお構いなく、エルナトとシエラは部屋に上がりこんでいた。敷かれた布団の上に早速トランプをばら撒き始めている。
「これってどうすればいいの」とエルナトが俺を呼ぶ。
俺も仕方なく部屋に戻ると、お前が連れてきたのか、と言わんばかりに膨れっ面を浮かべて睨んでくるアーシェと目が合った。
――違いますよ。俺のせいじゃないですよ。
きっとそんな弁明は通じないだろう。
ここはいち早く立ち去るのが懸命だ。不機嫌を煽ってまた全力パンチを見舞われでもしたら、今度こそぽっくり昇天してしまいかねない。
かいつまんでババ抜きのルールだけを教えると、俺は早々に腰を持ち上げた。
「じゃあ、俺は風呂の掃除もあるからこれで」
そのまま逃げようとしたところ、しかしふと、作務衣の裾を引っ張られて引き止められた。
「おいやめろ、エル……」
エルナトかと思って手を払おうとしたが、予想外に、俺の裾を掴んでいたのはシエラだった。
「ハルさんも、一緒にやりましょう?」
布団の上で脚を横に崩して座り込み、俺を上目遣いに見上げてくる。
湯上りの彼女の肌は上気して仄かに赤らみ、緩んだ浴衣から肌蹴る胸元や太ももがより色っぽさを漂わせていた。
意図せずのはずなのに非常に不健全でいやらしく、つい目をやってしまいそうになるのを俺は必死に堪える。
もはや暴力だ。エロの暴力だ。
これが無自覚なのだからなおさら悩ましい。
純朴な瞳で訴えかけてくる彼女の言葉には逆らえず、俺はとうとうその場に膝を折って座り込んでしまったのだった。
○
真夜中のトランプ大会から開放されたのは午前二時になった頃だった。
さすがに風呂の掃除をまだ行っていない上に遊んで時間を潰したとなれば、ふみかさんや両親にひどく怒られることだろう。これ以上の同席は無理だと説得し、ようやくシエラたちが納得してくれた。
「お前ら、みんな寝てる時間なんだから修学旅行みたいなノリもほどほどにな」
「しゅうがくりょこう? よくわかんないけどわかった。まったねー、ハルー」
なにやら含み笑いを浮かべながら扉まで俺を見送りに来たエルナトが、じゃれつくように俺の肩に手を回して抱き付いてくる。
湯上りの石鹸の香りが漂い、ドキドキしてしまいそうになる。
くっついたエルナトを無理やり剥がすと、俺は手を振って部屋を後にした。
抜け駆けだと思われたのか、アーシェが蛇のように鋭い眼差しで見つめていたが、気づかない振りをしておいた。
一時間以上かけてどうにか掃除を終わらせた。
疲労困憊の中、泊まりで事務作業をしていた両親に軽く顔を出し、そのまま帰路につく。
家に着いたときには当然ながら千穂も寝ていて、俺も倒れこむようにベッドで横になった。
卓球や風呂での騒ぎ、トランプのこと。
今日のことを思い返しながら、重たくなったまぶたを閉じる。
眠りにつくのにそう時間はかからなかった。
「ハル、大丈夫?」
「お怪我はありませんでしたか?」
二人ともが俺に詰め寄ってくる。
心配して待ってくれていたのだろうか。
「大丈夫だ。それにしても、気を失うくらい強く殴られた割には、目が覚めるとけろっと元気になってたな」
すっかり回復するほど長い時間寝込んだわけでもないはずなのだが。
「もしかするとここの温泉のおかげかもしれませんね」
シエラが言うと、エルナトがなるほどと頷いた。
「それはあるかも。温泉に浸かるとどういうわけかすごく疲れが取れるんだ」
「へえ、そうなのか。確かに風呂は身体をほぐしたりして疲労回復にいいだろうけど」
「本当、すごいね、温泉って。なんでこんなに回復効果があるんだろう」
「向こうの世界には無いんだっけ」
「そうだよ。まあ、実際にはあるのかもしれないけれど、知られてはいないね」
向こうとこちらで存在するものが一緒とは限らないし、不思議ではないのかもしれない。
しかし温泉がこれほど好評なら、向こうの世界に湯を引っ張れれば大儲けできるかもしれない。だがそもそも『門』を通すパイプを引くことすら現時点では困難だろう。
恒常的に異世界間の穴は通じているが、急に閉じない保障があるわけでもないし、何かのトラブルだって考えられる。だからこそ、異世界の彼らがこの温泉旅館にまで足を運んでくれているわけだが。
「ハルにはわからないかもしれないけど、温泉に入るとマナが少しだけど回復するんだよね」
「へえ。そうなのか」
シエラが頷く。
「マナがあると身体の調子がよくなりますから、僅かですけど実感できますよ。それに、マナがあればこういうこともできます」
シエラが胸の前で両手を広げると、そっと目を閉じて瞑想し始めた。
空気がしんと静まり、部屋の隅で回る扇風機の羽音だけが微かに響いている。
それからゆっくりとシエラが瞳を開いたかと思うと、彼女の手のひらから水泡のような丸い粒が浮き上がり始めた。
ライムグリーンのような蛍光色で、淡く光を放っているように見える。それらの粒がやがて一つに集まり、バレーボールのような大きさの球体が出来上がった。
「これは無理やり可視化させたマナです。本来は透明なのですが、純度の濃いマナはこうして目に見えることがあるんですよ」
「へえ、すごい。綺麗だな」
夜光のような輝きに俺は息を呑んだ。
これが暗がりであったならば、まるで蛍の光のように浮かび上がってもっと綺麗に見えるだろう。
「……あれ?」
ふと、頭の中で既視感を覚えた。
「そういえばこんなの、どっかで見た覚えがあるな」
「そうなんですか?」
小首を傾げたシエラと一緒に、俺も頭をひねらせる。脳の引き出しを全部開けるつもりで思い出そうとする。
蛍の光――そうだ。
「小さい頃、一度だけ蛍を見たことがあったんだ。そこがどこかもわからないような洞窟の中で、どうしてそんな所にいたのかも覚えてないんだけど。でも急に洞窟が明るくなったんだ。なんだろうと気になって近づくと、洞窟の中がすごく明るく光ってたんだよ。それこそ、さっき見せてくれたマナの光みたいに」
そういえば他にもそこで何かを見たような記憶がある。
だが記憶が断片的過ぎてよく覚えていない。
もしかするとその出来事自体が夢だったのかもしれない。それほどに曖昧だ。
「素敵ですね」とシエラが微笑んだ。
気恥ずかしくなって、俺は話題を変えようとわざとらしく頭を掻いて尋ねた。
「そういえば二人はここに何しに来たんだ?」
「もちろん、ハルが心配で様子を見にきたんだよ」
にまりと笑みを浮かべてエルナトが答える。
だが、背中に回したエルナトの手に何かが握られていることに気づいた。
「それだけじゃないだろ」
「えへへ、バレた?」
エルナトが舌を出しておどけてみせ、背中に隠していた何かを差し出す。
「これ、とらんぷ、っていうんでしょ。こっちの世界じゃみんなが知ってる最強の娯楽だって聞いたんだ」
「卓球といいこれといい、誰がそんなこと教えてるんだ」
「全部の名前はわからないけど、他の人はふみかさんって呼んでたよ」
「あの人か……」
――間違ってはいないけど、いつも少しばかり色がついてはいませんか?
確かに娯楽としては一般的だし、楽しい遊び方だってたくさんある。
旅行先で布団の上にトランプなどのカードゲームを広げるのは、学校の修学旅行などで誰しもが一度は経験したことではないだろうか。
トランプを片手に目を輝かせているエルナトを見ると、俺を心配して来たというよりもむしろトランプが主目的なのではないかと疑ってしまう。
「エルナト。お前、本当はただこれがやりたいだけだろ」
「違うよ」
「本当か?」
「ちゃんと心配もしてたよ」
「過去形じゃないか」
「今もだよ」
「信じられん」
「婚約者の言葉を信じられないの?」
そもそもそれがデマカセなのだから信じられるはずもない。
俺は呆れ顔を浮かべて溜め息を漏らした。隣のシエラに向き直る。
「シエラももしかしてこれを?」
まさかシエラまでただ遊びに来たわけじゃないよね、俺を第一に心配して来てくれたんだよね、と内心で願う。
だがシエラは非常に申し訳無さそうに身を捩じらせながら、
「あの……私もやりたいです」と頬に手を当てて呟いた。
「そ、そうか」
俺の見舞いがついでか、トランプがついでか。
これ以上は俺の精神が傷つきそうなのでやめておこう。
「まあ好きにしろ」
と溜め息まじりに扉の前からどくと、エルナトとシエラは待ったましたと言わんばかりに扉に手をかけ、そのまま無遠慮に中へと押し入っていった。
「な、なによ一体。ちょっと、出て行きなさいよ!」
部屋からアーシェの驚きと怒りの混じった大声が漏れ聞こえてくる。
しかしそんなアーシェの怒声もお構いなく、エルナトとシエラは部屋に上がりこんでいた。敷かれた布団の上に早速トランプをばら撒き始めている。
「これってどうすればいいの」とエルナトが俺を呼ぶ。
俺も仕方なく部屋に戻ると、お前が連れてきたのか、と言わんばかりに膨れっ面を浮かべて睨んでくるアーシェと目が合った。
――違いますよ。俺のせいじゃないですよ。
きっとそんな弁明は通じないだろう。
ここはいち早く立ち去るのが懸命だ。不機嫌を煽ってまた全力パンチを見舞われでもしたら、今度こそぽっくり昇天してしまいかねない。
かいつまんでババ抜きのルールだけを教えると、俺は早々に腰を持ち上げた。
「じゃあ、俺は風呂の掃除もあるからこれで」
そのまま逃げようとしたところ、しかしふと、作務衣の裾を引っ張られて引き止められた。
「おいやめろ、エル……」
エルナトかと思って手を払おうとしたが、予想外に、俺の裾を掴んでいたのはシエラだった。
「ハルさんも、一緒にやりましょう?」
布団の上で脚を横に崩して座り込み、俺を上目遣いに見上げてくる。
湯上りの彼女の肌は上気して仄かに赤らみ、緩んだ浴衣から肌蹴る胸元や太ももがより色っぽさを漂わせていた。
意図せずのはずなのに非常に不健全でいやらしく、つい目をやってしまいそうになるのを俺は必死に堪える。
もはや暴力だ。エロの暴力だ。
これが無自覚なのだからなおさら悩ましい。
純朴な瞳で訴えかけてくる彼女の言葉には逆らえず、俺はとうとうその場に膝を折って座り込んでしまったのだった。
○
真夜中のトランプ大会から開放されたのは午前二時になった頃だった。
さすがに風呂の掃除をまだ行っていない上に遊んで時間を潰したとなれば、ふみかさんや両親にひどく怒られることだろう。これ以上の同席は無理だと説得し、ようやくシエラたちが納得してくれた。
「お前ら、みんな寝てる時間なんだから修学旅行みたいなノリもほどほどにな」
「しゅうがくりょこう? よくわかんないけどわかった。まったねー、ハルー」
なにやら含み笑いを浮かべながら扉まで俺を見送りに来たエルナトが、じゃれつくように俺の肩に手を回して抱き付いてくる。
湯上りの石鹸の香りが漂い、ドキドキしてしまいそうになる。
くっついたエルナトを無理やり剥がすと、俺は手を振って部屋を後にした。
抜け駆けだと思われたのか、アーシェが蛇のように鋭い眼差しで見つめていたが、気づかない振りをしておいた。
一時間以上かけてどうにか掃除を終わらせた。
疲労困憊の中、泊まりで事務作業をしていた両親に軽く顔を出し、そのまま帰路につく。
家に着いたときには当然ながら千穂も寝ていて、俺も倒れこむようにベッドで横になった。
卓球や風呂での騒ぎ、トランプのこと。
今日のことを思い返しながら、重たくなったまぶたを閉じる。
眠りにつくのにそう時間はかからなかった。
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