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第二部
52話〈キョウ視点〉キョウとりん
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あおいちゃんが先生のところから戻るのを待っている放課後。
りんに真剣な顔で話を切り出された。
僕とあおいちゃんの仲を応援することはできないこと。
その理由はりんもあおいちゃんが『気になっているから』だと言うこと。
悩ましげにそんな告白をするりんを見て、胸がチクリとするのを感じた。
これは……『罪悪感』だ、もちろん。
何故りんがこんなに『悩ましげ』か、きっとあの『秘密』のせいだから。
普段の彼は慎重であまり人に心を開くタイプではなさそうだが。
僕に、
『おれもあおいのことが気になっている』
と言ってスッキリしたからか。
僕が『応援できない』と言われても怒らなかったからか。
僕に『応援できない』と言わなければならないと言うストレスから解放されて楽になったのか。
ストレス解放後の油断なんかもあり心を開いたのか。
ちょっと気が置けない感じになり、その後さらに踏み込んだ話をしてきた。
僕たちの仲――まだ友達の友達、くらいの仲を脱しきれていない仲――じゃしないだろう話を。
ま、今更だけど。
りん、今までも結構きわどい質問しているし……。
「キョウは、おれとあおいのケンカの原因、知ってる?」
とやはり悩ましげにりんは言った。
「う、うん……」
知っている、と言ってイイのだろうか、と悩んだけど。
正直に言ってしまった。
もはや『正直』しか取ることのできるスタンスがないような気がした。
できるだけ自分の罪悪感を軽くしていくスタイルだ!
『正直』に、しかし『叙述トリック』を駆使しつつ、あおいちゃんの秘密――『あおいちゃんは実は女』――を隠す!
ずっと男のフリをし続けるあおいちゃんの気持ちが少しわかる気がした。
胸が痛む……。
僕、以前、
『あおいちゃんと秘密が共有できて嬉しい』
みたいなことを言ってしまった。
何て酷いことを言ったのだろう……。
「りん、あおいちゃんに手を握られて。
ビックリして怒って、あおいちゃんを置いて先に行ったんだろ?」
と『知っている内容』を言うとりんは苦しげに頷き、しばらく沈黙した後、
「おれ……。
あおいに手を繫がれて……。
実は、ちょっと嬉しかったんだ。
それで、自分でもビックリしちゃって。
あおいから逃げちゃったんだ……」
「そうだったんだ……」
苦しそうに顔をゆがませるりん。
僕は言ってあげたかった。
『僕だってあおいちゃんに手を繫がれたら、嬉しいと思うと思うよ!』
でもそんなこと言えないよ……。
だって、多分りんは僕の言う意味とは少し違う受け取り方をするだろうから。
「男に手を繫がれて嬉しいだなんて。
おれ、ゲイなのかな……」
とりんは本当に悩んだ調子で言った。
きっと誰にも言えずに悩んでいたのだろう。
同じくあおいちゃんが好きな僕に『同性愛』の質問をしつつ、悩んでいたのだ。
りんがした質問の僕の答え、全然参考にならなかっただろうなあ……。
ごめん。
僕たちは前提が違うからね。
りんはあおいちゃんを男の子だと思っていて。
僕はあおいちゃんを女の子だと知っているから。
あおいちゃんに手を繫がれたとき自分のあおいちゃんへの気持ちに気付いたりんは、自分は同性愛者なのではと生まれて初めて考え、悩んできたのだろう。
あれは――りんとあおいちゃんがケンカしたのは――2日前のことだから。
この……3日間? ずっと悩んで……。
いや、3日か。結構悩んでいる期間、まだ短かった。
3日目で『仲間』と思われる僕に悩みを打ち明けるとは。
りんは意外と行動力があるようだ。
打ち明け話、だよな、これ。
すごくデリケートな話だから。
僕は軽い奴だと思われることが多いので(『軽い』であってるけど)、ヒトからあまり打ち明け話の類いをされないのだが。
ときにこの軽さを優しさとか大らかさと勘違いして、打ち明け話を僕だけにする人もいたりする。
りんもそうなのかも。
まあ、身近にいる『仲間』だと思ったからと言うのもあるだろうけど。
「キョウはさ」
とりんは僕をジッと見た。
「いつ、自分がゲイって気付いた?」
「……」
ごめん、りん。
僕、ゲイじゃない。
それに、きっとりんもゲイじゃないと思う。
りんは、あおいちゃんに手を握られてすごく嬉しかったから自分はゲイだと思っているみたいだけど。
きっと僕たちの身体には、意識しないところで『男女』を区別できるものが備わっていて。
りんはあおいちゃんと言う『女の子』に触れられて嬉しかったのではないか?
もしそうなら、りんはゲイじゃないと思う。
けど、言えない。
僕が明かして良いような『秘密』じゃないから。
あおいちゃんが『実は女』と言うことは……。
彼女の将来に関わる可能性があるから。
「僕、ゲイじゃないよ」
と仕方なく、そのままの自分を正直に答えた。
矛盾しているけど。
『あおいちゃんが好き』
と言いつつ、
『ゲイじゃない』
とは。
りんから見たら、いや、あおいちゃんを女子とは知らない人から見たら、矛盾しているけど。
「そっか……」
とりんはさして驚いた様子でもなく、言った。
何故驚かないんだろう? 矛盾しているのに、と意外に思っていると、
「やっぱり……」
「えっ」
やっぱり!?
「キョウはあおいのこと、性別とか関係無しに、好きなんだ……」
とりんは苦しげに。
さも、
『自分はそうじゃないけど、キョウはそう。すごい』
と言った調子で。
……
いや、違うよ!?
あおいちゃんは女の子で。
僕は普通に女の子が好きな男で。
だからあおいちゃんが好きなだけだよ!?
でも。そんなこと、言えない……。
どうしよう。
罪悪感がチクチクと……。
罪悪感はストレスだ。
「りん。
僕はそんなんじゃないよ」
とだけやっと言った。正直、正直。
「僕はりんが思っているような人間じゃない」
と言うと、りんは不思議そうな顔で見てくる。
いや、そんなこと言うなんて、バカ!
思わせぶりなことを言っているだけじゃないか!
思わせぶりなことを言って、りんを混乱させているだけじゃないか!
どうしたらいいんだ!?
「りん」
と僕はりんに微笑みかけ――きっと引きつっているんだろうなあ――、
「あんまり深刻に考えない方がいいよ」
と言うと拳を握ってみせた。
「僕、何でも相談に乗るからさ!」
そうとしか言えないよ…。
少しでもりんの悩みを軽くしてあげられるように。
それしかできない。
「あんまり思い詰めちゃダメだよ!」
りんは目を丸くして僕を見つめた後、微笑んで、
「ありがとう」
と言い、
「キョウってほんと、良い奴だよな」
「いや……」
ほんと。
良い奴ではない。決して。
「おれ、キョウとあおいのこと『応援できない』なんて言ったのに」
「いや、それは仕方ないよ。
お互い様と言うか」
「おれもあおいはキョウとの方が幸せになれると思うんだけど……。
こんな迷ってばかりのおれより。
だから本当はキョウとあおいのこと応援できると良いんだけど……」
いや、りんの状況なら迷って当然だよ!
「でも、キョウのことを応援して。
それでもし、いざキョウとあおいが付き合い始めたら。
おれ、すごい嫌なこと考えそうで。
もともと嫉妬深い性格だし。
だから……」
と言うと悲しげに微笑みつつ、
「だから、応援できないと言っちゃったんだけど。
キョウ、責めるどころか逆に相談にも乗ってくれて。
ほんと……」
ニコッと微笑んだ。
「ありがとう」
いや……良いヤツは、りんの方だよ!
それに、あおいちゃんへの気持ちはりんの方が『純愛』と言う感じがする……。
多分同性愛者じゃないりんが、『女の子』と意識せずにあおいちゃんを好きになるなんて……。
僕、きっと負けてる。
「キョウってほんと……良いヤツ」
とりんはもう一度ニッコリ褒めてくれた。
「はは……」
と僕は、乾いた笑いを浮かべるしかなかった。
りんはちょっとだけスッキリした顔になりもう一度、
「ありがとう」
と言うと、立ち上がり「ちょっとトイレ行ってくる」と教室を出て行った。
僕は1人残った教室で、ぼんやりと考えた……
僕はりんのような真面目な子には軽いヤツと思われ嫌われやすいのだが。
ときには好かれることもあるのだ。
深読みされて。
軽い、の方であってるのに……。
しかし。今回は。今回だけは。
嫌われた方が、マシだったかも……。
罪悪感をすごい感じる。
コレはストレス。
りんは良い子だから、なおさらキツい。
良い子で、真面目で、クヨクヨ考えるタイプみたいだから。
あおいちゃんはおっとり大らかなタイプなのに、何故好きなタイプな神経質で繊細な男なんだろう?
自分とは逆のタイプを求めるのかな……。
僕はできるだけ、りんの悩みを聞いてあげようと思った。
りんのためばかりではなく、自分のために。
自分の罪悪感を軽くするために。
そして。
田中さんに相談しようっと……。
『あおい「実は女」秘密共有仲間』にこの罪を一緒に背負ってもらおう。
そして罪悪感を軽くするんだ!
〈キョウ視点、終〉
りんに真剣な顔で話を切り出された。
僕とあおいちゃんの仲を応援することはできないこと。
その理由はりんもあおいちゃんが『気になっているから』だと言うこと。
悩ましげにそんな告白をするりんを見て、胸がチクリとするのを感じた。
これは……『罪悪感』だ、もちろん。
何故りんがこんなに『悩ましげ』か、きっとあの『秘密』のせいだから。
普段の彼は慎重であまり人に心を開くタイプではなさそうだが。
僕に、
『おれもあおいのことが気になっている』
と言ってスッキリしたからか。
僕が『応援できない』と言われても怒らなかったからか。
僕に『応援できない』と言わなければならないと言うストレスから解放されて楽になったのか。
ストレス解放後の油断なんかもあり心を開いたのか。
ちょっと気が置けない感じになり、その後さらに踏み込んだ話をしてきた。
僕たちの仲――まだ友達の友達、くらいの仲を脱しきれていない仲――じゃしないだろう話を。
ま、今更だけど。
りん、今までも結構きわどい質問しているし……。
「キョウは、おれとあおいのケンカの原因、知ってる?」
とやはり悩ましげにりんは言った。
「う、うん……」
知っている、と言ってイイのだろうか、と悩んだけど。
正直に言ってしまった。
もはや『正直』しか取ることのできるスタンスがないような気がした。
できるだけ自分の罪悪感を軽くしていくスタイルだ!
『正直』に、しかし『叙述トリック』を駆使しつつ、あおいちゃんの秘密――『あおいちゃんは実は女』――を隠す!
ずっと男のフリをし続けるあおいちゃんの気持ちが少しわかる気がした。
胸が痛む……。
僕、以前、
『あおいちゃんと秘密が共有できて嬉しい』
みたいなことを言ってしまった。
何て酷いことを言ったのだろう……。
「りん、あおいちゃんに手を握られて。
ビックリして怒って、あおいちゃんを置いて先に行ったんだろ?」
と『知っている内容』を言うとりんは苦しげに頷き、しばらく沈黙した後、
「おれ……。
あおいに手を繫がれて……。
実は、ちょっと嬉しかったんだ。
それで、自分でもビックリしちゃって。
あおいから逃げちゃったんだ……」
「そうだったんだ……」
苦しそうに顔をゆがませるりん。
僕は言ってあげたかった。
『僕だってあおいちゃんに手を繫がれたら、嬉しいと思うと思うよ!』
でもそんなこと言えないよ……。
だって、多分りんは僕の言う意味とは少し違う受け取り方をするだろうから。
「男に手を繫がれて嬉しいだなんて。
おれ、ゲイなのかな……」
とりんは本当に悩んだ調子で言った。
きっと誰にも言えずに悩んでいたのだろう。
同じくあおいちゃんが好きな僕に『同性愛』の質問をしつつ、悩んでいたのだ。
りんがした質問の僕の答え、全然参考にならなかっただろうなあ……。
ごめん。
僕たちは前提が違うからね。
りんはあおいちゃんを男の子だと思っていて。
僕はあおいちゃんを女の子だと知っているから。
あおいちゃんに手を繫がれたとき自分のあおいちゃんへの気持ちに気付いたりんは、自分は同性愛者なのではと生まれて初めて考え、悩んできたのだろう。
あれは――りんとあおいちゃんがケンカしたのは――2日前のことだから。
この……3日間? ずっと悩んで……。
いや、3日か。結構悩んでいる期間、まだ短かった。
3日目で『仲間』と思われる僕に悩みを打ち明けるとは。
りんは意外と行動力があるようだ。
打ち明け話、だよな、これ。
すごくデリケートな話だから。
僕は軽い奴だと思われることが多いので(『軽い』であってるけど)、ヒトからあまり打ち明け話の類いをされないのだが。
ときにこの軽さを優しさとか大らかさと勘違いして、打ち明け話を僕だけにする人もいたりする。
りんもそうなのかも。
まあ、身近にいる『仲間』だと思ったからと言うのもあるだろうけど。
「キョウはさ」
とりんは僕をジッと見た。
「いつ、自分がゲイって気付いた?」
「……」
ごめん、りん。
僕、ゲイじゃない。
それに、きっとりんもゲイじゃないと思う。
りんは、あおいちゃんに手を握られてすごく嬉しかったから自分はゲイだと思っているみたいだけど。
きっと僕たちの身体には、意識しないところで『男女』を区別できるものが備わっていて。
りんはあおいちゃんと言う『女の子』に触れられて嬉しかったのではないか?
もしそうなら、りんはゲイじゃないと思う。
けど、言えない。
僕が明かして良いような『秘密』じゃないから。
あおいちゃんが『実は女』と言うことは……。
彼女の将来に関わる可能性があるから。
「僕、ゲイじゃないよ」
と仕方なく、そのままの自分を正直に答えた。
矛盾しているけど。
『あおいちゃんが好き』
と言いつつ、
『ゲイじゃない』
とは。
りんから見たら、いや、あおいちゃんを女子とは知らない人から見たら、矛盾しているけど。
「そっか……」
とりんはさして驚いた様子でもなく、言った。
何故驚かないんだろう? 矛盾しているのに、と意外に思っていると、
「やっぱり……」
「えっ」
やっぱり!?
「キョウはあおいのこと、性別とか関係無しに、好きなんだ……」
とりんは苦しげに。
さも、
『自分はそうじゃないけど、キョウはそう。すごい』
と言った調子で。
……
いや、違うよ!?
あおいちゃんは女の子で。
僕は普通に女の子が好きな男で。
だからあおいちゃんが好きなだけだよ!?
でも。そんなこと、言えない……。
どうしよう。
罪悪感がチクチクと……。
罪悪感はストレスだ。
「りん。
僕はそんなんじゃないよ」
とだけやっと言った。正直、正直。
「僕はりんが思っているような人間じゃない」
と言うと、りんは不思議そうな顔で見てくる。
いや、そんなこと言うなんて、バカ!
思わせぶりなことを言っているだけじゃないか!
思わせぶりなことを言って、りんを混乱させているだけじゃないか!
どうしたらいいんだ!?
「りん」
と僕はりんに微笑みかけ――きっと引きつっているんだろうなあ――、
「あんまり深刻に考えない方がいいよ」
と言うと拳を握ってみせた。
「僕、何でも相談に乗るからさ!」
そうとしか言えないよ…。
少しでもりんの悩みを軽くしてあげられるように。
それしかできない。
「あんまり思い詰めちゃダメだよ!」
りんは目を丸くして僕を見つめた後、微笑んで、
「ありがとう」
と言い、
「キョウってほんと、良い奴だよな」
「いや……」
ほんと。
良い奴ではない。決して。
「おれ、キョウとあおいのこと『応援できない』なんて言ったのに」
「いや、それは仕方ないよ。
お互い様と言うか」
「おれもあおいはキョウとの方が幸せになれると思うんだけど……。
こんな迷ってばかりのおれより。
だから本当はキョウとあおいのこと応援できると良いんだけど……」
いや、りんの状況なら迷って当然だよ!
「でも、キョウのことを応援して。
それでもし、いざキョウとあおいが付き合い始めたら。
おれ、すごい嫌なこと考えそうで。
もともと嫉妬深い性格だし。
だから……」
と言うと悲しげに微笑みつつ、
「だから、応援できないと言っちゃったんだけど。
キョウ、責めるどころか逆に相談にも乗ってくれて。
ほんと……」
ニコッと微笑んだ。
「ありがとう」
いや……良いヤツは、りんの方だよ!
それに、あおいちゃんへの気持ちはりんの方が『純愛』と言う感じがする……。
多分同性愛者じゃないりんが、『女の子』と意識せずにあおいちゃんを好きになるなんて……。
僕、きっと負けてる。
「キョウってほんと……良いヤツ」
とりんはもう一度ニッコリ褒めてくれた。
「はは……」
と僕は、乾いた笑いを浮かべるしかなかった。
りんはちょっとだけスッキリした顔になりもう一度、
「ありがとう」
と言うと、立ち上がり「ちょっとトイレ行ってくる」と教室を出て行った。
僕は1人残った教室で、ぼんやりと考えた……
僕はりんのような真面目な子には軽いヤツと思われ嫌われやすいのだが。
ときには好かれることもあるのだ。
深読みされて。
軽い、の方であってるのに……。
しかし。今回は。今回だけは。
嫌われた方が、マシだったかも……。
罪悪感をすごい感じる。
コレはストレス。
りんは良い子だから、なおさらキツい。
良い子で、真面目で、クヨクヨ考えるタイプみたいだから。
あおいちゃんはおっとり大らかなタイプなのに、何故好きなタイプな神経質で繊細な男なんだろう?
自分とは逆のタイプを求めるのかな……。
僕はできるだけ、りんの悩みを聞いてあげようと思った。
りんのためばかりではなく、自分のために。
自分の罪悪感を軽くするために。
そして。
田中さんに相談しようっと……。
『あおい「実は女」秘密共有仲間』にこの罪を一緒に背負ってもらおう。
そして罪悪感を軽くするんだ!
〈キョウ視点、終〉
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