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番外編
王太子視点 2
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母はアルフレッドの婚約者に危害を加えるようになった。私達が危険を感じ父に相談しようとしていたら、先に婚約者の異変に気が付いたアルフレッドはあっさりと婚約を解消した。
しかも、婚約者の新たな婚姻までサポートした。鮮やかな手腕だった。その頃から、アルフレッドは目立たないが凄いのではないか。そんな目で見る者が増えた。婚約者が出来てから見た目が洗練された事もあり、アルフレッドの求心力は増していった。
嫉妬した母は、更に暴走した。よりによって母の実家と敵対しているテイラー公爵の長女とアルフレッドを婚約させようとしたのだ。
アマンダはまだ10歳。厳しい妃教育に耐えるには幼過ぎる。きっと母はアマンダを徹底的にいびるだろう。そうして、手懐けるつもりなんだ。母はそうやって使用人を選別していた。アマンダが逃げればアルフレッドに婚約者はもう見つからない。逃げなくても、母の言いなりにさせる事くらいは出来るだろう。
母を止めようとしたが、嫌われている私では何も出来なかった。が、父は見事だった。アルフレッドとアマンダを王命で婚約させ、アルフレッドをテイラー公爵家に避難させたのだ。
アマンダはまだ幼い。王城に来させるには早いと言って。
母は、思い通りにならずに荒れた。アマンダと接触しようとすると、必ずテイラー公爵か夫人がセットでついて来る。手懐けるなんて夢のまた夢だ。
母はアルフレッドの悪口を吹聴する事で評判を下げようとした。それは成功した。アルフレッドは、王族でありながら貴族に馬鹿にされるようになった。が、ある日を境にアルフレッドを慕う貴族が増え始めた。
原因は、アマンダだ。彼女はアルフレッドにベタ惚れらしくあちこちでアルフレッドの魅力を吹聴していたのだ。幼い子どもが必死で婚約者の魅力を語る姿は人々の心を捉えた。アマンダに寄り添うアルフレッドも美しい王子様だと評判になった。
母は荒れた。馬鹿みたいに散財するようになり、実家から資金援助まで受けて宝石を買い漁るようになった。
私も複雑な気持ちだった。このままではアルフレッドが王になるのではないか。私は王となるべく誰よりも勉強した。それなのに……アルフレッドに王の座を持って行かれてしまうのではないか。
アルフレッドは嫌いではなかった筈なのに、憎んでしまいそうになった。
アマンダが成人してアルフレッドが城に戻った時、美しく洗練された姿を見て驚き、焦った。
アルフレッドが私の部屋を訪れた時は、正直言って怖かった。だが、アルフレッドは王位など望んでいなかった。ただ穏やかな微笑みを浮かべ、私に問うた。
しかも、婚約者の新たな婚姻までサポートした。鮮やかな手腕だった。その頃から、アルフレッドは目立たないが凄いのではないか。そんな目で見る者が増えた。婚約者が出来てから見た目が洗練された事もあり、アルフレッドの求心力は増していった。
嫉妬した母は、更に暴走した。よりによって母の実家と敵対しているテイラー公爵の長女とアルフレッドを婚約させようとしたのだ。
アマンダはまだ10歳。厳しい妃教育に耐えるには幼過ぎる。きっと母はアマンダを徹底的にいびるだろう。そうして、手懐けるつもりなんだ。母はそうやって使用人を選別していた。アマンダが逃げればアルフレッドに婚約者はもう見つからない。逃げなくても、母の言いなりにさせる事くらいは出来るだろう。
母を止めようとしたが、嫌われている私では何も出来なかった。が、父は見事だった。アルフレッドとアマンダを王命で婚約させ、アルフレッドをテイラー公爵家に避難させたのだ。
アマンダはまだ幼い。王城に来させるには早いと言って。
母は、思い通りにならずに荒れた。アマンダと接触しようとすると、必ずテイラー公爵か夫人がセットでついて来る。手懐けるなんて夢のまた夢だ。
母はアルフレッドの悪口を吹聴する事で評判を下げようとした。それは成功した。アルフレッドは、王族でありながら貴族に馬鹿にされるようになった。が、ある日を境にアルフレッドを慕う貴族が増え始めた。
原因は、アマンダだ。彼女はアルフレッドにベタ惚れらしくあちこちでアルフレッドの魅力を吹聴していたのだ。幼い子どもが必死で婚約者の魅力を語る姿は人々の心を捉えた。アマンダに寄り添うアルフレッドも美しい王子様だと評判になった。
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アルフレッドが私の部屋を訪れた時は、正直言って怖かった。だが、アルフレッドは王位など望んでいなかった。ただ穏やかな微笑みを浮かべ、私に問うた。
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