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きゃあ! 今日もかっこいい!
今日の衣装は黒ですか!

ダークな雰囲気で、とっても素敵です!

これはアレね。3枚目のシングルのカップリングが合うわ!

「アマンダ、踊ってくれる?」

「喜んで!」

即答だ。マリオン殿下が不機嫌そうになさっているけど知るか。わたくしが最優先するのはアル様よ!

「わたくしはマリオン殿下と踊りたいわ。よろしくて?」

「……勿論です。お手をどうぞ、キャサリン王女」

これは、キャサリン王女が助けて下さったのよね?
チラリと彼女を見ると悪戯っぽく笑っている。

ありがとうございます!

キャサリン王女とお会いしたのは初めてだけど、良い人だわ!

「後で可愛い婚約者を紹介してね。アルフレッド殿下」

「喜んで」

こうして、わたくしは久しぶりにアル様と踊れる事になった。

優しい曲が流れる。
男女がゆっくり話しながら踊れる曲だ。

「父上とキャサリン王女に助けられたな」

チラリと見ると、国王陛下が楽団に指示を出していた。そうか、わたくし達がゆっくり話せるように穏やかで長めの曲にして下さったんだ。

「アル様、お会いしたかったです」

「俺もだ。それにしても……今日のドレスは目に毒だな」

「似合いませんでしたか?」

初めての夜会だから気合いを入れたのに!

「違う。逆。似合い過ぎてるよ。ただちょっと……露出が多くないかな?」

「皆様同じくらい露出していらっしゃいますよ?」

平均的な露出具合だと思うけど……。あまり露出しないのも浮くからこれくらいは……。はっ!

わたくしは、チラリと胸元を見る。
アル様も、耳を赤くして胸を見ておられる。

これか!

そうだよ! この世界、みんな発育が良いんだけど……わたくしは同世代の令嬢と比べると……胸がない。

レベッカ様も見事なプロポーションだった。王女様も……完璧な美しさだ。

そうかぁ、胸がないのに露出するのはみっともないのかも。背中の空いたドレスなんだけど……もっと露出を抑えた方が良かったかも……。

「アル様、ごめんなさい。わたくし……その……」

「ん? 駄目とは言ってないよ。けど、今度からは俺がドレスを贈っても良いかな?」

「はい! もちろんです!」

アル様からドレスをプレゼントして貰えるなんて嬉しい! 最高だわ!

「もちろん、今日のドレスも満点だよ。ただちょっと、俺の心が狭いだけ。だからアマンダは気にしないで」

こころが、せまい?
……どういう事かしら?

もしかして、アル様は……胸が大きい女性が好みなのかしら?!

心が狭いって事は……胸が大きくないと嫌って事?! そんな! いや、まだ15歳だし成長する希望はあるわ! 帰ったら早急にお母様に聞きましょう!

「アマンダ、考え事は後にして。今は俺を見てよ」

ぎゃあ!
アル様のアイドルスマイルは反則です。

「申し訳ありません。今日も素敵ですわ」

「ありがとう。アマンダも可愛いよ」
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