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「アマンダ、どうした?」
「な、なんでもありませんわ! お兄様、わたくしお腹が空きましたの」
秘技! 話題逸らしっ!
「そうか! ずっと寝ていたものな! すぐ食事にしよう! 豪勢にするよう伝えてくる!」
普通は効かないんだけど、優しいお兄様には効いたみたい。
お兄様は部屋を出て行きアルフレッド殿下とアンリだけが残された。
「アンリだったよね? 暴走したリチャードを追いかけてくれるかい? アマンダは2日も寝たきりだったんだ。いきなり豪華な食事をしたりしたら身体を壊してしまう」
「かしこまりました」
「ああそうだ、婚約者とはいえ2人きりはまずいからね。扉は開けておくように」
紳士!
アルフレッド殿下の発言に、アンリは嬉しそうにわたくしに目配せしてきた。この視線は、いい人と婚約しましたねって言ってる。
アンリに目配せを返して、ニッコリ微笑む。
そうよね! この婚約、大成功よね!
「体調は大丈夫?」
アルフレッド殿下がわたくしを気遣って下さる。
「はい。もう大丈夫ですわ」
「それは良かった。じゃあ少し話をしようか」
「はい。喜んで」
優しいなぁ。王子様って感じ。
今のアルフレッド殿下もとってもかっこいい。けど、お兄様もお父様もイケメンだから慣れてしまっているのよね。
おかげで、ドキドキせずにお話しできるのは嬉しい。
「とりあえず、婚約者になった事だしアマンダと呼んでも良いかな?」
「もちろんです。どうぞお好きにお呼び下さい」
「落ち着いてるね。この間とは大違いだ」
う、確かに。
だって、声はユナ様だけど見た目は違うもの。
「……やっぱり前の姿の方が良い?」
そう言って、アルフレッド殿下は髪をかき上げた。ひゃ、ひゃああ!
似てる。めっちゃユナ様に似てる!
「ふぅん、やっぱりアマンダはこの姿の方が好き? ユナ様だっけ? どんな人なの? 教えてよ」
それからは、よく覚えていない。
大興奮してユナ様の事を語り尽くした記憶しかない。
「なるほど、そっかぁ。なら、俺はユナ様と似た姿でいる方が良いかな?」
なぜか、アルフレッド殿下はずーっと笑顔だ。笑顔で話を促されるから、ついついなんでも喋ってしまう。
アルフレッド殿下は、前世の事をわたくしが見た夢だと思ってるみたいだ。素敵な夢だねって微笑んでわたくしの話を一切否定しない。それどころか、どんどん話を進めていく。こ、これはまずい!
アルフレッド殿下は、ユナ様じゃないっ!
「確かにユナ様似ておられるアルフレッド殿下は素敵です! ですけど、アルフレッド殿下とユナ様は別人ですもの。お好きな格好をなさればよろしいかと」
「へぇ、良いの? たまには見たいんじゃない? だって、夢なんだから。現実でユナ様と会う手段は無いんだろう?」
「……それは」
そうだ。この世界にユナ様は居ない。彼の歌を聞く事はもう出来ない。
あんなに好きだったのに、ライブに行けないし音楽も聴けないし、DVDも見れないし……。
「な、なんでもありませんわ! お兄様、わたくしお腹が空きましたの」
秘技! 話題逸らしっ!
「そうか! ずっと寝ていたものな! すぐ食事にしよう! 豪勢にするよう伝えてくる!」
普通は効かないんだけど、優しいお兄様には効いたみたい。
お兄様は部屋を出て行きアルフレッド殿下とアンリだけが残された。
「アンリだったよね? 暴走したリチャードを追いかけてくれるかい? アマンダは2日も寝たきりだったんだ。いきなり豪華な食事をしたりしたら身体を壊してしまう」
「かしこまりました」
「ああそうだ、婚約者とはいえ2人きりはまずいからね。扉は開けておくように」
紳士!
アルフレッド殿下の発言に、アンリは嬉しそうにわたくしに目配せしてきた。この視線は、いい人と婚約しましたねって言ってる。
アンリに目配せを返して、ニッコリ微笑む。
そうよね! この婚約、大成功よね!
「体調は大丈夫?」
アルフレッド殿下がわたくしを気遣って下さる。
「はい。もう大丈夫ですわ」
「それは良かった。じゃあ少し話をしようか」
「はい。喜んで」
優しいなぁ。王子様って感じ。
今のアルフレッド殿下もとってもかっこいい。けど、お兄様もお父様もイケメンだから慣れてしまっているのよね。
おかげで、ドキドキせずにお話しできるのは嬉しい。
「とりあえず、婚約者になった事だしアマンダと呼んでも良いかな?」
「もちろんです。どうぞお好きにお呼び下さい」
「落ち着いてるね。この間とは大違いだ」
う、確かに。
だって、声はユナ様だけど見た目は違うもの。
「……やっぱり前の姿の方が良い?」
そう言って、アルフレッド殿下は髪をかき上げた。ひゃ、ひゃああ!
似てる。めっちゃユナ様に似てる!
「ふぅん、やっぱりアマンダはこの姿の方が好き? ユナ様だっけ? どんな人なの? 教えてよ」
それからは、よく覚えていない。
大興奮してユナ様の事を語り尽くした記憶しかない。
「なるほど、そっかぁ。なら、俺はユナ様と似た姿でいる方が良いかな?」
なぜか、アルフレッド殿下はずーっと笑顔だ。笑顔で話を促されるから、ついついなんでも喋ってしまう。
アルフレッド殿下は、前世の事をわたくしが見た夢だと思ってるみたいだ。素敵な夢だねって微笑んでわたくしの話を一切否定しない。それどころか、どんどん話を進めていく。こ、これはまずい!
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「確かにユナ様似ておられるアルフレッド殿下は素敵です! ですけど、アルフレッド殿下とユナ様は別人ですもの。お好きな格好をなさればよろしいかと」
「へぇ、良いの? たまには見たいんじゃない? だって、夢なんだから。現実でユナ様と会う手段は無いんだろう?」
「……それは」
そうだ。この世界にユナ様は居ない。彼の歌を聞く事はもう出来ない。
あんなに好きだったのに、ライブに行けないし音楽も聴けないし、DVDも見れないし……。
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