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45.神からの電話【ニック視点】
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オレが騎士団に戻った頃、時が動き出した。
仲間達は驚いていたが、作戦は聞いていたので透明化が切れたと思っているようだ。
「ニック、おかえり!」
みんなが迎えてくれた。団長への報告を済ませたあたりで、神の姿が街中に流れて、懲罰はもう行わないと言われている。良かった。これで少なくとも愛梨沙が痛い思いをすることは無い。
「良かったな、ニック」
「うまくいったか?」
「聖女様を口説けたかー?」
うっ、やはりバレバレだったようだ……。
「なんとか、うまくいったぞ。ダリス、買い物助かった。みんなもありがとな」
「おう、おめでとう」
「ありがとう。でも、これからだ」
オレは、愛梨沙と恋人になれた。だが、今のままではおそらく愛梨沙は、生涯神殿から出られない。彼女もそれを受け入れているし、オレもそれでも良いと言った。その言葉に嘘はないが、出来るなら愛梨沙を自由にしてやりたい。
それに、オレは、愛梨沙と結婚もしたいし、子どもだって出来るなら欲しい。
自分がこんなに欲深いとは思わなかったな。
街の様子、気遣う様子の仲間、団長の言葉からも今後が簡単に進むわけはないと痛いほど分かる。
「前進したなら、問題ねぇよ。恋に障害はつきものって言うしな」
そうだな。ダリスの前向きさにはいつも救われる。
「とにかく、今日はもう休め。遠征隊が戻るのは急いでも明後日だ。それまでお前は騎士団から出れないし、仕事もさせられん」
「かしこまりました、団長、オレはできるだけ部屋に居るようにします」
「鍛錬くらいなら構わんぞ。とにかく、団員以外の者が居る場所には、行くな」
「はっ」
……………………
部屋に戻り、一息つく。
なんだか、寂しい。さっき別れたばかりなのにな。愛梨沙から貰ったペンダントで通信を試みるが、留守番とやらになっている。残念だ。
「ニックだ、しばらく部屋に居るからいつでも連絡してくれ。部屋を出る時は留守番にするから」
メッセージを残し、ペンダントを見つめる。ずいぶん色んな事があった。聖女様は、愛梨沙と言う名前だった。これは、団長にも報告していない。愛梨沙の名前は、誰も聞かなかったと言っていた。なら、オレだけ知ってれば良い。
愛梨沙は、話してみると色んな事を知っていた。改めてオレ達とは、違う世界から来たんだと実感する。18歳とは驚いた。立派な成人ではないか。本来なら結婚できるし、子どもも……いや、落ち着け、まだ恋人になったばかりだ。邪な事を考えるのは早い!
なんだか悶々としてきたところで、耳から不思議な音がした。これは、透明化で隠したイヤーカフか。神様からだな。何かあったのだろうか?
「はい、ニックです」
「我じゃ、ニック大事な話がある。愛梨沙には言えぬ」
「それは、先程少し話題に出た愛梨沙から出た黒いモヤの事ですか?」
神様が、話題を逸らしたがっているのが分かったので、あまり深く聞かなかったが、やはりアレは気のせいじゃなかったのか。
「察しが良いのぉ。先程も、シスターコリンナがやらかしてのぉ。懲罰は必要だと、愛梨沙を鞭で打とうとしたのじゃ」
「神様、少し神殿まで行って参ります」
「待て待て待て! 愛梨沙が上手くやり、シスターの鞭は消え去った。そのあと、聖女として懲罰の撤廃を我に宣言した。神殿長を差し置いての。立派な姿じゃったぞ。愛梨沙のホログラムの機械がまだ残っとるから、その様子も全て公開したいのじゃが、国王が不快にならぬかと心配しておったから先に確認させてくれぬか?」
「すぐ団長に確認します。その前に……」
「分かっとる、あのモヤの説明じゃな。あれはの、聖女の呪いじゃ」
「呪い……ですか?」
「そうじゃ、聖女は人の安穏を願う存在として召喚されておるから、人を案じたり、愛したりする分には良いのじゃが、その力が憎しみに向くと呪いに囚われる。過去にひとり、呪われた聖女がおる。だが、我も聖女の力が強くならぬと様子が見えぬ、我が見たのは、聖女が呪われた瞬間だけじゃった……なんとか力を抑えたのじゃが、その時我の力もほとんど失われたんじゃ。その時最後の力で神殿に聖女を大切にし、決して無理はさせるな。愛する者が居ればその意思を尊重しろと告げはしたが、長い時を経てその教えは失われたようじゃのぉ」
「じゃあ、愛梨沙から出たモヤは……」
「呪いのはじまりじゃな。あのモヤが聖女の身体を覆い尽くせば、聖女ではなくなるし、人でもなくなる」
「止めるには、憎しみより、愛情を愛梨沙に示せば良いんですか?」
「正解じゃ、其方はうまく止めたようじゃのう」
あの時の愛梨沙は、明らかにおかしかった。目の焦点は定まってなかったし、身体中汗びっしょりだった。
慌ててオレに意識が向くように話しかけたら、真っ赤な顔して可愛らしかった。そうか、やはりアレは良くないものだったのか。だが、気になる事がある。
「今までの愛梨沙の状況からして、憎しみを抱くなと言う方が無理ではないですか? 今までは何故問題なかったのでしょう?」
「今までは、憎しみより恐怖が勝っておったのじゃ、じゃが、作戦準備で無理をさせすぎた。ニックがおらぬ状況で、愛梨沙のストレスはピークじゃった。そして、自分が安全になる結界を使った事で恐怖は失われて、憎しみだけが残ったのじゃ」
そうか、オレと会えないだけでそんなにも不安定になるのか。仄暗い喜びが生まれるのを感じる。やはり、できるだけ愛梨沙のそばにいる方法を考えねば。
「神様、そのモヤを止める方法はないのですか?」
「聖女を辞めるか、愛情で包むしかないのぉ」
「聖女、辞めさせてぇなぁ」
「気持ちは分かるが、外で言うなよ」
「分かってます。極力愛梨沙と居るように工夫をして、愛梨沙が不安にならないようにします」
「頼む、本来なら色んな人と話す事で発散するストレスを全部ニック任せなのは忍びないがのぅ」
「愛梨沙が頼るのはオレだけなんて、最高ですよ」
神様は若干呆れた声色で、頼むと言って通話は切れた。
仲間達は驚いていたが、作戦は聞いていたので透明化が切れたと思っているようだ。
「ニック、おかえり!」
みんなが迎えてくれた。団長への報告を済ませたあたりで、神の姿が街中に流れて、懲罰はもう行わないと言われている。良かった。これで少なくとも愛梨沙が痛い思いをすることは無い。
「良かったな、ニック」
「うまくいったか?」
「聖女様を口説けたかー?」
うっ、やはりバレバレだったようだ……。
「なんとか、うまくいったぞ。ダリス、買い物助かった。みんなもありがとな」
「おう、おめでとう」
「ありがとう。でも、これからだ」
オレは、愛梨沙と恋人になれた。だが、今のままではおそらく愛梨沙は、生涯神殿から出られない。彼女もそれを受け入れているし、オレもそれでも良いと言った。その言葉に嘘はないが、出来るなら愛梨沙を自由にしてやりたい。
それに、オレは、愛梨沙と結婚もしたいし、子どもだって出来るなら欲しい。
自分がこんなに欲深いとは思わなかったな。
街の様子、気遣う様子の仲間、団長の言葉からも今後が簡単に進むわけはないと痛いほど分かる。
「前進したなら、問題ねぇよ。恋に障害はつきものって言うしな」
そうだな。ダリスの前向きさにはいつも救われる。
「とにかく、今日はもう休め。遠征隊が戻るのは急いでも明後日だ。それまでお前は騎士団から出れないし、仕事もさせられん」
「かしこまりました、団長、オレはできるだけ部屋に居るようにします」
「鍛錬くらいなら構わんぞ。とにかく、団員以外の者が居る場所には、行くな」
「はっ」
……………………
部屋に戻り、一息つく。
なんだか、寂しい。さっき別れたばかりなのにな。愛梨沙から貰ったペンダントで通信を試みるが、留守番とやらになっている。残念だ。
「ニックだ、しばらく部屋に居るからいつでも連絡してくれ。部屋を出る時は留守番にするから」
メッセージを残し、ペンダントを見つめる。ずいぶん色んな事があった。聖女様は、愛梨沙と言う名前だった。これは、団長にも報告していない。愛梨沙の名前は、誰も聞かなかったと言っていた。なら、オレだけ知ってれば良い。
愛梨沙は、話してみると色んな事を知っていた。改めてオレ達とは、違う世界から来たんだと実感する。18歳とは驚いた。立派な成人ではないか。本来なら結婚できるし、子どもも……いや、落ち着け、まだ恋人になったばかりだ。邪な事を考えるのは早い!
なんだか悶々としてきたところで、耳から不思議な音がした。これは、透明化で隠したイヤーカフか。神様からだな。何かあったのだろうか?
「はい、ニックです」
「我じゃ、ニック大事な話がある。愛梨沙には言えぬ」
「それは、先程少し話題に出た愛梨沙から出た黒いモヤの事ですか?」
神様が、話題を逸らしたがっているのが分かったので、あまり深く聞かなかったが、やはりアレは気のせいじゃなかったのか。
「察しが良いのぉ。先程も、シスターコリンナがやらかしてのぉ。懲罰は必要だと、愛梨沙を鞭で打とうとしたのじゃ」
「神様、少し神殿まで行って参ります」
「待て待て待て! 愛梨沙が上手くやり、シスターの鞭は消え去った。そのあと、聖女として懲罰の撤廃を我に宣言した。神殿長を差し置いての。立派な姿じゃったぞ。愛梨沙のホログラムの機械がまだ残っとるから、その様子も全て公開したいのじゃが、国王が不快にならぬかと心配しておったから先に確認させてくれぬか?」
「すぐ団長に確認します。その前に……」
「分かっとる、あのモヤの説明じゃな。あれはの、聖女の呪いじゃ」
「呪い……ですか?」
「そうじゃ、聖女は人の安穏を願う存在として召喚されておるから、人を案じたり、愛したりする分には良いのじゃが、その力が憎しみに向くと呪いに囚われる。過去にひとり、呪われた聖女がおる。だが、我も聖女の力が強くならぬと様子が見えぬ、我が見たのは、聖女が呪われた瞬間だけじゃった……なんとか力を抑えたのじゃが、その時我の力もほとんど失われたんじゃ。その時最後の力で神殿に聖女を大切にし、決して無理はさせるな。愛する者が居ればその意思を尊重しろと告げはしたが、長い時を経てその教えは失われたようじゃのぉ」
「じゃあ、愛梨沙から出たモヤは……」
「呪いのはじまりじゃな。あのモヤが聖女の身体を覆い尽くせば、聖女ではなくなるし、人でもなくなる」
「止めるには、憎しみより、愛情を愛梨沙に示せば良いんですか?」
「正解じゃ、其方はうまく止めたようじゃのう」
あの時の愛梨沙は、明らかにおかしかった。目の焦点は定まってなかったし、身体中汗びっしょりだった。
慌ててオレに意識が向くように話しかけたら、真っ赤な顔して可愛らしかった。そうか、やはりアレは良くないものだったのか。だが、気になる事がある。
「今までの愛梨沙の状況からして、憎しみを抱くなと言う方が無理ではないですか? 今までは何故問題なかったのでしょう?」
「今までは、憎しみより恐怖が勝っておったのじゃ、じゃが、作戦準備で無理をさせすぎた。ニックがおらぬ状況で、愛梨沙のストレスはピークじゃった。そして、自分が安全になる結界を使った事で恐怖は失われて、憎しみだけが残ったのじゃ」
そうか、オレと会えないだけでそんなにも不安定になるのか。仄暗い喜びが生まれるのを感じる。やはり、できるだけ愛梨沙のそばにいる方法を考えねば。
「神様、そのモヤを止める方法はないのですか?」
「聖女を辞めるか、愛情で包むしかないのぉ」
「聖女、辞めさせてぇなぁ」
「気持ちは分かるが、外で言うなよ」
「分かってます。極力愛梨沙と居るように工夫をして、愛梨沙が不安にならないようにします」
「頼む、本来なら色んな人と話す事で発散するストレスを全部ニック任せなのは忍びないがのぅ」
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