16 / 82
16.この気持ちは【ニック視点】
しおりを挟む
「おかしい」
身体の調子が異常に良いのは、聖女様が癒しを下さったおかげだとは思うのだが、癒し以外に何かがかかっている気がする。聖女様がかけてくださったものだし、悪いものではなさそうだが、なんだコレ?
しかし、聖女様は癒しを秘密裏にかけることがおできになるとは驚いた。もしかしたら、他にも何かお出来になるのかもしれんな。本日の授業も、こちらの世界の常識をご存知ないはずなのに、シスターの異常に難しい問題には全て正解。授業も、肯定の言葉とシスターへの賛辞しか仰らない。
聖女様の瞳には、生気がなかった。なぜ神殿の方々は気が付かないのだ。授業とは本来、疑問が出て質問も行い、間違いもするはずだろ?
それに、なんだあの食事は!
みな驚いていた様子だったが、シスターは笑いながら聖女様は粗食を好まれるとか言ってやがった。粗食だと! アレは罪人の食事よりも粗末ではないか! それを嬉しそうに食べる聖女様をみて確信した。おそらくあのシスターは、また食事を与えてやがらねぇ。しかし、聖女様が衰弱したご様子はない。どういうことだ?
「ただいま戻りました。団長」
「ご苦労、聖女様のご様子はどうだ?」
「本日は、シスターの授業を受けておられましたが、生気がないご様子で、ひたすらにシスターへの賛辞を繰り返しておられました。本日は、わたしのいる時には、懲罰などはありませんでした」
「そうか、懲罰はなかったようで良かったが、生気がない様子というのが気になるな」
「聖女様が授業中話されたのは4つの言葉だけです。はい、わかりました、シスターのおかげです、素晴らしい。コレだけです」
「すっかりシスターの言いなりか」
「ええ、他の神殿の方々が聖女様に話しかけようとなさいましたが、頑なにお話をされませんでした」
「そうなると、なかなか聖女様とシスターを引き離せないか?」
「シスターは、周りの目があれば懲罰などは避けるようですので、神殿で出来るだけシスターの授業を見ると良いと話をしておきます。また、シスターより聖女様が注目されると聖女様が危険です。本日も、聖女様が浄化をなさいましたが、おそらく街中に広がった筈です。その前に行ったシスターの浄化とは桁違いでした。それに嫉妬の目を向けておられましたので、シスターの指導力があるからだとシスターを褒める方へ話を誘導したところ、機嫌良く退出なさいました」
「あの異常な浄化は、やはり聖女様か」
「やはり街中でも感じましたか」
「ああ、それどころか、街の外の魔物も消滅したらしいぞ」
「凄まじいですね」
「しかし、国と神殿にとってはありがたいが、聖女様にとってはまずいかもしれん」
「と、言いますと?」
「ここまで強力な力をお持ちの聖女様の場合、生涯神に仕えることを、国に望まれるかもしれん」
「な?!」
「国王陛下も、聖女様をお守りしたいだろうが、聖女様の評判が上がれば上がるほど聖女様が生涯神殿に仕えれば上手くいくなどと考える輩が出る。本来なら、有力貴族が目をつけるからそういった話は出る事はないが、今回は状況が違う。いつもだったら、聖女様が祈った姿を見た貴族連中がこぞって求婚にくるが、そもそも祈る場に部外者は立ち入り禁止だ。俺も神殿に祈りを見学したいと申し出たが、許されなかった。他の貴族の大量の申し出も、聖女様はまだ召喚されたばかりだと言い、断っている。国王陛下も、聖女様と会えていない」
「そういえば、シスターコリンナは、はじめて聖女様が祈られた時、護衛騎士と聖女様が恋仲になった事もあるが、そんな感情は不要だと言っておられました。教皇様も否定するご様子が無かったので、少し疑問に思っていたのです」
「神殿ははじめから、聖女様を一生飼うつもりか」
「可能性はありますね。聖女様と話すのはシスターだけ、オレは聖女様のお相手にはなりえません。ですが貴族と、聖女様が望めばお幸せになれる。そもそもそんな選択肢があると聖女様に知らせないのでしょう。対外的には、聖女様が望んで神殿に仕えているとすれば良いですからね」
あんな可愛い方だ、貴族と会ってしまえばすぐに妻にと求められる。聖女様だって、シスターと過ごすより愛されて幸せな暮らしをする方が良いはずだ。
なんだか、胸が痛いが気のせいだろう。聖女様が癒して下さったんだ。痛みなどないはずなのに。
「ニック、ひどい顔だぞ。お前は昔からわかりやすいな。聖女様がお前を選ぶかもしれんだろう。実際、護衛騎士と結婚した方もおられるのだから」
「あり得ませんよ、助けてと言われても助けなかったオレなんて」
「お前は充分聖女様をお助けしていると思うが」
「それに、オレは話す事もできないんですよ」
確かに聖女様は可愛い。こっそりオレに癒しをくれた時の悪戯っぽい顔はものすごく魅力的だったし、守りたいとも思う。
「そうか、会話が禁じられた聖女様など初めてだな」
「食事も、罪人よりも粗末です。しかし、嬉しそうに食べておられました。おそらく、きちんと毎回食事が出ているわけではないと思われます。オレが護衛をはじめて、食事を拝見するのははじめてですから」
「ありえんな」
「食事すらも聖女様を操る手段なのかもしれません。ただ、衰弱されたご様子はありません」
理由はわからないが、最初よりもだいぶお元気そうだった。
「聖女様は、任期の間にお役目を果たされるが、お役目が何かは神殿しか知らない。もしかしたら、聖女様のお役目が今回は違うのかもしれん」
聖女様はいつもいるわけじゃねぇ。10年や20年いない事もあれば、立て続けに召喚される事もある。だから、王妃様も召喚は事故のようなものと割り切ったのだろう。基本的に魔物が増えたら聖女様が召喚され、聖女様のお役目が終わる頃には、魔物が少なくなる。
今回は、聖女様の凄まじいお力で魔物は居なくなっているが、発生も増えていて、減らした翌日には出てくる。まあそれも、すぐ聖女さまが祈るからいなくなるので余計な不安を与えないように、この事は極秘だ。知ってるのは騎士団と、国王様だけ。神殿も独自に魔物の調査をしてはいるが、奥までは入らないから知らないだろう。
今までは魔物を減らせばしばらくは安全だったから、色々疑問が残る。
「とにかく情報が足りん、しばらくは聖女様が出来るだけ穏やかに過ごされるよう、陰ながらサポートするしかない」
「そうですね」
身体の調子が異常に良いのは、聖女様が癒しを下さったおかげだとは思うのだが、癒し以外に何かがかかっている気がする。聖女様がかけてくださったものだし、悪いものではなさそうだが、なんだコレ?
しかし、聖女様は癒しを秘密裏にかけることがおできになるとは驚いた。もしかしたら、他にも何かお出来になるのかもしれんな。本日の授業も、こちらの世界の常識をご存知ないはずなのに、シスターの異常に難しい問題には全て正解。授業も、肯定の言葉とシスターへの賛辞しか仰らない。
聖女様の瞳には、生気がなかった。なぜ神殿の方々は気が付かないのだ。授業とは本来、疑問が出て質問も行い、間違いもするはずだろ?
それに、なんだあの食事は!
みな驚いていた様子だったが、シスターは笑いながら聖女様は粗食を好まれるとか言ってやがった。粗食だと! アレは罪人の食事よりも粗末ではないか! それを嬉しそうに食べる聖女様をみて確信した。おそらくあのシスターは、また食事を与えてやがらねぇ。しかし、聖女様が衰弱したご様子はない。どういうことだ?
「ただいま戻りました。団長」
「ご苦労、聖女様のご様子はどうだ?」
「本日は、シスターの授業を受けておられましたが、生気がないご様子で、ひたすらにシスターへの賛辞を繰り返しておられました。本日は、わたしのいる時には、懲罰などはありませんでした」
「そうか、懲罰はなかったようで良かったが、生気がない様子というのが気になるな」
「聖女様が授業中話されたのは4つの言葉だけです。はい、わかりました、シスターのおかげです、素晴らしい。コレだけです」
「すっかりシスターの言いなりか」
「ええ、他の神殿の方々が聖女様に話しかけようとなさいましたが、頑なにお話をされませんでした」
「そうなると、なかなか聖女様とシスターを引き離せないか?」
「シスターは、周りの目があれば懲罰などは避けるようですので、神殿で出来るだけシスターの授業を見ると良いと話をしておきます。また、シスターより聖女様が注目されると聖女様が危険です。本日も、聖女様が浄化をなさいましたが、おそらく街中に広がった筈です。その前に行ったシスターの浄化とは桁違いでした。それに嫉妬の目を向けておられましたので、シスターの指導力があるからだとシスターを褒める方へ話を誘導したところ、機嫌良く退出なさいました」
「あの異常な浄化は、やはり聖女様か」
「やはり街中でも感じましたか」
「ああ、それどころか、街の外の魔物も消滅したらしいぞ」
「凄まじいですね」
「しかし、国と神殿にとってはありがたいが、聖女様にとってはまずいかもしれん」
「と、言いますと?」
「ここまで強力な力をお持ちの聖女様の場合、生涯神に仕えることを、国に望まれるかもしれん」
「な?!」
「国王陛下も、聖女様をお守りしたいだろうが、聖女様の評判が上がれば上がるほど聖女様が生涯神殿に仕えれば上手くいくなどと考える輩が出る。本来なら、有力貴族が目をつけるからそういった話は出る事はないが、今回は状況が違う。いつもだったら、聖女様が祈った姿を見た貴族連中がこぞって求婚にくるが、そもそも祈る場に部外者は立ち入り禁止だ。俺も神殿に祈りを見学したいと申し出たが、許されなかった。他の貴族の大量の申し出も、聖女様はまだ召喚されたばかりだと言い、断っている。国王陛下も、聖女様と会えていない」
「そういえば、シスターコリンナは、はじめて聖女様が祈られた時、護衛騎士と聖女様が恋仲になった事もあるが、そんな感情は不要だと言っておられました。教皇様も否定するご様子が無かったので、少し疑問に思っていたのです」
「神殿ははじめから、聖女様を一生飼うつもりか」
「可能性はありますね。聖女様と話すのはシスターだけ、オレは聖女様のお相手にはなりえません。ですが貴族と、聖女様が望めばお幸せになれる。そもそもそんな選択肢があると聖女様に知らせないのでしょう。対外的には、聖女様が望んで神殿に仕えているとすれば良いですからね」
あんな可愛い方だ、貴族と会ってしまえばすぐに妻にと求められる。聖女様だって、シスターと過ごすより愛されて幸せな暮らしをする方が良いはずだ。
なんだか、胸が痛いが気のせいだろう。聖女様が癒して下さったんだ。痛みなどないはずなのに。
「ニック、ひどい顔だぞ。お前は昔からわかりやすいな。聖女様がお前を選ぶかもしれんだろう。実際、護衛騎士と結婚した方もおられるのだから」
「あり得ませんよ、助けてと言われても助けなかったオレなんて」
「お前は充分聖女様をお助けしていると思うが」
「それに、オレは話す事もできないんですよ」
確かに聖女様は可愛い。こっそりオレに癒しをくれた時の悪戯っぽい顔はものすごく魅力的だったし、守りたいとも思う。
「そうか、会話が禁じられた聖女様など初めてだな」
「食事も、罪人よりも粗末です。しかし、嬉しそうに食べておられました。おそらく、きちんと毎回食事が出ているわけではないと思われます。オレが護衛をはじめて、食事を拝見するのははじめてですから」
「ありえんな」
「食事すらも聖女様を操る手段なのかもしれません。ただ、衰弱されたご様子はありません」
理由はわからないが、最初よりもだいぶお元気そうだった。
「聖女様は、任期の間にお役目を果たされるが、お役目が何かは神殿しか知らない。もしかしたら、聖女様のお役目が今回は違うのかもしれん」
聖女様はいつもいるわけじゃねぇ。10年や20年いない事もあれば、立て続けに召喚される事もある。だから、王妃様も召喚は事故のようなものと割り切ったのだろう。基本的に魔物が増えたら聖女様が召喚され、聖女様のお役目が終わる頃には、魔物が少なくなる。
今回は、聖女様の凄まじいお力で魔物は居なくなっているが、発生も増えていて、減らした翌日には出てくる。まあそれも、すぐ聖女さまが祈るからいなくなるので余計な不安を与えないように、この事は極秘だ。知ってるのは騎士団と、国王様だけ。神殿も独自に魔物の調査をしてはいるが、奥までは入らないから知らないだろう。
今までは魔物を減らせばしばらくは安全だったから、色々疑問が残る。
「とにかく情報が足りん、しばらくは聖女様が出来るだけ穏やかに過ごされるよう、陰ながらサポートするしかない」
「そうですね」
1
お気に入りに追加
339
あなたにおすすめの小説

わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!
【完結】聖女になり損なった刺繍令嬢は逃亡先で幸福を知る。
みやこ嬢
恋愛
「ルーナ嬢、神聖なる聖女選定の場で不正を働くとは何事だ!」
魔法国アルケイミアでは魔力の多い貴族令嬢の中から聖女を選出し、王子の妃とするという古くからの習わしがある。
ところが、最終試験まで残ったクレモント侯爵家令嬢ルーナは不正を疑われて聖女候補から外されてしまう。聖女になり損なった失意のルーナは義兄から襲われたり高齢宰相の後妻に差し出されそうになるが、身を守るために侍女ティカと共に逃げ出した。
あてのない旅に出たルーナは、身を寄せた隣国シュベルトの街で運命的な出会いをする。
【2024年3月16日完結、全58話】
死んでるはずの私が溺愛され、いつの間にか救国して、聖女をざまぁしてました。
みゅー
恋愛
異世界へ転生していると気づいたアザレアは、このままだと自分が死んでしまう運命だと知った。
同時にチート能力に目覚めたアザレアは、自身の死を回避するために奮闘していた。するとなぜか自分に興味なさそうだった王太子殿下に溺愛され、聖女をざまぁし、チート能力で世界を救うことになり、国民に愛される存在となっていた。
そんなお話です。
以前書いたものを大幅改稿したものです。
フランツファンだった方、フランツフラグはへし折られています。申し訳ありません。
六十話程度あるので改稿しつつできれば一日二話ずつ投稿しようと思います。
また、他シリーズのサイデューム王国とは別次元のお話です。
丹家栞奈は『モブなのに、転生した乙女ゲームの攻略対象に追いかけられてしまったので全力で拒否します』に出てくる人物と同一人物です。
写真の花はリアトリスです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる