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1.異世界転移?!
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「はぁー、今日のバイトはきつかったぁ」
高校生のわたしは、居酒屋でアルバイトをしている。今日は金曜日で、かなり忙しかった。
「でも明日は給料日だから、欲しかったゲーム買って、奈々子とカフェに行って……」
…………
「おお! 聖女召喚は成功だ!!!」
は?!
ここどこよ? 考え事しながら歩いてたら、急に目の前に知らない人がいっぱい居るんだけど?!
「聖女様、ようこそいらっしゃいました」
「いやあの、ここどこですか?」
「あなたは、聖女として召喚されました」
答えろや。なにこいつら。
まったく話聞かないじゃないの!!!
「いや、わたしは普通の高校生だし、聖女なんて知らないし」
「すべてわたくしがお教えしますわ」
「今すぐ家に帰して」
「無理です」
「は?! いやいや、何言ってんだよ。勝手に連れてきて帰せません?! 誘拐じゃん!」
「まぁ、なんて事をおっしゃるのですか! あなたは選ばれたのですよ!」
「何にだよ。誘拐は誘拐でしょ」
「神様にです! あなた様は選ばれし聖女様なのですよ!!!」
「は? せいじょ?」
やばいな、なんかおかしな宗教団体にでも拉致られた?! でも、普通に帰ってただけだし、気絶とかした記憶もないし、変な薬とか嗅がされたりもしてないわよね?
「そうです! 聖女なのです! あなた様は神様に選ばれたお方です! さあ! 今すぐ神に祈りを!」
「は?!」
「神に祈りなさいっ!!!」
ちょ! 何この人! だいぶ目が血走ってる?!
すごい顔で睨んでくるんですけどっ!!! こぇぇよ!
「落ち着きなさい、シスターコリンナ。聖女様は来られたばかり。まずはこちらの事情をお話しせねば」
「何をおっしゃるのです神殿長様! 神聖な聖女召喚を誘拐などと、許されませんわ!!!」
「いや、誘拐だろ」
やべ、イラっとしてつい言ってしまった。
「まだ言いますか! このダメ聖女!!!」
ちょ! なにこれ! 痛いんだけど!!!
「神殿長様! 聖女様の教育係は、わたくしの予定でしたわよね! 今すぐ懲罰してやりますわ!!!」
「ちょ! 痛い! 痛い!」
なにこれ! 鞭?!
「聖女様、あなたのためですわ! 聖女たるもの、神を崇め、祈りなさい!!!」
痛いってば! 周りの奴らも何で止めないわけ?! 助けてよ!
そのあとはいくら助けてと叫んでも、誰も助けてくれず、わたしは生まれて初めて痛みで気絶した。
高校生のわたしは、居酒屋でアルバイトをしている。今日は金曜日で、かなり忙しかった。
「でも明日は給料日だから、欲しかったゲーム買って、奈々子とカフェに行って……」
…………
「おお! 聖女召喚は成功だ!!!」
は?!
ここどこよ? 考え事しながら歩いてたら、急に目の前に知らない人がいっぱい居るんだけど?!
「聖女様、ようこそいらっしゃいました」
「いやあの、ここどこですか?」
「あなたは、聖女として召喚されました」
答えろや。なにこいつら。
まったく話聞かないじゃないの!!!
「いや、わたしは普通の高校生だし、聖女なんて知らないし」
「すべてわたくしがお教えしますわ」
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「無理です」
「は?! いやいや、何言ってんだよ。勝手に連れてきて帰せません?! 誘拐じゃん!」
「まぁ、なんて事をおっしゃるのですか! あなたは選ばれたのですよ!」
「何にだよ。誘拐は誘拐でしょ」
「神様にです! あなた様は選ばれし聖女様なのですよ!!!」
「は? せいじょ?」
やばいな、なんかおかしな宗教団体にでも拉致られた?! でも、普通に帰ってただけだし、気絶とかした記憶もないし、変な薬とか嗅がされたりもしてないわよね?
「そうです! 聖女なのです! あなた様は神様に選ばれたお方です! さあ! 今すぐ神に祈りを!」
「は?!」
「神に祈りなさいっ!!!」
ちょ! 何この人! だいぶ目が血走ってる?!
すごい顔で睨んでくるんですけどっ!!! こぇぇよ!
「落ち着きなさい、シスターコリンナ。聖女様は来られたばかり。まずはこちらの事情をお話しせねば」
「何をおっしゃるのです神殿長様! 神聖な聖女召喚を誘拐などと、許されませんわ!!!」
「いや、誘拐だろ」
やべ、イラっとしてつい言ってしまった。
「まだ言いますか! このダメ聖女!!!」
ちょ! なにこれ! 痛いんだけど!!!
「神殿長様! 聖女様の教育係は、わたくしの予定でしたわよね! 今すぐ懲罰してやりますわ!!!」
「ちょ! 痛い! 痛い!」
なにこれ! 鞭?!
「聖女様、あなたのためですわ! 聖女たるもの、神を崇め、祈りなさい!!!」
痛いってば! 周りの奴らも何で止めないわけ?! 助けてよ!
そのあとはいくら助けてと叫んでも、誰も助けてくれず、わたしは生まれて初めて痛みで気絶した。
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