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第1章 復讐の魔女
第36話 魔女仲間
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お城の中の浴場施設を案内してくれたオルタナさん。
そのまま、私とベレニスと一緒に女性専用浴場に入って来る。
ん?となって慌てふためく私をよそに、黒鎧を脱いで露わになる豊満なお胸よ……
「どうかしたかい?ローゼちゃん」
「何してんのローゼ。服のまま湯船に浸かる気?
オルタナ!先に入ってましょ!」
えぇ……いや、綺麗な顔だと思ってたけどさあ。
「ちょっとベレニス、オルタナさんが女の人って知ってたの?」
「は?なに言ってるのローゼ。あたりまえでしょ?」
「いや、だって女の人がキャーキャーしてたし、ベレニスもキャーキャーしてたし」
「え?だってカッコいいじゃない♪
フフン♪オルタナ!そのおっぱい私に揉ませてみなさい♪」
そんな湯船での会話。
なんていうか、ベレニスはベレニスだなあ。
私が気づいてなかったことは、オルタナさんには黙っておこ。
一方その頃。
男湯でもリョウがヴィムさんに『オルタナ殿は?』と尋ね、何言ってるんだお前?エルフちゃんが言ってた通りムッツリか?と返されてたとかなんとか。
その後、私たちはディアナさんの牢の前に来た。
視界は焦点定まらず、語りかけても反応は帰ってこない。
牢に入れられてから何も食べず、水も飲んでないみたい。
「私です。ローゼです。
今回の出来事、私は貴女を許す気はないですし、した行いに関しての罰も当然受けるべきだと思ってます。
……でも貴女が罰を受けた後に幸せに生きて欲しいという願いも私にはあります。
……だから生きてください」
私は牢の外からディアナさんへ語りかける。
すると彼女は私の言葉に反応し、ゆっくりと顔を上げた。
その目は虚ろで、生気が感じられない。
「てかさあ、ハインツ伯爵って領主殺したのもディアナかジーニアなんじゃないの?
そこのところもはっきりさせなきゃ。
違うならそう言わないと、その罪も着せられちゃうんじゃない?
それでディアナはいいの?」
そのベレニスの発言に反応したのはオルタナさんだった。
「それはないね。
ジーニアという教会に潜伏していた者に関しては不明だが、領主殺しの時間はディアナさんにアリバイがある。
ボルガン山地の邪教の教会で、私と一緒に人骨の整理と調査をしていたからね」
「だが、実行犯がジーニアで、ディアナは知っていた可能性は否定できまい」
リョウが口を挟むが、オルタナさんは首を左右に振る。
「残念ながらそれもない。
魔導具により完全なる密室となっていた、領主の寝室で起きた犯行。
見張りの衛兵が気づくこともなく……ね。
犯行の手口として魔女が疑われるのはそのためだ。
だが、ディアナも、それからジーニアという者も、ローゼちゃんも領主の寝室に行ったことがないだろう?」
「……転移魔法は一度行った場所でなければ行けません。
そういうこと……ですよね」
「女を連れ込むことはしょっちゅうあったそうだが、警備の者の証言により、その3人の魔女の可能性は消えているのさ。
……まあ、領主の性癖や女性関係に関しては別の話だ。
これを私は詳しく話したくはないがね」
オルタナさんがそう語った後、次に発言したのは……ディアナさんだった。
「出てってくれるかしら?
ここで雑談されても迷惑なの。
処刑したいなら、処刑でも構わないわ。
……もう、どうでもいいから」
「ディアナさんの罪状からは罰金と領内からの追放が妥当だろう。
……貴女の過去は遡れるまで調べるつもりだ。
邪教の集団の一味と判明したなら洗いざらい吐いてもらう。
だが……どうも、そうではなさそうなのが救いではあるね」
オルタナさんは私をチラリと見て告げる。
「私は貴女の記憶を図らずも覗きました。
……その全てをオルタナさんには伝えてあります」
ディアナさんは力なく頷く。
そして私たちは牢の前から立ち去った。
……でもその前に、私は最後に一言だけ彼女に言った。
それは私の本心であり、自分のためだ。
だからこれはただのお節介。
「また、占ってください。
私は貴女にまた会いたいです。
……今度は、友達として……魔女仲間として」
ディアナさんは私の言葉に少し驚いた後、静かに微笑んだ。
そして牢の扉が閉められる時、彼女は言った。
「……ありがとう、ローゼちゃん」
その言葉が私の胸に深く染みたのだった。
そのまま、私とベレニスと一緒に女性専用浴場に入って来る。
ん?となって慌てふためく私をよそに、黒鎧を脱いで露わになる豊満なお胸よ……
「どうかしたかい?ローゼちゃん」
「何してんのローゼ。服のまま湯船に浸かる気?
オルタナ!先に入ってましょ!」
えぇ……いや、綺麗な顔だと思ってたけどさあ。
「ちょっとベレニス、オルタナさんが女の人って知ってたの?」
「は?なに言ってるのローゼ。あたりまえでしょ?」
「いや、だって女の人がキャーキャーしてたし、ベレニスもキャーキャーしてたし」
「え?だってカッコいいじゃない♪
フフン♪オルタナ!そのおっぱい私に揉ませてみなさい♪」
そんな湯船での会話。
なんていうか、ベレニスはベレニスだなあ。
私が気づいてなかったことは、オルタナさんには黙っておこ。
一方その頃。
男湯でもリョウがヴィムさんに『オルタナ殿は?』と尋ね、何言ってるんだお前?エルフちゃんが言ってた通りムッツリか?と返されてたとかなんとか。
その後、私たちはディアナさんの牢の前に来た。
視界は焦点定まらず、語りかけても反応は帰ってこない。
牢に入れられてから何も食べず、水も飲んでないみたい。
「私です。ローゼです。
今回の出来事、私は貴女を許す気はないですし、した行いに関しての罰も当然受けるべきだと思ってます。
……でも貴女が罰を受けた後に幸せに生きて欲しいという願いも私にはあります。
……だから生きてください」
私は牢の外からディアナさんへ語りかける。
すると彼女は私の言葉に反応し、ゆっくりと顔を上げた。
その目は虚ろで、生気が感じられない。
「てかさあ、ハインツ伯爵って領主殺したのもディアナかジーニアなんじゃないの?
そこのところもはっきりさせなきゃ。
違うならそう言わないと、その罪も着せられちゃうんじゃない?
それでディアナはいいの?」
そのベレニスの発言に反応したのはオルタナさんだった。
「それはないね。
ジーニアという教会に潜伏していた者に関しては不明だが、領主殺しの時間はディアナさんにアリバイがある。
ボルガン山地の邪教の教会で、私と一緒に人骨の整理と調査をしていたからね」
「だが、実行犯がジーニアで、ディアナは知っていた可能性は否定できまい」
リョウが口を挟むが、オルタナさんは首を左右に振る。
「残念ながらそれもない。
魔導具により完全なる密室となっていた、領主の寝室で起きた犯行。
見張りの衛兵が気づくこともなく……ね。
犯行の手口として魔女が疑われるのはそのためだ。
だが、ディアナも、それからジーニアという者も、ローゼちゃんも領主の寝室に行ったことがないだろう?」
「……転移魔法は一度行った場所でなければ行けません。
そういうこと……ですよね」
「女を連れ込むことはしょっちゅうあったそうだが、警備の者の証言により、その3人の魔女の可能性は消えているのさ。
……まあ、領主の性癖や女性関係に関しては別の話だ。
これを私は詳しく話したくはないがね」
オルタナさんがそう語った後、次に発言したのは……ディアナさんだった。
「出てってくれるかしら?
ここで雑談されても迷惑なの。
処刑したいなら、処刑でも構わないわ。
……もう、どうでもいいから」
「ディアナさんの罪状からは罰金と領内からの追放が妥当だろう。
……貴女の過去は遡れるまで調べるつもりだ。
邪教の集団の一味と判明したなら洗いざらい吐いてもらう。
だが……どうも、そうではなさそうなのが救いではあるね」
オルタナさんは私をチラリと見て告げる。
「私は貴女の記憶を図らずも覗きました。
……その全てをオルタナさんには伝えてあります」
ディアナさんは力なく頷く。
そして私たちは牢の前から立ち去った。
……でもその前に、私は最後に一言だけ彼女に言った。
それは私の本心であり、自分のためだ。
だからこれはただのお節介。
「また、占ってください。
私は貴女にまた会いたいです。
……今度は、友達として……魔女仲間として」
ディアナさんは私の言葉に少し驚いた後、静かに微笑んだ。
そして牢の扉が閉められる時、彼女は言った。
「……ありがとう、ローゼちゃん」
その言葉が私の胸に深く染みたのだった。
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