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翌朝、メイドが起こしに来るより早く転移で家に戻る。その後朝食を取り稽古をする。稽古の後は自由時間なので、子供たちと戯れる。
午後は帝国に行く。今日は一人だ。仕入れる商品を物色する。印刷機とミシンは既に王国でも解体して分析が進んでおり、やがて王国製の製品が誕生するだろう。今日は新たな産業になりうる製品を探しに来た。
色々と見て回るがピンと来るものが無い。幾つか面白い工業製品はあるのだが、魔道具でも再現可能な物が多いんだよね。逆に王国の魔道具を帝国に輸出するかな?
しかし、外貨を稼いでも換金できなければ意味が無いんだよね。それに王様の命令は帝国の技術を王国へと言う物だったよな。
産業革命と言うと蒸気機関を真っ先に思い浮かべるのだが、帝国ではまだ発明されて居ない様だ。でも、コークスはあるから近い将来発明されるだろう。コークスは王国でも小規模だが作っている。もしかしたら、王国が先に蒸気機関を作り上げたりしてね。
蒸気機関と言えば、ポンプだよな。井戸を汲み上げるポンプはそう言えば、帝国でも王国でも見ないな。手押しポンプを王国で普及させてみるか?あ、でも王国は水魔法を使える人が多いから需要が少ないかな?帝国で普及させた方が蒸気機関に近づくか?
しかし、なんで帝国はこんなに魔法技術が遅れているんだろう?逆か?王国が進んでいるのか?でもなんで?古代の魔法書の影響かな?
だが、帝国は魔法が遅れているにも関わらず、戦争もしているし、魔物にも対処している。剣士の腕が良いのか?これは一度帝国の剣術を体験してみる必要があるかもしれない。
って、話が横道に逸れた。技術を探さないと。半日歩き続けたが空振りだった。たまにはこう言う日もあるよな。
家に転移し風呂に入る。ゆったりとするが何か物足りない。ルーラやアスアスラと一緒に入る風呂はなんであんなに温かいんだろう?
風呂から出て、応接室で冷たいアイスティーで一息つく。
夕食時にルシルが落ち込んでいたので話を聞く。どうやら動けないのがストレスらしい、軽い運動ならしても良いぞと言って置く。軽くだぞ。
夕食後部屋にセリーが来た。
「エルもそろそろ半年を過ぎます。2人目を作っても問題無いですよね?」
「問題は無いが、そう簡単にできる物か?確かエルの時もなかなか出来なくて悩んでなかったか?」
「それはそうですが、こう言うのは気持ちが大事なのです。」
「そう言う物か?」
まあ、子供は好きだから何人いても構わない。幸い子供を飢えさせないだけの収入もある。
その日は気合を入れて頑張った。
人生とはままならない物である。翌日、アリアナが妊娠したと報告して来た。
「多分間違いないと思うのですが、鑑定して貰えますか?」
鑑定した所間違いなくステータスが、妊娠になっている。
「間違いないな、おめでとう。」
またしてもアリアナに先を越されたセリーは茫然とした顔でアリアナを見ていた。
伯爵に挨拶に行かないとなと言うと、たまに実家に帰っているのでその時に報告しますと言われた。
これで、また妊婦が2人になってしまったな。1勤3休だが、添い寝があるから実質休みは1日。
その1日もアスアスラに使うから実質休みが無い。なので2人妊娠中と言うのはある意味ありがたい。
あれ?ちょっとアスアスラの所に行きすぎか?バレない様に少し減らさないとな。
午後は帝国へ向かう。今日はリアンを連れて行く。侯爵に挨拶して置こうと思う。
侯爵家に行くとタイミングよく、侯爵が帰ったばかりだと言う。応接室で待っていると侯爵が平服に着替えてやって来た。
「フェリクス卿、今日は何か急用かね?」
「いえ、嫁が決まったのでご報告です。僕の幼馴染でリアンと言います。」
「ほう?可愛いお嬢さんだ。」
「まだ、成人前なので、成人したらすぐに婚約をするつもりです。」
「幼馴染と言う事は貴族では無いのだな?」
「はい、そうなります。」
「ふむ、第一夫人は貴族出身の女性にした方が良いぞ。夫人には夫人同士の付き合いと言う物があるからな、貴族学院を出ていない者は辛いぞ。」
「そこまで、貴族社会に深く関わるつもりは無いんですがね。」
「そうはさせてくれないのが貴族社会と言う物だ。」
「まあ、まだリアンとも婚約してないので、先の話ですよね?」
「そうだな、数年は大丈夫だろう。しかし、早めに見つけて置く事をお勧めするよ。」
「解りました。ご忠告感謝します。」
どうやらリアンのお陰で数年は時間が稼げたようだ。
侯爵邸を辞して子爵邸に向かう。
「疲れたろう?休むと良い。」
「いえ、ご主人様こそ疲れてませんか?」
メイドを呼んで砂糖多めのミルクティーを2つ頼む。
「僕は慣れてるからね。これからリアンにはここで暮らしてもらう事になる。メイドや執事を使う事に慣れる事が先決だな。自分ではなるべく何もしない様に。」
「難しいですね。今までメイドの訓練をしていたので、体が勝手に反応してしまいます。」
「あ、そうだ。リアンに何か褒美を上げないとな。何が良い?何でも良いぞ。」
「褒美ですか?本当に何でも宜しいのですか?」
「ああ、おそらく、リアンの人生を大きく変えてしまう事になるだろうからな。」
「では、お情けを下さい。」
リアンは小さな声で言った。
「それは、メイドに手を付ける事になる。お手付きが貴族をどう言う結末に追い込むか知っているだろう?」
「私が誰にも言わなければ、問題ありませんよね?」
「子供が出来たらどうする?」
「それは、私が一人で育てます。」
「子供が可哀そうだとは思わないか?」
「では、避妊の魔法を使って下さい。」
この世界には避妊の魔法がある。これは女冒険者や商売女性には必須の魔法だ。魔法なので副作用が無いのが特徴だ。薬もあるらしいが、そちらは副作用が辛いらしい。
「そこまでして、情けが欲しい理由を聞いても良いかな?」
「多分、ご主人様が居なければ、我が家はバラバラになって居たでしょう。偶然かもしれませんが、ご主人様のお陰で私は犯罪者にもならずにこうやって幸せに暮らせています。恩返しがしたいのですが、私にできる事は私を差し出す事位しか思いつかなくて。」
「リアンには色々と助けられているよ。エルフの時も、子供たちの面倒も、皆、リアンが居てくれて助かった。そして、今回も、自分の大切な3年間を犠牲にして僕に協力してくれている。これ以上リアンに何かを貰う訳には行かないよ。」
「ご主人様が私に感謝しているんですか?ならなおさら私を抱いて下さい。」
「何故だ?」
「それは私が、ご主人様を好きだからです。」
「解った。リアンが成人するまでまだ時間がある、考える時間をくれ。」
困った事になったぞ。これから夫婦を演じるのに、演技じゃ済まなくなりそうだ。
セリーに相談するか?いや、今のセリーは自分の子供の事で頭が一杯だろうな。そうなるとアスアスラか?立場的には似た様な物だしな。
その日はリアンを帝国に置いて帰った。今頃リアンも自分が言った事の重大さに気が付いているだろう。
翌朝、アスアスラに会いに行ったが仕事に出ていて居なかった。タイミングが悪い。
まあ、良い、すぐに結論の出る話では無い。
さて、時間が空いてしまった。どうする?そう言えば大森林の間引きを暫くしていなかったな。午後も暇だし。やって置くか。
大森林に向かうとサーチに様々な魔物の反応がある。どうやら生態系はだいぶ元に戻った様だ。適度に危険そうな大型をメインに狩って行く。
そう言えば、この狩った魔物は何処へ持って行けば良いんだ?王城?ギルド?
とりあえず3時間程掛けて、大物ばかり100匹程狩って置いた。冒険者ギルドに行き。白金貨10枚分だけ卸した。珍しい魔物が多かったせいか20匹位しか引き取ってもらえなかったが、まあ良い。あとは王城へ持って行こう。
王城へ行き、宰相に取り次いで貰い。魔物を買い取って貰う。こちらも20匹。白金貨15枚になった。
まだ、ストレージに60匹以上残っているが、白金貨25枚になったので良しとしよう。
家に帰り執事のルーメンさんに白金貨10枚程渡して、この家と、ルキナの男爵家の維持に充てる様に言って置く。
そう言えばルキナの男爵邸はまだ一度もルキナが訪れて居ないそうだ。まあ、忙しいから仕方ないと言えば仕方ないが、一度も行って無いのは不味いな。あとで転移で家の使用人と引き合わせよう。
まあ、そう言う僕も領主邸へ殆ど行って無いけどね。
午後は帝国に行く。今日は一人だ。仕入れる商品を物色する。印刷機とミシンは既に王国でも解体して分析が進んでおり、やがて王国製の製品が誕生するだろう。今日は新たな産業になりうる製品を探しに来た。
色々と見て回るがピンと来るものが無い。幾つか面白い工業製品はあるのだが、魔道具でも再現可能な物が多いんだよね。逆に王国の魔道具を帝国に輸出するかな?
しかし、外貨を稼いでも換金できなければ意味が無いんだよね。それに王様の命令は帝国の技術を王国へと言う物だったよな。
産業革命と言うと蒸気機関を真っ先に思い浮かべるのだが、帝国ではまだ発明されて居ない様だ。でも、コークスはあるから近い将来発明されるだろう。コークスは王国でも小規模だが作っている。もしかしたら、王国が先に蒸気機関を作り上げたりしてね。
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しかし、なんで帝国はこんなに魔法技術が遅れているんだろう?逆か?王国が進んでいるのか?でもなんで?古代の魔法書の影響かな?
だが、帝国は魔法が遅れているにも関わらず、戦争もしているし、魔物にも対処している。剣士の腕が良いのか?これは一度帝国の剣術を体験してみる必要があるかもしれない。
って、話が横道に逸れた。技術を探さないと。半日歩き続けたが空振りだった。たまにはこう言う日もあるよな。
家に転移し風呂に入る。ゆったりとするが何か物足りない。ルーラやアスアスラと一緒に入る風呂はなんであんなに温かいんだろう?
風呂から出て、応接室で冷たいアイスティーで一息つく。
夕食時にルシルが落ち込んでいたので話を聞く。どうやら動けないのがストレスらしい、軽い運動ならしても良いぞと言って置く。軽くだぞ。
夕食後部屋にセリーが来た。
「エルもそろそろ半年を過ぎます。2人目を作っても問題無いですよね?」
「問題は無いが、そう簡単にできる物か?確かエルの時もなかなか出来なくて悩んでなかったか?」
「それはそうですが、こう言うのは気持ちが大事なのです。」
「そう言う物か?」
まあ、子供は好きだから何人いても構わない。幸い子供を飢えさせないだけの収入もある。
その日は気合を入れて頑張った。
人生とはままならない物である。翌日、アリアナが妊娠したと報告して来た。
「多分間違いないと思うのですが、鑑定して貰えますか?」
鑑定した所間違いなくステータスが、妊娠になっている。
「間違いないな、おめでとう。」
またしてもアリアナに先を越されたセリーは茫然とした顔でアリアナを見ていた。
伯爵に挨拶に行かないとなと言うと、たまに実家に帰っているのでその時に報告しますと言われた。
これで、また妊婦が2人になってしまったな。1勤3休だが、添い寝があるから実質休みは1日。
その1日もアスアスラに使うから実質休みが無い。なので2人妊娠中と言うのはある意味ありがたい。
あれ?ちょっとアスアスラの所に行きすぎか?バレない様に少し減らさないとな。
午後は帝国へ向かう。今日はリアンを連れて行く。侯爵に挨拶して置こうと思う。
侯爵家に行くとタイミングよく、侯爵が帰ったばかりだと言う。応接室で待っていると侯爵が平服に着替えてやって来た。
「フェリクス卿、今日は何か急用かね?」
「いえ、嫁が決まったのでご報告です。僕の幼馴染でリアンと言います。」
「ほう?可愛いお嬢さんだ。」
「まだ、成人前なので、成人したらすぐに婚約をするつもりです。」
「幼馴染と言う事は貴族では無いのだな?」
「はい、そうなります。」
「ふむ、第一夫人は貴族出身の女性にした方が良いぞ。夫人には夫人同士の付き合いと言う物があるからな、貴族学院を出ていない者は辛いぞ。」
「そこまで、貴族社会に深く関わるつもりは無いんですがね。」
「そうはさせてくれないのが貴族社会と言う物だ。」
「まあ、まだリアンとも婚約してないので、先の話ですよね?」
「そうだな、数年は大丈夫だろう。しかし、早めに見つけて置く事をお勧めするよ。」
「解りました。ご忠告感謝します。」
どうやらリアンのお陰で数年は時間が稼げたようだ。
侯爵邸を辞して子爵邸に向かう。
「疲れたろう?休むと良い。」
「いえ、ご主人様こそ疲れてませんか?」
メイドを呼んで砂糖多めのミルクティーを2つ頼む。
「僕は慣れてるからね。これからリアンにはここで暮らしてもらう事になる。メイドや執事を使う事に慣れる事が先決だな。自分ではなるべく何もしない様に。」
「難しいですね。今までメイドの訓練をしていたので、体が勝手に反応してしまいます。」
「あ、そうだ。リアンに何か褒美を上げないとな。何が良い?何でも良いぞ。」
「褒美ですか?本当に何でも宜しいのですか?」
「ああ、おそらく、リアンの人生を大きく変えてしまう事になるだろうからな。」
「では、お情けを下さい。」
リアンは小さな声で言った。
「それは、メイドに手を付ける事になる。お手付きが貴族をどう言う結末に追い込むか知っているだろう?」
「私が誰にも言わなければ、問題ありませんよね?」
「子供が出来たらどうする?」
「それは、私が一人で育てます。」
「子供が可哀そうだとは思わないか?」
「では、避妊の魔法を使って下さい。」
この世界には避妊の魔法がある。これは女冒険者や商売女性には必須の魔法だ。魔法なので副作用が無いのが特徴だ。薬もあるらしいが、そちらは副作用が辛いらしい。
「そこまでして、情けが欲しい理由を聞いても良いかな?」
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「解った。リアンが成人するまでまだ時間がある、考える時間をくれ。」
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その日はリアンを帝国に置いて帰った。今頃リアンも自分が言った事の重大さに気が付いているだろう。
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まあ、良い、すぐに結論の出る話では無い。
さて、時間が空いてしまった。どうする?そう言えば大森林の間引きを暫くしていなかったな。午後も暇だし。やって置くか。
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そう言えばルキナの男爵邸はまだ一度もルキナが訪れて居ないそうだ。まあ、忙しいから仕方ないと言えば仕方ないが、一度も行って無いのは不味いな。あとで転移で家の使用人と引き合わせよう。
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