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「ところでライザ。この世界の人間には性別と言うのがある。現在の君の様に性別が無いのは色々と困る。君は女性を好んでいる様なので、出来れば肉体を女性に固定しては貰えないだろうか?」
「解りました。では、女性のサンプルを見せては頂けないでしょうか?」
「それは、解剖したりするのかな?」
「いえ、スキャンするだけですので損傷や痛みはありません。」
僕は適当に若いメイドを呼んだ。15歳位の割と可愛い子だ。
「ちょっと悪いんだが、そこで少しの間立っていて貰えるかな?」
メイドははいと返事をして緊張した面持ちで立っている。
その間にライザが何やらしているが、何をしているのかはイマイチ解らない。
2分程でそれは終わった。
「スキャン完了しました。もう良いですよ。解析に移ります。」
「悪かったな。もう行って良いぞ。」
メイドにそう言って下がらせた。
「この世界の生命体の解析が終わりました。擬態するのはそれほど難しくはありませんね。先程の女性を丸ごとコピーすればよいのですか?」
「いや、顔や背格好はそのままで良い。生物学的に女性の体になってくれればそれで良い。」
するとライザの体が、若干だが丸みを帯びて華奢なイメージに変わる。
「完成しました。おかしな所はないでしょうか?」
そう言って服を脱ごうとしたので慌てて止めた。
「いや、脱がなくて良いから。君が完成したと言うのなら信用しよう。」
「そうですか?で、私はこの家で何をすれば良いのでしょう?」
なんで、ちょっと残念そうな顔してるの?
「この世界の文明や文化、常識を覚えてくれ。覚えたあとは自由にして構わない。この家を出ても良いし、このまま居てくれても構わない。」
「解りました。まずは情報収集ですね。」
「それから、人間は口から物を摂取してエネルギーとしている。君のエネルギー源は知らないが、擬態した状態で人間と同じように振舞う事は可能か?」
「我々の世界にも生物と言うのは居ます。なので、生物の生態はだいたい判るつもりです。この体も心臓やその他の臓器、生殖器官に至るまで全て女性として機能する様にコピーしました。なので、この世界の人間と同じように振舞う事は可能です。」
「心臓をコピーしたって事は、殺されれば死ぬのか?」
「そうですね。正確には肉体は死にます。精神体の本体は死にません。」
「解った。部屋を用意させるのでそこでまずは寛いでくれ。食事の時間には誰かが呼びに行く。」
「ありがとうございます。」
さて、ライザの処遇はどうするかな?やはり客人扱いが妥当な所かな?王様とかに話す必要は無いよね?って言うか話をしても困るだろう。
とりあえず、ライザの件はこれで、一旦落ち着くだろう。今日は予定が滅茶滅茶になったけどね。
夕食の時間になると食堂がもはやカオスだ。嫁3人に子供2人、竜王の爺さんに、異世界人だ。
「ライザ、無理して食べなくても良いからな。」
「ご配慮ありがとうございます。」
ルシルは良いが、後の2人の嫁の視線が痛い。
「セリーとアリアナには後で説明するから。」
食後部屋に逃げ帰ると、数分後にセリーとアリアナが押しかけて来た。
「納得の行く説明をお願いします。」
「そうですよ。若い女性を次から次へと連れ込んで。」
「まず、ライザだが、若くも無いし女性でも無いぞ。」
「「え?」」
「あれは異世界から来た異世界人だ。性別は無いらしい、ついでに決まった姿も無いらしい。なので、この世界で生活して行くために、あの形になって貰った。モデルがメイドだったので、女性に見えるだけだ。」
「えーと、話が途方も無さすぎで理解が追い付かないのですが?」
だろうね、僕も自分が異世界人だからかろうじて理解しているが、この世界の住人だったらそんなSF設定信じられないだろう。
「まあ、エルフの時と同じように考えれば良いと思うよ。今回は言葉も通じるしエルフより楽かもしれないよ。」
「とりあえず客人として扱えば良いのですね?」
「そう言う事だ。頼んだよ。」
そう言うとセリーが部屋を出て行った。あれ?アリアナはまだ話があるの?
どうやら今日はアリアナの日だった様だ。アリアナは非常に素直で無茶な要求はしない。でも、普段セリーやルシルの相手をしているので、これで満足しているのだろうかと考えてしまい、結果、過剰なサービスをしてしまう事が多い。
翌日の早朝稽古、竜王の爺さんがまた変な事を言い出した。
「あの次元の裂け目放っておいて良い物かのぉ?」
「だって、爺さんじゃ何も出来ないんでしょ?」
「ふむ、じゃが、あの者なら何とか出来るのでは無いか?」
「ああ、ライザか?あとで聞いて置くよ。」
その後24時間にわたる激しい稽古をして、2時間仮眠をとってから外へ出る。
メイドにライザの居場所を聞いたら自室に籠っているらしい。
ライザの部屋を訪れノックをしてから部屋に入る。部屋の装飾品が色々とおかしいが突っ込むのは止めて置こう。
「ちょっと聞き忘れた事があってね。」
「なんでしょう?私に解る事であれば良いのですが。」
「次元の裂け目なんだが、何とかならないか?」
「ああ、あれは2週間もすれば自然消滅しますよ。入り口は既に閉じてありますので、何かが落ちて来る事は無いと思います。」
「そうか。なら安心だ。」
礼を言って部屋を後にする。
竜王の爺さんにこの事を伝えようと外に出る。まだ、中で稽古をしているはずだ。そう思って亜空間に入ろうとしたら3人が飛び出して来た。
「おお、小僧良い所に来た。例の次元の裂け目から何かが来るぞ。」
え?入り口は閉じたって言ってたのに?どう言う事?
次元の裂け目に向かい飛びながらさっきライザに聞いた事を話す。
「ふむ、入り口を閉じたのが不味かったかもしれんのぉ。他の入り口と繋がったのかもしれん。」
「そんな事があるんですか?」
「正直、次元の裂け目については解って居る事の方が少ないのじゃ。」
「あとどの位で出てきます?」
「もう、出かかっている。数分って所じゃな。」
「間に合いませんね。転移行きます!」
僕は4人で次元の裂け目の真下に転移した。
裂け目からは何か生物の様な物が無理やり出て来ようとしている。裂け目より巨大な何かだ。裂け目の大きさは15メートルはある。それより大きな物って、なんだ?
「アレはおそらくドラゴンじゃな。」
「ドラゴン?」
「ああ、ただのドラゴンじゃない。異界のドラゴンじゃ。どんな力を持っているか解らん。」
ああ、油断していた、異世界にもドラゴンって居るのね。ここの所エルフとか異世界人とかだったからドラゴンは竜王の爺さんで打ち止めだと思ってたよ。
「なんと言う気だ。これは邪竜の比では無いな。」
珍しくベルクロスが口を開いた。
「まだ、敵って決まった訳じゃ無いんだろう?」
「いや、あれは敵じゃ。殺気が抑えられておらん。」
3人は既に戦闘態勢を取っている。僕は唖然と出て来る巨体を眺めている。
完全に出切るまでは攻撃しちゃいけないんだよな?多分、あと5分は時間がある。どうする?正面から戦って勝てるか?
ドラゴンと言ってもこの世界のドラゴンとは見た目がかなり違う。まず首が長い。そして翼が大きい。なんと言うか東洋のドラゴンに羽根を付けた様だ。
やがて全身が次元の裂け目から出て来る。大きい70メートルはありそうだ。全身を纏う闘気が空気をビリビリと震えさせている。
「判断が難しい所じゃのぉ。これが抑えきれてないのなら大した事は無いのじゃが、抑えて居てこれだとちと厳しいのぉ。」
相変わらず爺さんは飄々としている。
ドラゴンが出切ったと同時に次元の裂け目がパリンと言う音と共に砕けた。
「こ奴、確信犯じゃな。落ちて来たのでは無い。最初からここを目指してやってきおった様じゃ。」
「何のために?」
「おそらく目的は破壊じゃろうな。」
破壊ねぇ、それは放っては置けないな。
さて、どうする?
そう思った瞬間ドラゴンが口を開く。ブレスか?
火炎弾が連続して飛んで来た。難なく避けるが、これが奴のブレスなのだろうか?
今度は竜王の爺さんがブレスを仕掛ける。しかし、当たってもドラゴンはびくともしない。
なんだ?攻撃がかみ合って無いぞ。これが異世界のドラゴン?強くは無いが弱点が見つからない。
「厄介じゃのぉ。おそらくは、体を構築している物質が根本的に違うのじゃろうて。」
こうなるとドラゴン3人組は不利だな。魔法は効くだろうか?それとも剣の方が良いか?
「奴は我々とは違う理で生きておる。ならば、その理をひっくり返せれば奴を倒す事が出来ると言う事じゃ。」
理論は解るが、それを探すのがどれだけ大変か解ってるのか爺さん?
奴は火炎弾を吹いた。しかし、その威力は小さい物だった。その辺に答えがありそうだ。魔素か?奴は魔素を使って居ないのかもしれない。
ルシルとベルクロスが奴の気を引き付けている。しかしお互いに攻撃が通らないようで苦戦している。
「ルシル、ベルクロス一旦下がれ、魔法を使う。」
言うと同時に2人が下がり、僕はインフェルノの魔法を最大火力で叩き込む。
しかし、ドラゴンは火の中に平然と存在し、無傷だ。僕は更に温度を上げるが効果は無かった。
「ブラスマイヤー!どうすれば良い?」
「魔法が駄目なら物理攻撃しかあるまい。」
「ルシルとベルクロスの物理攻撃は効かなかったぞ?」
「この世界の理が通じないのなら、お主の世界の理ならどうだ?」
「僕の世界の理?」
「ああ、この世界とお主の世界はちがうのであろう?」
そうだ、僕の世界には魔法なんて無いし、ドラゴンも居ない。しかし、それがドラゴンを倒す事に繋がるのか?
「解りました。では、女性のサンプルを見せては頂けないでしょうか?」
「それは、解剖したりするのかな?」
「いえ、スキャンするだけですので損傷や痛みはありません。」
僕は適当に若いメイドを呼んだ。15歳位の割と可愛い子だ。
「ちょっと悪いんだが、そこで少しの間立っていて貰えるかな?」
メイドははいと返事をして緊張した面持ちで立っている。
その間にライザが何やらしているが、何をしているのかはイマイチ解らない。
2分程でそれは終わった。
「スキャン完了しました。もう良いですよ。解析に移ります。」
「悪かったな。もう行って良いぞ。」
メイドにそう言って下がらせた。
「この世界の生命体の解析が終わりました。擬態するのはそれほど難しくはありませんね。先程の女性を丸ごとコピーすればよいのですか?」
「いや、顔や背格好はそのままで良い。生物学的に女性の体になってくれればそれで良い。」
するとライザの体が、若干だが丸みを帯びて華奢なイメージに変わる。
「完成しました。おかしな所はないでしょうか?」
そう言って服を脱ごうとしたので慌てて止めた。
「いや、脱がなくて良いから。君が完成したと言うのなら信用しよう。」
「そうですか?で、私はこの家で何をすれば良いのでしょう?」
なんで、ちょっと残念そうな顔してるの?
「この世界の文明や文化、常識を覚えてくれ。覚えたあとは自由にして構わない。この家を出ても良いし、このまま居てくれても構わない。」
「解りました。まずは情報収集ですね。」
「それから、人間は口から物を摂取してエネルギーとしている。君のエネルギー源は知らないが、擬態した状態で人間と同じように振舞う事は可能か?」
「我々の世界にも生物と言うのは居ます。なので、生物の生態はだいたい判るつもりです。この体も心臓やその他の臓器、生殖器官に至るまで全て女性として機能する様にコピーしました。なので、この世界の人間と同じように振舞う事は可能です。」
「心臓をコピーしたって事は、殺されれば死ぬのか?」
「そうですね。正確には肉体は死にます。精神体の本体は死にません。」
「解った。部屋を用意させるのでそこでまずは寛いでくれ。食事の時間には誰かが呼びに行く。」
「ありがとうございます。」
さて、ライザの処遇はどうするかな?やはり客人扱いが妥当な所かな?王様とかに話す必要は無いよね?って言うか話をしても困るだろう。
とりあえず、ライザの件はこれで、一旦落ち着くだろう。今日は予定が滅茶滅茶になったけどね。
夕食の時間になると食堂がもはやカオスだ。嫁3人に子供2人、竜王の爺さんに、異世界人だ。
「ライザ、無理して食べなくても良いからな。」
「ご配慮ありがとうございます。」
ルシルは良いが、後の2人の嫁の視線が痛い。
「セリーとアリアナには後で説明するから。」
食後部屋に逃げ帰ると、数分後にセリーとアリアナが押しかけて来た。
「納得の行く説明をお願いします。」
「そうですよ。若い女性を次から次へと連れ込んで。」
「まず、ライザだが、若くも無いし女性でも無いぞ。」
「「え?」」
「あれは異世界から来た異世界人だ。性別は無いらしい、ついでに決まった姿も無いらしい。なので、この世界で生活して行くために、あの形になって貰った。モデルがメイドだったので、女性に見えるだけだ。」
「えーと、話が途方も無さすぎで理解が追い付かないのですが?」
だろうね、僕も自分が異世界人だからかろうじて理解しているが、この世界の住人だったらそんなSF設定信じられないだろう。
「まあ、エルフの時と同じように考えれば良いと思うよ。今回は言葉も通じるしエルフより楽かもしれないよ。」
「とりあえず客人として扱えば良いのですね?」
「そう言う事だ。頼んだよ。」
そう言うとセリーが部屋を出て行った。あれ?アリアナはまだ話があるの?
どうやら今日はアリアナの日だった様だ。アリアナは非常に素直で無茶な要求はしない。でも、普段セリーやルシルの相手をしているので、これで満足しているのだろうかと考えてしまい、結果、過剰なサービスをしてしまう事が多い。
翌日の早朝稽古、竜王の爺さんがまた変な事を言い出した。
「あの次元の裂け目放っておいて良い物かのぉ?」
「だって、爺さんじゃ何も出来ないんでしょ?」
「ふむ、じゃが、あの者なら何とか出来るのでは無いか?」
「ああ、ライザか?あとで聞いて置くよ。」
その後24時間にわたる激しい稽古をして、2時間仮眠をとってから外へ出る。
メイドにライザの居場所を聞いたら自室に籠っているらしい。
ライザの部屋を訪れノックをしてから部屋に入る。部屋の装飾品が色々とおかしいが突っ込むのは止めて置こう。
「ちょっと聞き忘れた事があってね。」
「なんでしょう?私に解る事であれば良いのですが。」
「次元の裂け目なんだが、何とかならないか?」
「ああ、あれは2週間もすれば自然消滅しますよ。入り口は既に閉じてありますので、何かが落ちて来る事は無いと思います。」
「そうか。なら安心だ。」
礼を言って部屋を後にする。
竜王の爺さんにこの事を伝えようと外に出る。まだ、中で稽古をしているはずだ。そう思って亜空間に入ろうとしたら3人が飛び出して来た。
「おお、小僧良い所に来た。例の次元の裂け目から何かが来るぞ。」
え?入り口は閉じたって言ってたのに?どう言う事?
次元の裂け目に向かい飛びながらさっきライザに聞いた事を話す。
「ふむ、入り口を閉じたのが不味かったかもしれんのぉ。他の入り口と繋がったのかもしれん。」
「そんな事があるんですか?」
「正直、次元の裂け目については解って居る事の方が少ないのじゃ。」
「あとどの位で出てきます?」
「もう、出かかっている。数分って所じゃな。」
「間に合いませんね。転移行きます!」
僕は4人で次元の裂け目の真下に転移した。
裂け目からは何か生物の様な物が無理やり出て来ようとしている。裂け目より巨大な何かだ。裂け目の大きさは15メートルはある。それより大きな物って、なんだ?
「アレはおそらくドラゴンじゃな。」
「ドラゴン?」
「ああ、ただのドラゴンじゃない。異界のドラゴンじゃ。どんな力を持っているか解らん。」
ああ、油断していた、異世界にもドラゴンって居るのね。ここの所エルフとか異世界人とかだったからドラゴンは竜王の爺さんで打ち止めだと思ってたよ。
「なんと言う気だ。これは邪竜の比では無いな。」
珍しくベルクロスが口を開いた。
「まだ、敵って決まった訳じゃ無いんだろう?」
「いや、あれは敵じゃ。殺気が抑えられておらん。」
3人は既に戦闘態勢を取っている。僕は唖然と出て来る巨体を眺めている。
完全に出切るまでは攻撃しちゃいけないんだよな?多分、あと5分は時間がある。どうする?正面から戦って勝てるか?
ドラゴンと言ってもこの世界のドラゴンとは見た目がかなり違う。まず首が長い。そして翼が大きい。なんと言うか東洋のドラゴンに羽根を付けた様だ。
やがて全身が次元の裂け目から出て来る。大きい70メートルはありそうだ。全身を纏う闘気が空気をビリビリと震えさせている。
「判断が難しい所じゃのぉ。これが抑えきれてないのなら大した事は無いのじゃが、抑えて居てこれだとちと厳しいのぉ。」
相変わらず爺さんは飄々としている。
ドラゴンが出切ったと同時に次元の裂け目がパリンと言う音と共に砕けた。
「こ奴、確信犯じゃな。落ちて来たのでは無い。最初からここを目指してやってきおった様じゃ。」
「何のために?」
「おそらく目的は破壊じゃろうな。」
破壊ねぇ、それは放っては置けないな。
さて、どうする?
そう思った瞬間ドラゴンが口を開く。ブレスか?
火炎弾が連続して飛んで来た。難なく避けるが、これが奴のブレスなのだろうか?
今度は竜王の爺さんがブレスを仕掛ける。しかし、当たってもドラゴンはびくともしない。
なんだ?攻撃がかみ合って無いぞ。これが異世界のドラゴン?強くは無いが弱点が見つからない。
「厄介じゃのぉ。おそらくは、体を構築している物質が根本的に違うのじゃろうて。」
こうなるとドラゴン3人組は不利だな。魔法は効くだろうか?それとも剣の方が良いか?
「奴は我々とは違う理で生きておる。ならば、その理をひっくり返せれば奴を倒す事が出来ると言う事じゃ。」
理論は解るが、それを探すのがどれだけ大変か解ってるのか爺さん?
奴は火炎弾を吹いた。しかし、その威力は小さい物だった。その辺に答えがありそうだ。魔素か?奴は魔素を使って居ないのかもしれない。
ルシルとベルクロスが奴の気を引き付けている。しかしお互いに攻撃が通らないようで苦戦している。
「ルシル、ベルクロス一旦下がれ、魔法を使う。」
言うと同時に2人が下がり、僕はインフェルノの魔法を最大火力で叩き込む。
しかし、ドラゴンは火の中に平然と存在し、無傷だ。僕は更に温度を上げるが効果は無かった。
「ブラスマイヤー!どうすれば良い?」
「魔法が駄目なら物理攻撃しかあるまい。」
「ルシルとベルクロスの物理攻撃は効かなかったぞ?」
「この世界の理が通じないのなら、お主の世界の理ならどうだ?」
「僕の世界の理?」
「ああ、この世界とお主の世界はちがうのであろう?」
そうだ、僕の世界には魔法なんて無いし、ドラゴンも居ない。しかし、それがドラゴンを倒す事に繋がるのか?
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