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あれから1週間、リリはマルチタスクの習得に苦戦している様だ。まあ、既に12歳になり、入学試験も3週間後に迫っている。それまでに習得できるかどうかギリギリだな。まあ、習得できなくても入学試験は受かるだろうし、僕の仕事はそこで終了だ。勉強の仕方は教えたから、急いで習得する必要は無いんだけどね。
ちなみにだが、僕はリリの家庭教師代として週に白金貨1枚を貰っている。これはかなり破格な金額だ。侯爵の狙いがイマイチ解らない。
一度侯爵に話をしたが、君が教えた事は並の家庭教師なら20年は掛かる所だ、と言われた。ふむ、そう考えると安いのか?
そう言えば、家庭教師を続けたいなら教え子を紹介すると言われたが、断った。あくまでもリリに才能があったから出来た事だ。同じ事が他の子でも通用するとは思えない。それに、あまり深く帝国貴族と関りを持つと色々と不味い事が起きそうだ。
まあ、帝国には定期的に来るけど、毎日来るのは結構キツイ。
今はミシンを王国に輸入しようと考えている。足踏み式のミシンだが、手縫いに比べれば製品の質が段違いだ。問題はミシンを使いこなせる人材の育成だな。
暫くは消耗品等も帝国からの輸入に頼る事になるだろうが、将来的には王国製のミシンを普及させたい。
商談のあと王国に帰る。子供たちと戯れていたら竜王の爺さんがやって来た。
「小僧、この子たちはお主の子か?」
「そうですけど、何か問題でも?」
「いや、問題と言う程では無いが、神格の欠片を持っているな。」
「神格の欠片?」
「まあ、言うなれば将来の神候補だな。10万人に一人位の確率で持って生まれるそうだが、神に至るのは更にその中の100人に一人だな。」
ああ、僕が神格を持っているからその影響かな?
「その神格の欠片って持っていると何か影響があるの?」
「そうじゃな、人より丈夫とか少し長生きとか力が強いとか、魔法が上手いとか、神に祝福されていると言われる子は大抵神格の欠片を持つ子じゃな。」
ふむ、その程度なら問題無いよな?
「ちなみにお主の子は2人共普通より欠片の大きさが大きいようじゃ。気を付けて育てないと超人扱いされるぞ。」
え?それを先に言ってよ。って言うか何を気を付ければ良いんだ?
その日は折角の休みの日だったのに気になってなかなか眠れなかった。
翌日早目の朝食後、稽古に入る。準備体操代わりの4人対戦から始める。1時間程戦った後、本格的な稽古になるのだが、竜王の爺さんが変な事を言い始めた。
「ふむ、空間が不安定な様じゃな。」
「え?この空間に何か不備でも?」
「いや、この空間ではない。この世界の事じゃよ。」
「どう言う事ですか?」
「実際に見ないと解らんじゃろうて、こっちには何がある?」
爺さんが東を指した。
「そっちは大山脈がありますね。」
「ふむ、ちと、付いて来い。ルシルと白竜も一緒じゃ。」
僕ら4人は何時もよりだいぶ早めに亜空間を出た。竜王の爺さんを先頭に東に向かい飛んで行く。誰かに見られたらヤバくない?
東門を越えて更に飛んで行く、あれ?ここって、アスアスラに会った場所じゃ?
爺さんが地面に降りたので僕ら3人も続く。
「解るかのぉ?ここに次元の裂け目があるのじゃが。」
よく見ると空間に何かうねうねと動いている透明な物が見える。
「これは出口の様じゃのぉ。」
「ん?出口と入り口があるんですか?」
「ああ、次元の裂け目は何故か入り口と出口があり一方通行なんじゃよ。」
「そう言えば、前にここでこの国には居ないはずの魔物と戦いました。中にはエルフが捉われていました。」
「ほう?それはエルフの国の何処かに入り口が空いたんじゃな。」
「ちなみに、出口から入るとどうなるんですか?」
「2度と出て来れなくなると言われている。まあ試した者は居らんがのぉ。」
そりゃ、試す奴居ないわな。
「で、これって何か問題なんですか?」
「ふむ、繋がっている場所がこの世界なら問題無いのじゃが、異次元に繋がっていると厄介な事が起こる事がある。」
「封印するなり、修復するなり出来ないんですか?」
「儂には無理じゃのぉ、ブラスマイヤーはどうじゃ?」
「今の俺には無理だな。完全体なら出来るかもしれん。」
ブラスマイヤーでも出来ると言い切らないんだな。
「ところで、これ、どうするんですか?何処に繋がってるか外から解るんですか?」
「通常、次元の裂け目は放って置けば数日で消える。大きさも大した事が無いので出て来る者も大した事は無い。だが、こいつはちと大きすぎる。出来れば、何が出るか確認したい。」
「確認ですか?交代で見張りますか?」
「ふむ、それも一つの方法じゃが、ここに目を置いて行く。」
「え?目を置くんですか?」
「なんじゃお主?遠見の魔法を使えんのか?」
「遠くを見渡す魔法なら使えますが?」
「それとは違うな、魔法で目を作って任意の場所に置いて置き、監視する魔法じゃ。」
「そんな便利な魔法があるんですか?是非教えて下さい。」
あれ?それって倫理的にどうなんだ?完全に覗き用の魔法じゃ無いのか?
「理論は簡単じゃ。掌の上に第三の目を作ってみろ。自分の目と同様に見えれば完成じゃ。それを適当なところに置けば良い。」
魔法はイメージとは良く言った物だ、イメージすると簡単に第三の目が出来た。これを次元の裂け目を監視できるところに設置すれば良い訳だ。ってあれ?
「気のせいでしょうか?さっきより裂け目が広くなってる気がするんですが?」
「む?これは、来るぞ。」
「何が来るんです?」
「解らんが、嫌な気配がする。」
爺さんがそう言った途端。全員が散らばって戦闘態勢を取る。
「何が出て来てもすぐに攻撃はするな。全部出きってからでないと次元の裂け目に飲み込まれるぞ。解ったな?」
「「「はい!」」」
それは少しずつ現れた。なんと形容すれば良いのだろう?嫌悪感の塊の様な醜悪な姿をしている。決して良い物では無いと一目で判る。おそらくこの世の物とは思えない。多次元から落ちて来たのだろう。
大きさは15メートル位、形は見る角度によって様々に変わる。それが、5分程かけてぬるりと出て来た。
「よし、次元の裂け目が閉じて行く。閉じきったら攻撃を仕掛けるぞ!」
「解りました。しかし、あれに攻撃が通るのですか?」
「この世界に物質として存在するのであれば、攻撃は通る。」
「そう言う物なんですか?」
「まあ、何にでも例外と言うのはあるがのう。」
うわ~、竜王の爺さん適当だなぁ。
「って言うか、こいつ危険なんでしょうか?」
珍しく無口なベルクロスが聞いて来た。
そう言えばそうだよな、見た目はアレだけど、危険かどうかはどう判断するんだ?
「お主らは修行を積んでいるから解らんかもしれんが、一般人がこれを見たら発狂するぞ。」
え?そうなの?見た目で既に精神攻撃してるってある意味凄いな。
「さて、そろそろ無駄話は終わりじゃ、攻撃に移るぞ。」
「あれを殴るんですか?遠慮したいんですけど?」
「ならば剣を使えば良いじゃろうて。」
あ、それもそうだよね。なんで剣士なのに剣を使う事を忘れてたんだろう?
ストレージから両手剣を装備し構える。
竜王の爺さんがまず仕掛ける。ブレスだ。敵が一瞬怯んだ様に見えたので、超速で近づき薙ぎ払ってみた。ん?感触が妙だぞ。
敵は胴体を切られている。なのに何の反応も無い。続いてベルクロス、ルシルが仕掛ける。爪を使った攻撃だ。
敵に攻撃は当たっている。傷も与えた。だがダメージが入っていない。なんだこいつ?
「どうやら、こいつにはダメージと言う概念が無いようじゃのう。」
「それって、再生より厄介じゃ無いですか?ダメージが無いって事は不死身って事ですか?」
「ダメージと言う概念は無くとも死の概念はあるかもしれんじゃろ?」
それってあくまでも希望的観測ですよね?
「一番最初の攻撃を覚えているか?」
「えっと、ブレスですよね?」
「一瞬怯んだじゃろう?あの辺に攻略の糸口がありそうじゃ。」
ああ、確かに。不死身なら怯む必要無いもんね。
「もう一度ブレス行けますか?」
「やってみよう。」
ベルクロスとルシルが敵を削っている間に爺さんがブレスの準備をしている。
一瞬の空白を見つけて爺さんがブレスを撃つ。あれ?今度は怯まない?じゃあ、さっきは何に怯んだんだ?
って言うか、ダメージは入って無いが、攻撃は入っている。反撃もして来ない。敵の大きさは3分の2程のサイズにまで削られている。削り切れば勝ちなのか?
「反撃してこないのが不気味なんですが、このまま削り続ければ良いのでしょうか?」
「解らんが、現状儂らに出来るのは攻撃を続ける事だけだ。」
「ちょっと嫌な記憶を思い出しましてねぇ。ある程度削ると自爆する敵と戦った事があるんですよ。」
「なるほど、それなら反撃してこない理由にもなるな。しかし、反撃と言う概念が無いだけかもしれんぞ。」
「一体こいつはどう言う概念で生きているんでしょうか?」
「む?もしかしたら、生きている概念も無いかもしれんぞ。」
え?どう言う事?
ちなみにだが、僕はリリの家庭教師代として週に白金貨1枚を貰っている。これはかなり破格な金額だ。侯爵の狙いがイマイチ解らない。
一度侯爵に話をしたが、君が教えた事は並の家庭教師なら20年は掛かる所だ、と言われた。ふむ、そう考えると安いのか?
そう言えば、家庭教師を続けたいなら教え子を紹介すると言われたが、断った。あくまでもリリに才能があったから出来た事だ。同じ事が他の子でも通用するとは思えない。それに、あまり深く帝国貴族と関りを持つと色々と不味い事が起きそうだ。
まあ、帝国には定期的に来るけど、毎日来るのは結構キツイ。
今はミシンを王国に輸入しようと考えている。足踏み式のミシンだが、手縫いに比べれば製品の質が段違いだ。問題はミシンを使いこなせる人材の育成だな。
暫くは消耗品等も帝国からの輸入に頼る事になるだろうが、将来的には王国製のミシンを普及させたい。
商談のあと王国に帰る。子供たちと戯れていたら竜王の爺さんがやって来た。
「小僧、この子たちはお主の子か?」
「そうですけど、何か問題でも?」
「いや、問題と言う程では無いが、神格の欠片を持っているな。」
「神格の欠片?」
「まあ、言うなれば将来の神候補だな。10万人に一人位の確率で持って生まれるそうだが、神に至るのは更にその中の100人に一人だな。」
ああ、僕が神格を持っているからその影響かな?
「その神格の欠片って持っていると何か影響があるの?」
「そうじゃな、人より丈夫とか少し長生きとか力が強いとか、魔法が上手いとか、神に祝福されていると言われる子は大抵神格の欠片を持つ子じゃな。」
ふむ、その程度なら問題無いよな?
「ちなみにお主の子は2人共普通より欠片の大きさが大きいようじゃ。気を付けて育てないと超人扱いされるぞ。」
え?それを先に言ってよ。って言うか何を気を付ければ良いんだ?
その日は折角の休みの日だったのに気になってなかなか眠れなかった。
翌日早目の朝食後、稽古に入る。準備体操代わりの4人対戦から始める。1時間程戦った後、本格的な稽古になるのだが、竜王の爺さんが変な事を言い始めた。
「ふむ、空間が不安定な様じゃな。」
「え?この空間に何か不備でも?」
「いや、この空間ではない。この世界の事じゃよ。」
「どう言う事ですか?」
「実際に見ないと解らんじゃろうて、こっちには何がある?」
爺さんが東を指した。
「そっちは大山脈がありますね。」
「ふむ、ちと、付いて来い。ルシルと白竜も一緒じゃ。」
僕ら4人は何時もよりだいぶ早めに亜空間を出た。竜王の爺さんを先頭に東に向かい飛んで行く。誰かに見られたらヤバくない?
東門を越えて更に飛んで行く、あれ?ここって、アスアスラに会った場所じゃ?
爺さんが地面に降りたので僕ら3人も続く。
「解るかのぉ?ここに次元の裂け目があるのじゃが。」
よく見ると空間に何かうねうねと動いている透明な物が見える。
「これは出口の様じゃのぉ。」
「ん?出口と入り口があるんですか?」
「ああ、次元の裂け目は何故か入り口と出口があり一方通行なんじゃよ。」
「そう言えば、前にここでこの国には居ないはずの魔物と戦いました。中にはエルフが捉われていました。」
「ほう?それはエルフの国の何処かに入り口が空いたんじゃな。」
「ちなみに、出口から入るとどうなるんですか?」
「2度と出て来れなくなると言われている。まあ試した者は居らんがのぉ。」
そりゃ、試す奴居ないわな。
「で、これって何か問題なんですか?」
「ふむ、繋がっている場所がこの世界なら問題無いのじゃが、異次元に繋がっていると厄介な事が起こる事がある。」
「封印するなり、修復するなり出来ないんですか?」
「儂には無理じゃのぉ、ブラスマイヤーはどうじゃ?」
「今の俺には無理だな。完全体なら出来るかもしれん。」
ブラスマイヤーでも出来ると言い切らないんだな。
「ところで、これ、どうするんですか?何処に繋がってるか外から解るんですか?」
「通常、次元の裂け目は放って置けば数日で消える。大きさも大した事が無いので出て来る者も大した事は無い。だが、こいつはちと大きすぎる。出来れば、何が出るか確認したい。」
「確認ですか?交代で見張りますか?」
「ふむ、それも一つの方法じゃが、ここに目を置いて行く。」
「え?目を置くんですか?」
「なんじゃお主?遠見の魔法を使えんのか?」
「遠くを見渡す魔法なら使えますが?」
「それとは違うな、魔法で目を作って任意の場所に置いて置き、監視する魔法じゃ。」
「そんな便利な魔法があるんですか?是非教えて下さい。」
あれ?それって倫理的にどうなんだ?完全に覗き用の魔法じゃ無いのか?
「理論は簡単じゃ。掌の上に第三の目を作ってみろ。自分の目と同様に見えれば完成じゃ。それを適当なところに置けば良い。」
魔法はイメージとは良く言った物だ、イメージすると簡単に第三の目が出来た。これを次元の裂け目を監視できるところに設置すれば良い訳だ。ってあれ?
「気のせいでしょうか?さっきより裂け目が広くなってる気がするんですが?」
「む?これは、来るぞ。」
「何が来るんです?」
「解らんが、嫌な気配がする。」
爺さんがそう言った途端。全員が散らばって戦闘態勢を取る。
「何が出て来てもすぐに攻撃はするな。全部出きってからでないと次元の裂け目に飲み込まれるぞ。解ったな?」
「「「はい!」」」
それは少しずつ現れた。なんと形容すれば良いのだろう?嫌悪感の塊の様な醜悪な姿をしている。決して良い物では無いと一目で判る。おそらくこの世の物とは思えない。多次元から落ちて来たのだろう。
大きさは15メートル位、形は見る角度によって様々に変わる。それが、5分程かけてぬるりと出て来た。
「よし、次元の裂け目が閉じて行く。閉じきったら攻撃を仕掛けるぞ!」
「解りました。しかし、あれに攻撃が通るのですか?」
「この世界に物質として存在するのであれば、攻撃は通る。」
「そう言う物なんですか?」
「まあ、何にでも例外と言うのはあるがのう。」
うわ~、竜王の爺さん適当だなぁ。
「って言うか、こいつ危険なんでしょうか?」
珍しく無口なベルクロスが聞いて来た。
そう言えばそうだよな、見た目はアレだけど、危険かどうかはどう判断するんだ?
「お主らは修行を積んでいるから解らんかもしれんが、一般人がこれを見たら発狂するぞ。」
え?そうなの?見た目で既に精神攻撃してるってある意味凄いな。
「さて、そろそろ無駄話は終わりじゃ、攻撃に移るぞ。」
「あれを殴るんですか?遠慮したいんですけど?」
「ならば剣を使えば良いじゃろうて。」
あ、それもそうだよね。なんで剣士なのに剣を使う事を忘れてたんだろう?
ストレージから両手剣を装備し構える。
竜王の爺さんがまず仕掛ける。ブレスだ。敵が一瞬怯んだ様に見えたので、超速で近づき薙ぎ払ってみた。ん?感触が妙だぞ。
敵は胴体を切られている。なのに何の反応も無い。続いてベルクロス、ルシルが仕掛ける。爪を使った攻撃だ。
敵に攻撃は当たっている。傷も与えた。だがダメージが入っていない。なんだこいつ?
「どうやら、こいつにはダメージと言う概念が無いようじゃのう。」
「それって、再生より厄介じゃ無いですか?ダメージが無いって事は不死身って事ですか?」
「ダメージと言う概念は無くとも死の概念はあるかもしれんじゃろ?」
それってあくまでも希望的観測ですよね?
「一番最初の攻撃を覚えているか?」
「えっと、ブレスですよね?」
「一瞬怯んだじゃろう?あの辺に攻略の糸口がありそうじゃ。」
ああ、確かに。不死身なら怯む必要無いもんね。
「もう一度ブレス行けますか?」
「やってみよう。」
ベルクロスとルシルが敵を削っている間に爺さんがブレスの準備をしている。
一瞬の空白を見つけて爺さんがブレスを撃つ。あれ?今度は怯まない?じゃあ、さっきは何に怯んだんだ?
って言うか、ダメージは入って無いが、攻撃は入っている。反撃もして来ない。敵の大きさは3分の2程のサイズにまで削られている。削り切れば勝ちなのか?
「反撃してこないのが不気味なんですが、このまま削り続ければ良いのでしょうか?」
「解らんが、現状儂らに出来るのは攻撃を続ける事だけだ。」
「ちょっと嫌な記憶を思い出しましてねぇ。ある程度削ると自爆する敵と戦った事があるんですよ。」
「なるほど、それなら反撃してこない理由にもなるな。しかし、反撃と言う概念が無いだけかもしれんぞ。」
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「む?もしかしたら、生きている概念も無いかもしれんぞ。」
え?どう言う事?
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