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ジェレミーのおっさんの嫁は見つかったが、ホリーさんの方は難航しているらしい。女性の27歳と言うのは僕が考えるよりハードルが高い様だ。まず、27歳まで独身と言うだけで何か欠点があると思われてしまうらしい。また、子供が産めるのかと言う問題も抱えている。
セリーが頑張っているが、どうしても見つからない様なら僕が出張ってみるかな?
農業は順調に進んでいる。いや、進み過ぎている。あまりにも僕の畑の作物が育つので周りの農家の噂になっているらしい。しょうがないので、畑の近い農家には秘密を幾つか教えてあげようと思って居る。まあ、農業改革はいずれやろうと思って居た事なので大丈夫だろう。
プレイースで魚を肥料にする実験もしている。こちらは暫くはプレイースだけで広めるつもりだ。何せ捌いた後のアラだけで肥料が出来るのだ、効率も良いし値段も安い。これを時越えの魔法で時間を勧め発酵させれば肥料の完成だ。現在、幾つかの農家で実験的に試して貰っている。
ジェレミーのおっさんの見合いの日取りが決まったと同時にホリーさんの結婚相手が見つかった。
セリーが派閥を無視してまで探してくれた様だ。
「で、どう言う男性なんだ?」
「男爵家の次男なんですが、現在25歳で独身です。問題はですね。跡取りの長男が、去年結婚してすぐに事故で亡くなってしまいまして、急遽跡取りになったのですが、金銭的な問題ですぐに嫁を探す事が出来ない状態らしいのです。」
「その男爵家はそんなに金銭的に苦しいのか?」
「いえ、普通ならば問題無いのですが、去年の長男の結婚式をかなり派手にした物ですから。借金も少しあるようですが、時間を掛ければ返せるはずです。しかし、そうなると次男の結婚にはお金を掛けられないと言う事になります。」
「なるほど、そこでホリーさんの出番か?」
「そうなりますね。Sランク冒険者なら稼ぎますので、男爵家の1年分位の蓄えはあるんじゃないかと言う事で期待されてます。」
「まあ、流石にそれではホリーさんが可哀そうなので男爵家に少し都合してやってくれ。こちらも見合いすれば結婚は確実って状態に持って行きたいしね。」
「解りました。ではその方向で話を進めます。」
「悪いな公爵家の派閥でも無いのに。」
「何を言ってるんですか?この2家はゼルマキア侯爵家派になるんですよ。」
「え?僕の派閥?」
「そうです。侯爵で派閥を持って無いのは家だけですからね。多少は居ないと格好がつかないでしょ?」
道理でセリーが積極的に動いていると思ったらそう言う思惑があったのか。あれ?って事はジェレミーとホリーさんが僕の派閥?
うーん。まああの2人なら気が楽かもしれないな。しかし、セリーは良くそう言う所に気が付くよな。ある意味王様の判断は正しかったのかもしれないな。って事はルシルやアリアナも僕の足りない何かを補ってくれているのかな?
まあ、良い、明日にでもホリーさんとジェレミーに報告に行こう。
翌日ブラスマイヤーのいじめ、いや訓練の後、教えて貰ったホリーさんの家へ行く。ミレニアさんと共同で借りていると言ってたがパーティーは解散するって言ってたので気になって居た。
冒険者ギルドの近くなので、一旦ギルドに転移してから徒歩で移動する。ギルドの近くに家を借りると言うのは何処でも一緒らしいな。思わずブレイルの町の事を思い出した。
およそ10分程で目的の家が見つかった。Sランクの冒険者とは思えない質素な建物だ。本当にホリーさんの家かなと思いつつ声を掛けてみる。はーい、と返事があり、普段着のホリーさんが出て来た。普段着のホリーさんは思った以上に若く見える。これでモテないの?
「おお、最強君じゃないか。私の事が忘れられなくて思わず会いに来てしまったのかい?」
この人はブレないなぁ。
「用件が幾つかありましてね。ミレニアさんは居ないんですか?」
「彼女はクレイトスのパーティーに合流しているよ。私は実質冒険者引退状態だよ。」
「ミレニアさんの結婚も近いって事ですか?」
「そうだねぇ。現在クレイトスのパーティーはミレニアを入れて16人の大所帯だ。更にSランクが3人も居る。これは王都でも最強最大のパーティーになる。どうやらギルマスはクレイトスを次期ギルマスにしたいらしい。」
「確か、ギルマスって爵位が貰えるんですよね?」
「その通り。男爵位だが、ミレニアは将来貴族の奥方になってしまうのだよ。」
クレイトスさんの年齢から行くと10年先の話だが、今のギルマスならあと10年位は続きそうだ。あ、彼をリーダーに押したのもそう言う思惑か。
「ミレニアさんが羨ましいですか?」
「どうかな?羨ましさも半分位はあるが、あと10年現役を続けるのも厳しい物がありそうだ。」
「どうやら、ミレニアさんよりホリーさんの方が先に貴族の奥方になりそうですよ。」
「ん?それはどう言う事だい?」
「約束したでしょ?ホリーさんの旦那さん見つけて置きましたので、後日お見合いして貰いますよ。」
「え?相手は貴族なの?てっきり冒険者とばかり思って居たよ。」
「ちょっと複雑な事情で、25歳の独身の男爵家次男がお相手です。お兄さんが事故で亡くなっているので、跡取りになります。ホリーさんにはその賢さとコミュケーション能力で彼の助けになって頂けると助かります。」
「ほう?相手方は年上でも問題無いのかい?」
「もちろん。見合いをすれば確実に成立する話です。その点はよく考えて下さいね。」
「ふむ、今度は貴族の世界で戦うって訳だね。それも楽しそうだ。」
ホリーさんならそう言うと思ってましたよ。
「あ、それからジェレミーの嫁さんも探して来たんですけど、彼の居場所は解りますか?」
「この時間ならホームに居るだろう。連れて行こうか?ミレニアも居るだろうし。」
「そう言う事ならお願いします。」
普段着のホリーさんと平服の僕が2人並んで歩いていると、道行く人が不思議そうな目で見る。なんでだ?
「僕らなんか目立ってます?」
「ああ、明らかに貴族と平民が同じ立場で並んで歩いているからね。」
なるほど、結構見て無い様で見られてるんだな。
「ほら、見えて来たよ。あの酒場が彼らのホームだよ。」
そう言ってホリーさんが一軒の店を指さす。ギルドから5分程の酒場だ。明かに冒険者をターゲットに作られている。
中に入ると数組の冒険者グループが居る。中でも一番人数が多いのが、クレイトス率いる『白銀の風』だ。なんでも見込みがあればランクが低くても入れるらしく、一番下はDランクだそうだ。16人のメンバーを2つに分けたり3つに分けたりしながら底上げをしているらしい。
『白銀の風』のメンバーは邪魔にならない一番奥の席を陣取っている。近づくとクレイトスさんとミレニアさんの顔が見えた。
更に近づくと2人ばかり立ち上がり警戒の体制を取った。それを気付いたクレイトスが制する。
「この2人は客人だ。警戒しなくて大丈夫だ。2人共Sランクのエイジとホリーだ。ホリーは知ってる奴も居るはずだぞ。」
クレイトスさんがそう言うと。ざわつく声が聞こえる。中にはSランクと言う単語も聞き取れた。
「血の気の多い奴が多くて済まんな。今日は何の用事だ?」
「こちらこそいきなり済みません。ちょっとジェレミーさんに用事があるんですが、大丈夫ですか?」
「ん?俺か?何の用だ?」
「ちょっと向こうで話せますか?」
「良いぞ。構わないよな?クレイトス。」
「ああ、問題無いぞ。」
そう言って、ジェレミーを少し離れた席に座らせる。
「時間が無さそうなのでズバリ言いますね。今日は見合いの話を持って来ました。相手は跡取りの居ない男爵家の長女です。どう言う意味か解りますよね?」
「それはつまり婿入りしろって事だな?」
「そうです。婿入りして男爵家を継いで貰います。相手の女性は24歳。正直貧乏貴族なので今まで良縁がありませんでした。」
「え?おっさんに24歳の娘を紹介しちゃうの?」
「だから、おっさん言うな!って、24歳ってマジか?」
「はい、24歳は駄目でしたか?結構美人だと言う話ですよ?」
「いや、良い!むしろ良すぎる。」
「貴族の見合いと言うのは基本、見合いを受けたら結婚は確定になります。なので引き受けるかどうかじっくり考えてから返事をして下さい。」
「ちなみに貴族の当主になったら冒険者は引退しないと駄目なのか?」
「いえ、貴族と言っても下級貴族です。仕事をしないといけません。なので、冒険者を続けても良いし、他の仕事を見つけても構いません。逆に言えば無職は駄目です。」
「なるほど、そう言う点も考えて見つけてくれたんだな?」
「僕も一応侯爵ですので、半端な見合いはセッティングしませんよ。」
「解った。ならその見合い受けるぞ。」
「良いんですか?まだ時間はありますよ。」
「お前を信用してるって事だ。それに俺には最後のチャンスだろうしな。」
「解りました。では追って日時をお知らせしますので連絡先を教えて下さい。」
ホリーさんの家は知ってるから問題無いな。どうやら2組纏まりそうだ。
家に帰ったらセリーと相談して日時を決めよう。あ、場所は家で良いよな?
見合いと言ってもあんまり形式ばったのは良く無いだろうから甘味でも食べながらまったりと見守ろう。
セリーが頑張っているが、どうしても見つからない様なら僕が出張ってみるかな?
農業は順調に進んでいる。いや、進み過ぎている。あまりにも僕の畑の作物が育つので周りの農家の噂になっているらしい。しょうがないので、畑の近い農家には秘密を幾つか教えてあげようと思って居る。まあ、農業改革はいずれやろうと思って居た事なので大丈夫だろう。
プレイースで魚を肥料にする実験もしている。こちらは暫くはプレイースだけで広めるつもりだ。何せ捌いた後のアラだけで肥料が出来るのだ、効率も良いし値段も安い。これを時越えの魔法で時間を勧め発酵させれば肥料の完成だ。現在、幾つかの農家で実験的に試して貰っている。
ジェレミーのおっさんの見合いの日取りが決まったと同時にホリーさんの結婚相手が見つかった。
セリーが派閥を無視してまで探してくれた様だ。
「で、どう言う男性なんだ?」
「男爵家の次男なんですが、現在25歳で独身です。問題はですね。跡取りの長男が、去年結婚してすぐに事故で亡くなってしまいまして、急遽跡取りになったのですが、金銭的な問題ですぐに嫁を探す事が出来ない状態らしいのです。」
「その男爵家はそんなに金銭的に苦しいのか?」
「いえ、普通ならば問題無いのですが、去年の長男の結婚式をかなり派手にした物ですから。借金も少しあるようですが、時間を掛ければ返せるはずです。しかし、そうなると次男の結婚にはお金を掛けられないと言う事になります。」
「なるほど、そこでホリーさんの出番か?」
「そうなりますね。Sランク冒険者なら稼ぎますので、男爵家の1年分位の蓄えはあるんじゃないかと言う事で期待されてます。」
「まあ、流石にそれではホリーさんが可哀そうなので男爵家に少し都合してやってくれ。こちらも見合いすれば結婚は確実って状態に持って行きたいしね。」
「解りました。ではその方向で話を進めます。」
「悪いな公爵家の派閥でも無いのに。」
「何を言ってるんですか?この2家はゼルマキア侯爵家派になるんですよ。」
「え?僕の派閥?」
「そうです。侯爵で派閥を持って無いのは家だけですからね。多少は居ないと格好がつかないでしょ?」
道理でセリーが積極的に動いていると思ったらそう言う思惑があったのか。あれ?って事はジェレミーとホリーさんが僕の派閥?
うーん。まああの2人なら気が楽かもしれないな。しかし、セリーは良くそう言う所に気が付くよな。ある意味王様の判断は正しかったのかもしれないな。って事はルシルやアリアナも僕の足りない何かを補ってくれているのかな?
まあ、良い、明日にでもホリーさんとジェレミーに報告に行こう。
翌日ブラスマイヤーのいじめ、いや訓練の後、教えて貰ったホリーさんの家へ行く。ミレニアさんと共同で借りていると言ってたがパーティーは解散するって言ってたので気になって居た。
冒険者ギルドの近くなので、一旦ギルドに転移してから徒歩で移動する。ギルドの近くに家を借りると言うのは何処でも一緒らしいな。思わずブレイルの町の事を思い出した。
およそ10分程で目的の家が見つかった。Sランクの冒険者とは思えない質素な建物だ。本当にホリーさんの家かなと思いつつ声を掛けてみる。はーい、と返事があり、普段着のホリーさんが出て来た。普段着のホリーさんは思った以上に若く見える。これでモテないの?
「おお、最強君じゃないか。私の事が忘れられなくて思わず会いに来てしまったのかい?」
この人はブレないなぁ。
「用件が幾つかありましてね。ミレニアさんは居ないんですか?」
「彼女はクレイトスのパーティーに合流しているよ。私は実質冒険者引退状態だよ。」
「ミレニアさんの結婚も近いって事ですか?」
「そうだねぇ。現在クレイトスのパーティーはミレニアを入れて16人の大所帯だ。更にSランクが3人も居る。これは王都でも最強最大のパーティーになる。どうやらギルマスはクレイトスを次期ギルマスにしたいらしい。」
「確か、ギルマスって爵位が貰えるんですよね?」
「その通り。男爵位だが、ミレニアは将来貴族の奥方になってしまうのだよ。」
クレイトスさんの年齢から行くと10年先の話だが、今のギルマスならあと10年位は続きそうだ。あ、彼をリーダーに押したのもそう言う思惑か。
「ミレニアさんが羨ましいですか?」
「どうかな?羨ましさも半分位はあるが、あと10年現役を続けるのも厳しい物がありそうだ。」
「どうやら、ミレニアさんよりホリーさんの方が先に貴族の奥方になりそうですよ。」
「ん?それはどう言う事だい?」
「約束したでしょ?ホリーさんの旦那さん見つけて置きましたので、後日お見合いして貰いますよ。」
「え?相手は貴族なの?てっきり冒険者とばかり思って居たよ。」
「ちょっと複雑な事情で、25歳の独身の男爵家次男がお相手です。お兄さんが事故で亡くなっているので、跡取りになります。ホリーさんにはその賢さとコミュケーション能力で彼の助けになって頂けると助かります。」
「ほう?相手方は年上でも問題無いのかい?」
「もちろん。見合いをすれば確実に成立する話です。その点はよく考えて下さいね。」
「ふむ、今度は貴族の世界で戦うって訳だね。それも楽しそうだ。」
ホリーさんならそう言うと思ってましたよ。
「あ、それからジェレミーの嫁さんも探して来たんですけど、彼の居場所は解りますか?」
「この時間ならホームに居るだろう。連れて行こうか?ミレニアも居るだろうし。」
「そう言う事ならお願いします。」
普段着のホリーさんと平服の僕が2人並んで歩いていると、道行く人が不思議そうな目で見る。なんでだ?
「僕らなんか目立ってます?」
「ああ、明らかに貴族と平民が同じ立場で並んで歩いているからね。」
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「ほら、見えて来たよ。あの酒場が彼らのホームだよ。」
そう言ってホリーさんが一軒の店を指さす。ギルドから5分程の酒場だ。明かに冒険者をターゲットに作られている。
中に入ると数組の冒険者グループが居る。中でも一番人数が多いのが、クレイトス率いる『白銀の風』だ。なんでも見込みがあればランクが低くても入れるらしく、一番下はDランクだそうだ。16人のメンバーを2つに分けたり3つに分けたりしながら底上げをしているらしい。
『白銀の風』のメンバーは邪魔にならない一番奥の席を陣取っている。近づくとクレイトスさんとミレニアさんの顔が見えた。
更に近づくと2人ばかり立ち上がり警戒の体制を取った。それを気付いたクレイトスが制する。
「この2人は客人だ。警戒しなくて大丈夫だ。2人共Sランクのエイジとホリーだ。ホリーは知ってる奴も居るはずだぞ。」
クレイトスさんがそう言うと。ざわつく声が聞こえる。中にはSランクと言う単語も聞き取れた。
「血の気の多い奴が多くて済まんな。今日は何の用事だ?」
「こちらこそいきなり済みません。ちょっとジェレミーさんに用事があるんですが、大丈夫ですか?」
「ん?俺か?何の用だ?」
「ちょっと向こうで話せますか?」
「良いぞ。構わないよな?クレイトス。」
「ああ、問題無いぞ。」
そう言って、ジェレミーを少し離れた席に座らせる。
「時間が無さそうなのでズバリ言いますね。今日は見合いの話を持って来ました。相手は跡取りの居ない男爵家の長女です。どう言う意味か解りますよね?」
「それはつまり婿入りしろって事だな?」
「そうです。婿入りして男爵家を継いで貰います。相手の女性は24歳。正直貧乏貴族なので今まで良縁がありませんでした。」
「え?おっさんに24歳の娘を紹介しちゃうの?」
「だから、おっさん言うな!って、24歳ってマジか?」
「はい、24歳は駄目でしたか?結構美人だと言う話ですよ?」
「いや、良い!むしろ良すぎる。」
「貴族の見合いと言うのは基本、見合いを受けたら結婚は確定になります。なので引き受けるかどうかじっくり考えてから返事をして下さい。」
「ちなみに貴族の当主になったら冒険者は引退しないと駄目なのか?」
「いえ、貴族と言っても下級貴族です。仕事をしないといけません。なので、冒険者を続けても良いし、他の仕事を見つけても構いません。逆に言えば無職は駄目です。」
「なるほど、そう言う点も考えて見つけてくれたんだな?」
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