俺のチートが凄すぎて、異世界の経済が破綻するかもしれません。

埼玉ポテチ

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042 電気?

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 翌朝は、久しぶりに食堂に顔を出した。一通り在庫をチェックして、減ってる物を補充する。留守中に変わった事は無かったかキリクに確認したが、問題は無い様だ。完全に俺抜きでも店は回るって事だね。

 俺が居ても邪魔になるので、ルルイと一緒に家に帰る。爺さんの講義を受けた後は、やりたくても時間が無くてやれなかった事をするつもりだ。

 俺はショップからソーラーパネルと蓄電池を購入して、パネルを屋根に設置する。元々外で使う事を想定していた物らしく配線の防水も完璧だ。自分の部屋まで配線を引き込み、蓄電池に接続する。

 蓄電池のランプが点滅して充電をしている事を教えてくれる。恐らく丸一日充電すれば、それなりに使えると思う。パネルは4枚設置したが足りない様なら増やす予定だ。

 恐らく使うのはノートPCかタブレット位だろうから、それ程の電力消費量は無いと思う。もし、思った以上に電気が使えるならばプリンターを購入するのも悪く無い。

 あ、デジカメは持っていたら便利かもしれないので余裕があったら購入して置こう。メモ帳に書き留めて置く。

 ソーラーパネルの設置に3時間程掛かってしまったが、まだ時間は昼だ。昼飯はルルイと爺さんにはサンドウィッチ、俺はおにぎりで済ませた。スープ代わりに豚汁を出す。

 午後はルルイと模擬戦を1時間程行った後、爺さんの実践訓練をしてからローナを迎えに行く。

 ローナを迎えに行ったついでにソリオさんに新店舗の改装の進展具合を聞く。予定より若干進んで居る様だが、それでもまだ1か月半位掛かると言う。

 さて、その間に俺は何をするかだな。

 流石に2か月も何もしないで給料を貰うのは気が引ける。ここは1つ、何か商品を販売して、食堂に貢献しようかな。

 季節商品と言えば、夏ならかき氷や冷やし中華、冬なら肉まんやおでんを思い浮かべるが、ローナの話に寄ると、このリストームの町には四季が無いらしい。

 この国は大陸の南に位置する。その国の中でもリストームは南の町だ。ローナの話では北の方の町では雪が降る所もあると言うから、南北にかなり距離がある国なのだろう。そして、このリストームの町は、一年中温暖な気候らしい。

 しかし、俺が体感している限りでは常夏と言う程暑くは無い。常に20度前後の心地よい温度だ。雨も滅多に降らない。

 こうなると季節商品と言うのは難しい。まあ、そう言う概念が無いのなら何を売っても売れる物は売れると言う事だろう。

 さて、この世界には蒸すと言う調理法が無い。ならば肉まんは面白いかもしれない。問題は仕入れだな。1個100円以下で仕入れられれば銅貨2枚で売ればそれなりの儲けが出る。

 色々なショップを調べて安い所を探してみよう。この世界の人は肉まんをしらないので高級肉まんと言うのは最初は無理だろう。いきなり銅貨5枚とかで売り出しても買う人が居なさそうだ。

 こうなると肉まんを販売するガラスケースも欲しくなるが、アレって電化製品だよね?蒸すのは蒸籠を使って、展示用にガラスケースに時間停止の魔法を付与すれば行けるかな?

 とりあえず明日からでも店の外のテイクアウトブースで試験販売してみよう。

 ローナを家に送り届け俺達も家に帰る。

 部屋に戻りバッテリーの充電具合を確認する。朝9時に設置して、現在17時半。8時間で約50%程の充電率だ。もう一枚パネルを増やした方が良いかな?

 とりあえず50%あれば、タブレット位充電可能だろう。ゾンアマで安いタブレットを購入して、付属のUSBケーブルで充電を開始する。見た感じ問題無く充電されているので、朝まで放って置けばフル充電されるだろう。

 そう言えばゾンアマでアプリは売っているが、どうやってタブレットにインストールするのだろう?WIFIが無くてもタブレットから購入出来るのだろうか?

 この辺は実際に試してみないと何とも言えない。

 充電に朝まで掛かるので実証は明日だな。その間にゾンアマで適当な大きさのガラスケースを購入して、肉まんの展示用に時間停止の魔法を付与して置く。展示用なので空間拡張の付与はしていないが、原理はマジックバッグと同じだ。

 翌日から肉まんの試験販売を始めた。蒸籠の使い方はキリクに教えたので問題無い。キリクなら他の使い方も自分で試行錯誤して見つけるだろう。店頭での販売は新人君が頑張ってくれている。

 って、結局俺は暇になる訳だ。困ったな、新店舗が完成するまで毎日新商品を出す訳には行かないし。大人しく家で魔法や武術の稽古をしながら、タブレットでも弄って時間を潰すしか無いかな?

 そう言えばタブレットにアプリをインストールする方法が解った。タブレットをアイテムボックスに入れた状態でゾンアマからアプリを購入するとタブレットに転送される仕組みになって居る。この方法で電子書籍も読める事も解った。

 これはかなり面白い事に使えそうだ。とりあえずファッション誌を購入してルルイに見せて見たら、物凄い喰いつきが良かった。この世界で現代日本のファッションを販売する事が出来るかもしれない。

 ちなみにこの世界ではボタンの着いた服を着るのは貴族だけらしい。また、下着は男女問わず、ドロワーズと呼ばれる比較的緩やかな構造のパンツのみでブラジャーは無い。

 俺はネットショップでトランクスを購入しているので、その辺はあまり詳しく知らなかった。

 当然ファスナーはこの世界には無いので仕入れる時には気を付けないとイケない。

 新店舗では新品の吊るしの服を販売する予定だが、最初はスウェットやイージーパンツから始めた方が良さそうだ。この世界の服は貫頭衣がメインで中古でも銀貨1枚前後する。安いスウェットならセットで1000円程度から買えるので大銅貨3枚位で販売してみようと考えて居る。

 イージーパンツも1000円出せば結構種類はある。素材は最初はコットンが無難だろう。その内化学繊維も取り入れたい。

 下着についてはまだ販売するかどうか決めかねている。ショーツについては女性スタッフに穿いて貰って感想を聞きたい。ストッキングは別ルートで貴族に売れる商会に卸すのが良いかもしれない。

 ブラジャーに関しては現在保留中だ。販売するにも着け方を教える必要がある。マネキンでも購入して教えると言う手もあるが、セクハラにならないだろうか?

 同様の理由から生理用品も保留になって居る。恐らく販売すればかなり売れると思うのだが、デリケートな問題なので男の俺が販売するのは難しいだろう。

 それにまずショーツの普及が必要になる。ショーツが受け入れらなければ話にならない。

 衣類はまだまだ、問題点が沢山あるが、男性物から普及させて行けば何とかなるかもしれない。

 もう一つ、売れば必ず儲かると解って居るが、売りにくい商品がある。それはインスタント食品だ。

 カップ麺やレトルト食品は、保存食のレベルの低いこの世界では売れるはずだが、食べ方が普及しないと売るのが難しい。識字率が低いので文字で教える訳には行かないので、実践で見せるしかない。

 タブレットで動画を撮って見せる事も考えたのだが、この世界の人間に『動画』と言う物をどう説明したら良いか解らない。

 まあ、実演販売をするのが一番早そうだが、毎回それをするなら、専門のスタッフを1名余分に雇う必要がある。幾ら儲かると言っても人件費が掛かっては意味が無い気がする。

 こうなったら食堂でカレーライスの販売を開始するしか無いかもしれない。スパイシーチキンのお陰で大分スパイスの味に客が慣れて来た今なら投入しても良い頃合いかもしれない。

 カレーがヒットすれば、家庭でも食べたいと言う客が現れるだろう。そうなればレトルトカレーは販売しやすい。レトルトカレーが普及すれば、その他のレトルト商品も売れるだろう。

 カップ麺については具の多いスープと言う触れ込みで販売すれば何とかなるかもしれない。冒険者に売れれば面白いと考えて居る。

 カップ麺が売れれば麺料理の普及に繋がる。食堂では現在パスタを販売しているが、将来的にはラーメンやうどんの販売も考えて居る。

 また、新店舗が軌道に乗ったら食堂の拡張も視野に入れている。食文化はまだまだ、広げる余地があると思う。

 まずは新店舗が先だけどね。
 
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