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NNTC合宿編
第九十一話 呉 VS 名取
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「次、ワイが蹴ってもええか?」
呉と楓が揉めている所に、U-18日本代表の名取 慶次が姿を現す。
代表のスターティングメンバーに名を連ねる男は、パーフェクトぐらい簡単だと言わんばかりに、余裕の表情を浮かべていた。
「ああ……別に構わないよ。」
呉は名取の態度にムッとしながらも、プレイルームの席を譲る。
「悪いな。まあ、こんなんワイやったらサクッと終わるさかいに、そこで待っててもろて構わんで。」
自分だったら簡単だ、と強調する名取。
その挑発は、呉を怒らせるのに十分であった。
「ああ?なんだとてめえ……!?」
「や・め・な・さ・い!」
抗議しようとした呉の腕を、楓ががっちりと掴んだ。
「何すんだよ楓!」
「それはこっちのセリフよ!ホントーに喧嘩っ早いんだから!」
「だって、あいつが先に喧嘩売ってきたんだぞ!」
「それをわざわざ買うんじゃないわよ!スルーするって対応を覚えなさいって言ってんの!」
二人がギャーギャーと騒いでいる中、犬塚は一人神妙な面持ちを見せていた。
「あの人って、確かU-18日本代表のチームで出ていた人だよね……?」
犬塚は、名取の耳に届かないぐらいの小声で二人に尋ねる。
「え……ああ、そういえば、あんな奴いたような気がするわね……」
「へっ、なんだっていいよ。もし失敗したら、盛大に笑ってやろーぜ。」
呉はフンと鼻を鳴らしながらしながら、見物を決め込むのであった。
---------------------------------------
『PERFECT!!!YOU ARE FANTASTIC!!!』
「……マジかよ……!」
先刻まで、どうやって馬鹿にしてやろうかと考えていた呉であったが、その目論見はもろくも崩れ去ってしまう。
なんと、名取は一球も外すことなくノーミスでキックターゲットをクリアしてしまうのであった。
「言うたやろ?ワイやったら、こんなんサクッと終わるってな。」
プレイルームから戻ってきた名取は、これでもかと言わんばかりのドヤ顔を三人に見せつけていた。
「ちっ!悔しいけど認めざるをえないな。さすがU-18の……えーと何だっけ楓?」
「うーん……確か、香取だったっけ?京子は覚えてる?」
「えーと、多分似鳥じゃなかったかな?そうですよね?似鳥さん?」
「だーれが似鳥じゃーーい!お約束構してんちゃうぞ!!ワイの名前はな・と・り!!関西の強豪校海詠学園のエースにして、U-18日本代表のレギュラー、名取 慶次様じゃ!覚えとけ!」
ボケまくる3人に名取は我慢できず、つい自分から自己紹介を始めてしまうのであった。
「え……?」
呉は名取の紹介の中に出てきた学校名に耳を疑う。
呉には、その名前に聞き覚えがあった。
かつて、清水イングレスのユースでともに切磋琢磨しあった仲間、佐和田 優奈が通う高校だ。
意を決して、呉は名取に質問する。
「お前、海詠学園のサッカー部なのか……?」
「ああ、そうやで。男女ともに全国大会常連のサッカー強豪校や。名前ぐらいは聞いたことあるやろ?」
「ああ……知ってるよ。それでさ……もし知ってたら教えてほしいんだけど、その高校に佐和田 優奈って子はいないか?」
「ああ!優奈ちゃんな!もちろん知ってるで!」
「本当か!?……って、優奈……ちゃん?」
名取の馴れ馴れしい名前の呼び方に、呉の眉がピクリと動く。
「優奈ちゃんは、ワイら男子サッカー部にもホンッマに優しくてな……それでいて、笑顔もホンマに可愛いんよ。その姿はまるで、厳つい連中ばかりの女子サッカー部に咲く一輪の花。ここだけの話な……ワイ、優奈ちゃんに惚れてんねん。今度全国大会に行けたら、告白しようと思うとるんよ!」
ペラペラと笑顔で饒舌に喋る名取とは対照的に、呉は沈黙を保ちながらもその額にうっすらと青筋を立てていた。
そして我慢の限界を迎えた呉は、ついに沈黙を破る────
「は?許さねえよ?そんなこと。」
「あ?なんでお前にそんなこと言われなあかんねん。」
場の空気が一瞬にして凍り付く。
「「………。」」
さっきまでとは明らかに違う本気のトーンに、楓と犬塚は口を挟むことが出来なくなっていた。
「さっきから聞いてりゃ、優奈ちゃん優奈ちゃんって。てめーみてーなチャラチャラした奴に、優奈が惹かれるわけねーよ。諦めろアホ。」
「なんやねん?馴れ馴れしいのはどっちや。お前の方こそ優奈って呼んでるやないか。」
「だって昔っからそう呼んでるからな。私と優奈はかつて一緒のクラブチームでサッカーをした、かけがえのない親友だ!」
「へえ……そうかい。でも今は違うやろ?それを言うたらワイかて優奈ちゃんは同じサッカー部の仲間や。」
「う……それは、そうかもしれないけど……そ、そうだ!優奈は……優奈は私のことについて何か言ってなかったか?」
「言うとらんで。なーんにもな。なんか期待しとったのかもしれんが、残念やったな。もう眼中に無いんちゃう?」
「え……?」
名取の言葉に、呉は愕然とする。
あまりのショックに言葉が出てこず、そのまま押し黙ってしまうのであった。
「……話続ける気ぃ無いんなら、ワイはもう行くで。ほな、邪魔したな。」
反論が無いと見た名取はそう言い残し、足早にその場を去っていく。
「優奈……。」
その場に残された呉はただ呆然と立ち尽くし、楓と犬塚はその様子をただ心配そうに見守ることしか出来なかった。
---------------------------------------
NINEナショナルトレーニングセンターのホテルの一室。
娯楽室から帰ってきた名取は後悔の念に駆られ、頭を抱えていた。
「はぁーーーー……売り言葉に買い言葉でとんでもない嘘をついてしもうた……。優奈ちゃんがずっと呉 泉美はすごい選手だって、私の目標だって言うもんだから、どんなもんかと接触してみたものの、まさか喧嘩になってしまうとは……。はあ……今度また、謝りにいこう……。ホンマにワイって、どうしようもないアホやな……。」
深いため息を吐きながら、猛省する名取。
名取はこの日謝罪の言葉を考えることに頭がいっぱいで、一睡もすることができなかったという。
呉と楓が揉めている所に、U-18日本代表の名取 慶次が姿を現す。
代表のスターティングメンバーに名を連ねる男は、パーフェクトぐらい簡単だと言わんばかりに、余裕の表情を浮かべていた。
「ああ……別に構わないよ。」
呉は名取の態度にムッとしながらも、プレイルームの席を譲る。
「悪いな。まあ、こんなんワイやったらサクッと終わるさかいに、そこで待っててもろて構わんで。」
自分だったら簡単だ、と強調する名取。
その挑発は、呉を怒らせるのに十分であった。
「ああ?なんだとてめえ……!?」
「や・め・な・さ・い!」
抗議しようとした呉の腕を、楓ががっちりと掴んだ。
「何すんだよ楓!」
「それはこっちのセリフよ!ホントーに喧嘩っ早いんだから!」
「だって、あいつが先に喧嘩売ってきたんだぞ!」
「それをわざわざ買うんじゃないわよ!スルーするって対応を覚えなさいって言ってんの!」
二人がギャーギャーと騒いでいる中、犬塚は一人神妙な面持ちを見せていた。
「あの人って、確かU-18日本代表のチームで出ていた人だよね……?」
犬塚は、名取の耳に届かないぐらいの小声で二人に尋ねる。
「え……ああ、そういえば、あんな奴いたような気がするわね……」
「へっ、なんだっていいよ。もし失敗したら、盛大に笑ってやろーぜ。」
呉はフンと鼻を鳴らしながらしながら、見物を決め込むのであった。
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『PERFECT!!!YOU ARE FANTASTIC!!!』
「……マジかよ……!」
先刻まで、どうやって馬鹿にしてやろうかと考えていた呉であったが、その目論見はもろくも崩れ去ってしまう。
なんと、名取は一球も外すことなくノーミスでキックターゲットをクリアしてしまうのであった。
「言うたやろ?ワイやったら、こんなんサクッと終わるってな。」
プレイルームから戻ってきた名取は、これでもかと言わんばかりのドヤ顔を三人に見せつけていた。
「ちっ!悔しいけど認めざるをえないな。さすがU-18の……えーと何だっけ楓?」
「うーん……確か、香取だったっけ?京子は覚えてる?」
「えーと、多分似鳥じゃなかったかな?そうですよね?似鳥さん?」
「だーれが似鳥じゃーーい!お約束構してんちゃうぞ!!ワイの名前はな・と・り!!関西の強豪校海詠学園のエースにして、U-18日本代表のレギュラー、名取 慶次様じゃ!覚えとけ!」
ボケまくる3人に名取は我慢できず、つい自分から自己紹介を始めてしまうのであった。
「え……?」
呉は名取の紹介の中に出てきた学校名に耳を疑う。
呉には、その名前に聞き覚えがあった。
かつて、清水イングレスのユースでともに切磋琢磨しあった仲間、佐和田 優奈が通う高校だ。
意を決して、呉は名取に質問する。
「お前、海詠学園のサッカー部なのか……?」
「ああ、そうやで。男女ともに全国大会常連のサッカー強豪校や。名前ぐらいは聞いたことあるやろ?」
「ああ……知ってるよ。それでさ……もし知ってたら教えてほしいんだけど、その高校に佐和田 優奈って子はいないか?」
「ああ!優奈ちゃんな!もちろん知ってるで!」
「本当か!?……って、優奈……ちゃん?」
名取の馴れ馴れしい名前の呼び方に、呉の眉がピクリと動く。
「優奈ちゃんは、ワイら男子サッカー部にもホンッマに優しくてな……それでいて、笑顔もホンマに可愛いんよ。その姿はまるで、厳つい連中ばかりの女子サッカー部に咲く一輪の花。ここだけの話な……ワイ、優奈ちゃんに惚れてんねん。今度全国大会に行けたら、告白しようと思うとるんよ!」
ペラペラと笑顔で饒舌に喋る名取とは対照的に、呉は沈黙を保ちながらもその額にうっすらと青筋を立てていた。
そして我慢の限界を迎えた呉は、ついに沈黙を破る────
「は?許さねえよ?そんなこと。」
「あ?なんでお前にそんなこと言われなあかんねん。」
場の空気が一瞬にして凍り付く。
「「………。」」
さっきまでとは明らかに違う本気のトーンに、楓と犬塚は口を挟むことが出来なくなっていた。
「さっきから聞いてりゃ、優奈ちゃん優奈ちゃんって。てめーみてーなチャラチャラした奴に、優奈が惹かれるわけねーよ。諦めろアホ。」
「なんやねん?馴れ馴れしいのはどっちや。お前の方こそ優奈って呼んでるやないか。」
「だって昔っからそう呼んでるからな。私と優奈はかつて一緒のクラブチームでサッカーをした、かけがえのない親友だ!」
「へえ……そうかい。でも今は違うやろ?それを言うたらワイかて優奈ちゃんは同じサッカー部の仲間や。」
「う……それは、そうかもしれないけど……そ、そうだ!優奈は……優奈は私のことについて何か言ってなかったか?」
「言うとらんで。なーんにもな。なんか期待しとったのかもしれんが、残念やったな。もう眼中に無いんちゃう?」
「え……?」
名取の言葉に、呉は愕然とする。
あまりのショックに言葉が出てこず、そのまま押し黙ってしまうのであった。
「……話続ける気ぃ無いんなら、ワイはもう行くで。ほな、邪魔したな。」
反論が無いと見た名取はそう言い残し、足早にその場を去っていく。
「優奈……。」
その場に残された呉はただ呆然と立ち尽くし、楓と犬塚はその様子をただ心配そうに見守ることしか出来なかった。
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NINEナショナルトレーニングセンターのホテルの一室。
娯楽室から帰ってきた名取は後悔の念に駆られ、頭を抱えていた。
「はぁーーーー……売り言葉に買い言葉でとんでもない嘘をついてしもうた……。優奈ちゃんがずっと呉 泉美はすごい選手だって、私の目標だって言うもんだから、どんなもんかと接触してみたものの、まさか喧嘩になってしまうとは……。はあ……今度また、謝りにいこう……。ホンマにワイって、どうしようもないアホやな……。」
深いため息を吐きながら、猛省する名取。
名取はこの日謝罪の言葉を考えることに頭がいっぱいで、一睡もすることができなかったという。
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