5 / 22
第1章 大学最後のビッグイベント
同級生との最後の思い出
しおりを挟む
どれくらいの時間が経ったかは分からないが、そんなに待ってはいないだろう。
どうやら全員が集まったようだ。
スタッフが出てきて丸テーブルに少しずつ料理が並べられていく。
「これコース料理ってやつ?」
「もう私達お金持ちじゃん!」
テンションが上がる友達。
確かにコース料理なんて、大人にならないと食べる機会が無いだろうし、テンション上がる気持ちは何となく分かる。
「でもコース料理ってちょっとずつ出てくるんでしょ?私待てなーい!」
いつも食い意地を張っている友達は少し不満げだ。
その姿にまた笑わせられる。
「それあんただけでしょー!」
「違うわ!」
私の座っているテーブルは、とても平和な空間に包まれていた。
会話をしながら食事をしていると、どこからか大きな笑い声が聞こえてきて、横目でそのテーブルを見ると千紘達だった。
まるで陽キャの集まり。
さっそくお酒を飲んで、誰よりも大きな声で話をしている。
「さすが騒がしいって言われてるサークルだよね。」
「あそこのサークルは派閥が凄いからね、陽キャ集団よ!」
友達はあのサークル集団を良く思っていないようだ。
「確かにちょっと怖いよね、でも伊藤千紘は良い奴だよ?」
あのサークルには玲奈がいる為、私も良いイメージは無いが、千紘に変な誤解が生まれないように優しく話をした。
「それは知ってる!だって佳月とあの子はずっと友達じゃん!佳月は良い奴としかつるまないから分かってるよ!」
友達の言葉に照れくさくなり、料理を頬張ると、別の友達が「それって私達も良い奴って自分で言ってるようなもんじゃーん!」と茶化してくる。
またそれに大笑いする。
私達も周りの事が気にならないくらいはしゃいでいた。
食事が終わった頃アナウンスが鳴った。
ピーンポーンパーンポーン…。
「ホテルニュータウンにお越しの皆様、ここからは自由時間になります。当ホテル3階には様々な娯楽スペースがございます。ご自由にお使いください。」
ピーンポーンパーンポーン…。
アナウンスを聞き終えた友達が1人立ち上がり、
「私他の友達と会う約束してるから、そっち行ってくる!」
と私達に手を振り、約束していた子達の元へと行ってしまった。
別の友達も各々約束をしていたようで、私はテーブルに1人取り残されてしまった。
どうしようか悩んでいると、私以外にもテーブルに1人で座り、スマホの画面をタップしている青いドレスの子がいた。
私はその子に近づいて、話し掛けた。
「千紘、何してんの?」
どうやら全員が集まったようだ。
スタッフが出てきて丸テーブルに少しずつ料理が並べられていく。
「これコース料理ってやつ?」
「もう私達お金持ちじゃん!」
テンションが上がる友達。
確かにコース料理なんて、大人にならないと食べる機会が無いだろうし、テンション上がる気持ちは何となく分かる。
「でもコース料理ってちょっとずつ出てくるんでしょ?私待てなーい!」
いつも食い意地を張っている友達は少し不満げだ。
その姿にまた笑わせられる。
「それあんただけでしょー!」
「違うわ!」
私の座っているテーブルは、とても平和な空間に包まれていた。
会話をしながら食事をしていると、どこからか大きな笑い声が聞こえてきて、横目でそのテーブルを見ると千紘達だった。
まるで陽キャの集まり。
さっそくお酒を飲んで、誰よりも大きな声で話をしている。
「さすが騒がしいって言われてるサークルだよね。」
「あそこのサークルは派閥が凄いからね、陽キャ集団よ!」
友達はあのサークル集団を良く思っていないようだ。
「確かにちょっと怖いよね、でも伊藤千紘は良い奴だよ?」
あのサークルには玲奈がいる為、私も良いイメージは無いが、千紘に変な誤解が生まれないように優しく話をした。
「それは知ってる!だって佳月とあの子はずっと友達じゃん!佳月は良い奴としかつるまないから分かってるよ!」
友達の言葉に照れくさくなり、料理を頬張ると、別の友達が「それって私達も良い奴って自分で言ってるようなもんじゃーん!」と茶化してくる。
またそれに大笑いする。
私達も周りの事が気にならないくらいはしゃいでいた。
食事が終わった頃アナウンスが鳴った。
ピーンポーンパーンポーン…。
「ホテルニュータウンにお越しの皆様、ここからは自由時間になります。当ホテル3階には様々な娯楽スペースがございます。ご自由にお使いください。」
ピーンポーンパーンポーン…。
アナウンスを聞き終えた友達が1人立ち上がり、
「私他の友達と会う約束してるから、そっち行ってくる!」
と私達に手を振り、約束していた子達の元へと行ってしまった。
別の友達も各々約束をしていたようで、私はテーブルに1人取り残されてしまった。
どうしようか悩んでいると、私以外にもテーブルに1人で座り、スマホの画面をタップしている青いドレスの子がいた。
私はその子に近づいて、話し掛けた。
「千紘、何してんの?」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
月明かりの儀式
葉羽
ミステリー
神藤葉羽と望月彩由美は、幼馴染でありながら、ある日、神秘的な洋館の探検に挑むことに決めた。洋館には、過去の住人たちの悲劇が秘められており、特に「月明かりの間」と呼ばれる部屋には不気味な伝説があった。二人はその場所で、古い肖像画や日記を通じて、禁断の儀式とそれに伴う呪いの存在を知る。
儀式を再現することで過去の住人たちを解放できるかもしれないと考えた葉羽は、仲間の彩由美と共に儀式を行うことを決意する。しかし、儀式の最中に影たちが現れ、彼らは過去の記憶を映し出しながら、真実を求めて叫ぶ。過去の住人たちの苦しみと後悔が明らかになる中、二人はその思いを受け止め、解放を目指す。
果たして、葉羽と彩由美は過去の悲劇を乗り越え、住人たちを解放することができるのか。そして、彼ら自身の運命はどうなるのか。月明かりの下で繰り広げられる、謎と感動の物語が展開されていく。
【短編】How wonderful day
吉岡有隆
ミステリー
朝起きて、美味しい飯を食べて、可愛いペットと戯れる。優しい両親が居る。今日は仕事が休み。幸せな休日だ。
※この作品は犯罪描写を含みますが、犯罪を助長する物ではございません。
生クリーム事件
倉木元貴
ミステリー
ある日の放課後。学校の靴箱で女子の悲鳴が響き渡る。何があったのかと尋ねると「靴にクリームが」。何者かが靴にクリームを入れる事件が発生する。学級委員の加賀谷敬が探偵を名乗り出るが......。
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる