113 / 159
国王の願い
しおりを挟む
スズネたちがホームにて今回の戦争についてミーティングを行なっていたその時、王都メルサでは獣王国ビステリアへ進軍するための準備が着々と進められていた。
「フゥー・・・」
「まだ迷いが消えませんか?陛下」
「ああ。私の決断によって多くの者の運命が左右されることになるのだからな。そう簡単に割り切れるものではない」
国王レオンハルトの心は決断を下したその日からずっと穏やかではいられなかった。
これまでに多くの村や町が襲撃を受けたこともあり、聖騎士や兵士たちの士気は高く、『獣王国を討つべし』という国民の思いがさらにそれを後押しした。
それはレオンハルトが望む『話し合いの場を設けるための戦い』というものから考えると真逆に進む道である。
それ故にレオンハルトの悩みは尽きることなく日々大きく膨らみ続ける一方なのであった。
しかし、形はどうであれこれは戦争。
戦場 ───── すなわち殺し合いの場である。
それをよく理解しているからこそ、アーサーはレオンハルトに向けあえて厳しい言葉を掛ける。
「陛下。陛下の心中はお察ししますが、今は兵たちの士気を下げるようなことは避けるべきかと思います」
「分かっている。お前ほどではないが、私も幾度か戦場には出ているからな。そのような愚かなことはしない」
戦う者の士気というものは戦いの規模が大きくなるほどに勝つための重要な要素の一つとなる。
言うまでもなく今回の戦争は規模として最大規模の戦いである。
それ故アーサーの言葉通り出陣前にそれを下げることは絶対に避けなければならない。
何故なら、指揮する者の迷いからくる士気の低下は実際に戦う兵士たちのにも迷いを生じさせる。
そして、戦場において迷いは死に直結するからだ。
獣王国のことを想うばかりに自国の民を死なせるようなことはあってはならない。
そんなことはレオンハルトも重々承知している。
だからこそ悩みは深まるばかりなのだった。
「はっきり申し上げると今回の戦争、負けは無いかと。聖騎士団と一般兵士だけでも数的優位である上、そこに冒険者まで加わるとなればもはや圧倒的な差となります」
「そう…だろうな」
「各団長には無益な摂政は控えるようにと強く伝えてありますし、冒険者たちはあくまでも後方支援です。よって我々は速やかに獣王国の王城へと攻め込み、迅速に無血開城させることが陛下の目指す結果にとって得策でしょう」
「そうだな。今回は出来る限り速やかな作戦の実行が鍵となる。時間が長引けば長引くほどに獣王国と相対する時が長くなるかなら。宜しく頼むぞ、アーサー」
「ハッ。それ故、今回の陣頭指揮は私が務めます。必ずや陛下のご期待に応えてみせますよ」
聖騎士長であるアーサーが戦場の最前線で指揮を執ることはそう多くない。
それは王都メルサ及び国王レオンハルトを護るということが最も重要な任務だからだ。
よって普段は十二の剣の誰かに指揮を任せることが多いのだが、今回は戦いの規模に加え、レオンハルトの想いを汲むと言う意味でも自身が最前線へ赴くことを決めたのだった。
「そうか。お前にはいつも苦労をかけるな。くれぐれも無理だけはするなよ」
アーサーの言葉に安心したのかレオンハルトの表情が少しばかり和らぐ。
そして、それを見たアーサーもまたホッとした様子で口元を緩めたのであった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
王都メルサ ─────── 王城のテラス
「フゥーーー。悩みは尽きんな、アーサー」
「そうですね」
「おいおい、今は職務時間外だ。聖騎士長としてではなく友として接してくれ」
「アハハハハ。分かった分かった。それじゃお言葉に甘えてそうさせてもらうよ」
国王と聖騎士長として日々多忙を極める二人にとって、今あるこの時間は暫し自分たちの立場や役割を忘れられる唯一の時なのだ。
幼少の頃より苦楽を共にしてきた二人だからこそ生み出すことの出来る心の底から安心出来る場。
そんな場だからこそ話せることもある。
夜空に燦然と輝く月を眺めながら静寂の時を楽しむ二人、
そして、そんな状況であったからこそアーサーは愛弟子から受けた報告についてレオンハルトに話し始めたのであった。
「これは直接的に効果があるのかは分からないんだが、先日マクスウェルから興味深い報告を受けたんだ」
「マクスウェルから?クロノ殿に関する報告か?」
「いや、今回は魔王クロノではなくその主人であるスズネに関してだ」
「ん?あの少女がどうかしたのか?」
「ああ。それがマクスウェルからの報告によると、どうやら新たな力に目覚めたとのことで魔獣を使役出来るようになったらしい」
「魔獣を使役するのであれば調教師になったということか?それであれば特段珍しい話ではないが ───── 何かあるのか?」
わざわざアーサーが話を始めたからには何かあるに違いない。
レオンハルトは直感的にそう察した。
だからこそアーサーの話に対して深く追求するのであった。
「それがな、目覚めた力は調教師ではなく“召喚師”というものらしいんだ」
「“召喚師”?調教師であれば知っているが、“召喚師”というのは聞いたこともないな」
「ああ、俺もそうだ。契約した幼い魔獣を育て共に強くなるのが調教師だが、どうやら召喚師というのは既に成長した強力な個体と契約し、その持てる力を余すことなく使うことが出来るようなんだ」
「なっ!?それは本当か?確か王国が抱えている最高位の調教師でさえも魔獣が持つ力の八割を引き出すことで精一杯だったはずだが・・・。それはまた凄い力が目覚めたものだな」
突然聞かされた召喚師なる力の話に驚きを隠しきれないレオンハルトであったのだが、この後に続く話を聞きさらなる衝撃を受けることとなる。
「それだけじゃないんだよ、レオ。俺自身も未だに信じきれていないんだが、なんとスズネは龍族と契約を交わしたみたいなんだ」
「なっ!?なんだって!?!?!?」
それは嘘か真か ──────── 。
信じることに時間を要するほどの衝撃的な話。
世界的に見ても稀少かつ出会うことすらも難しい種族。
もはやその存在自体が伝説とされている中、そんな最強クラスの種族と契約を交わしたなど・・・にわかには信じ難いことである。
しかし、この話を聞いた瞬間にレオンハルトの頭にある考えが浮かび上がった。
そして、それを実行に移せるかどうかを確認するために再びスズネを王城に召喚することを決める。
「アーサー。その話が事実だとすれば、今回の戦争に大きな影響を与えられるかもしれない。すぐにスズネを王城に召喚してくれ」
「??。ああ…分かった。すぐに手配しよう」
こうしてスズネたち宿り木は三度王都メルサにある王城へと召喚されることになるのであった。
「フゥー・・・」
「まだ迷いが消えませんか?陛下」
「ああ。私の決断によって多くの者の運命が左右されることになるのだからな。そう簡単に割り切れるものではない」
国王レオンハルトの心は決断を下したその日からずっと穏やかではいられなかった。
これまでに多くの村や町が襲撃を受けたこともあり、聖騎士や兵士たちの士気は高く、『獣王国を討つべし』という国民の思いがさらにそれを後押しした。
それはレオンハルトが望む『話し合いの場を設けるための戦い』というものから考えると真逆に進む道である。
それ故にレオンハルトの悩みは尽きることなく日々大きく膨らみ続ける一方なのであった。
しかし、形はどうであれこれは戦争。
戦場 ───── すなわち殺し合いの場である。
それをよく理解しているからこそ、アーサーはレオンハルトに向けあえて厳しい言葉を掛ける。
「陛下。陛下の心中はお察ししますが、今は兵たちの士気を下げるようなことは避けるべきかと思います」
「分かっている。お前ほどではないが、私も幾度か戦場には出ているからな。そのような愚かなことはしない」
戦う者の士気というものは戦いの規模が大きくなるほどに勝つための重要な要素の一つとなる。
言うまでもなく今回の戦争は規模として最大規模の戦いである。
それ故アーサーの言葉通り出陣前にそれを下げることは絶対に避けなければならない。
何故なら、指揮する者の迷いからくる士気の低下は実際に戦う兵士たちのにも迷いを生じさせる。
そして、戦場において迷いは死に直結するからだ。
獣王国のことを想うばかりに自国の民を死なせるようなことはあってはならない。
そんなことはレオンハルトも重々承知している。
だからこそ悩みは深まるばかりなのだった。
「はっきり申し上げると今回の戦争、負けは無いかと。聖騎士団と一般兵士だけでも数的優位である上、そこに冒険者まで加わるとなればもはや圧倒的な差となります」
「そう…だろうな」
「各団長には無益な摂政は控えるようにと強く伝えてありますし、冒険者たちはあくまでも後方支援です。よって我々は速やかに獣王国の王城へと攻め込み、迅速に無血開城させることが陛下の目指す結果にとって得策でしょう」
「そうだな。今回は出来る限り速やかな作戦の実行が鍵となる。時間が長引けば長引くほどに獣王国と相対する時が長くなるかなら。宜しく頼むぞ、アーサー」
「ハッ。それ故、今回の陣頭指揮は私が務めます。必ずや陛下のご期待に応えてみせますよ」
聖騎士長であるアーサーが戦場の最前線で指揮を執ることはそう多くない。
それは王都メルサ及び国王レオンハルトを護るということが最も重要な任務だからだ。
よって普段は十二の剣の誰かに指揮を任せることが多いのだが、今回は戦いの規模に加え、レオンハルトの想いを汲むと言う意味でも自身が最前線へ赴くことを決めたのだった。
「そうか。お前にはいつも苦労をかけるな。くれぐれも無理だけはするなよ」
アーサーの言葉に安心したのかレオンハルトの表情が少しばかり和らぐ。
そして、それを見たアーサーもまたホッとした様子で口元を緩めたのであった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
王都メルサ ─────── 王城のテラス
「フゥーーー。悩みは尽きんな、アーサー」
「そうですね」
「おいおい、今は職務時間外だ。聖騎士長としてではなく友として接してくれ」
「アハハハハ。分かった分かった。それじゃお言葉に甘えてそうさせてもらうよ」
国王と聖騎士長として日々多忙を極める二人にとって、今あるこの時間は暫し自分たちの立場や役割を忘れられる唯一の時なのだ。
幼少の頃より苦楽を共にしてきた二人だからこそ生み出すことの出来る心の底から安心出来る場。
そんな場だからこそ話せることもある。
夜空に燦然と輝く月を眺めながら静寂の時を楽しむ二人、
そして、そんな状況であったからこそアーサーは愛弟子から受けた報告についてレオンハルトに話し始めたのであった。
「これは直接的に効果があるのかは分からないんだが、先日マクスウェルから興味深い報告を受けたんだ」
「マクスウェルから?クロノ殿に関する報告か?」
「いや、今回は魔王クロノではなくその主人であるスズネに関してだ」
「ん?あの少女がどうかしたのか?」
「ああ。それがマクスウェルからの報告によると、どうやら新たな力に目覚めたとのことで魔獣を使役出来るようになったらしい」
「魔獣を使役するのであれば調教師になったということか?それであれば特段珍しい話ではないが ───── 何かあるのか?」
わざわざアーサーが話を始めたからには何かあるに違いない。
レオンハルトは直感的にそう察した。
だからこそアーサーの話に対して深く追求するのであった。
「それがな、目覚めた力は調教師ではなく“召喚師”というものらしいんだ」
「“召喚師”?調教師であれば知っているが、“召喚師”というのは聞いたこともないな」
「ああ、俺もそうだ。契約した幼い魔獣を育て共に強くなるのが調教師だが、どうやら召喚師というのは既に成長した強力な個体と契約し、その持てる力を余すことなく使うことが出来るようなんだ」
「なっ!?それは本当か?確か王国が抱えている最高位の調教師でさえも魔獣が持つ力の八割を引き出すことで精一杯だったはずだが・・・。それはまた凄い力が目覚めたものだな」
突然聞かされた召喚師なる力の話に驚きを隠しきれないレオンハルトであったのだが、この後に続く話を聞きさらなる衝撃を受けることとなる。
「それだけじゃないんだよ、レオ。俺自身も未だに信じきれていないんだが、なんとスズネは龍族と契約を交わしたみたいなんだ」
「なっ!?なんだって!?!?!?」
それは嘘か真か ──────── 。
信じることに時間を要するほどの衝撃的な話。
世界的に見ても稀少かつ出会うことすらも難しい種族。
もはやその存在自体が伝説とされている中、そんな最強クラスの種族と契約を交わしたなど・・・にわかには信じ難いことである。
しかし、この話を聞いた瞬間にレオンハルトの頭にある考えが浮かび上がった。
そして、それを実行に移せるかどうかを確認するために再びスズネを王城に召喚することを決める。
「アーサー。その話が事実だとすれば、今回の戦争に大きな影響を与えられるかもしれない。すぐにスズネを王城に召喚してくれ」
「??。ああ…分かった。すぐに手配しよう」
こうしてスズネたち宿り木は三度王都メルサにある王城へと召喚されることになるのであった。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
底辺おっさん異世界通販生活始めます!〜ついでに傾国を建て直す〜
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
学歴も、才能もない底辺人生を送ってきたアラフォーおっさん。
運悪く暴走車との事故に遭い、命を落とす。
憐れに思った神様から不思議な能力【通販】を授かり、異世界転生を果たす。
異世界で【通販】を用いて衰退した村を建て直す事に成功した僕は、国家の建て直しにも協力していく事になる。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話
カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
チートなんてない。
日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。
自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。
魔法?生活魔法しか使えませんけど。
物作り?こんな田舎で何ができるんだ。
狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。
そんな僕も15歳。成人の年になる。
何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。
になればいいと思っています。
皆様の感想。いただけたら嬉しいです。
面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。
よろしくお願いします!
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。
続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。
錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる