104 / 106
番外編(初夜編)
4.昼日中の初夜(1)*
しおりを挟む
ベッドで抱き締めあった二人から寝息が立って数刻。
ルディはジークの腕の拘束の中でもぞもぞと身じろぎし、吐息を震わせはじめる。
「ふ……、んっ……」
足の指が丸まって、ついに全身が弱く痙攣する。
汗をにじませながら、体は弛緩していく。
次に、また快感による緊張で上り詰め、びくりと震えて弛緩へ戻る。
それを、短い時間で何度も繰り返した。
彼女が夢の中で植え付けられている快感に比べれば、格段に弱まっているし、回数も比べ物にならないほど少ない。それでも、現実の体は確実に絶頂を迎えている。
夢の中で長い時間がたち、現実ではほんの昼寝程度の時間が流れたころ、ルディは目を覚ました。
ジークが眠っている間彼女を離さなかったので、それを抜け出して起き上がると、彼も自然に目覚めた。
「う、現実か……」
「うん、現実……」
お互いに、軽く運動してきたかのように、息が上がっている。
ルディは全身が火照り、足の間もぬるついているのが分かった。
「夢の続きにいるみたいだ……」
ルディを仰向けでベッドに縫い付けたジークは、まだ頭がはっきりしないのか、気だるげにつぶやいた。
「いや、夢とは違うな。いやらしいにおいがする」
乳房や体の線をなぞりつつ、すんすんと鼻を鳴らしながらルディのにおいを嗅いでいく。
「あっ、だめ……」
足を割り開かれ、秘所のにおいをじっくり吸い込まれて、ルディは膝を閉じようとするが、寝起きとは思えない力強さで押さえつけられた。
「ドラゴンと対峙している間、こんなにおいを振りまいていたのか。人のいない森の中でよかったよ。ドラゴンには何もされなかったか?」
「そんなわけないでしょ……」
憮然と反論しても発情しているのは明らかで、ジークが秘所のすぐそばで話し、その吐息がかかるだけで、内腿が微かに震えた。
ジークは我慢しきれなくなった様子で、ルディの秘所に吸い付いた。
「やっ! いきなり、あぁっ!」
眠っている間にたっぷり流れ出た蜜を、さも旨そうに、そして秘裂への愛撫も忘れずに、舐め、吸い取っていく。
ルディは夢の中の限界をたやすく超えるほどの快感には襲われなかったが、現実として十分すぎる悦楽に喘ぎ身悶えた。
ジークの作戦は上手くいっている。
「ここ、まだ触ってないんだが、膨らんでる。わかるか?」
「ひッ!」
そう言ってジークが指で弾いたのは、包皮を引き上げて露出させた肉芽だった。
そのたった一度の刺激だけで、ルディの腰は大げさに浮き、声にならない悲鳴を上げる。
「集中するとよくわかるな。夢とは全然違う。においも、感触も、鮮烈すぎて酔いそうだ」
熱に浮かされたように呟いたジークは、肉芽へ直接舌を這わせ始める。
「んあぁ! そんなに、したら、あっ、待って……!」
痛みも不快もなく、夢の続きの快感が意識を侵食していく。
「い、いく、あっ――!」
硬直した体が、びくりと大きく跳ねる。続いてそれより小さく数回震えて、全身が弛緩していく。
夢とは違う体の反応。これがルディの実際の絶頂の迎え方だった。
ルディはジークの腕の拘束の中でもぞもぞと身じろぎし、吐息を震わせはじめる。
「ふ……、んっ……」
足の指が丸まって、ついに全身が弱く痙攣する。
汗をにじませながら、体は弛緩していく。
次に、また快感による緊張で上り詰め、びくりと震えて弛緩へ戻る。
それを、短い時間で何度も繰り返した。
彼女が夢の中で植え付けられている快感に比べれば、格段に弱まっているし、回数も比べ物にならないほど少ない。それでも、現実の体は確実に絶頂を迎えている。
夢の中で長い時間がたち、現実ではほんの昼寝程度の時間が流れたころ、ルディは目を覚ました。
ジークが眠っている間彼女を離さなかったので、それを抜け出して起き上がると、彼も自然に目覚めた。
「う、現実か……」
「うん、現実……」
お互いに、軽く運動してきたかのように、息が上がっている。
ルディは全身が火照り、足の間もぬるついているのが分かった。
「夢の続きにいるみたいだ……」
ルディを仰向けでベッドに縫い付けたジークは、まだ頭がはっきりしないのか、気だるげにつぶやいた。
「いや、夢とは違うな。いやらしいにおいがする」
乳房や体の線をなぞりつつ、すんすんと鼻を鳴らしながらルディのにおいを嗅いでいく。
「あっ、だめ……」
足を割り開かれ、秘所のにおいをじっくり吸い込まれて、ルディは膝を閉じようとするが、寝起きとは思えない力強さで押さえつけられた。
「ドラゴンと対峙している間、こんなにおいを振りまいていたのか。人のいない森の中でよかったよ。ドラゴンには何もされなかったか?」
「そんなわけないでしょ……」
憮然と反論しても発情しているのは明らかで、ジークが秘所のすぐそばで話し、その吐息がかかるだけで、内腿が微かに震えた。
ジークは我慢しきれなくなった様子で、ルディの秘所に吸い付いた。
「やっ! いきなり、あぁっ!」
眠っている間にたっぷり流れ出た蜜を、さも旨そうに、そして秘裂への愛撫も忘れずに、舐め、吸い取っていく。
ルディは夢の中の限界をたやすく超えるほどの快感には襲われなかったが、現実として十分すぎる悦楽に喘ぎ身悶えた。
ジークの作戦は上手くいっている。
「ここ、まだ触ってないんだが、膨らんでる。わかるか?」
「ひッ!」
そう言ってジークが指で弾いたのは、包皮を引き上げて露出させた肉芽だった。
そのたった一度の刺激だけで、ルディの腰は大げさに浮き、声にならない悲鳴を上げる。
「集中するとよくわかるな。夢とは全然違う。においも、感触も、鮮烈すぎて酔いそうだ」
熱に浮かされたように呟いたジークは、肉芽へ直接舌を這わせ始める。
「んあぁ! そんなに、したら、あっ、待って……!」
痛みも不快もなく、夢の続きの快感が意識を侵食していく。
「い、いく、あっ――!」
硬直した体が、びくりと大きく跳ねる。続いてそれより小さく数回震えて、全身が弛緩していく。
夢とは違う体の反応。これがルディの実際の絶頂の迎え方だった。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説


今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる