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21.所有者-5 *
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寝室にシュルークと二人で残ったファルハードは、彼女を寝台へうつ伏せに押さえつけ、凌辱していた。
「ああっ、はッ、ひぃ……っ、陛下、へいか……!」
普段は女の体へ配慮して穏やかに交合していたが、今回は他人の視線までも気遣わずに激情のまま犯した。強すぎる快楽で泣き叫ぶシュルークに、手を緩めることなく欲望を叩きつける。
彼女の尻へぶつけるように腰を打ちつけ、ファルハードが教え込んだ弱点を滅茶苦茶に突き刺した。
キアーたちの前であれだけのことをしたというのに、まだ怒りが冷めない。
許せないのだ。シュルークがキアーを愛したのだと、一瞬でもそのような勘違いをした自分自身が。
荒れ狂う感情は快楽と混ざりあい、益々シュルークを力ずくで暴き立てた。
直前までキアーと抱き合っていたのだろう。奥深くに溜まっていた男の精が、ファルハードの男根に絡みついて出てくる。
そうやって他の男の残滓を結合部にまとわせているくせに、シュルークの体はまだ貪欲にファルハードを咥え、締めつけた。
結局、ファルハードもキアーと同じだ。ただ、彼女の体をより満たすから、選ばれただけ。
「うぅっ、あッ、くるぅ、また、深いの、くるっ、うぅぅあああッ――!」
鋭い叫びと共に、シュルークはシーツに爪を立てて絶頂した。ぎちりと男根を食い締められ、ファルハードも限界を迎える。
「くっ……」
シュルークのか細い背中へ覆いかぶさり、右肩の薄くなった傷痕へ衝動的に噛みついた。他の男の種を押し流してしまえばいいと思いながら、奥深くへ精を放つ。
「うっ……、うぅ……」
下敷きにした彼女は無様に呻き、体はまだびくびくと痙攣しているが、ファルハードは構わずじっとしていた。
やがて、精を吐き出したこともあって、少し冷静さを取り戻したファルハードは、彼女の上から退いて、寝台を下りた。
振り返れば、激しい性交と強すぎる快感で、涙と涎で汚れたシュルークの顔が見えた。意識はあるようだが、押しつぶすように犯されたその体勢から動けない様子だ。
不意に、彼女の股の辺りのシーツが急に濡れて色濃くなっていく。失禁したらしい。
ファルハードは自分のしたことに後悔と嫌悪感を抱いた。
衝動のまま、側近たちの目の前でシュルークを凌辱し、キアーにも屈辱を強いた。冷静になった今振り返れば、どうしてそのような激しい感情を抱いたのか、理解しがたい。
確信しているはずの、シュルークへの復讐心だけであのようなことをしたのだろうか。
「陛下……」
弱々しい、今にも消え入りそうなシュルークの声に呼ばれる。
「愛情が、わかれば……、この空虚は満たされて、私は幸せになるのですか……」
ファルハードは、自分がどんな顔をしているのか、わからなかった。
「お前が……っ、幸せなど、口にするな」
キアーの求婚を受けたと聞いた時に感じた怒りが、一瞬頭を過って、振り払う。
彼女が自分の知らないところで勝手に幸せになるなど、許せない。憎くてたまらないこの女が、あの日々を忘れたまま、手の届かないところへ行くなど、絶対に。
そして、愛情も理解してほしくない。ファルハードでは与えられないそれらを知れば、シュルークは幸福を感じ、満たされてしまう。
ファルハードは彼女を処刑するために、その記憶が戻り罪を理解する日を待たなくてはならない。それまでは、ファルハードがシュルークの飼い主だ。
ただ、ファルハードは同時に心の奥底では理解していた。キアーには見せつけたが、シュルークの所有者はファルハードではない。間違いなくファルハードが飼い主だというのに、シュルークは誰にも心を奪われない。彼女の所有者は、誰でもないのだ。
疲労感のようなものに襲われて、ファルハードは寝台の端に、項垂れるように座り込むのであった。
「ああっ、はッ、ひぃ……っ、陛下、へいか……!」
普段は女の体へ配慮して穏やかに交合していたが、今回は他人の視線までも気遣わずに激情のまま犯した。強すぎる快楽で泣き叫ぶシュルークに、手を緩めることなく欲望を叩きつける。
彼女の尻へぶつけるように腰を打ちつけ、ファルハードが教え込んだ弱点を滅茶苦茶に突き刺した。
キアーたちの前であれだけのことをしたというのに、まだ怒りが冷めない。
許せないのだ。シュルークがキアーを愛したのだと、一瞬でもそのような勘違いをした自分自身が。
荒れ狂う感情は快楽と混ざりあい、益々シュルークを力ずくで暴き立てた。
直前までキアーと抱き合っていたのだろう。奥深くに溜まっていた男の精が、ファルハードの男根に絡みついて出てくる。
そうやって他の男の残滓を結合部にまとわせているくせに、シュルークの体はまだ貪欲にファルハードを咥え、締めつけた。
結局、ファルハードもキアーと同じだ。ただ、彼女の体をより満たすから、選ばれただけ。
「うぅっ、あッ、くるぅ、また、深いの、くるっ、うぅぅあああッ――!」
鋭い叫びと共に、シュルークはシーツに爪を立てて絶頂した。ぎちりと男根を食い締められ、ファルハードも限界を迎える。
「くっ……」
シュルークのか細い背中へ覆いかぶさり、右肩の薄くなった傷痕へ衝動的に噛みついた。他の男の種を押し流してしまえばいいと思いながら、奥深くへ精を放つ。
「うっ……、うぅ……」
下敷きにした彼女は無様に呻き、体はまだびくびくと痙攣しているが、ファルハードは構わずじっとしていた。
やがて、精を吐き出したこともあって、少し冷静さを取り戻したファルハードは、彼女の上から退いて、寝台を下りた。
振り返れば、激しい性交と強すぎる快感で、涙と涎で汚れたシュルークの顔が見えた。意識はあるようだが、押しつぶすように犯されたその体勢から動けない様子だ。
不意に、彼女の股の辺りのシーツが急に濡れて色濃くなっていく。失禁したらしい。
ファルハードは自分のしたことに後悔と嫌悪感を抱いた。
衝動のまま、側近たちの目の前でシュルークを凌辱し、キアーにも屈辱を強いた。冷静になった今振り返れば、どうしてそのような激しい感情を抱いたのか、理解しがたい。
確信しているはずの、シュルークへの復讐心だけであのようなことをしたのだろうか。
「陛下……」
弱々しい、今にも消え入りそうなシュルークの声に呼ばれる。
「愛情が、わかれば……、この空虚は満たされて、私は幸せになるのですか……」
ファルハードは、自分がどんな顔をしているのか、わからなかった。
「お前が……っ、幸せなど、口にするな」
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彼女が自分の知らないところで勝手に幸せになるなど、許せない。憎くてたまらないこの女が、あの日々を忘れたまま、手の届かないところへ行くなど、絶対に。
そして、愛情も理解してほしくない。ファルハードでは与えられないそれらを知れば、シュルークは幸福を感じ、満たされてしまう。
ファルハードは彼女を処刑するために、その記憶が戻り罪を理解する日を待たなくてはならない。それまでは、ファルハードがシュルークの飼い主だ。
ただ、ファルハードは同時に心の奥底では理解していた。キアーには見せつけたが、シュルークの所有者はファルハードではない。間違いなくファルハードが飼い主だというのに、シュルークは誰にも心を奪われない。彼女の所有者は、誰でもないのだ。
疲労感のようなものに襲われて、ファルハードは寝台の端に、項垂れるように座り込むのであった。
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