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解決編
66:完遂(3) *
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「あ……」
余裕が出てきたためシヒスムンドを見下ろすと、彼は額に汗を浮かべ苦しげな様子だ。
「シグ、お辛いのですか」
「気にするな」
額の汗を誤魔化すように髪をかき上げたが、動けずにいる状態が苦しいのだろう。舐めたり扱いたりという刺激を与えなければ、快感を得られないのだから、今のように入れただけではあまり良くないのだ。
「次は、どうすればよろしいですか」
「無理はしなくていい」
「もう、大丈夫です」
シヒスムンドは悩むそぶりを見せるが、メルセデスの言葉を信じたのか、遠慮がちに希望を述べ始めた。
「……下ろしたそのまま腰を揺すってくれ。自分の楽なところを探すつもりで」
「わかりました」
言われた通りに、肉杭を中へ納め、ぺたりと座り込んだまま、腰を前後左右へ揺すってみる。異物感は強いが、膣口以外は特に痛まない。
「ん……、あ……、ここかもしれません」
腰を強く押し付けて、より深いところをぐりぐりと押しつぶすと、肉芽を弾くときとは別種の快感があった。
「上下に揺すれるか。そう、少し腰を上げて、また下ろすんだ。ゆっくりでいい」
「はい」
ゆっくりと、腰を浮かして、抜けないところでまた下ろす。ぬぬ、と愛液と破瓜の血にぬれた陰茎が膣に呑み込まれていく。
腰を下ろす際に肉杭が、指で存分に責められた場所と、指では届かなかった奥の一点を抉っていく。もう、感じていたあのもどかしさはない。
「痛むか」
「少し……。でも、下ろし切った時に、ずっと、もどかしかったところを擦るので、気持ち、いいです。……あっ」
その瞬間、中に埋め込んだ楔が、一回り大きくなったような感覚があった。
「手伝ってもいいか」
メルセデスの腰に手が添えられた。
「お願いします。足に力が、入らなくなってきたので」
「辛くなったら言え」
そうしてシヒスムンドによる抽送が始まる。
最初はメルセデス自身による動きと同じぐらいの速度で。メルセデスの吐息が熱を帯びてくると、少し早まる。
「はっ、あっ、あぁ、あっ」
やがて喘ぎ声が漏れ出てくると、水音が大きく聞こえるほど早く強く。
跳ね上げられながら、メルセデスはシヒスムンドの表情をうかがう。先ほどと同じく苦しそうではあるが、どこか種類が違って見える。
「あっ、シグっ、気持ち、いいですか」
「メルセデス。ああ、いいぞ……ッ」
シヒスムンドが感じているのが嬉しくて、充足感はあった。しかしメルセデスの快感はまだ弱い。肉芽での昂りには届かない。
それを見抜いてか、シヒスムンドの手がまた肉芽へ伸びてくる。
「そこは、だめっ」
「ここも併せて責めてやるほうがいい。まだ中ではいけないだろう」
「違い、ます。あんっ、一緒に、いきたい、です」
「……まったく、お前は」
唸るような声でつぶやいたかと思えば、シヒスムンドは陰茎が膣から抜けるぎりぎりまで、メルセデスの腰を持ち上げる。
「さっきと同じことをしてみるか」
「え、ですが……、あッ」
破瓜の痛みを思い出してメルセデスは畏縮しかかるが、そうなる前に肉芽を摘ままれて、思考が快感に阻まれる。
「大丈夫だ。もう感じるようになっている。一番奥でな」
「だめっ、足が」
がくがくと震える膝でメルセデスが踏ん張っても、シヒスムンドは無視して肉芽を苛む。
「ああっ、また、いきます……!」
親指で繰り返し弾き、仕上げに強く捩じり上げられ、メルセデスはついに背を反らした。
「いくッ、――!」
びく、びく、と痙攣して、踏ん張っていた足の力が抜け、ずぷと勢いよく陰茎が押し込まれた。達したばかりの感じやすい敏感な膣壁を、熱いくさびが一気に擦り上げ、最奥へぶつかる。
「あああッ!」
痙攣の度に軽く絶頂しつつ、無意識にさらに陰茎を締め上げる。
「くっ、出すぞ……!」
シヒスムンドの陰茎がひときわ大きく脈打ち、膣内で弾けた。
その熱と奥へ叩きつけられる飛沫に、メルセデスは身震いし、倒れこむようにシヒスムンドへ体を預けた。
どくどくと大量の子種を注ぎ込まれ、結合部から滲みだしたところでようやく収まった。
余裕が出てきたためシヒスムンドを見下ろすと、彼は額に汗を浮かべ苦しげな様子だ。
「シグ、お辛いのですか」
「気にするな」
額の汗を誤魔化すように髪をかき上げたが、動けずにいる状態が苦しいのだろう。舐めたり扱いたりという刺激を与えなければ、快感を得られないのだから、今のように入れただけではあまり良くないのだ。
「次は、どうすればよろしいですか」
「無理はしなくていい」
「もう、大丈夫です」
シヒスムンドは悩むそぶりを見せるが、メルセデスの言葉を信じたのか、遠慮がちに希望を述べ始めた。
「……下ろしたそのまま腰を揺すってくれ。自分の楽なところを探すつもりで」
「わかりました」
言われた通りに、肉杭を中へ納め、ぺたりと座り込んだまま、腰を前後左右へ揺すってみる。異物感は強いが、膣口以外は特に痛まない。
「ん……、あ……、ここかもしれません」
腰を強く押し付けて、より深いところをぐりぐりと押しつぶすと、肉芽を弾くときとは別種の快感があった。
「上下に揺すれるか。そう、少し腰を上げて、また下ろすんだ。ゆっくりでいい」
「はい」
ゆっくりと、腰を浮かして、抜けないところでまた下ろす。ぬぬ、と愛液と破瓜の血にぬれた陰茎が膣に呑み込まれていく。
腰を下ろす際に肉杭が、指で存分に責められた場所と、指では届かなかった奥の一点を抉っていく。もう、感じていたあのもどかしさはない。
「痛むか」
「少し……。でも、下ろし切った時に、ずっと、もどかしかったところを擦るので、気持ち、いいです。……あっ」
その瞬間、中に埋め込んだ楔が、一回り大きくなったような感覚があった。
「手伝ってもいいか」
メルセデスの腰に手が添えられた。
「お願いします。足に力が、入らなくなってきたので」
「辛くなったら言え」
そうしてシヒスムンドによる抽送が始まる。
最初はメルセデス自身による動きと同じぐらいの速度で。メルセデスの吐息が熱を帯びてくると、少し早まる。
「はっ、あっ、あぁ、あっ」
やがて喘ぎ声が漏れ出てくると、水音が大きく聞こえるほど早く強く。
跳ね上げられながら、メルセデスはシヒスムンドの表情をうかがう。先ほどと同じく苦しそうではあるが、どこか種類が違って見える。
「あっ、シグっ、気持ち、いいですか」
「メルセデス。ああ、いいぞ……ッ」
シヒスムンドが感じているのが嬉しくて、充足感はあった。しかしメルセデスの快感はまだ弱い。肉芽での昂りには届かない。
それを見抜いてか、シヒスムンドの手がまた肉芽へ伸びてくる。
「そこは、だめっ」
「ここも併せて責めてやるほうがいい。まだ中ではいけないだろう」
「違い、ます。あんっ、一緒に、いきたい、です」
「……まったく、お前は」
唸るような声でつぶやいたかと思えば、シヒスムンドは陰茎が膣から抜けるぎりぎりまで、メルセデスの腰を持ち上げる。
「さっきと同じことをしてみるか」
「え、ですが……、あッ」
破瓜の痛みを思い出してメルセデスは畏縮しかかるが、そうなる前に肉芽を摘ままれて、思考が快感に阻まれる。
「大丈夫だ。もう感じるようになっている。一番奥でな」
「だめっ、足が」
がくがくと震える膝でメルセデスが踏ん張っても、シヒスムンドは無視して肉芽を苛む。
「ああっ、また、いきます……!」
親指で繰り返し弾き、仕上げに強く捩じり上げられ、メルセデスはついに背を反らした。
「いくッ、――!」
びく、びく、と痙攣して、踏ん張っていた足の力が抜け、ずぷと勢いよく陰茎が押し込まれた。達したばかりの感じやすい敏感な膣壁を、熱いくさびが一気に擦り上げ、最奥へぶつかる。
「あああッ!」
痙攣の度に軽く絶頂しつつ、無意識にさらに陰茎を締め上げる。
「くっ、出すぞ……!」
シヒスムンドの陰茎がひときわ大きく脈打ち、膣内で弾けた。
その熱と奥へ叩きつけられる飛沫に、メルセデスは身震いし、倒れこむようにシヒスムンドへ体を預けた。
どくどくと大量の子種を注ぎ込まれ、結合部から滲みだしたところでようやく収まった。
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